霧雨魔理沙、紅く染まる
皇創破、銀色に輝く
創破は通常のプログライズキーよりも大きく、重い銀色のプログライズキー、『メタルクラスタホッパープログライズキー』を取り出した
霧雨「それがお前の本気か?」
創破「そう。霧雨に勝つための
霧雨「とっておきか……そんじゃあ私も!」
魔理沙は両手を腰の位置まで持ってきて、拳を握りしめる
霧雨「とっておきを見せてやる!!」
力強い叫びと共に、それに共鳴するように背後から身体の何倍もの赤い……いや紅いオーラが炎のようにゆらめき出し、
霧雨「フゥ~……」
魔理沙は息を思いっきり吸い込むと、周囲に放たれていたオーラが自身の身体全体を包み込むようにして纏われる。やがて魔理沙の両目も着ている体操服も紅く染まり出した
プレゼントマイク『何だ何だっーー!?霧雨魔理沙の身体から炎が噴き出したと思ったら、身体に纏わり始めたぞ!?心なしか、何時もの霧雨の雰囲気も変わってる!!』
相澤『…………』
プレゼントマイクの言うように、いつもの魔理沙の明るい雰囲気が何処か冷静で静かなものへと様変わりしていた
霧雨「これが私のとっておき。今の私は……
創破「紅夢の魔女……か……」
霧雨「さぁ、次はお前の番だ。待ってるから、お前のとっておきも見せろ」
創破「……あぁ、分かった」
創破は『シャイニングアサルトホッパープログライズキー』をゼロワンドライバーから抜き出し、『メタルクラスタホッパープログライズキー』を構える
『Everybudy Jump!!』
『Authorize』
♪~~♪♪♪~~♪(待機音)
『Progrize!!』
(♪~Let's Rise!Le!Le!Let's Rise!
Let's Rise!Le!Le!Let's Rise!~♪)
創破「変身!」
キィーーン!(右手でメタルライザーを折り畳む)
『Metal Rise!!』
メタルクラスタホッパー!!
ゼロワンドライバーのオーソライザーから、硬度・可塑性・密度を自在に変化させる相転移制御特性を持つ特殊金属、『飛電メタル』製の銀色のバッタ『クラスターセル』が無数に飛び出してきた
そして、大量のバッタが一度集合体となり巨大なバッタになった後分散し、創破の身体に纏わり付くことで全身が鈍い白銀に輝く金属質な見た目となった
今ここに、ゼロワンの中間パワーアップフォーム形態。大群で構成されたサバクトビバッタを模し、飛電メタルによって様々な攻撃方法が可能となった戦士
創破「これが俺のとっておきだ」
仮面ライダーゼロワン メタルクラスタホッパーとなった
プレゼントマイク『皇も新しい姿に変身したぁーー!!バッタバッタバッタ!!バッタの軍勢が皇に纏わり付いて鎧を生成したぁぁーー!!』
相澤『クラスター……まさしく集団だな』
会場にいる者達は2人の姿が明らかにこれまでのものと変わったことに一層盛り上がる
霧雨「………」
創破「………」
だが、反対に創破と魔理沙はお互い静かに、相手の動きを観察しながら直立不動状態。その雰囲気に当てられ、会場の方も自然と緊張感が走り、静かになった
霧雨「………ッッ」
ゴゴォォーーーー!!!(霧雨の身体から紅いオーラが再び噴き出る)
霧雨「でぇりゃあーーー!!」
創破「ッ!!」
バシッ!
ゴォン!
「「「「「ッ!?」」」」」
プレゼントマイク『なっ!?』
相澤『ッ!!』
魔理沙の鋭い拳を創破が右手で受け止めた………それだけで、2人を中心に周囲の地面がサークル状に割れる。その光景に観ている全員が驚愕する
審判のミッドナイトもセメントスも、あまりの衝撃波に吹き飛ばれそうになっていた
霧雨「どうだ?本気になった魔女の一撃は?」
創破「あぁ、びっくりだ………」
霧雨「そうか。驚いたんだ……でもそれは私も同じ。まさか真正面から受け止められるなんてな」
創破は魔理沙の拳を放すと2人は向かい合い、そこから魔理沙は両手に『ミニ八卦炉』を召喚
霧雨「『八卦ファイア』」
創破「ッ!!」
ズドォォォォーーーー!!!
両手の『ミニ八卦炉』から黄緑色の炎が噴射された。それに対して創破は銀色の大量のバッタ『クラスターセル』を集合させ壁を作成し防御しながら一旦後退した
"Changing to Lethal wepon"
プログライズホッパーブレード!
