丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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10話・サーナイトVS色違いのクチート+α……って、ええ!?

 ピンチな時にタイミングよくサーナイトに進化したルナはマジカルフレイム?っぽい紫色の炎でクチート達を軽く倒し始めた。

 

(てか、あの強そうな色違いまで簡単に倒しやがった!?)

 

 取り巻きすら結構レベルが高そうだったのに、その上のリーダーを相手しても余裕だったルナ。彼女は色違いのクチートを足蹴にしながら周りを睨みつけていた。

 

「アタシの勝ちね」

「く、チィ……」

 

 ボロボロで地面に倒れたクチートは何かを諦めたのか目を閉じて、ルナはトドメを刺そうと周りに紫色の炎を浮かべた。

 

(これは流石にやばい)

 

 確かに襲ってきたのは向こうだが、相手を殺すまでの理由はない。俺は何とか立ち上がり炎を放ちそうなルナに向かって声をかける。

 

「ルナ、ストップ!」

「!? 何で止めるの!」

 

 攻撃の手を止めた彼女は不機嫌そうにコチラを睨んできた。……彼女の気持ちもわかるので受け流しながら言葉を返す。

 

「まあ、ルナの気持ちもわかるがコイツらは騒ぎにムカついたんだろ」

「騒ぎ? つまりクチート達は悪くないって言うの?」

「そうとは言わないが。まあ、叩きのめしたしこれ以上は襲ってこないだろ」

「なるほど……。納得はできないけど理解はしたわ」

 

 ヤレヤレと首を振るルナは色違いクチートから足を離した。それを見た俺は、鞄からいいキズくすりを取り出して相手にかける。

 

「クチ!?」

「ちょ! なんでコイツの怪我を治そうとしているのよ!?」

「うん? まあ、なりゆきで」

「なりゆき!?」

 

 いいキズくすりの影響でクチートの怪我が治っていく。俺は手痛い出費だと思いながら他のクチートにもキズくすりを使う。

 

(これで)

 

 他のクチート達も怪我が治っていき立ち上がった。まあ、不思議そうな顔をしているので……。

 

「まあ、場所代とでも思ってくれ」

「クチッ」

 

 これで襲われる心配は無くなったので気持ちよく帰れる。そう思っていると呆れているルナに腕を掴まれた。

 

「後でたくさん可愛がってね」

「も、もちろん」

 

 彼女の顔は笑っていたが目は笑ってない。うん、普通に怖いので頷いているとリーダー格っぽい色違いのクチートに足を引っ張られた。

 

「クチチ(すこしいいか)?」

「え? 別にいいけど」

「チチ(じゃあついてこい)」

「ああ、わかった」

 

 何かあるのかクチート達に呼ばれた俺とルナは互いに顔を合わせてついていく。

 

「なあ、罠だと思うか?」

「可能性はあるけど、その時はアタシがもう一回叩き潰すわ」

「そうか……。なら、万が一の時は頼むぞ」

「ええ♪」

 

 さっきと違い少し機嫌が治ったのか、ルナはかなりいい笑顔を浮かべていた。

 

(うん、助かった)

 

 俺はさっきとは違う安堵感を覚えながらクチート達についていく。

 

 追伸・この時、俺はこんがらがっていたのかポケモン達の言葉がわかる事に突っ込むのを忘れた。

 

 ーーー

 

 クチート達が案内してくれた場所。そこは彼女(?)達の住処だった。

 

「ククッ(着いたぞ!)」

「おお、いろんな石があるな」

「チチ(そりゃ、オレ達は石を集めるのが好きだからな)」

 

 周りには進化石や珍しい石もあり、周りがキラキラと輝いている。

 

(普通にすごくないか?)

 

 これだけあればかなりの額になりそうだが、俺の物じゃないので見るだけにしておく。すると、色違いのクチートは面白そうに笑った。

 

「ククッ(お前、いい目をしているぞ)」

「そうか?」

 

 よくわからないが相手のリーダーに気に入られたっぽい。

 俺は疑問符を浮かべていると他のクチート達が集まりリーダーと何かを話していた。

 

「なあルナ……」

「あら、何かしら?」

「あ、うん。何でもない」

 

 ふとルナに声をかけるが彼女は宝石類を見て目を輝かせている。てか、何個かパクりそうな雰囲気なので思わず苦笑いを浮かべる。

 

(何だかな……)

 

 クチート達がここに連れてきた理由がわからないので、一応は警戒していると。クチート同士は話し合いが終わったのか、色違いのリーダーがコチラに近づいてきた。

 

「チチッ(なあ、少しいいか?)」

「別にいいけど相談事か?」

「ククッ(そうだ)」

「なるほど」

 

 真剣な顔をした色違いクチートは、俺に目を合わせながら頭を下げてきた。

 

「クク(オレを仲間にしてくれないか?)」

「……え?」

「チチ(もしかして嫌か)」

「そ、そういうわけじゃないんだが」

 

 顔を上げて涙目になっている色違いのクチート。

 俺は相手の顔を見てアタフタしていると宝石を投げ捨てたルナがダッシュでコチラに近づいてきた。

 

「貴女ね! クウヤはアタシの物なのよ!」

「チチチ!(いや、彼は物じゃないだろ!)」

「そこが甘いわ!」

「ちょっ!? 俺は誰の物でもないぞ!」

 

 なんかすごい言い合いを始めた2人を見て俺は思わず止めに入るが……。

 

「あら? さっきみたいに叩き潰されたいのかしら?」

「チチ!(今度はそうはいかんぞ!)」

「ええ……」

 

 さっきと同じく2人は臨戦態勢になった……てか、このままだとかなりまずいので俺は彼女達にあることを告げる。

 

「喧嘩するならご褒美はなしだが?」

「「!!」」

(おっ、食いついたな)

 

 ナルシストみたいで嫌な気持ちになるが、ここで暴れられると他のクチート達にも被害が出る。

 俺はそう考えて2人を止めると彼女達はぎこちない笑顔を浮かべた。

 

「チッ! 命拾いしたわね」

「チチ!(それはコッチのセリフだ)」

 

 互いに顔を合わせずプイッとしているが、ここで喧嘩にならなかったことを安堵する。

 そして、結果的に色違いのクチートことレールは俺の仲間になりました。(ついでに偶々見つけたサーナイトナイトとキーストーンをいただきました)

 

 

 

 




 9月19日、7時22分。誤字脱字報告ありがとうございます!
 9月20日、18時55分。誤字脱字報告ありがとうございます!
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