丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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今回ならフエンタウン編ですが、アニポケのアドバンスジェネレーションよりもひどい環境なので不快に思われる方はバック推奨です。
フエンタウンは火山地帯のえんとつやまの近くにある街で温泉施設が充実しており、ホウエン意外にも他の地方の観光客が大勢訪れているみたいだ。
(昨日は夜だったし観光が出来なかったが、こうやってみるとザ・観光地みたいだな)
俺はお店で購入したフエン煎餅を片手に持ちながらフエンタウンを歩いていると、カナズミにあったバトルステーションみたいな建物が目に入った。
「ねえクウヤ、あそこってカナズミにあったバトル施設よね」
「多分そうだと思うぞ」
「ならさ、中に入らない?」
「お、お前な(汗)」
ルナの言いたい事はわかったので俺は苦笑いを浮かべていると、レール達も興味を持ったのか目を輝かせ始める。
「クチチィ(ここはバトルができるんだよな)」
「まあ、できるぞ」
「クチチチィ(ならオレも行きたいぜ)!」
「あ、ウチは今回は見学でいいッス」
「え? シズクはバトルしないのか」
「ッス!」
確かに伝説のポケモンは目立つのでここは見学してもらう方がいいか。
そう思いながら俺はシズクの頭を撫でた後、みんなでバトルステーションの建物内に入る。
すると……。
「なんかトレーナー達の表情が死んでないか?」
「というよりもゴーストタイプのポケモンみたいね……」
「クチィィ(不気味だな)」
まるで幽霊みたいにフラフラ歩くトレーナーが多く、レールの言う通り不気味としか言いようがない。
(何があったんだよ)
正直帰りたくなったが、受付の人と視線があって手招きされた。
(うん、これだと離れられないな……)
俺は若干引きながら受付の女性に近づくと、相手は微妙な顔を浮かべて話し始めた。
「ようこそフエンタウンのバトルステーションへ……」
「あ、はい」
「いきなりですみませんが貴方も運がないですね」
「へ?」
受付の女性に「運がない」と言われたが心当たりがないので首を傾ける。
(運がないってドユコト?)
相手に言われた言葉に首を傾け続けていると、俺の腕を掴んでいるルナは呆れたように笑う。
「あら? クウヤは違う意味で運があるわよ」
「ほうほう! そこまで言うならある方とバトルして欲しいです!」
「ええ!? いきなりなんなのこの人!」
「クチィ(キモいなコイツ)!?」
さっきから態度がコロコロ変わりまくっている受付の女性……名前はエルさんというらしい。
(な、なんか嫌な予感が)
この雰囲気はマイナス方面と感じるが、彼女の言っている事がイマイチ理解できない。
その為、バトルステーションにある客室に移動してエルさんからの細かな説明をまとめると。
①、2ヶ月前にメガ進化するバシャーモをエースとした凄腕トレーナーA(仮)がフエンタウンに現れた。
②、そのAは瞬く間にフエンジムを攻略してジムバッジを手に入れた。
③、だけどAはその結果に納得せずフエンタウンにいるトレーナーを片っ端からポケモンバトルでボコボコにした。
④、その結果、Aに歯向かうトレーナーがいなくなった
⑤、なので今現在、ジムにいるトレーナー達を鍛えると言って過度な特訓をしている。
⑥、とりあえず彼女をなんとかしないとフエンタウンのトレーナー達の幽霊状態が続くからなんとかしてほしい。
……うん、意味不明である。
「あの、そんなに強いなら彼女はリーグにでも行けば良くないですか?」
「自分もそう思いますが、Aはフエンジムのジムリーダーであるアスナさんのいとこで……」
「つまりいとこが不甲斐ないから鍛えるつもりなんだな」
「まさにその通りです」
エルさんが言うには、元フエンジムのジムリーダーであり元四天王をしていたムラさんの孫娘であるアスナさんは努力に努力を重ねて新米ジムリーダーになった。
だけど、いとこのAがそれに納得せずにジム破りに来たがアスナさんが弱くて逆にキレるという意味不明な事が起きたらしい。
(ええ……。そんなイベントは原作にはないぞ)
ホウエン学園の時もそうだったが、アニメ・ゲームではないイベントが起きているんだが……。
俺はその事で困惑していると、エルさんが泣きながら言葉を発した。
「正直、自分はアスナさんの努力も知っているので流石に不憫に感じます」
「ま、まぁ。でも僕がその人と戦って何かあるのですか?」
「それは、有望そうなトレーナーに声をかけてAを止めて欲しいんですよ」
「つまりアタシ達を使う気ね」
個人的な要望な気がするが、友人のことを思うエルさん。
正直かかわりたくないけどジムバッジは欲しいから仕方ないか。
「ハァ……仕方ない。どちらにせよフエンジムには行きますよ」
「!? ありがとうございます!」
「クウヤ! って、まあバッジは欲しいわよね」
「クチィィ(でも嫌な予感はするぜ)」
「まあ、ヤバければ帰ればいい」
「それもそうね!」
俺達3人は漫才みたいなコントをしているとエルさんが泣き出していた。
「あ、ありがとうございます!?」
「ちょ、え!」
涙を流しているエルさんが俺の足を舐めそうなので、ドン引きしながら彼女の案内で不安……いや、フエンジムに向かう。
「……アイツの気配がするッスね」
「? 何か言ったかシズク」
「な、なんでもないッスよ!」
「そうか」
シズクは何か引っかかりを覚えているみたいだが、聞こうとしてもはぐらかされるので今は流しておく。
〈余談〉
この時のシズクの発言をスルーした事でさらに面倒な事に巻き込まれるとはこの時は知らなかった。