丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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フエンタウンのバトルステーションから出てエルさんの案内でフエンジムに到着したのだが……。
(これ暑すぎだろ!?)
フエンジムの入り口から流れてくる空気がムワッとしている+熱気が流れてきてクソ暑く感じた。
「さ、流石に暑いわ!」
「クチチィ(こりゃ熱中症になるぞ)」
「シズク、貴方の力で冷やしてくれない?」
「わ、わかったッス!」
俺達はシズクにお願いして軽めの『こごえるかぜ』を使ってもらい涼む。
ちなみに近くにいるエルさんも汗だくでしんどそうだったが、シズクの冷たい風を受けて表情が戻る。
「えっと、人が冷たい風を出しているのに突っ込みたいのですが……」
「それは後にしてください」
「は、はい」
エルさんから変人を見る目で見られて少し傷つくが、確かに俺達はイロモノ軍団なので言い返しにくい。
(自分で言っていて涙が出てきそうだ)
少し憂鬱になりかけたが無視して俺達はフエンジムに物理的に突っ込み始める。
「い、行きます!」
「はい!」
(この人は友人思いだな)
蒸し暑い中でも負けずにフエンジム内を進むエルさんについて行くが、事務の人すら見当たらないので気になった。
「あのー、人が見当たらないのですが……」
「それはそうですよ」
「え? つまり「「クウヤ(ダンナ)危ない(ッス)」」!?」
「クチィ(こ、この気配は)!」
エルさんに質問しようとした時、いきなり炎の塊が飛んできたのでルナとシズクが「まもる」を発動して防ぐ。
そして近くにいたレールを含む3体は炎の塊が飛んできた方を睨む。
「この炎はやっぱりアイツッス!」
「え? ここに知り合いでもいるのか?」
「うーん、それは……」
「!? また来たわよ!」
「「「「!!」」」」
先程から炎の塊が複数飛んできているので2人が発動した「まもる」のバリアが少しずつ崩れてきた。
(流石にまずい!)
「一旦下がるぞ!」
「「「はい!!!」」「クチィ(おう)!」
今は中庭っぽいところにいるので俺達は後退するように壁際まで移動。
すると赤い着物に銀髪と金髪が混ざったライオンに近い髪型をした大柄な女性が現れた。
(あいつが炎の塊を放っていたのか)
明らかに強そうなオーラを放っているのでビビりかけていると、相手はシズクを見て笑った。
「ほう……我が知っている気配を感じたがお主であったか!」
「ウチの事よりもなんでお前がここにいるんスか?」
「そんなのここにウチのマスターがいるからな」
着物を翻したライオン(?)髪の女性は屋根から飛び降りてコチラを睨みつけてきた。
(威圧感がヤベェ……)
現実のプロレスラーみたいな威圧を感じるので若干引いていると、ルナ達が吐き捨てるように相手に言葉をぶつけた。
「初対面でいきなり攻撃してくるなんて躾のなってないトレーナーのポケモンなのね」
「クチチィ(しかも不意打ちとか汚ねぇな)!」
「ほう、小物の癖に吠えるのか」
「ひひぃ!?」
威嚇してくる相手にエルさんは気絶して地面に倒れ、俺達は彼女への警戒をさらに強める。
「クウヤ、アイツは只者じゃないわ!」
「だろうな! てか、道具もなく炎を吐くやつは人間じゃないだろ!」
「クチチィ(ケッ、間違いないぜ)!」
「ダンナ、そのセリフはウチらにも刺さるッスよ!?」
シズクの突っ込みで少し空気が緩んだたのでこのまま反撃しようとした時、赤髪ボブカットの少女が現れた。
「貴女、何をしているの?」
「おおマスターか! なに、昔の知り合いに会っただけだ」
「ん?昔の知り合い?」
次に現れた少女の見た目はアニメとかで見たアスナさんにソックリで、髪型が同じなら本人と見間違えていたかもしれない相手だ。
(あー、コイツが話に出てきたいとこか?)
俺はエルさんの説明を思い出しているとアスナさんと似た顔のボブカットの少女がコチラを見た。
「サーナイトにクチート、後はあの青髪の女性は?」
「アイツは我と同じ擬人化ポケモンだ!」
「!? つまりエンテイと同じ伝説のポケモンなんだね」
「ああ、そうだ!」
(確かに選択肢的にそうなるよな)
炎を吐く擬人化した伝説のポケモンでジョウト地方出身のシズクの知り合い。
この情報で答えはある程度出て来たが、相手が素直に答えてくれたので思わず頷く。
「しっかし相手はエンテイでシズクの知り合いか」
「知り合いッスけど仲はあんまり良くないッス!」
「クチチィ(よく素直に言えるな)」
「まあ、アタシも嫌いな奴はいるし今回はシズクに一票ね」
「なんの票だよ……」
今度は俺が突っ込む羽目になったがそれはさておき。
目の前にいるボブカットの少女は怖いくらいにコチラを睨んできたので、まともな話し合いは難しいと感じながら会話を進めた。
11月12日、8時27分。誤字脱字報告ありがとうございます!