丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 11月7日、16時07分。
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62話・電車の旅

〈クウヤの独り言〉

 

 原作を知っている人ならこの流れを見てなんと思うだろう?

 

 正直俺はご都合主義の塊➕ストーリーを完全にぶち壊したと思っている。まあ、俺自身が地雷を踏みに行ったのもあるが……7割は外問題と見ている。(目を逸らした他責)

 なので、これからもメチャクチャな展開がほぼ絶対に起きるだろうが、それに付き合っていくしかなさそうだ。

 

〈現実に戻って〉

 

 予期せぬ問題が発生したさらに次の日。

 ダイゴさんとミクリさんは仕事でカイナシティから離れて行ったので、俺達は改めてキンセツに向かって進んでいく。

 

「ダイゴさんが列車の個室まで予約してくれるとは……」

「お金持ちはすごいわね」

「この座るところがフワフワなのじゃ!」

「夜桜様、少し落ち着いて欲しいッス」

「嫌じゃ!」

 

 いつもは残念美人として振り回してくるシズクだが、今回から夜桜の面倒を見ているために逆に振り回されているみたいだ。

 

「夜桜?」

「なんじゃ主人」

「どうやったら静かにしてくれる?」

「うーん。あ、主人の膝に座ってもいいなら!」

「「!」」

「と言いつつ座りにきたな……」

「えへへ!」

 

 瞬間移動レベルで俺の膝に座る夜桜。俺はそのまま固まっていると頭を撫でて欲しいと言われて仕方なく撫で始める。

 

「極楽じゃあ」

「! じゃあもう片方はアタシが貰うわね」

「す、ずるいッス!」

 

 右手は取られているので左手の取り合いをする2人。

 そんな中、サファイアはラティオス、カイラはラティアスと何かを話し合っていた。

 

「サファイア様でよろしいですか?」

「えっと、もっと柔らかくできますか」

「それではサファイアさんで」

「は、はいい!」

 

 ホストレベルのイケメンであるラティオス(擬人化)に惚れそうになっているサファイア。

 彼女は動揺しながらも会話を続けた。

 

「それでティオさんは南の島に住んでおられたんですよね」

「そうです。南の島にはたくさんの食力や湧水があったのでのんびり暮らしていたのですが……」

「夜桜さんが来てぶっ壊れたのですね(汗)」

「おっしゃる通りです!」

「なるほど! 流れは全く違いますがあたしもいろんな目に遭っているので同情できます!」

「おお、そうなんですね!」

 

 涙を流して嬉しそうにしているラティオス(名前はティオ)はサファイアに優しく抱き止めた。

 

「ご主人様、僕は自分力の判断貴方をお守りします!」

「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!」

「では今の状況をまとめても大丈夫です?」

「もちろんです!」

 

 サファイアか自分の手持ち(バシャーモ、キノガッサ、コドラ)を繰り出した。

 彼らはこちらに隠れて特訓しているので、そこそこのレベルに届いているみたいだ。

 

(結構育っているな)

 

 カイナにはそこそこ滞在していたが、その時間を使ってポケモンと鍛錬を積んでいたのか。

 なら、俺からは何も言わない事にして次はカイラとラティアス組をみる。

 

「あのラティアスちゃんの事をティアさんと呼んでもいいかしら?」

「も、もちろんです!」

「わあぁい! ありがとうティアさん!」

「いえいえ! か、カイラさんもお綺麗ですよ」

 

 こっちの2人も相性がいいのか楽しそうに話している。なのでこのまま何も起こらずに電車な旅が続いていく。

 

 ーーー

 

 流石に1泊ではつかなかったので、サファイアとカイラは部屋から出て行った。その理由は自分の手持ちと相談したいと言っていた。

 

(そりゃそうだろうな)

 

 自分の手持ちにいきなり伝説のポケモンが加わった。それだけでも大問題なのに、理由を知らないポケモンからすれば反応が難しい。

 

(なんだろうか……)

 

 俺の膝に座りでかい顔をしている夜桜は、シズク、ルナ、レールと共にトランプで遊んでいた。

 

「どうじゃ、ここが1位の王座じゃぞ」

「確かにそこは1位の王座たけど!」

「ルギア様はルナの姉御に一回も勝ってないッスよね」

「クチチィ(てかほぼ毎回シズクとビリ争いしているじゃねーか)!」

 

 他の3人に突っ込まれながら『ムムム』と難しい顔をした後、夜桜は頬を膨らませた。

 

「うるさいのじゃ! ここでは妾が1番強いからいい思いができるのでじゃよ!」

「そう? ならその分働いてもらおうかしら」

「!? な、何をやらせるつもりかのう」

「さあね? あ、クウヤの隣はアタシがいただくわ」

 

 夜桜を牽制しつつ、しれっと隣に座っているルナに俺は呆れような視線を向ける。

 

「ず、ずるいッス!」

「クチィ(お、おい)!」

「アタシはそこの小娘と違ってルールに則って手に入れたから問題ないわよね」

「巻き込まれている俺の立場は?」

「そこは諦めなさい」「諦めるのじゃ」「クチィ(ドンマイ)」「ご愁傷様ッス」

「色々突っ込みたい」

 

 少し泣きたくなるがそれはさておき。

 キンセツシティには明日に到着する予定みたいなので、俺達はこのまま適当に遊びながら時間を潰す。

 

〈余談〉

 

 ゲームでは20分も掛からなかったカイナからキンセツなのに、現実では歩いて1週間以上かかっている。

 なので、当たり前だがゲーム感覚でやると失敗するし俺のそばにいるポケモン達はしっかりと生きている。(データ扱いをするわけにもいかない)

 

(すごい世界だよな)

 

 ふと電車の窓に向くと歩いている人達やバトルしているトレーナー。いろんな人がいろんなポケモンと共にいる。

 ……楽しい世界だな。

 

「皆んな、これからもよろしく頼むぞ」

「フフッ、そんなの当たり前よ」

「クチィィ(そうそう)」

「というか逃さないッス」

「妾の面倒を見て欲しいからずっといるのじゃよ」

『カタカタ』

 

 みんなからの温かい言葉と腰についているコウテツのボールが揺れた。

 

(俺は幸せすぎる)

 

 そう思いながら俺は彼女達にワチャワチャされながら苦笑いを浮かべる。

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