創破は『プログライズホッパーブレード』を召喚させた。自身の『クラスターセル』を青い刀身の『ブレードマーカー』に吸収させ、銀色の斬撃を縦横無尽に複数放った
霧雨「燃えろ箒!おらッ!!」
今度は箒を召喚し、先に炎を纏わせた。そして斬撃を全て弾きながら急接近する
創破は宙を舞う『クラスターセル』を拳状にし、魔理沙にぶつける
霧雨「くっ!!うざってぇ!!『八卦ファイア』!!」
創破「はぁ!!」
『プログライズホッパーブレード』の刃先から『クラスターセル』を鞭のようにしならせながら発射させた。だが、『八卦ファイア』の炎によって魔理沙に届く前に硬くなり地面に落ちる
創破「(あの炎………『クラスターセル』が完全に溶ける程の火力。当たると流石に不味い………ん?)………そうだ!はぁぁーーー!!」
『クラスターセル』を身体全体から大量に放出。だが魔理沙に真っ直ぐ飛ばさず、上空へ動かした
霧雨「隙だらけだ!」
創破「ぐッ!?」
チャンスとばかりに創破の懐に魔理沙の蹴りが炸裂する。少しよろけたが、創破は上空への『クラスターセル』の放出をやめなかった
魔理沙の突きや蹴りがマシンガンのような速度で襲ってくるが創破は反撃はせず、『クラスターセル』の盾で防御するだけだった
プレゼントマイク『霧雨の拳と蹴りの乱舞だ!!皇は急に防戦一方となっているぞーー!!上空には銀色のバッタの大群が雲のように浮かんでる!!』
相澤『霧雨が出した炎が皇の出すバッタに対して有効打になってしまっていたみたいだからな。何か作戦を立てているんだろう』
緑谷「霧雨さんのあの姿………轟君やエンデヴァーみたいに炎を扱えるようになった?いや、それだけじゃない……明らかに身体能力も向上しているから……ブツブツブツブツ」
蛙吹「緑谷ちゃん、メモするのは構わないけどブツブツ言ってるとちょっと怖いわ」
緑谷「あっ!ご、ごめん蛙吹さん!」
蛙吹「梅雨ちゃんと呼んで………でも緑谷ちゃん、貴方はどっちが勝つと思う?」
緑谷「正直に言うと分からない。霧雨さんも皇君も、訓練の時やUSJでの時とはまるで違う力を使ってるみたいだ………まるで」
━━━━━個性を複数持っているかのような
2人の戦い方を見て率直に緑谷が思ったのはそれだった。プロヒーロー、例えばオールマイトは圧倒的な超パワーを拳や足に乗せてパンチやキックを繰り出すだけでなく、腕を力一杯振るったことによる風圧で遠距離からも攻撃を行える。足に集中させてジャンプすれば遥か上空まで跳ぶことが出来る
個性は1人につき1つ………それが一般的な常識なのだが
緑谷「(2人は違う。この体育祭だけでも、全く違う力が少なくとも2つ以上はある)」
外からしか見ることが出来ないが、あんな動きは自分の個性をしっかりとコントロールしていなければ無理なものだと緑谷は思った
緑谷「(道はまだ遠いみたいです……オールマイト)」
超えなければならない壁である2人を見据え、右手に力を入れながら再びメモを取っていった
霧雨「オラッオラッオラッオラッ!どうした皇、防いでばかりじゃ勝てねぇぞ!!」
創破「くっ!(何て力と熱!)」
紅夢の魔女となった魔理沙の力は、創破の想定を超えたものだった。一発一発の突きや蹴りは、ゼロワンの中間パワーアップフォームでもあるメタルクラスタホッパーにダメージを与える程の威力。こんな短期間でここまで強くなれたなんて……場違いながらも素直に凄いと創破は思った
創破「(やっぱお前は凄いよ、霧雨。だけど…………俺だって負けられないんだよ!!)」
創破は必死に魔理沙の攻撃に耐えながら上空に向かって『クラスターセル』を放出し続ける
創破「(あとちょっと、あとちょっとなんだ)」
霧雨「おい、皇!」
創破「ぶはぁ!!」
一際でかいエネルギー弾を放たれてしまい、創破は場外ギリギリまで吹っ飛ぶ
創破「くっ……さっきのは効いた」
霧雨「さっきからどうしたお前。上にばっかりバッタ集めやがって」
上にあるバッタの大群を指差しながら魔理沙は呟く
霧雨「気付いてないと思ってたか?麗日がやった戦法だろ?たしかに結構な量だが、私には通じないぞ。すぐに私の炎で溶かされるだけだ」
創破「………それは」
霧雨「ん?」
創破「やってみないと分かんないだろ、霧雨?」
フラフラと立ちながらも魔理沙を真っ直ぐ見つめて言う
霧雨「………じゃあ、やってみやがれ!!」
魔理沙はミニ八卦炉を創破に向けた
霧雨「この技は今のお前じゃ絶対に防げない。防ぐにはあのバッタの群れを防御か攻撃に使うしかないぜ!」
創破「ッ!!」
