丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 ※見知らぬ森はトウカの森で主人公が転移したのはホウエン地方です


2話・カナズミシティに到着

 震えから復活した後、俺とキルリアは出口を探すために森の中を歩いている。

 

「なかなか見つからないな」

「ルルッ」

 

 あちこち彷徨っているが見つかるのは虫系のポケモンばかりで出口が見つからない。

 

(まあ、護衛がいるのはありがたいな)

 

 あの後もスピアーの群れやアリアドスみたいな危険なポケモンに遭遇したがキルリアが『ねんりき』でアッサリ瞬殺してくれたので助かった。

 

「って、お前は強いな」

「キルッ」

 

 敵を倒したことで嬉しそうにしているキルリアの頭を撫でつつ、俺はふと思ったことをポロッと口にする。

 

「これキルリアがいなかったら死んでたわ」

「ルルッ!」

「うん? どうした」

「キルッ!」

 

 キルリアと呼んだ時に少し不満げな表情を浮かべたので、頭を傾けていると。彼女は自分を指さした後、何かを訴え始めた。

 

「えっと、俺はクウヤ。私はキルリア?」

「キルル!」

「うん? もしかして名前が欲しいのか?」

「ルルッ♪」

(なんか彼女の思考が読み取れたのは気のせいか?)

 

 自分は勘が鋭い方ではないが、今回に関しては相手が何が言いたいか分かった。なので……。俺は木の影に座りながら名前を考え始めた。

 

「うーん、安定なら『サナ』だが」

「キルッ!」

「嫌みたいだな」

 

 キルリアが手を交差させて×を作ったので却下。そして何回か受け答えをした結果、名前はルナに決まった。

 

「ルルゥ!」

「まあ、ルナが気にいったのはよかった」

 

 彼女は喜びながら肩に乗ってきたので俺はそのまま立ち上がる。まあ、肩車みたいになっているが、彼女は嬉しそうだ。

 

「さてと、改めて森の外に向かうか」

「キルッ!」

 

 さっきから歩きっぱなしで疲れるが、森を出ないと危ないので俺は息を吐きながら歩く。

 すると、ミニスカートを履いた茶髪ロングの少女を見つけ……そして。

 

「ねぇ貴方! 目を合わせたらポケモンバトルよ!」

「いきなりかよ!?」

 

 異世界転生してきて最初の相手がバトルジャンキー。普通に考えて泣きたくなるが、キルリアは俺の前に降りてミニスカートの少女を睨む。

 

「キルッ!」

「あら、貴方のパートナーはやる気みたいね」

「そ、そうだな……」

 

 獲物を狩る目になった相手は、一定の距離をとりモンスターボール投げた。

 

「頼むわよズバット!」

「キュアァ!」

「ズバットか」

 

 ズバットは蝙蝠みたいな見た目をしたポケモンで、毒、飛行タイプなのでキルリアとは相性が悪い。だがこの状況で繰り出してきたなら何か対策があるはずだ。

 

「まあ、頼むぞルナ!」

「ルルッ♪」

 

 コチラにパチンとウインクを飛ばしてきた後、彼女は真剣な表情を浮かべた。そして……。

 

「ズバット、つばさでうつ!」

「とりあえず、ねんりきで!」

「ルルゥ!」

「ズバッ!?」

「ええ!? ズバット!」

 

 相手が翼を光らせて突撃してきたので、ルナに『ねんりき』の指示を出す。うん、普通にズバットが動かなくなったな。

 

「ちょ!? なんとかしなさい!」

「ず、ズバ……」

「いや無理だろ」

「キルッ!」

「ああ!?」

 

 無茶振りをする主人のためにもがいていたズバット。まあ、普通に地面に叩きつけられて動かなくなりました。

 

「ううぅ!」

「ズバットは戦闘不能だな」

 

 初めのポケモンバトルは相性が良くて勝利して彼女から1300円とモンスターボールを1ついただきました。(モンスターボールは頼み込んで貰った)

 

 ーーーー

 

 半泣きの少女に森の出口を聞き、そちらに進んでいく。

 

「まあ、これでなんとかなったな」

「ルルッ♪」

 

 モンスターボールを貰えたので、ルナを中に入れて登録。すぐに外に出すと甘えてきたので、頭を撫でた後に肩車をする。

 

