丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 10月23日、15時49分。
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47話・サファイアVSトウキ

 午後から始まるサファイアの公式ジム戦。

 

「よ、よろしくお願いします!」

「ああ、よろしく!」

 

 最初の試練であるジムトレーナー5人抜きをクリアしたサファイア。彼女は軽くダメージを負ったキノガッサに傷薬を使い回復させた後、ジムリーダーであるトウキさんに挑んだ。

 

(さてどうなるか)

 

 サファイアもこの半月でかなりレベルアップしており動きもいい。だが相手はジムリーダーなので一筋縄ではいないはず。

 そのため苦戦しそうだと感じるが、彼女の表情は自身ありげなのでコンディションは良さそうだ。

 

「では審判さんお願いするよ」

「はい! これよりジムリーダー、トウキ対チャレンジャー、サファイアのジム戦を始めます!」

  

 使用ポケモンは1体でどちらかが戦闘不能になると勝負がつく。

 そのため今回戦わせるポケモン次第でどうなるか……。俺はそう思いながら固唾を飲んで見守っていると2人が動く。

 

「お願い、シャモ!」

「シャモッ!」

「いくよ、ハリテヤマ!」

「ヤッマ!」

 

 サファイアが繰り出したのは自身のエースであるワカシャモ、トウキさんが繰り出したのはハリテヤマ。

 

(おそらくレベル的には同じくらいか)

 

 ジムトレーナー戦ではキノガッサを使い5人抜きをしたので、ここでエースを使うのは間違ってはない。←(俺の主観)

 だが相手もこの状況を読んでいると思うので何か対策はあるはずだ。

 

「では……バトル開始!」

「いくよ! ハリテヤマ、ねこだまし!」

「リテッ!」

「!? シャモ!」

「ワカシャモ!」

(容赦ないな……)

 

 重量級のポケモンであるハリテヤマが俊敏な動きで相手の前まで移動して目の前で手を叩く。

 その『ねこだまし』を受けたワカシャモは怯んだのでトウキさんは追撃を仕掛けた。

 

「ハリテヤマ、続いてはっけい!」

「ハリッ!」

「ワカッ!?」

 

 ハリテヤマの大きな張り手がワカシャモに命中。そのまま押し切られるかに思えたがサファイアは冷静に指示を出す。

 

「ワカシャモ、ニトロチャージ!」

「ワカ!」

 

 ワカシャモは地面に転がるが体を起こして炎を纏って相手に突進。……だが、ハリテヤマはそこまでダメージを受けてないのか厚い脂肪で弾き返した。

 

「!? き、効いてないの!」

「そりゃ、ハリテヤマの特性はあついしぼうだからね!」

「リテッ!」

 

 特性『あついしぼう』は炎・氷タイプ技のダメージが半分になる。その為、ワカシャモの炎技ではハリテヤマにそこまでダメージが与えられてないみたいだ。

 

(だけど……)

 

『ニトロチャージ』には素早さが上がる追加効果があるので、ワカシャモの動きが先程よりも良くなる。

 

「へぇ! ニトロチャージを上手く使うね!」

「ええ、このまま素早さをあげます」

「そうか、ならコチラも! ハリテヤマ、ビルドアップ!」

「リテッ!」

「あらら……」

 

 ハリテヤマがマッスルポーズを取り気合を入れ自身の能力を上げた。

 

(ビルドアップで攻撃と防御が上がるがサファイアはどうする?)

 

 流石に何回も『ビルドアップ』を積まれると勝ち目がほぼなくなるので、サファイアは少し焦りながら動く。

 

「シャモ、かえんほうしゃ!」

「なっ!?」

「シャッモ!!」

「ハリテ!?」

「ま、まさかここでか」

 

 予想外の隠し球を見て固まっているとサファイアが一言。

 

「ルナさんに頼み込んでかえんほうしゃの技レコードを貰ってよかった」

「……今なんかやばい事を聞いたぞ」

 

 後でルナを問い詰めよう。俺は心の中でそう誓っていると予想外の『かえんほうしゃ』を受けたハリテヤマは火傷を負ったみたいで動きが悪くなっていた。

 

「り、リテ」

「ハリテヤマ!」

「チャンス! シャモ、フルパワーでかえんほうしゃ!!」

「ワカァ!!」

 

 流石に特殊技で威力のある『かえんほうしゃ』を連発で受けたハリテヤマは思わずダウン。

 その結果、サファイアは2個目のバッジを手にすることになった。

 

 ーーー

 

 サファイアのジム戦が終わった後、俺はトレーニング室に直行してルナを問い詰めていた。

 

「さて何か言い訳はあるか?」

「えっと……サファイアに土下座されて技レコードを渡してしまったわ」

「お前な(汗)」

 

 せめて一言欲しかったと言ってルナの頭にチョップを落とす。すると彼女は申し訳なさそうにしていたので俺は頭を撫でる。

 

「クウヤ、ごめんなさい」

「まあ、もう怒ってないからいいよ」

「うん!」

 

 彼女も色々動いてくれたし叱るのはここまでにしよう。俺はそう思っているとルナが顔を明るくして抱きついてきた。

 

「さてと、他のみんなも揃っているからそろそろ行くか?」

「そうッスね!」

「クチチイ(ああ)!」

「メタ(はい)」

 

 最近はメタングが何を言いたいかわかるようになり会話も楽になった。その為、俺は嬉しくなりながらみんなでトレーニングしたから出ると。

 ニッコリと笑った……目は笑ってないカルドさんが手招きしていた。

 

(あ、オワタ)

 

 俺は冷や汗ダラダラで逃げたくなるが相手の方が身体能力が高いので速攻で捕まり、カイラと何があったのかを洗いざらい吐かされた。

 その結果、カルドさんにはお礼を言われたが……。

 

「まさかカイラの兄貴分になるなんてな」

「は、はい……ま、纏めるとそうなりますね」

「ハハッ! なんであれアイツが元気になってよかった!」

 

 先程とは違い満遍な笑みを浮かべる相手に苦笑いを浮かべていると、後ろから強い圧を感じる。

 

「へえぇ、そうなのねクウヤお兄ちゃん」

「あの……すごい圧を感じるんですが」

「あら、そうかしら?」

「ちなみにウチらも……」

  

 無駄に強い力で腕を掴まれているんですが!?というか折れる……。

 

 追伸

 

 その後、カイラの件をルナ達に説明すると同情してくれたがその代わりに俺は彼女達にいろいろする羽目になった。

 

 

 




 10月24日、10時09分。誤字脱字報告ありがとうございます!
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