丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
キルリアVSニドリーナ。タイプ相性では互角なので動きによって有利不利が変わりそうだ。
「まだまだ! ニドリーナ、どくばり」
「なら、こっちはマジカルフレイム」
「リィ!」
「ルゥ!」
相手のどくばり攻撃をルナは独特の紫色の炎で打ち消していく。だが、これは読んでいたのかニドリーナは軽快なステップで次の手を仕掛けてきた。
「よし! ここでどくびしだ!」
「ま、マジか!?」
「ルルッ!」
ニドリーナが次に使ったのは罠型の『どくびし』でゲームでは交代するポケモンが毒になる技だ。だが、ここはゲームではなくでルナが地面に降りた瞬間に体が紫色に光ってダメージを受けたみたいだ。
「これがお前への対策だ!」
「リィナ!!」
「……やるな」
これでルナは毒状態になり長期戦が不利になった。なので一気に攻めたいところだがそれは相手も警戒しているはず……。
(どうする?)
ただここでジリ貧になって負けるくらいなら臆さず攻める!
「ルナ、ねんりき!」
「ルルッ!」
「リッ!?」
「ちぃ! エスパー技は避けにくいんだよな!」
現実ではチートレベルなエスパー技を使いニドリーナにダメージを与える。だが、相手は首を振りながら起き上がりコチラを睨んできた。
「ハハッ! ニドリーナのレベルも上がってエスパー技も効果が薄くなったみたいだな!」
「キルッ!!」
「なら! って、ええ!?」
「ちょっ!? それは反則だろ!」
余裕そうにしているニドリーナにルナがイラついたのか『ねんりき』を飛ばしまくって天井近くに上げては地面に叩きつけるを繰り返して叩き潰していた。
「リィナ!?」
「ニドリーナ!?!?」
(や、やべぇ……)
何回も打ち上げられては地面に叩きつけられるニドリーナは見るからにボロボロになり最終的には動かなくなった。
うん、これはやりすぎな気が……。
「に、ニドリーナ戦闘不能! 勝者クウヤ」
「エスパータイプはチートだろ……って、ニドリーナ!」
「と、トラウマになってなければいいが」
「ルルッ♪」
「めっちゃいい顔をしているな」
ルナが嬉しそうに抱きついてきたので受け止め、毒状態を回復するモモンの実を渡す。
(こう見ていると可愛んだけど)
先程まで相手をフルボッコにしていたようには見えないが彼女がやったのは変わりない。
なので俺は苦笑いを浮かべているとニドリーナをボールに戻したツバキが俯きながら息を吐く。
「お前に一回も勝てないのが心に来るな……」
「まあ、逆の立場なら俺も同じ気持ちだったと思うよ」
「そうか?」
落ち込むツバキを励ましていると審判席から降りてきたガンスさんは難しい表情を浮かべながら口を開く。
「2人ともお疲れさん。まあ、悪くない結果だと思うぞ」
「オレは勝てなかったんだが……」
「結果だけ見るとそうだが、お前達は確実に成長している」
ガンスさんの言う事は当たっているように聞こえるが言い方が少し悪いのかツバキが凹んだ。
「……強くなってお前を倒してやる」
「うん?」
「ルルッ?」
なんとも言えない気持ちになっているとツバキの方から強い視線を感じた。その目はまるでリベンジャーみたいだったので俺はビビりながら目を逸らす。
(とりあえずどうしよう)
今は他の職員さんの目もあるので俺達は頭を下げてバトルステーションの建物から出ていく。
「なあ明日は空いているか?」
「別に予定はないが」
「そうか! じゃあオレのジム戦を見にきてくれよ」
「お、おう」
(気持ちの切り替えが早いな)
若干笑顔が引き攣っているがツバキは明日の予定を話してくるので俺は頷き、約束をしてから離れていく。
ーー〈登場キャラ〉
・名前、ツバキ
・年齢、12歳
・性別は男性(?)一人称はオレ
・見た目、中性的な見た目で髪色はベージュ。身長は少し低めて小柄
・性格は、負けず嫌いで難しい性格をしているが、本人が気に入った奴には意外と懐きやすい
・手持ち、ニドリーナ、ヒトデマン