丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 9月24日、16時17分。お気に入り登録数346件。皆様、お気に入り登録や評価ありがとうございます!
 今回のお話は色々賛否が分かれるかもですが、よろしくお願いします!


20話・キンセツゲームセンター

 テッセンさんと激闘を繰り広げた次の日の朝。

 約束通り、俺とルナはデートのためレールとシズクをホテルに置いて出発した。

 

「さてと、行きたいところはあるか?」

「うーん。クウヤにお任せするわ!」

「あのな……」

 

 リアルでキンセツシティに来てまだ数日。

 正直何があるかわからないので街の案内所に向かう。

 

「えっと、バトルレストランにゲームコーナー。他には展望台にデパートか」

 

 思ったよりもいろいろ揃っているので俺はデートプランを組み始める。すると、ルナが腕を絡めて来たので思わず飛び跳ねそうなった。

 

「うん!?」

「あら、デートならこれくらいいいじゃない」

「ま、まぁな」

 

 ニコニコと嬉しそうな笑顔を浮かべている彼女を見て苦笑いを浮かべる。まあ、悪い気がしないのでこのままにしておくか。

 そう思いながらまずはゲームコーナーに向かって歩き始める。

 

 ーーー

 

 ゲームコーナーはスロットがメインで他にはポーカーやジャックポットなど、本格的なゲームが集まっていた。

 

「さて稼ぐわよ!」

「お、おう(汗)」

 

 メラメラと目に炎を浮かべるルナに若干引くが、俺は1万円分のコインを購入(500枚)して彼女と半分に分ける。

 

「とりあえずアタシの隣で見てくれるかしら?」

「わかった」

 

 やる気満々な彼女はまずスロットに手をつけて回し始めた。

 

(そんな簡単に当たるはずがないよな)

 

 ロールの回転に目が追いつかないので目が回りそうになっていると、ルナがいきなりトリプル7を揃えた。

 

「そこまで難しくないわね」

「え、ま、まじかよ!?」

 

 3枚入れて返却が300枚。

 これだけでも大勝ちな気がするが、ルナは目押しができるのかこの後もひたすらトリプル7を揃え続けた。

 ……その結果、コインが10万枚を超え始めてから店員さんが半泣きでルナに土下座を始めた。

 

「あら? なんで土下座しているのかしら?」

「あの! そろそろやめていただけるとありがたいです!」

「え? 貴方達は他のギャンブラーからかなり巻き上げているのよね」

「そ、それは……」

「じゃあ、アタシが同じことををしても問題はないわよね」

「ひいいぃ!?」

 

 絶対零度の視線を浴びた店員さんはパタリと気絶。店に来ていた客はコチラの状況に歓喜しながら野次馬根性で集まって来た。

 ちなみに俺は、一杯になったコインケースの中身を大きなバケツに入れる作業を繰り返して入れる以外はルナの隣に座っていた。

 

(ヤベェな)

 

 ひたすらトリプル7を目押しするルナだったが、他の店員さんがスロットの電源を落としたので強制終了がかかった。

 

「チッ、もっとやりたかったわ」

「あ、はい」

 

 ゲームコーナーに入ってから3時間後。約15万枚のコインを持って景品交換エリアに移動する。

 

「なかなかレアなアイテムが揃っているな」

「ええ!」

 

 ルナが手に入れたコインでレアな技レコードやアイテムと交換。その結果、大量にアイテムが揃ったので俺とルナはホクホク顔でゲームコーナーから出ていく。

 そのタイミングで支配人は膝から崩れ落ちて一言。

 

「アイツらは出禁だ!!」

 

 余談だが後日、もう一度ゲームコーナーに来ると店員さんから入店拒否をくらい追い出される羽目になった。

 

 ーーー

 

 荷物が多くなったので一旦ホテルに戻って置いて来た後、お昼時になったのでオシャレなレストランに入る。

 

「いらっしゃいませ! お二人ですか?」

「そうよ!」

「え?」

 

 スロットでの疲れを見せずにルナは俺の腕を掴みながら頷く。店員さんはサーナイトが喋ることに驚くが、そこはプロで目が点になりながらも受け流した。

 

「そ、それではお席に案内します!」

「よろしくお願いします」

 

 戸惑う店員さんに同情しながら、俺達は2人席に移動した。そして渡されたメニューを開き、どれを頼むかを話し合う。

 

「うーん、アタシはこのフィレステーキランチがいいわ!」

「そうか! じゃあ俺もそれにするよ」

 

 値段は税込1万5千円で前世では食べた事のないレベルだが、テッセンからの賞金は15万円も入っていたので余裕に払える。

 なので俺は店員さんを呼び、フィレステーキランチを2つ頼む。

 

「では、お待ちください」

 

 チラチラとコチラを見てくるお客さんと店員さん。やっぱりポケモンが喋るのが珍しいみたいでルナに興味があるみたいだ。

 

「やっぱりこの視線は気持ち悪いわね」

「視線? あぁ、周りからのやつか」

「そう! アタシが話すのがおかしいのかしら?」

 

 少し自信がなくなったのか俯く彼女に俺は水を飲みながら言葉を返す。

 

「お前がおかしいのは事実だが、それよりもおかしい奴なんてこの世界にはたくさんいるだろ」

「え?」

「高圧電力を扱う電気タイプのポケモンに念力で物を浮かせるエスパータイプとかな」

 

 前の世界ではありえない事なので思わず突っ込むとルナは笑った。

 

「確かに言われてみればそうね」

「だろ! そんなのと比べたらルナもおかしくないと思うぞ」

「フフッ、ありがとう」

 

 てか、前世のアニメでも喋るニャースや幻のポケモンとかいるから理解はできるんだよな。

 俺は昔のことを思い出していると、カートに乗った料理が運ばれて来たので2人で美味しく食べた。

 

 ーーー

 

 昼食後。俺達はデパートを回ったり、露天でアイスを購入してゆったりした。 

 そして、最後に向かったのは展望台で夕焼けの日を浴びながら話す。

 

「こうやってしていると最初の頃を思い出すな」

「最初?」

「ああ、俺とお前が出会った頃だよ」

「あの時ね!」

 

 トウカの森に転生した俺は丸腰のアイテムなしで彷徨っていた。その中でルナと出会えたからここまで生きてこられたのは大きい。

 

「正直、お前と出会えてなかったら俺は死んでいたかもな」

「なるほどねー。まあ、アタシも同じ状況だったからクウヤに強く言えないけどね」

「ハハッ、俺達は似たもの同士かもな」

 

 ベンチに座った俺の左腕をルナはそっと握ってくれた。なので、ここで言いたい事はあったが喉から言葉が出ない。

 

(やっぱり俺はヘタレかもな)

 

 俺は苦笑いを浮かべていると、彼女はふと俺の耳に顔を近づけて来た。

 

「やっぱり貴方が好きよ」

「!?!?」

「あははっ! クウヤの耳が真っ赤ね」

「お前な!?」

 

 ルナに一本取られたので俺は耳を抑え要するが、ガッチリ掴まれて動かせない。

 そして、一悶着があった後。

 

「ったく……。じゃあ、最後まで付き合ってもらうぞルナ」

「フフッ、どこまでも付き合うわよマスター」

「なら、頼むぞ」

 

 俺達の不器用ような駆け引きが終わり、互いにルンルンになりながらホテルに戻った。

 そしてレールとシズクに抱きつかれながら、今日この頃を噛み締めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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