丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
朝、起きてお気に入り登録を見ると250件を超えていたので思わずベットの上で固まっていた作者です。
自然保護区であるニューキンセツには電気タイプポケモンが多く住んでいるみたいだ。
(空気が重苦しいな)
入り口から中に入ってみると重苦しい空気が漂っており周りにはポケモンが1体も見えなかった。
なので警戒しながら進んでいると、一緒に歩いているテッセンさんから声をかけられた。
「君はカイナの大会で優勝したクウヤ君じゃよな」
「はい」
カイナシティでの件を覚えていたのかテッセンさんは笑顔を浮かべながら声をかけてきたので俺は頷く。
「そうか! なら、ワシは幸運じゃな」
「えっと? それは一体ドユコトですか?」
「ん? 単純に腕利きのトレーナーである君がいるのが良かったという意味じゃ」
「な、なるほど」
襲ってくる電気タイプポケモンをルナ達が迎撃している横で、カラカラ笑っているテッセンさんと話しながら歩いていると空気がさらに重くなってきた。
(ここからが本番か?)
出てくるポケモンから殺気を感じるのでビビっているとテッセンさんが真顔で口を開く。
「の、のう。話が変わるが、お主のポケモンは強くないかのう?」
「それは僕も思いますよ」
「あら、アタシ達が強いのはクウヤの影響もあるわ」
「へ? ドユコト?」
「……まさか気づいてないの?」
ヤレヤレと首を振るウチのポケモン達を見て俺は頭を傾ける。
(影響ってやばいやつか?)
俺は疑問符で頭がいっぱいになっていると、レアコイルに『ねっとう』をぶっかけていたシズクが『マジかよ』みたいな顔で振り向いてきた。
「ダンナは特別な能力持ちっスよ」
「……え? 何それ」
「!? もしやサイドスキルか!!」
「あー、人間はそう言うみたいッスね」
サイドスキル?
よくわからないがゲームのスキルなのかと首を傾けていると、テッセンさんが改めて口を開く。
「確かにそれだとお主らの強さが納得がいくのう!」
「そ、そうですか(汗)」
イマイチよくわからないが、俺の能力で彼女達にいい影響が出ているのは良かった。
だが今は俺のスキルよりもニューキンセツの方が大事なので流しつつ奥に進む。
(ま、まあ、ここからだよな)
色々突っ込みたくなってがそれはさておき。
俺はテッセンや仲間に連れられて探索していると、明らかにやばそうな雰囲気を感じた。
「まあ、サイドスキルの話もいいけどそろそろよ」
「……え?」
「この先に強い気配を感じるッスね」
「もしや!」
シーキンセツの中に入って10分くらいしか入ってない気がするが、ルナ達も何か感じ取ったのか奥を睨んでいる。
「クチチィ(少しやばそうだぜ)!」
「マジかよ」
レールが冷や汗を流しているのでこの先にいる相手はかなりやばいみたいだ。
俺は気を引き締めていると、テッセンさんが相棒であるライボルトをハイパーボールから繰り出した。
「頼むぞライボルト!」
「ワフゥ!」
テッセンさんのライボルトは異様な雰囲気を感じで臨戦体制に入った。その時、極太のレーザーみたいな雷が勢いよく飛来してきた。
「クウヤ!!」
「ぐっ!? ルナ!」
先程と同じくルナが『まもる』を使い雷のレーザー……おそらく電気タイプの大技である『でんじほう』をなんとか防いだ。
だが、余波が大きいのか壁に置かれている機械製品が壊れていく。
「え、エグい威力ッスね……」
「アンタもビビってないで防御技を使いなさい!」
「は、ハイっス!!」
ルナの一喝でシズクも『まもる』を発動してバリアを重ねた。
すると、ルナが発動していた『まもる』のバリアにヒビが入ったが電気のビームも止んだ。
「くうぅ! なんて威力なの」
「で、でも、なんとか防げてよかったッス」
「クチチィ(ご主人!)」
「あ、はい」
目の前の現実を直視したくなくて目を逸らしていたが、レールの言葉に首を振り意識を戻す。
(てか、テッセンさんは?)
