丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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センリさんVSアスナ。
まずセンリさんが繰り出したのはケンタロスで地面にどっしり構えて咆哮を上げる。
対するアスナの初手はコータス……特性ひでりで太陽の光が強くなった。
「ほう、悪くない戦術だな」
「ええ! ここからあたしの炎が燃えるわ!」
「そうか! なら私も楽しませてもらうよ」
初手にひでりのコータスを出す事で炎技の威力をあげる。その戦術自体はゲームの晴れパでも使われているので有効な戦術なはず。
そう思っていると中央にいるギルガルドに乗った審判が右腕を上げた。
「それではバトル開始!」
「ケンタロス、とっしんだ!」
「コータス、てっぺき!」
「ブモッ!」
「コタァ!」
勢いをつけて突進攻撃を仕掛けるケンタロスにコータスはどっしりと構えて『てっぺき』を発動。
これで防御力が上がったので相手の突進を受けても多少後退する程度で済んだ。
「なかなかやるね」
「ジムリーダーだから当たり前ですよ! コータス、ボディプレス!」
「コオタッ!」
「ケンタロス、まもる!」
「ブモッ!」
次に仕掛けたのはコータスで天高くジャンプしてのしかかりを仕掛けるが、ケンタロスのバリアに弾かれる。
(まだまだ様子見だよな)
互いに様子見なのか深くは踏み込んでない。
だが今のやりとりである程度はわかったのか、センリさんは踏み込んでいく。
「じしん攻撃!」
「ブモ!!」
「! コータス、かえんほうしゃ!」
「コオッ!!」
『じしん』は範囲が広いので鈍重なコータスでは回避が難しい。だが攻撃を受ける前に『かえんほうしゃ』を放ち、ひでりの効果で威力が上がった炎の一撃がケンタロスを襲う。
「「!?!?」」
「大丈夫かケンタロス!」
「ブモッ!」
「コータスも!」
「コオッッ!」
互いにいいダメージが入ったかに思えたが、両者とも余裕そうに動いている。
「こりゃすごいな……」
「センリさんは知らないけどアスナは相当鍛えているからね」
「ほうほう」
ルージュによるとアスナはスパルタレベルで自分とポケモンを鍛えているみたいだ。
なので体には生傷が絶えないが、彼女のやる気がすごいのか継続している。
(アイツもすごいな)
最初はジムが封鎖になりかけるレベルだったのに今は相当頑張っている。俺は上から目線になるが、今の彼女ならセンリさんといい勝負ができそうだ。
「なかなか面白い!」
今度はケンタロスが大技の『はかいこうせん』を放ち一気に攻めようとくるが、アスナはコータスに『オーバヒート』を指示。その結果、互いの大業がぶつかり中央では大爆発が起きた。
「今だ! とっしんで突っ込め!」
「ブモッッ!!」
「ぐっ、コータスも行きなさい!」
「コオッッッ!」
ジムリーダーの経験的にはセンリさんの方が上かもしれないが、アスナも負けじと食いついている。
その為、互いの1匹目は……。
「とっしん!!」
「ボディプレス!!」
互いに物理技がぶつかり、互いに死力を尽くしたのか同時にパタリと倒れた。
「相打ちとは予想外だ」
「あたしもです!」
互いにポケモンをボールに戻して笑顔を浮かべるが、次の瞬間には目つきが鋭くなった。
「悪いが私も負けたくないんでね。頼むぞケッキング!!」
「ケエェ!」
「なんて迫力! でも、お願いマグちゃん!」
「マグゥ!」
センリさんの2体目はケッキング。コイツは伝説のポケモンと同等の種族値を誇るが特性『なまけ』の影響で2ターンに1回しか動けないデメリットがある。
だがそれでも強力なポケモンなのは変わらない……と言うよりもゲーム時に苦戦した相手の1体だ。
(対するアスナはマグカルゴか)
溶岩+カタツムリみたいな見た目のマグカルゴ。コイツは見た目通り防御力が高いがケッキング相手だと少し厳しそうだ。
……だが俺の予想は外れることになった。
「いくわ! マグちゃん、おにび!」
「マグッ!」
「ケッキング、まもる!」
「ケエェ!」
種族値が高いがそこまで素早さが早くないケッキングは、なんとかバリアを発生させて『おにび』を防ぐ。
