丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
お気に入り登録647件、しおり346件、感想30件。皆様ありがとうございます!
大会2日目が終わり俺の本戦出場、サファイアとカイラが憎きエメラルド&ルビー組を撃破。
そのため、俺はレストランの個室(パンと飲み物が無料で頼み放題のプランが税込6万した)ところを予約してささやかながらパーティを開く。
「ではー、端折るが俺の本戦出場とサファイアのトラウマ克服&その他を祝いまして乾杯!!」
「「「「「乾杯!!」」」」」
「クチチィ(乾杯)!!」「メタァ(乾杯)!」
テーブルに置かれた豪華な料理と飲み物。
俺は一目散に牛肉(?)サーロインステーキやサーモンのカルパッチョなどがあるので、とってと美味しくいただく。
「うめぇ……」
普通に予約するのは大変だったがムラさんに頼むと普通に取れたので、俺は感謝しながら食べ続ける。
「クチチィ(ウマウマ)!」
「ああ! そのお肉はウチのッス!」
「あら、早い者勝ちよ!」
「じゃあ、コッチをいただくッスね」
「ああ! アタシのサーモン!?」
「メタァ(変わりませんね)」
「そうだな……」
こいつらはどこに行っても騒がしいので俺は苦笑いを浮かべていると。
「ししょー!」
「ん? あ、おい!?」
「あ、あたじがったよー!」
「おう!」
隣から強い衝撃を感じたので横を向くとガチ泣きをしているサファイアが……って、さらに隣ではカイラが嫌な笑みを浮かべていた。
(まあ、今日は仕方ないか)
俺は嬉し泣きをしているサファイアを受け止めていると、彼女は俺の方に頭を突き出してきた。
「とりあえず褒めてください!!」
「あ、はい……」
「えへへへ!」
頭の中で『通報』の漢字二文字が頭をよぎるので、俺は覚悟を決めて彼女の頭を撫でる。
そして美少女にあるまじきヨダレを垂らしているサファイアにドン引きしてしまうが、カイラがカラカラと笑う。
「いやー、最後の大逆転は見ものだったわよ」
「ワカシャモが進化したんだよな」
「ええ! しかもその前にサファイアは相手の言葉にムカついて奮起したのよね」
「奮起? 相手になんて言われたんだ?」
「あら、聞きたいの?」
「そりゃそうだろ」
個人的に気になるのでカイラに質問すると、なぜかサファイアが顔を真っ赤に染めた。
「カイラ!!」
「あらあら、やっぱり言うのはやめておくわ」
「なんなんだよ……」
追加の飲み物を店員さんに注文しつつ俺は呆れるが、これ以上突っ込んでも仕方ないのでため息を吐く。
「すごく、ええ、すごく羨ましいわ」
「ウチもかなり思うッスげと、今回は2人がメインなので仕方なく我慢するッス!」
「クチチィ(オレは頑張ったし後でご褒美がもらえるぜ)♪」
「メタァ(その言葉は)……」
「「……」」
この瞬間、コウテツは主君に合掌しながら彼女達に巻き込まれないように無言で離れていくのだった。
ーー
さらに2日後の大会本戦。
クウヤは大会運営のスタッフに連れられて準備室に移動。そこで散髪レベルで髪を切られたりワックスなどを無理矢理つけられた結果。
「おお! そこそこのイケメンから上位レベルのイケメンに変化しましたね!」
「ええ……」
化粧係をしているスタッフのテンションが爆上がりした結果、マシな見た目にはなった。
そして、次に用意された服装に着替えるのだが……。
(これってブラック・ホワイトに出てくるクダリさんの服じゃん!?)
黒いロングコートに黒のズボン。ところどころ他の色のアクセントはあるが、ブーツまで黒なので厨二感がすごい。
だがここまできたら引き返せないので俺は覚悟を決めて着替える。
「お似合いですよ!」
「あ、はい(汗)」
駅員さんが被っている帽子まで用意されたので俺は渋々被った後、スタッフさんに連れられて控え室Bに入る。
「ルージュさんはまだ来てないみたいですね」
「そうみたいですね」
男性スタッフさん(仮名Aさん)と適当に雑談しているとドアがガチャリと開いたので振り向く。
すふとそこにはロングスカートタイプのメイド服に銀色のティアラをつけた赤髪の美少女が……え?