隣にいたテッセンさんの方を見ると、ライボルトに指示を出して暴走したポケモン達と戦っていた。
「クウヤ君、大丈夫か!」
「ええ、なんとか」
襲ってくるビリリダマに対してレールは『じゃれつく』を使い相手を吹き飛ばした。
「クチィ(来るぞ)!」
「だろうな!?」
ヤケクソ気味に叫びながら『でんじほう』が飛んできた方向を見ると、色違いのジバコイルが目を光らせながら飛んできた。
てか、かなり怒っているのか体に電気を纏わせているみたいだ。
「ジバババ!!」
「なあルナ、色違いのジバコイルはなんて言っているんだ?」
「とりあえずお前らをぶちのめすって」
「な、なるほど……。それで電気ポケモンが大勢集まっているんだな」
色違いのジバコイルの後ろからまた多くの電気タイプポケモンが現れた。
というか、この数を相手するのはかなり骨が折れそうだ。
「こんな事なら増援を呼べばよかったのう」
「それを言ったらおしまいですよ」
「まあ、そうじゃな」
申し訳なさそうに笑うテッセンさんを尻目に、俺は腕につけたブレスレットを触れる。
(これが一番の対抗策だよな)
『かみなりのキバ』で攻撃してくるラクライをルナは『サイコキネシス』で吹き飛ばした。
そのタイミングで俺はルナに向かって叫ぶ。
「ルナ、いけるか?」
「! ええ、もちろんよ!」
俺の一言で感づいたのかルナは自分の首につけているブレスレットを触る。そのタイミングで色違いのジバコイルが『10まんボルト』を飛ばしてきたが、シズクが『ミラーコート』で反射させた。
「ダンナ達の邪魔はさせないっス!」
「クチチィ(そうだな)!」
他の2人も奮戦しているので、俺は内心で感謝しながら右手でブレスレットに触れる。
「いくぞ! 我が道を照らす未来回路よ、俺達を導く光を作り出せ! メガ進化T!!」
キーストーンに触れた瞬間、互いの石が遺伝子みたいな光を放ちキーストーンとメガストーンが繋がり合う。
そして光が収まった時、サーナイトはメガ進化した姿に変化した。
「この姿は2度目だけどやっぱりいいわね!」
「まあ、俺からすれば違和感しかないが」
「そう?」
メガサーナイトTと呼ばれる特殊なメガ進化。ゲームやアニメでは見たことのない姿なので2度目でも違和感しかない。
てか、隣にいるテッセンさんの目が点になっているところを見てある意味察する事ができる。
「わ、ワシが知っているメガサーナイトとは違う気がするが……」
「ええ、まぁ、はい」
『マジカルフレイム』を複数浮かべているルナはニッコリ笑ったので、目が点になっているテッセンさんはなんとも言えない表情になった。
「と、とりあえず! ルナ、後は頼むぞ!」
「フフッ、わかったわ」
ルナの笑顔を見て俺は冷や汗が流れるがそれはさておき。
色違いのジバコイルを含めた複数のポケモン相手に善戦していたシズクだが、レアコイルの『ワイルドボルト』を受けてこちらに吹き飛んできた。
「だ、大丈夫か?」
「なんとか! でも流石に痛いっス!」
俺はシズクに肩を貸して立ち上がると、空中に浮かんでいた炎が色違いのジバコイル達に向かって飛んでいった。
(う、うん)
電気・鋼タイプのコイル系統に炎技は効果抜群なのは知っているが……。
先程まで苦戦していた色違いのジバコイルと取り巻き達が『マジカルフレイム』を受けて次々と地面に倒れていく。
「ケ、ケタが違うのう」
「そうですね」
ライボルトと共に戻ってきたテッセンさんは、ルナが無双している姿を見て固まっていた。
(まあ、俺も似た気持ちです)
これならさっさとメガ進化すればよかったと後悔するが、解決しそうなのでその考えは頭から消す。
そして、一通り暴れたルナはいつもの姿に戻って抱きついてきた。
「お疲れ様ー!」
「あ、あぁ」
気持ちよさそうに抱きついてきたルナの頭を撫でた後、少し離れてもらいテッセンさんの方に向く。
「えっと、これでよかったですか?」
「ま、まぁ、これで大丈夫じゃよ」
カラカラと苦笑いを浮かべているテッセンさんに頭を下げる。
そしてこの後、キンセツシティにいる警察やジムトレーナー達が集まりニューキンセツでの問題が解決した。
(これでテッセンさんに大きな貸しが作れたな)
問題が解決できた事で貸しを作れたのは良かったが……ニューキンセツから外に出た瞬間にルナが俺の腕を掴んできた。
「さあ、いくわよクウヤ!」
「え? どこに」
「そんなのデートに決まっているわ!」
宿泊施設でダラダラしたかったがルナに連れられてフラフラになるまでデートに引っ張り出れた。
うん、まぁ、デートの内容的には悪くなかったが問題解決した次の日はやめて欲しかった……。
9月20日、16時58分。ニューキンセツとシーキンセツがごっちゃになっていたのを修正しました。(感想欄で指摘していただきありがとうございました!)
10月2日、17時16分、誤字脱字報告ありがとうございます!