ミニ八卦炉の中心部が真紅の光を放ちながら色めきだし、魔理沙の周囲の大気が震えていた。創破だけでなく、誰の眼から見ても分かった。今までとは比べ物にならない程の大技が出るのだと
普通だったら審判のミッドナイトやセメントス、実況席にいるプレゼントマイクやイレイザーヘッドが止める筈なのだが…………ヒーローも生徒達も観客も黙ったまま試合を見ていた
霧雨「受けてみろ!赤偏『アルタースパーク』!!」
ミニ八卦炉から出たのは、燃えるような真紅のエネルギー砲であった。創破は流石にまずいと思い、新たに『アタッシュカリバー』を召喚し、『プログライズホッパーブレード』と合体させた
『ドッキングライズ』
『ギガントストラッシュ!!』
そのまま『プログライズホッパーブレード』のトリガーを引き、『ギガントストラッシュ』を使用。『アルタースパーク』に向かってプロペラのようにブレードを回転させて防ぐ。『クラスターセル』を刃に纏わせているが
創破「(やべぇ!一瞬でも手元が狂うと押し切られる!)」
何とか早く勝つための
霧雨「どりゃあーー!!いい加減倒れやがれ!!」
魔理沙は更に『アルタースパーク』の威力を上げた
創破「(あとちょっと……あとちょっと………間に合え、間に合え………よし!!)」
創破はブレードをベルトの『メタルライザー』にスキャンした
『アルティメットライズ!!』
『アルティメットストラッシュ!!』
横一閃に放たれた『クラスターセル』の斬撃は『アルタースパーク』を徐々にだが押し返し、魔理沙に向かってくる
霧雨「こいつ、まだこんな力を残してたのかよ。だけど、遅ぇよ!威力が高くてもそんなゆっくりじゃ………!?」
『アルタースパーク』を止め、『アルティメットストラッシュ』を避けようとしたとき、魔理沙は足に違和感を覚えた
霧雨「どわっ!?なんだこれ!?」
眼を下に向けると、何かドロッとした泥のようなものが足に粘りつくようにくっついていた
霧雨「………ッ!!まさかこれって!?」
創破「そうだ!お前の炎で溶かされた『クラスターセル』だ!」
創破の狙いはこれだった
今までに魔理沙の『八卦ファイア』によって落とされ、溶かされた『クラスターセル』。ゼロワンのメタルクラスタホッパーはこれらを身体から放出し、行動や形状を自在に操ることが出来る。ならばたとえ溶かされたとしても『クラスターセル』をそのまま操れるのではないかと創破は思ったのだ
結果は成功、だがコントロールは困難を極めた。魔理沙の特殊な炎によって溶かされ、バッタのように跳ぶことも出来なくなり
霧雨「(無駄に攻撃を受けてたのは……出来るだけ私をその場に止まらせて捕えやすくするため……防御だけしてたのは、私の油断を誘うためか)」
魔理沙は一瞬動揺したが、その場で『アルティメットストラッシュ』を迎え撃つためミニ八卦炉をしまい箒を取り出す
霧雨「赤麟『スカーレットインパクト』!!」
箒の穂先部分が赤黒く輝かせ、思いっきり斬撃にぶつけた
ガキィン!!という金属同士が擦り合うような音と共に『アルティメットストラッシュ』は真っ二つになり地面へと落ちる……筈だった
シュルーーシュルシュルシュルーー
霧雨「ッ!?」
斬撃の元となっていた『クラスターセル』は、鞭のように形を変え魔理沙の両腕へと伸びる
霧雨「ぐっ、このッ!」
創破「はぁ!!」
魔理沙の両手両足を封じ、その『クラスターセル』を操作。拘束したまま場外にやろうとした
霧雨「こんな拘束!また溶かして……!!」
創破「これで決める!!」
創破は宙へ跳びはね、ゼロワンドライバーに挿入されているメタルクラスタホッパープログライズキーを押した
『メタルライジングインパクト!!』
そのまま魔理沙に向かってライダーキックの体勢を取ると上空にいた全ての『クラスターセル』が再構築され、大量のゼロワンの姿を模した分身体が形作られた
霧雨「ッ!?(マジかよ!!)」
創破「はぁッッッッッ!!!」
約50体もの分身体達も一斉にライダーキックの体勢をとり、拘束された魔理沙に向かって繰り出された
霧雨「お前がこれで決めるんだったら……私もこれで最後にしてやる!!」
カァと両目を見開き、赤い魔方陣が映し出される。手足が拘束されミニ八卦炉を取り出せない。だが、身体中からエネルギーを放出させれば迎え撃つことも拘束を解くことも出来ると判断したのだ
霧雨「この赤い流れ星を止めることは出来るか!ラストワード『ガーネットスター』!!」
ゴガァガァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!
