丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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(あるポケモンのキャラ崩壊があるので苦手な方はブラウザバック推奨です)
大型タッグバトル大会INカイナシティが終わった夜。
俺はシズクに呼ばれてカイナの海に来ていた。
「こんなところに連れてきてどうしたんだ?」
「それは……」
打ち上げが終わった後なの正直寝たいが、真剣な表情をしているシズクに呼ばれたので疑問符を浮かべていると。
「クウヤさん、お久しぶりですね」
「? どちら様ですか?」
「! 私のことをお忘れですか?」
いきなり巫女服をきた女性が現れたので警戒していると、彼女の隣には見たことがあるブラッキーがいた。
「ブラァ!」
「? ああ、前にカイナで開かれた大会でレールにボコられたブラッキー!」
「ブラァァ!?」
なんか相手のブラッキーが唖然としているが、それはさておき。
「と、とりあえず話を戻して! 私の名前は覚えてますか?」
「うーん、エンジュの巫女さんなのはわかりますが名前は覚えてないです」
「ええ!? わ、私の名前はツクミですよ!」
「あ、思い出しました!」
「やっとですか(汗)」
確か前に『うみなりのすず』を渡そうとしてきた巫女さん。その時は俺は断ったが……ん?
「なあシズク……」
「だ、ダンナ、今まで騙してしてごめんッス!」
「なるほど、やっと合致した」
あのタイミングでシズク(スイクン)に出会った理由。そこが引っかかっていたが、今の状況でパズルがハマった。
「スイクンには監視をお願いしてました」
「つまり俺の恥ずかしいところも知っているのですね」
「ええ、耳が弱い事や他のメスポケモン達に襲われかけているところとかですね」
「……」
肉食獣のような目と舌なめずりをするツクミさんに思わず寒気を感じる。というか、なんでも教えすぎじゃね!?
「まあ、それよりも! 今度こそ……いえ、もうお越しになってますね」
「!? まさか!」
ツクミさんがポケットから『うみなりのすず』を取り出したタイミングで、大きな渦巻き状の竜巻ができた。
『よく来たのじゃクウヤ!』
「……ルギア」
『ほう、妾の名前を知っておるのか!』
カカカと笑う真っ白な竜みたいなポケモン。
ゲームでは禁止級のポケモンで火力は低いが耐久力はかなり高い伝説のポケモンであるルギア。
そいつが俺の目の前に現れ嬉しそうにコチラを見ていた。
「それで伝説のポケモンさんが俺になんのようだ?」
『なんのよう? カカッ、妾の姿を見ても畏まらんのか』
「隣にスイクンなのに残念な美人がいるからやっても意味がないだろ」
「ダンナ!?」
「そ、そうなのですね(汗)」
ツクミさん、ブラッキー、シズクは勢いよく跪いくが、俺は棒立ちのまま言葉を返す。
「しっかしまた面倒な事になったな……」
「だ、ダンナ」
「とりあえず要件を聞いていいか?」
「う、うす!」
とりあえず土下座するシズク達から聞いた話をまとめると。
①、前にカイナに来た時にルギアが俺の事を見て興味を持つ。
②、そこで巫女のツクミさんに指示を飛ばして接触を試みた。
③、せっかく『うみなりのすず』を用意したのに無視されて固まる。
④、なのでスイクン(シズク)を使って監視しようと思った。
⑤、スイクン(シズク)は上手くいったが、出会えるタイミングがなかった。
⑥、てか、他のポケモンとイチャイチャするのがムカつく。
⑦、時が過ぎ、もう一回俺がカイナに来たのでツクミさんとシズクに指示を出した。
⑧、呼び出しに成功して実際に出会うと惚れたので独り占めしたい。←イマココ
……とりあえず。
「惚れたってなに!?」
「まずはそこに突っ込むんスか!」
「正直俺はモテ要素なんてないぞ!」
イケメン化したと言われたが元は陰キャ童貞。
その何処がモテるんだよと突っ込むと、ルギアは先程と同じくカラカラと笑う。
『よもや自分で感覚がないとは!』
「ええ……」
