丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 10月15日、15時43分。
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39話・ツワブキ・ダイゴ

 次の日の朝。

 サファイアがデボンの社長であるツワブキ・ムクゲ氏に、手紙+αをムロタウンにいる息子に渡して欲しいと言う依頼を受けた。

 その為、俺達は急いでムロタウン行きのフェリーに乗り込む。

 

「ハァハァ……」

「なんとか間に合いましたね」

「そ、そうだな」

(しんど!)

 

 チケットを購入した時は出発間近でダッシュでギリギリ間に合った。その為俺は汗をかきながらベンチに座り自販機で購入したサイコソーダを飲む。

 

「しかし海の香りはいいですね」

「まあ、それは同感だ」

「それにフェリーの料金を払ってくれたツワブキさんには感謝ですよ」

「ちゃっかりしてるな」

「えへへ」

 

 照れている相手に苦笑いを浮かべながら、俺は海で気持ち良さそうに泳いでいる水タイプのポケモンを観察する。

 

(メノクラゲにランターンとか色々いるなー)

 

 良さそうな水タイプがいないか探していると、サファイアが遠慮がちにある事を切り出してきた。

 

「そういえば師匠、あたしをどう鍛えてくれるんです?」

「……とりあえず手持ちのポケモンをみてもいいか」

「もちろんです!」

 

 彼女の質問に動揺しながらなんとか言葉を捻り出す。その結果、サファイアの手持ちであるワカシャモもキノココの2体を改めて見る。

 

「まだその2体しか持ってないんだな」

「ええ、カナズミジムは岩タイプだったので相性が良く勝てましたが次はわからないです」

「そうか……まぁ、次のムロジムは格闘タイプメインだから勉強になると思うぞ」

「おお、そうなんですね!」

 

 ワカシャモは今でも格闘タイプを持っているし、キノココもキノガッサに参加すれば得る事になる。

 そうなればサファイアの父親であるノーマル使いのセンリさんにも有利が取れるはずだ。

 

(まあ、ノーマルジムは基本的に強いから苦戦はしそうだな)

 

 シリーズを通してノーマル系のジムはクソ強い。というかアカネのミルタンク然り、センリのケッキングしかり、トドメにスカーレット・バイオレットのアオキ(ジムリーダー兼四天王)のムクホークとか魔境すぎる。

 俺はその事を思い出しているとワカシャモとキノココがコチラをじっと見ている事に気づく。

 

「話を変えるがお前らはサファイアを勝たせたいか?」

「シャモ!」「ココッ!」

「なるほど……それじゃあ頑張っていくか!」

 

 コイツらはやる気があるみたいで勢いよく頷いているので、俺は気合いを入れる言葉をかける。

 そして、日が落ちた夜にムロタウンに到着した。なのでポケモンセンターに向かうとある人物に出会う。

 

「あ、あの人だ!」

「ん? マジか!」

 

 ポケモンセンターの近くにあるバトルフィールドにいたのは、若干水色が入った銀髪のイケメン青年ダイゴさん。

 原作の公式でもイケメンと言われている御曹司の彼は、ボスゴドラを使って相手のバクオングを圧倒していた。

 

「ここにいてよかった」

「まあ、どっちにしようが石の洞窟には向かうけどな」

「ええ! 修行にはもってこいなんですよね」

「それもあるが、レールの故郷なんだよ」

 

 レールに里帰りさせるのもいいなと思ってサファイアと話していると、バトルの決着がつきダイコさんのボスゴドラが咆哮を上げた。

 

「流石チャンピオンね!」

「あの、サファイア。感動するのはいいが荷物は渡さなくてもいいのか?」

「ああ!」

 

 このままだと素通りされそうなので、サファイアはダイコさんにムクゲさんからの届け物を渡しに行った。

 

「は、初めましてダイゴさん!」

「えっと君は?」

「あたしはサファイアと言います。あの、ツワブキ社長からダイゴさん宛に荷物があるので届けにきました」

「ああ! 親父の電話から聞いているよ」

 

 ダイゴさんはサファイアからアタッシュケースを受け取り、外についている手紙を読んだ。

 するとダイゴさんは呆れながらため息を吐く。

 

「親父はまた面倒な物を持たせようとしているね」

「え?」

「悪いけどこれから時間はあるかい?」

「は、はい! あ、師匠を呼んできてもいいですか?」

「もちろんだよ」

 

 何を話しているかわからないがサファイアがニッコリ笑いながら近づいてきた。

 その為、俺は軽く手を上げると彼女からいきなり。

 

「師匠、ダイゴさんと話し合いに行きますよ」

「……はい?」

「ほら! 固まってないで!」

 

 意味不明な発言を聞かされて固まっているとサファイアに腕を掴まれ、ダイゴさんのところに引っ張られる。

 

「へぇ、面白そうな目をしているね」

「!?」

「あ、ごめんね。ボクの名前はダイゴ、さすらいの石マニアさ!」

「ご丁寧に……自分はクウヤと言います」

「そうか、よろしくね」

「はい!」

 

 ダイゴさんに握手を求められたので返した後、彼に連れられてポケモンセンターにある会議室まで移動した。

 

 ーーー

 

 ポケモンセンターの中にある会議室。 

 中では俺、サファイア、ダイゴさんの3人で話し合いが始まった。

 

「まずはボクがカナズミに帰ってない間に色々あったみたいだね」

「ええ、白い仮面をつけた一団に襲われましたね」

「なるほど……手紙にはデボン本社も狙われたみたいだ」

 

 俺とサファイアはカナズミシティであった事件の事を知っている限りダイゴさんに話す。 

 すると彼は口元に手を置いた後。

 

「おそらくだけどポケモンセンターは陽動で狙いはデボン本社だろう」

「それって、襲撃者は何か狙いがあったんですね」

「と言うよりもあのレベルで陽動なんですか」

「見た感じだけどね」

 

 確かに敵の強さはそこそこあり、正直腕利きレベルだった。てか、そう考えると相手の一団は人材育成にも力を入れているようだ。

 俺は斜め上のことを考えていると、ダイゴさんが苦笑いを浮かべた。

 

「そうなると敵はかなり厄介に見えます」

「そうだね……。ボクもポケモンリーグに問い合わせて見るけど、敵がどこに潜んでいるかわからないのもあるから面倒だ」

「!? ホウエンチャンピオンのダイゴさんでもですが?」

「ああ、チャンピオンでも動くのは難しいよ」

「ええ……」

 

 あくまでトレーナーとしては最高峰レベルのダイゴさんだが、リーグ運営は別の人がやっているみたいで管轄が違うと言われた。

 てかそれなら失礼ながらチャンピオンは客寄せパンダみたいな気が……。

 

「でもある程度は自由に動けるからありがたいところはある」

「な、なるほど」

 

 少し話が逸れているので戻しつつ。本題のツワブキ社長からの依頼内容を確認する。

 

 

 

 




 10月15日、16時23分。誤字脱字報告ありがとうございます!
 10月15日、19時34分。誤字脱字報告ありがとうございます!
 10月16日、15時12分。誤字脱字報告ありがとうございます!
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