丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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14話・青髪の女性の正体

 ルナにボコられた青髪の女性(ポケモン)は気絶から復活した後……勢いよく土下座してきた。

 

「す、すみませんでしたッス!」

「おおう(汗)」

「あらクウヤ、私を撫でる手が止まっているわよ」

「ひいぃ!? 視線がめっちゃ怖いッス」

「クチィ(こりゃトラウマになっているな)」

「だ、だな……」

 

 コチラはシートに座りなららルナに抱きつかれて彼女の頭を撫でている状態だが本人はちょっかいをかけられたと思って相手を強く睨んだ。

 その目はまるでいじめっ子みたいなので俺はルナにストップをかける。

 

「おおう、なんとか命拾いしたッス……」

「まあ、なんと言うかゴメン」

「いえ、ウチが喧嘩を仕掛けたのが悪いのでダンナは気にしないでくださいッス!」

「そ、そうか」

(いいのか?)

 

 しれっと土下座を解いてシートに座る青髪の彼女に俺はふとした疑問をぶつける。

 

「それで、改めて聞くが君は何者だ?」

「フフフッ、ウチが何者かは秘密ッスよ!」

「あら、メスガキが何を言っているのかしら?」

「ご、ごめんなさいッス!?」

「うん、このままだと話が進まないな(泣)」

 

 ルナとの相性が悪いのかさっきから全く話が進んでない。なので俺はため息を吐いた後に仕方なく助け舟を出す。

 

「まあ、なんのポケモンかは予想できているけどな」

「え? ウチがなんのポケモンかわかるんッスか?」

「まあな」

 

 コイツが使った〈こおりのつぶて〉は氷タイプで1番はホウエンの準伝説の〈レジアイス〉だが見た感じ違う気がする。

 

(と、なるとコイツは……)

 

 自分の予想であるポケモンら浮かんでいるので冷や汗をかいている相手に視線を向けながら口を開く。

 

「お前はスイクンだろ」

「!? さ、さすが特殊個体のポケモンを連れているだけあるッスね」

「その反応だと当たりか」

「ッス!」

 

 にこりと笑った青髪の女性は立ち上がりコチラに向かって一礼して来た。

 

「改めてウチはスイクンッス! まあ、ただ野良なので誰のポケモンでもないッス!」

「スイクン? 知らないポケモンね」

「クチチ(オレも知らねーな)」

「……ウチって知名度がないんスね」

 

 半泣きになっている彼女を見て気の毒になったので俺は同情しながら追加の助け舟を出す。

 

「説明すると、俺達がいるホウエン地方とは別のジョウト地方の幻のポケモンだな」

「そうッス! ダンナは物知りッスね!」

「あ、あぁ……」

 

 嬉しそうにしているスイクンは前から俺に抱きついてきた。うん、胸がそこそこある……あ。

 

「この駄犬? クウヤに何しようとしているの?」

「ひいぃ!? だ、ダンナは誰かと付き合っているわけじゃないッスよね!」

「え、あ、その……」

「クチィ(終わったな)」

 

 後ろからドス黒い雰囲気を感じるので俺は振り向けない。

 だがコチラを見ているスイクンにはルナの顔がわかるのかガクガク震えている。

 

「もう一度ボコろうかしら?」

 

 ……この後の事はあまり思い出しなくないが、結果だけ言うとスイクン(ネーム・シズク)をゲットしました。

 

 ーーー

 

 一通り問題が終わった後、この霧はシズクのせいだとわかりさっさと解除してもらった。

 

「ううう、酷い目にあったッス」

「まあ、そのゴメンな……」

「ダンナ、ありがとうッス!」

「チチィ(なんかチームが出来てきたな)」

「そうだな」

 

 若干引き気味のレールと顔を膨らませているルナ。  

 そして新入りのシズクと共に改めて110番道路を歩いていると。

 

「あのリア充はなんだよ……」

「嫁ポケに囲まれてないか?」

「というか、青髪の女性はすごい綺麗ね」

「羨ましいですわ!」

 

 通りかかるトレーナー達はコチラを羨ましそうに見ており、気持ち的に居心地が悪い。

 

「なんか注目されているッスね」

「そりゃそうだろ」

「クチチ(気持ち悪いぜ)」

「いっそのことぶちのめすのはどうかしら?」

「それはやめてくれるか……」

 

 周りに喧嘩を売りそうな仲間たちを止めながら進んでいると、大きな屋敷を見つけた。

 

(ここはカラクリ屋敷だったよな……)

 

 屋敷の看板にはウチのカラクリ屋敷をクリアすると豪華景品があります。と書かれており、個人的に興味が出てきた。

 

「ダンナは興味がありそうッスね」

「ああ、個人的には入ってみたい」

「なら入りましょう!」

「クチィ(そうだな)」

 

 ルナの先導で目の前にあるカラクリ屋敷に入ると、柔道着を着たガタイのいい男性が仁王立ちで立っていた。

 

「おう、次の挑戦者はお前達か?」

「そうよ!」

「え、いまサーナイトが喋らなかったか?」

「? アタシが喋って何が悪いの!」

「……悪いと言うよりも驚きが大きいだけだ」

 

 いきなり出鼻を挫かれた柔道着を着た男性はわざと咳き込んで仕切り直した。

 

「あ、改めてカラクリ屋敷によく来たな! オレはこの屋敷の長でカラクリ大王と言われている!」

「あ、はい」

「なんだ、シャキッとせんか!」

 

 さっきより圧が強くなるカラクリ大王を見て後退りながら、ルールを聞いてチャレンジを始める。

 

「……とりあえず巻物を探せばいいんですね」

「そうだ!」

 

 やる事は簡単なので俺はやる気を出しながら奥に入っていく。すると建物の中には木や特殊な仕掛けっぽい物が色々置いてあった。

 

「さてと、俺達は「あ、全ての巻物は見つけたわよ」ええ(汗)」

「ルナ先輩は容赦がないッスね……」

「クチチ(カラクリの意味がない気がする)」

「ま、まぁ、俺は商品が欲しいから大丈夫だ!」

 

 ルナがテレポートで全ての巻物を集めてきた後、速攻で受付に戻る。

 もちろんて少ししか経ってないのでカラクリ大王や受付の人は疑問符を浮かべていた。

 

「えっと? 何か忘れ物か?」

「いえ、その……」

 

 すごい言いにくい状態なのでモゴモゴしていると、ルナが〈サイコキネシス〉で浮かべた巻物をテーブルに置いた。

 

「屋敷内の巻物は全て見つけてきたわよ!」

「う、裏で隠していた巻物まで見つけてきたのか(汗)」

「もちろんよ!」

 

 胸を張って答えているルナと巻物を見て目が点になっているカラクリ大王。

 

(うん、すみません)

 

 カラクリの一つも経験せずに探索が終了。向こうは苦笑いを浮かべながら商品の〈こだわりスカーフ〉を渡してくれた。

 

(ゲームでの環境アイテムじゃん!?)

 

 あの後、微妙な気持ちになりながら近くのポケモンセンターに泊まり一夜を明かした。

 

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