丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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・今回のお話はキンセツ学園のナンバー1との勝負なのでクウヤも楽に勝てるかどうかがキーになっていくところです。
キンセツ学園にある第一バトルドーム。
見た感じはゲーム・アニメで出てきたガラル地方のドームをモチーフとした場所で、俺はそのバトルフィールドに立った。
すると対戦相手であるランキング1位の気の強そうな少女が獰猛な笑みを浮かべながら歩いてきた。
「貴方が今回の相手なのね?」
「そうですよ」
「なんかヒョロイ試験官ね」
「……」
大勢の人達が観客席に座る中、俺の対戦相手である水色の髪に鋭い目をした美少女・リアナさん
彼女は獰猛な笑みがそのまま張り付いているのか鋭い視線をコチラに向けながら手を振った。
「まあ、ジムリーダーの推薦なら少しは楽しめそうね」
「ええ、コチラも簡単に負ける気はないですが」
「へえー、なら楽しませてもらうわ」
(めんどくさ!)
互いにフィールドの中央で立っていた俺とリアナさんは互いにトレーナーが立つ場所に移動する。
そして互いにトレーナーゾーンに立つと会場のスピーカーから明るそうな女性の声が聞こえてきた。
『おは、こんにちはー! 今日は中等部2年の放送部員・ガシェちゃんが実況するよー!』
「「「おお!!」」」
『みんなー、盛り上がるのはいいけど解説のバルク先生もお忘れなくね!』
『オレをオマケみたいに言うな』
『それは失礼しましたー』
ガシェさんは中等部では有名な実況者で動画投稿もしているみたいだ。
なので今回のバトルも動画投稿されているのかと思ったが、流石に試験の一環なのでないらしい。
(なんか色々突っ込みたいがそれはさておき。
対する解説のバルク先生は中等部でのバトル科総合主任でキンセツ学園内でもトップクラスにバトルが強い男性教師みたいだ。
(クレアさんに情報を貰っていて良かった)
ぶっちゃけ何もわからないままバトルはしたくなかったのでホッとしていると、ガシェさんの陽気な声が耳に入ってくる。
『バルク先生、今回の実技試験の試験官は私よりも若く見えますが』
『あー、確かにそうみたいだな』
『これ試験になりますか?』
『一応ジムリーダーのテッセンさんからの推薦があるからただ者じゃないはずだぞ」
『ほうほう! では今回のメインは熱いバトルが見られそうですね!」
『だな! まあ、どう転ぶかはオレも楽しみだ」
実況と解説をしている2人の掛け合いを聞きながら、今回のバトルは何が狙いなのかと考え始める。
(生徒達のモチベ上げか?)
依頼では同年代の相手に試験官として現実を見させてほしいだったが、向こうにすると腕利きのトレーナーをボコッて気持ちよくマウントを取りたいとかか?
(……うん、これは俺の主観だしズレてそうだな)
若干被害妄想が入っているかもなので首を振りつつポケモンバトルに向けて集中し始める。
『まあ、前座はこれくらいにして試験バトルをお願いします』
ガシェの言葉を聞いた審判さんがギルガルドに乗って降りてきた。そして、片手にマイクを持ち話し始めた。
(気持ちを切り替えるか)
バトル前に色々考えても仕方ないので俺は無言のまま審判さんの方に向く。
『これより中等部1位リアナVS試験官クウヤのバトルを開始します!』
「「「おおお!!」」」
『使用ポケモンは3体で交代は互いに自由です』
ルールは聞いているので審判さんの言葉を聞き流していると、彼はマイクを上げて宣言した。
『では! 互いのポケモンを繰り出してください!』
(やっとか)
俺は周りの視線を受けながら腰に装着したボールを手に取る。そして、向こうと同じタイミングでボールを投げる。
「ゴー、ルナ!」
「やっと出番なのね!」
「叩き潰しなさいバクオング!」
「ゴオォ!」
俺が繰り出したのはエースのサーナイトことルナ。対する相手の1番手は重力級のバケモンであるバクオング。
正直、タイプ相性は微妙だが押し切れる相手だ。
「へぇ、もっと強そうなポケモンが出てくると思ったのにサーナイトなのね」
「ん? コイツは特殊個体だから強いぞ」
「いやいや、どう見たってアタシのバクオングの方が強く見えるわよ」
『ゴオォ!』
リアナの言葉を聞いて嬉しそうに咆哮を上げるバクオングにルナが鋭い視線を向けた。
「ねえクウヤ、あのアバズレに攻撃したらダメかしら?」
「気持ちはわかるがリアルダイレクトアタックはやめてくれ」
「わかったわ。でも、あのデカブツはボコボコにするわ!」
「お、おう」
相手の挑発に乗ったのかルナがキレ気味で反応しているので若干引くが、審判さんは冷静に手を上げた。
『では、バトル開始!』