(しっかし思ったよりトレーナーが多いな)

 

 さっきのミニスカの少女以外にも、虫取り少年(仮)や短パン小僧。他にはスーツを着たサラリーマンなど、さまざまな人とポケモンバトルをした。

 その結果、1万円くらい稼げたのでホクホクしながら歩いていると、日が落ちる前に森の外に出れた。

 

「やった!!」

「キルッ♪」

 

 森の外に出て遠くをみると、大きな建物が集まっている場所。見た感じは大きな街っぽいので、嬉しくなりながら駆ける。

 まあ、普通に息切れしました……。

 

「はぁ、流石にキツイ」

「ルルッ」

「うん? 何か思いついたのか」

「こくり」

 

 ルナは俺に強く抱きついた後、自分の体を光らせ……。あれ? なんで街の入り口にいるんだ。

 

(もしかして)

 

 俺は心が当たりがあるので、嬉しそうな顔をしている彼女の方を見る。

 

「これってテレポートか?」

「キルッ!」

「やっぱり」

 

 テレポートはゲームでは街に飛ぶ技、だが現実では少し仕様が違うみたいだ。まあ、そんな事よりも。

 

「ルナ、ありがとな」

「ルル」

 

 テレポートがなかったら野宿していた可能性もある。俺は冷や汗を流しながらルナにお礼を言う。

 

(さてと、この街の名前は……)

 

 街の看板にはカナズミシティとデカデカ聞いてある。てか、ここはホウエン地方なのか。

 

「知っている地方で助かった」

「ルウ?」

「いや、こっちの話だ」

 

 オリジナルの知らない地方じゃなくてよかった。そう思いながら俺達はカナズミシティの中に入っていく。

 

 ーーー

  

 カナズミシティは大企業・デポンコーポレーションがある大都会。ゲームやアニメでは序盤に訪れる街でジムを攻略した後は、イベントなどで訪れることになる。

 まあ、街の話よりも……。

 

「お預かりしたキルリアは元気になりましたよ」

「キルッ!」

「はい、ありがとうございます」

 

 日が落ちたのでポケモンセンターに直行し、ルナの健康状態や残っていた傷を癒してもらう。

 

(普通の看護師さんなんだな)

 

 ポケセンの受付の人はジョーイさんではなく、女性の看護師さん。現実的に考えると、同じ顔の人達があれだけいる時点で闇がある気がする。

 

「ルル!」

「あ、そうだな」

 

 違う事を考えていると、ルナに注意されたので反省。看護師さんに向かって軽く一礼した後、受付から離れる。

 

「さてと、ここで泊まるか」

「ルルゥ♪」

 

 さっきいた場所は回復の受付で、今度は宿泊の受付に向かう。

 

「すいません、一泊できますか?」

「もちろんですよ」

「よかったです」

 

 コチラの質問に答えてくれた受付の男性。彼の説明を聞きながら1人部屋のお金を払い鍵をもらう。

 

(トレーナーズカードがあれば半額だったのか)

 

 1人部屋は三千円なので少しキツイが、朝食付きなのはありがたい。そう思いながら俺とルナは安心できる場所で眠れた。

 

〈登場キャラ〉

・名前、クウヤ

・性別は男性、一人称は俺

・年齢は13歳(推定)。転生する前は20代前半

・見た目は黒髪ウルフカットで顔は比較的整っている。

・性格は卑屈でマイナス意識が強め。後は安全策を取る傾向があり、リスクを犯す事が苦手。(ルナの時は無意識)

・バトルの腕は?

・サイドスキル(※)は持っているが今の所は不明

※ごく稀に表現する特殊能力で、各々によって効果が違う。

 ーー

・名前、ルナ

・性別は女性(メス)

・ポケモン名はキルリア(最初はラルトス)

・見た目はポケモンのキルリア

・性格は元々は虐げられた事で他人や他のポケモンが嫌いだったがクウヤと出会い(助けてもらい)彼だけには愛情っぽい物(一目惚れ?)で懐いた。

・ステータスや技、同レベルのキルリアと比べて能力がかなり高い(特殊個体)

 




 9月22日、21時40分。誤字脱字報告ありがとうございます!
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