だがアスナはこの動きを予想していたのかニヤリと笑った。
「マグちゃん、もう一度おにびよ!」
「マグッッ!」
「しまった!」
「ケ!?」
なまけの影響で動けなかったケッキングに黒紫色の炎が着弾。そのままやけど状態になり攻撃力が半減した。
「よし、畳み掛けるわ! マグちゃん、ジャイロボール!」
「マググッ!」
「ぐっ! ケッキング、からげんき!」
「ケエェ!」
マグカルゴが自分の殻にこもって高速回転して相手に突っ込むが、向こうは状態異常になっていると火力が上がる『からげんき』を使い。その結果、殻と拳がぶつかりまるでアニメみたいな衝撃波が発生した。
「す、すごい威力ですね」
「ジムリーダー同士がガチで戦っているからこうなるよ」
「確かに納得の迫力ね」
ジムリーダーが本気で戦うことはあまりないので、フィールドの2人は楽しそうにバトルしている。
だが同じ技のぶつかり合いだとタイプ相性的にマグカルゴが有利そうだ。
「これで決める! マグちゃん、オーバヒート!」
「マァググ!!」
「ケッキング!!」
「ケエェ!?」
また『なまけ』が発動して動けないケッキングに向かって大技の『オーバヒート』が直撃。
そのまま倒れるかと思われたがなんとか持ち堪えた。
「ケエェ……」
「よくやったケッキング!」
(だけどきつそうだな)
先程の一撃でフラフラになっているケッキング。それを見たアスナは一つ頷き。
「マグちゃん、トドメのジャイロボール!!」
「マグッ!」
相手にトドメを刺すためにマグカルゴは自身の殻に籠り突撃を仕掛けた。その瞬間、ケッキングが体を無理やり動かし。
「頼む、きあいパンチ!!」
「ケケッ!!」
「し、しまった!」
「!?」
気合いで動いたケッキングの渾身の『きあいパンチ』を放ち、それをまともに受けたマグカルゴはバトルフィールドの壁まで吹き飛ばされた。
「ま、マグゥ……!」
「マグちゃん!!」
それでもなんとか立ち上がったマグカルゴは、最後の力を振り絞って『にほんばれ』を使いパタリと倒れた。
「あ、ありがとう」
勝つ事はできなかったが『にほんばれ』のお陰で後続を援護。このマグカルゴの行動がセンリさん有利の流れを変えた。
「最後は……お願い、ウインディ!!」
「ガウゥ!」
「ウインディか!」
後がないアスナが繰り出したのはでんせつポケモンのウインディ。
このウインディは毛がもふもふ……いえ、能力的にも高めで強力なポケモンだ。
(なんか引っ張られそうだった)
モフモフの誘惑に負けそうだったがなんとか振り払う。
まあ、微妙に残り続けるのは心に来るが、ウインディは『しんそく』を使い消耗しているケッキングを倒した。
「これてパパの手持ちは残り1体」
「そうなるとセンリさんの最後の手持ちが何かで勝負は決まるね」
「あら? どんなやつが来てもアスナさんが勝つわよ」
ふふんと胸をのけぞらせているエメラルドに突っ込みたくなるが、俺は黙って観察する。
(さあ、何を繰り出す)
ノーマルタイプならガルーラとこあり得そうだな……。と個人的には思っていると繰り出したのは意外にもムクホークだった。
「む、ムクホーク!」
「え? いきなり立ち上がってどうしたのさ」
「あ、ごめん」
俺はムクホークを見て思わず立ち上がると隣にいたルージュに突っ込まれたので座り直す。
だが内心ではかなりテンションが上がっていた。
(いやいや、シンオウの最序盤に捕まえられてさらに9レベルでつばさをつうを覚える序盤鳥じゃないですか)
ダイパの時に旅パではかなりお世話になったムクホーク。てか普通に進化して『インファイト』を覚えるのが強いんだよな。
俺はそんな感じてムクホークを見ていると周りからジト目を向けられたので自粛する。
「まさかクウヤがムクホークを見て盛り上がるとはね」
「まあ、思い入れがあるポケモンなんだよ」
「そ、そうなのね」
今語るとややこしいことになるのでこれ以上は話さないようにして、ウインディVSムクホークの勝負を見届ける。
10月28日、18時58分。誤字脱字報告ありがとうございます!
10月28日、22時44分。誤字脱字報告ありがとうございます!