審判さん合図を聞き、俺は速攻で腕につけているキーストンに触れる。
「いくぞルナ!」
「ええ!」
「「我が道を照らす未来回路よ、俺達を導く光を作り出せ! メガ進化T!!」」
「!? いきなりメガ進化!」
俺達が持つ特別な石が互いに共鳴し合い、ルナの姿が変化していく。そしてルナがメガサーナイトTにメガ進化した。
(やっぱりこの姿は見慣れないな)
通常のメガサーナイトはボブカットでロングスカート。
だが、テスタメント状態のルナの髪はツインテール……というか姿的にじゃじゃ馬な姫騎士みたいに見える。
『え!? あ、あのバルク先生、私が知るメガサーナイトの姿と違う気がします』
『……あの少年、いきなり見せてくれるな!』
『ちょっ!? わたしの実況をスルーしないでください!』
周りは見た事のないサーナイトの新しい姿に驚いており、対戦相手のリアナはルナを見て固まっていた。
「うそ、あの姿は一体?」
「ゴオォ!!」
「そ、そうね!」
だが向こうはなんとか持ち直したみたいで、バクオングは腕を構えながら攻撃を仕掛けてきた。
「ここは一気に攻める! バクオング、ハイパーボイス!」
『ガゴォ!!』
「ルナ、ムーンフォース!」
「これでもくらいなさい!」
バクオングが口から咆哮みたいな音波を飛ばしてくるが、ルナが作り出したバスケットボールくらいのピンクの球体にぶつかりフィールドで爆発した。
(おお、爆発がすごいな)
互いの技をぶつけ合ったが威力はコチラの方が上みたいで『ムーンフォース』の球体がバクオングに直撃して吹き飛んでいく。
「な、なんてパワーなの!?」
『こ、これは! サーナイトの一撃がバクオングに直撃した!』
『なんという威力だ……』
相手はムーンフォースを受けて地面を転がり立ち上がるが、ダメージはそこそこ入っているみたいで若干ふらついていた。
(このまま押し切れそうだな)
少し余裕ができたと思い息を吐いているとギリギリ冷静さを保っていた向こうが動く。
「ぐっ、相性が悪いわ! ここは、バクオング戻りなさい!」
『おっとー! リアナ選手はバクオングを戻した!』
『このまま撃ち合っても負けるから妥当な判断だな』
特殊技ではコチラの方が有利なので押し切れると思ったが、俺は流れを崩されたと思い嫌な汗を流す。
「この手は使いたくないけど! いきなさいゲンガー!」
「ゲエェ!」
『おっと、リアナ選手はゴースト・どくタイプのゲンガーを繰り出した!』
『なるほど……これでサーナイトとの相性は五分か』
「互いに弱点をつける状況か」
「そうよ!」
(厄介だな)
正直面倒ななことになったが、コチラはメガ進化Tをしているので有利なはず。
だがそれを知ってから知らぬか相手が先に仕掛けた。
「まずは! ゲンガー、くろいまなざし!」
「!? ルナ、サイコキネシス!」
「わかったわ!」
相手が『くろいまなざき』を使う瞬間にルナが『サイコキネシス』を発動。ゲンガーの体を地面に叩きつけるが、相手は『きあいのタスキ』をつけていたのかギリギリ持ち堪えていた。
「ゲエェ……」
「ぐっ、でも!」
なんとか浮き上がるゲンガーは『シャドーボール』を放ってきた。なのでコチラは『ムーンフォース』を放ち反撃したのはいいが……。
「ここよ! ゲンガー、みちずれよ!」
「ゲエエェ!」
「なっ、ぐうぅ!!」
「ルナ! ぐっ、そう来たか!」
相手が『ムーンフォース』を受ける直前に『みちずれ』を発動。効果でルナのメガ進化Tが解除されて互いに戦闘不能になる。
(これが狙いか!)
みちずれでの相打ちは一応頭の中にあったが、見た感じプライドが高い彼女が選ぶとは思ってなかった。
だがその予想とは反して向こうは使ってきたので、俺の顔はおそらく真っ青になっている。
『な、なんと! リアナ選手のゲンガーがみちずれを使った!』
『彼女は勝利だけは貪欲だから使ってもおかしくないな』
『なるほど! でも正直に言いますが私は使うとは思ってなかったです』
『まあ、そこはみちずれを使ってでも相打ちに持ち込まないといけない相手と認識したんだな』
『みちずれ』を使われたことで互いに戦闘不能になったので俺はルナをボールの中に戻す。
(流石に焦りすぎたか)
後で反省会をしようと思いながら、俺は立て直すために自分の頬を叩く。そして、俺とリアナは互いに2体目のポケモンを繰り出した。
ー〈キャラ紹介〉ー
・名前、リアナ
・年齢、15歳(中等部3年)
・性別、女性。一人称、アタシ
・見た目、濃い赤髪のサイドテールの目つきが鋭い少女
・性格、プライドが高く勝ち負けを重視しているタイプ。特に勝つ為にはストイックで必要な物は頑張っている。(才能はあるが努力もしているタイプ)
9月30日、9時11分。誤字脱字報告ありがとうございます!
9月30日、9時58分。誤字脱字報告ありがとうございます!