丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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ハルカ(仮)は自分のことをサファイア(呼び捨てをお願いされた)と自己紹介したので、俺も自分の名前を返した後に話し合いを始める。
「それでサファイアはなんで俺に声をかけたんだ?」
「……命を助けてもらったお礼と頼み事です」
「ダンナに頼み事ッスか?」
「は、はい!」
運ばれてきたパフェをスプーンで掬っているシズクの言葉に、サファイアはぎこちなく苦笑いを浮かべた。
「ちなみにその内容は?」
「それは、直球で言いますがクウヤさんに弟子入りしたいです!」
「「「「!?」」」」
純粋な目でコチラを見つめてきたサファイアに俺は硬直する。というか、主役の彼女に弟子入りを懇願されるとは思わなかったぞ!?
(マジかよ……)
冷や汗を流しながら頭を下げる彼女にとりあえず質問する。
「なんで俺に弟子入りしようとするんだ?」
「えっと! あたしの直感!」
「いやいや、ジムやバトルステーションとかで勉強すれば良くないか?」
このカナズミシティにはジムやバトルステーションがあるので、そこで修行すればいい。
俺はその事を言うとハルカは頭を上げ、半泣きになりながら口を開く。
「それじゃあルビーやエメちゃんに勝てないのよ」
「うん? その2人はサファイアのライバルなのか?」
「ええ! ただ、あたしよりも強いんですよ」
話を纏めると。
彼女達は、半月前にオダマキ博士にポケモンをもらった新人トレーナーみたいで、アチャモを貰ったサファイアは意気揚々とライバルの2人にポケモンバトルを挑んだ。
だがミズコロウを貰ったルビー、キモリを貰ったエメラルドの2人に敗北した。
「それでジムリーダーの娘のあたしの立場がなくなりました……」
「ジムリーダー?」
「はい、あたしの父親はトウカシティのジムリーダーなんですよ」
「トウカシティってアタシ達が次に向かうところよね」
「そうだな」
「クチィ(じゃあ、次のジムリーダーがコイツの父親なんだな)」
「流れ的にそうなるッスね」
話がズレてきたのでひとまず戻して、涙をポロポロ流しているサファイアにハンカチを渡しながら言葉を返す。
「話を戻して、俺に何を教えて欲しいんだ?」
「ポケモンバトルに強くなれる方法です!」
「……それ俺じゃなくてもよくね」
「いやいや! あたしがスピアーにトドメを刺されそうになった時に助けてくれたのはクウヤさんだけじゃないですか!」
「もしかして、他のトレーナーを選ばない理由は」
「あんなボンクラ達に教えてもらう事はないですからね」
「うん、直球ッスね」
「クチィ(コイツはサッパリしているな)」
シズクとレールは、サバサバしているサファイアに苦笑いを浮かべている。
(まあ、悪くはないが)
ある意味主役のイベントを生で見れるのは面白そうだが、今以上に面倒ごとに巻き込まれるのは絶対にしんどい。
「アタシ個人はあまりだけどクウヤはどう思っているの?」
「それは……」
「ううっ!」
目をウルウルさているサファイアを見て「うっ」となるので、ここはある質問をして決める事にした。
「仕方ない、ある質問に答えてもらうけどいいか?」
「もちろんです!」
「クチィ(すげぇ食いついたな)」
彼女が涙を拭いて食い気味に立ち上がったので思わずびっくりした。
まあ、ここで手を抜くのは気持ち悪くなるので俺は本気の質問をサファイアにする。
「聞きたいのは、サファイアは劣等感を感じているか?」
「!? 正直に言うとはい!」
「ちなみにどんなところ?」
「ジムリーダーの娘なのに弱いあたしとバトルの才能がある2人にです!」
「! フフフッ、なるほど!!」
「クウヤ?」
この答えを確信して俺は決めた。
なのでコイツらに付き合わせるかもしれないが俺は面白く笑う。
「みんなには悪いが俺はサファイアを弟子にしたい」
「え……?」
「! クウヤ、って仕方ないわね」
「クチィ(オレも付き合うぜ)!」
「了解ッス」
「助かる」
ヤレヤレと首を振っているルナ達に軽く頭を下げた後、嬉しそうにしているサファイアに向かって頷く。
「なあサファイア」
「は、はい!」
「お前は物語の主人公を倒すくらい強くなりたいか?」
「!! それはもちろんです!」
「なら、俺でよければ手を貸すぞ!」
「あ、ありがとうございます!」
嬉しそうに俺の手を握ってくるサファイアに俺は笑顔を浮かべ続ける。そして、これからの計画を立てる為に彼女達と話し続ける。
〈追伸〉
弟子にするか悩んだ結果、サファイアに劣等感系の質問したけどよくよく考えたらトウカシティのジムリーダーセンリは原作主人公の父親。
つまり男主人公であるルビーは多分オダマキ博士の息子なのでおそらくライバルキャラ(エメラルドは知らん)。そうなると主人公のサファイアに「物語の主人公をぶっ倒せるくらい強くなりたいから?」と言うのは矛盾するんじゃねと思った。