「クウヤさん、その言葉は私達のセリフですよ」
砂浜の上で土下座したままツクミさんに引かれたので泣きたくなりながらため息を吐く。
「で! お前の目的はなんだ!」
『そんなの決まっておる! お前、妾の物になれ!』
「は? つまり今の仲間を捨ててお前を取れと?」
『そうじゃ!』
ルギアは伝説のポケモンで戦闘力も通常のポケモンとは桁違い。そこだけ見ると悪くはないが……。
「確かにルギアは伝説のポケモンで強いし周りに自慢できるな」
『そうじゃろ、そうじゃろ!』
「だ、ダンナ……」
先程よりも嬉しそうにしているルギア。隣ではシズクが悲しそうな表情になっているが、俺は無視して一言。
「だが断る!」
『……は? 今なんと?』
「だから断る!」
「「『はあぁぁ!?!?』」」「ブラァ!?!?」
『な、なぜじゃ!?』
驚いている3人+ブラッキーを見て俺は呆れたように強めに言葉を吐く。
「ハッキリ言うが俺はルナ達と一緒にいるのが暖かくて今でも充分なんだよ! なのにその生活を捨ててお前の配下になれとか嫌がらせだろ!」
『そ、それは! じゃが妾は強いのじゃ!』
「そうッス! ルギア様はウチよりもずっと強いっスよ!」
「そうか? なら尚更他の強いトレーナーのところに行け!」
「ええ!?」
このまま帰りたくなるが、仲間をコケにされてムカついているのか俺は伝説のポケモン相手にブチギレる。
「俺には頭がおかしいが暖かい仲間がいる方がお前といるよりも何倍もいいんだよ!」
「あ、頭がおかしいって……」
「うるさい変人その3!」
「!? だ、ダンナ!」
なんか嬉し涙を浮かべているシズクを尻目にルギアはコチラを強く睨みつけてきた。
『つまり妾の申し出を断るのかのう?』
「当たり前だ! てか、俺にその要求を突きつけるなら命を捨ててかかってこい!!」
「だ、ダンナ!?!?」
『そうか! ならそうさせてもらうのじゃ!』
(はい、俺は死んだ!)
ルギアはガチギレしたのか口にエネルギーを溜めており、その一撃を喰らえば俺はほぼ確実に死ぬだろう。
(だが言いたい事は言えた)
ここで死ぬ事になっても俺は後悔は……めっちゃあるが、てか今更だがすごく怖くなってきた。
『これで終わらせるのじゃ!』
「る、ルギア様!」
ツクミさんが何か叫んでいるが俺は目を閉じて衝撃を待つ。そして、口元に何か生暖かい物が押し付けられた。
「!?!?」
ふと目を開けると銀髪で目つきが少し鋭めの少女(?)にいきなり口付けをされた。
というよりも、そのまま俺の口内に彼女の舌が侵入してチャパチャパと貪られる。
「ん、ん!?」
「プハァ、ごちそうさまなのじゃ!」
「ケボッ! お、お前は誰だ?」
「カカッ妾か?」
目の前で笑うロリ少女に押し倒された俺は動けなくなる。てか、彼女が満面の笑みを浮かべているのでやばい。
(誰だ……ってまさか!)
この予感が当たるかは別だが俺は一言。
「まさかルギア」
「主人よ当たりじゃ」
「や、やっぱりか! ん、主人?」
「なんかおかしな事をいったかの?」
色々突っ込みたくなるが頭がよく回らない。
そのため固まっていると、土下座しているツクミさんが口を開く。
「る、ルギア様!?」
「なんじゃ巫女」
「そのお姿は一体?」
「そんなの妾が擬人化しただけじゃよ?」
「ええ!?」
最初に出会ったクールな巫女の姿をぶっ潰したように叫ぶツクミさん。俺はなんとか状況を立て直して言葉を言う。
「る、ルギア」
「主人! 妾にもスイクンみたいに名前をつけて欲しいのじゃ!」
「いやだから!」
「大丈夫、主人に危害を加える奴が現れたら妾が叩きのめすからのう!」
「そう言う問題じゃない……」
押し倒されたままルギアに抱きつかれる俺は一言。
(どうしてこうなった)
自分の運勢を疑いたくなるが、満足げなルギアを見て苦笑いを浮かべる。
〈追伸〉
その後、ルギアの名前をどうするか悩んだ後。個人的に好きな植物である桜(さくら)と今は夜なのを見た結果、ルギアの名前は夜桜になりました。
10月5日、9時54分。誤字脱字報告ありがとうございます!