「どちら様?」
「それはボクのセリフだよ!?」
「俺だって言っていいだろ!」
俺が言うのもおかしいが、特に服に興味がなそうなルージュがこのまで華麗にメイド服を着こなすなんて思わなかった。
そう思っていると相手も似た事を思っているのか固まっている。
「それで駅長+厨二病みたいな服装の君はクウヤであっているよね」
「少し酷い気がするがあっているぞ」
「よかった! 前よりもかなりイケメンになっているから違うかもしれないと思ったよ」
「なるほど……その答えへの返答は持ち合わせてないからスルーする」
「そうかい」
陰キャ童貞の俺には厳しい内容なので無視して、俺もルージュに向かって言葉を返す。
「ちなみお前はルージュでいいんだよな?」
「逆にこのタイミングでボク以外で誰を思うのさ!」
「それもそうだな」
俺達2人は少し言い合った後、互いに吐き出すように笑う。
「多分さ、このイメチェンした姿を他のやつに見せると笑われそうだな」
「それもあるし、ネタバレしなければ多分気付かれない」
「だろうな!」
何が面白いのか自分でも理解できないが思わずゲラゲラと下品に笑ってしまう。
すると外で待っていた男性スタッフ(Aさん)に呼ばれたので、俺とルージュは真顔になりながらステージに向かっていく。
〈追伸〉
スタッフさんにポケモンを繰り出す時はかっこいいセリフをお願いしますといわれたがどうしよう……。
ーー
『これより大型タッグバトル大会INカイナシティの本戦を始めます! 今回の実況はこの私、キンセツテレビ局のアナウンサーであるミリアが行います! さらに解説では元ジムリーダーでトップコーディネーターのミクリさんにお越しいただきました! ミクリさん、よろしくお願いします!』
『よろしくお願いします!』
会場の方から明るい女性の声と艶のある男性ボイスが聞こえるので、俺は緊張していると隣にいるルージュが笑った。
「まさか緊張しているの?」
「ま、まぁな」
「あれ? 否定しないんだ」
「今の状況でカッコつけても仕方ないだろ」
「それもそうだね」
最初は茶化すように煽られたが、今は真顔で頷かれたので笑うしかない。だがそのおかげで緊張がマシになったのでよかった。
「助かった」
「いやいや、気にしないでよ」
「わかった」
互いに少ない言葉を交わした後、実況の人が勝ち上がった選手の名前を呼んだ。
『まずはAブロック勝者、バルク選手&ミツネ選手の登場です!』
「「「わあぁ!」」」
『服装のモチーフは和で、お二人には着物を着ていただきました!』
『古き良き姿ですね』
序盤から盛り上がりがすごいのでやっぱり緊張が戻ってくるが。次は俺達みたいで呼ばれる……。
『次はBブロック勝者、クウヤ選手&ルージュ選手!!』
「ボク達も行くよ」
「あ、あぁ」
ヘタれる気持ちをなんとか振り切って彼女と共にステージに立つ。すると、観客席は満員でテレビカメラもコチラに向いていた。
『彼らのモチーフはかっこいい駅長さんがメイド喫茶の腕利きメイドさんに連れられてバトルに来た構図です!』
『少し斜め上何もしますが、彼らは顔が整っているので格好が付きますね』
『おお! ミクリさんからもそう思われますか!』
『あくまで私の主観ですが、はい、と答えます』
実況と解説の2人は仲良く話しているが、D(ディレクター)から指示が飛んできたらしく次に進む。
『さらにCブロック勝者、ガラン選手&ゴルム選手が入場してきました!』
『マッチョな肉体がすごいですね……』
『歩くたびにポージングを取ってますよ』
俺は先にステージに立っているのでチラッとCブロックの勝者を見ると、彼らは筋骨隆々を超えたゴリマッチョでスキンヘッド。
おそらく彼らはプロテイン好き(主観)と勝手に思ってしまうタイプの相手だ。
(ゴリッゴリじゃねーか!?)
普通にリアルファイトすればボロ負けするのは確定レベルなので、これがポケモンバトルなので助かったと感じる。
まあ、そんなアホな事を考えているとトリが現れた。
『最後はDブロック勝者、リオ選手&レイア選手が現れました!』
『リオ選手もレイア選手も美しいドレスを着られてますね』
『ですね! 私もお高いドレスを着てみたいですよ!』
『ハハッ、私も次のコンテストに備えてスーツを新調したくなりました』
『なるほど! あ、話を戻しまして本戦の開始を宣言します!』
アイドルみたいなフリフリのドレスを着た女性トレーナーのリオ選手とレイア選手は恥ずかしながら歩いていたら。
(す、すごいドレスだな……)
少しズレた事を思っていたがドーム内にあるモニターが光り輝いたので、俺達はソチラに振り向く。
『ルールは予選と同じくタッグバトルで1人につき1体のポケモンが使えます。後は公式のルールに沿ってバトルしてもいます!』
『付け加えると対戦カードはAブロックの勝者VSBブロックの勝者、Cブロックの勝者VSDブロックの勝者なんですよね』
『はい! なのでまずはバルク選手&ミツネ選手VSクウヤ選手&ルージュ選手の戦いが始まります!』
「「「わあぁ!!」」」
本戦を宣言した事で観客達のボルテージはヒートアップ。さらに盛り上がりを見せているので、俺は緊張が戻りつつみんなと共に動き始めた。
10月31日、18時06分。誤字脱字報告ありがとうございます!
10月31日、19時15分。誤字脱字報告ありがとうございます!