丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 11月8日、16時27分。
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63話・ゲームセンター再び

 あの後、キンセツシティのホームに降りると俺達が乗ってきた列車の扉が閉まった。

 

「やっとキンセツに着いたわ!」

「こ、ここがホウエンの大都会であるキンセツシティなんですね!」

「ムロとは比べ物にならないわよ!?」

「だろうな(汗)」

 

 キンセツシティはカナズミと同等かそれ以上を誇るホウエンの大都市。そのため人通りが多く、俺達は迷子にならないように駅中を進む。

 

(しっかし人が多いな)

 

 チラチラとコチラを見てくる人もいるので気持ち悪く感じる。だが、気にしても仕方ないので改札口にいる駅員のお兄さんに団体用切符を渡して皆んなで外に出た。

 

「「おお!」」

 

 キンセツシティの街並みを見たサファイアとカイラは今にでも駆けていきそうだが、俺は彼女達の首根っこを掴んで止める。

 

「今日はもう遅いし宿泊施設に行くぞ」

「ううっ! じゃあ明日は観光していいの!」

「そこは自由にしてもらっていいぞ」

「「やったあ!!」」

 

 彼女達から手を離すと向こうは嬉しそうに飛び上がる。てか「2人でどこに行こうか?」と話しているので観光する気満々みたいだ。

 

「そんな感じで改めて行くか」

「ええ! あ、アタシ達も観光するわよ」

「え?」

「え? じゃなくて貴方も付き合ってもらうわ」

「ちょっ、ルナ姉だけずるいッスよ!」

「クチチチチィ(断固抗議する)!」

「す、ずるいのじゃ!」

 

 ウチの仲間達のブーイングにルナがイラつきそうなので俺は一言。

 

「これ以上文句を言うなら誰もと観光しないぞ?」

「「「「!!」」」」

 

 流石に周りへの迷惑とかあるので、俺は冷たい笑みを浮かべながら彼女達に返す。

 そしておとなしくなったみんなを連れて宿泊施設のポケモンセンターに向かう。

 

 ーーー

 

 次の日。

 まずは一言、またやらかした……。俺は支配人と呼ばれた恰幅のいい男性と秘書の化粧の濃い女性を含む2人が、ガチの土下座をしているところを見てなんとも言えなくなる。

 

「こ、これ以上はゲームコーナーが潰れます!」

「そう? なら売り上げを見せなさいよ」

「! え、えっと……」

「新しく改装しているならこれくらいは大丈夫ッスよね」

「ひいぃ!?」

 

 怯える店員さん達をよそに俺の仲間達はゲームコーナーで無双していく。

 

〈数時間前〉

 

 ルナの提案で前に出禁にされたゲームコーナーに向かうと、店舗が大幅改装されており前よりも広くなった。

 それと何故か俺達の出禁が解除されていたので……。

 

「さあ稼ぐわよ!」「ッス!」「のじゃ!」

「く、クチチィ(お、オレはダンナといるぞ)」

 

 こんな感じでゲームコーナーに突撃を仕掛けてルナ、シズク、夜桜には1万円分のコインを1人ずつに渡した。

 その結果、ルナは相変わらずスロットで荒稼ぎで周りの客が驚いている。

 

「ドンドン稼ぐわよ!」

 

 ルナが目押しをするたびに前と同じくトラブルセブンが止まりジャラジャラとコインが出てくる。

 そのため借りたコインケースがいっぱいになるが、彼女は器用に予備のコインケースを使っていた。(いっぱいになったやつのコインは大きなバケツに放り込んでいた)

 

 次にシズクだが彼女はアップダウンと呼ばれる、互いに1枚のカードを引いて相手が先に見せたカードよりも数字が上か下かを当てるゲーム。(同じ数字の場合はノーカン)

 普通ならディーラーが仕込まない限りは完全な運ゲーなのだが。

 

「あ、それは上ッス」

「……!? 嘘でしょ」

「チップは貰うッス!」

 

 カジノみたいなゲームの方はお金やコインと交換できるチップを使っている。(1枚、10枚、100枚、1000枚までのチップがある)

 なのでシズクは500枚(1万円分)のコインを5枚の青いチップに変換。そのままアップダウンに突っ込み、自身の能力がわからないが負けなしで無双していた。

 

「な、なんて運だよ」

「すごいわね……」

「あ! アイツ、青いチップ100枚を赤いチップ10枚と変えたぞ」

「ディーラーが泣いているわね」

 

 発狂しそうになっているディーラー。

 その隣では自分より巻き込まれると思っている店員さんがガクガク震えている。

 

「さあ、続きをやるッスよ!」

 

 ニコニコと笑うシズクに客は盛り上がり、店側はガチ泣きするしかなかった。

 

 ーー

 

 そして最後に夜桜だが……彼女はルーレットで無双していた。

 

「次! 赤と28番にかけるのじゃ!」

「は、はいぃ!」

 

 他の客を追い出してコチラもディーラーと1体1になっている。というよりも若い女性のディーラーさんが泣いているのでやばい……。

 

「こ、これ以上は!」

「なんじゃ? 妾は普通にゲームしておるだけなのじゃ」

「ひいぃ!?」

 

 向こうがルーレットを回すと、夜桜の言う通り赤の28番に止まり彼女の前には赤色のチップが山程置かれた。

 

「フフフッ、どうじゃ妾の力は!」

「いや、使うどころ間違っているだろ!」

「クチチィ(確かにそうだな)」

 

 伝説のポケモンを使ってやる事がゲームセンターでの荒稼ぎ。正直これはやばいので俺は思わず突っ込む。

 だが彼女達3人は稼ぐのをやめなかった結果……ゲームコーナーを潰しかける事になった。

 

〈余談〉

 

 コインやチップは直接現金に変えるのはできないが、物を経由する事でできる。

 そのため丸一日で積み上がったコインとチップを変換すると、確実に持ちきれない程のアイテムが揃った。

 

「「「どうしよう(ッス)(のじゃ)……」」」

「お前ら……まあ、高値では売れると思うぞ」

 

 なのでゲームコーナーに商品を戻すのも含めて、いらないアイテムを売値で売りつけるとエグい額の金になった。

 そのためお金を受け取った後、即銀行に突っ込み通帳の中に入れる羽目になった……。

 

〈追伸〉

 

 今度はみんな揃ってゲームコーナーを出禁になりました。

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