圧倒的な赤色のエネルギーを身に纏った魔理沙はそのまま大量の『メタルライジングインパクト』と衝突
創破「うぉぉぉぉぉりゃぁぁぁあ!!!」
霧雨「でぇりゃぁぁぁぁぁ!!」
両者共に一歩も退かぬ技と技との激突……この体育祭が始まる前、2人で戦うことになったときは全力で戦い抜く。そう約束した。だから、最後の最後まで2人は━━━━━━
創破「俺が!!」
霧雨「私が!!」
創破・霧雨「「勝つんだぁぁ!!」」
ドッカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーン!!!
セメントス「うぉっ!?」
ミッドナイト「きゃぁ!?」
ガシャン!(実況席の窓ガラスがぶち破れる)
プレゼントマイク『どっひゃあ!?あまりの衝撃波にミッドナイトがこっちへ吹っ飛んで来たぁ!?』
相澤『あいつら……やりすぎだ』
この日一番の爆発音が会場………いや、雄英高校の敷地内全体まで響き渡った。近くにいたミッドナイトとセメントスはまたもや吹っ飛ぶ。だが轟戦の時とは比べ物にならない威力であり、ミッドナイトは会場の上の階にある実況席まで飛ばされてしまった
お茶子「ど、どうなったんや!?そうくん、魔理沙ちゃん!?」
緑谷「麗日さん、落ち着いて!」
蛙吹「ケロッ、煙でなにも見えないわね」
切島「一体どうなったんだ!?」
上鳴「どっちが勝ったんだ!?」
爆豪「………ッ」
轟「……………」
オールマイト「皇少年……霧雨少女……」
エンデヴァー「……………」
No.3ヒーロー「いやぁ、最近の若い子は凄いなぁ。こっちの立つ瀬がないよホント」
女No.1ヒーロー「あいつ、良い!」
戦いを見ていた者達は勝負がどうなったのか気になっていた。だが会場中は爆破の煙が立ち込めており、フィールドがどうなっているのかが分からなかったのだが
ラム「エル・フーラ」
突如吹いた風により、フィールド上の煙が晴れていった
プレゼントマイク『ミッドナイト、大丈夫か?』
ミッドナイト「え、えぇ何とか。それよりも、2人は?」
相澤『………煙が晴れた。どうやら、決着がついたみたいだぞ』
ミッドナイトは慌てて立ち上がってフィールドを見るとそこにいたのは━━━━━
創破「はぁっ、はぁっ………」
霧雨「…………ッ」
━━━━━━変身が解除された創破と場外に倒れている魔理沙がいた
お茶子「ッ!!」
蛙吹「皇ちゃん!」
ミッドナイト「マイク!」
プレゼントマイク『あっちょ!?』
ミッドナイトはそれを確認するとプレゼントマイクの持っていたマイクを借りて声高々に宣言した
ミッドナイト『霧雨さん場外!!勝者、皇君!!』
創破「ーーッ」
雄英体育祭、全ての
ミッドナイト『今年度雄英体育祭、1年の部優勝はA組、皇創破!!』
観客「「「「「W A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A A Aーーーーー!!」」」」」
━━━━━━1年の部優勝は皇創破に決まった
ミリオ「いやぁ、凄い戦いだったね!とても1年とは思えなかったよ!」
天喰「(凄い音だった……心臓飛び出るかと思った)」
ねじれ「やっぱり凄いなぁ……近い内にこっちから会いに行こっかな♪」