丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 11月11日、16時14分。
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66話・サファイアVSクレア2

 キンセツジムのリーダー戦も後半に入り、クレアさんが最後に繰り出したのは、白と黒のシマウマみたいなポケモン・ゼブライカだった。

 

「ブルルゥ!」

「そのポケモンは!」

「ふふっ、このポケモンはゼブライカよ」

 

 ホウエン地方では珍しいゼポケモン。てかクレアさんがゼブライカを使うとイッシュ地方の電気タイプのジムリーダーで、モデルのカミツレに見えてくるんだが……。

 

「へえぇ、珍しいポケモンね」

「確かにホウエンだと珍しいのう」

「もしかして違う地方のポケモン?」

「そうじゃよ」

「おお!」

 

 隣でカラカラと笑うテッセンさんに苦笑いを向けつつ、フィールドではバトルが再開されたのでソチラに視線を戻す。

 

(さてどちらが有利か?)

 

 技の効果で素早さが上がっているバシャーモかダメージを受けてないゼブライカか。

 この勝負は目が離せないと感じていると、先に動いたのはクレアさんだ。

 

「ゼブライカ、スパーク!」

「ブルルゥ!」

「! シャモ、ニトロチャージ!」

「シャァモ!」

 

 ゼブライカが薄白い雷を纏って突進を仕掛けるとタイミングで、バシャーモが赤い炎を纏ってコチラも突っ込む。

 その結果、フィールドの中心付近で互いがぶつかる。

 

「くうぅ!」

「や、厄介ね」

 

 威力はほぼ互角なのか互いに吹き飛ぶ。たが2体とも上手く立て直して相手を睨みつけた。

 

「さ、流石ジムリーダーですね!」

「そりゃジムリーダーが弱かったら意味ないわよ!」

「!! 確かにそうですね!」

 

 クレアさんがチラッとコッチを見た後にサファイアの方に視線を戻す。そして、地面を蹴りながらやる気満々なゼブライカに指示を出す。

 

「あ、これはどう? ゼブライカ、でんこうせっか!」

「ブルゥ!!」

「! シャモ、こっちもでんこうせっか!」

「バシャ!」

 

 このタイミングで互いに『でんこうせっか』を指示。

 素早さではおそらくバシャーモの方が上なはずだが、威力はほぼ互角なので物理でぶつかり合う。

 

「ご、互角……。だけど! シャモ、かえんほうしゃ!」

「バッジャ!!」

「! ゼブライカ、でんげきは!」

「ぶ、ぶるッ!?」

 

 体に電気を溜めて『でんげきは』を放とうとするゼブライカ。でも素早さがあがったバシャーモの『かえんほうしゃ』に間に合わずマトモに受けた。

 

「せ、ゼブライカ!」

「ここよ! もう一度かえんほうしゃ!」

「バシャ!」

 

 クレアさんのゼブライカは一撃はなんとか耐え切りはしたがダメージは大きく、追撃の『かえんほうしゃ』を受けて地面を転がっていく。

 そして、ボロボロになりながら起き上がれずに目を回した。

 

「ゼブライカ戦闘不能! この勝負、挑戦者サファイアの勝ち!」

「や、やったあ!」

「バシャ!!」

 

 感極まったバシャーモが嬉しそうにサファイアに抱きつき、彼女も尻餅をつきながら受け止めた。

 なので俺達は拍手をしながらバトルフィールドに向かう。

 

 ーー

 

 俺達がバトルフィールドを降りた時、クレアさんがサファイアにジムバッジを渡している所だった。

 

「やった! これでバッジ3つ目です」

「フフッ、その実力でバッジ3個なのね」

「ええ、そうです」

 

 嬉しそうに自分のバッジケースを相手に見せるサファイア。するとクレアさんは絵がを浮かべながらある返答をする。

 

「貴女もバッジとポケモンの強さが比例してなさそうね」

「え? それって……」

「フフッ、答えは後ろにいるテッセンさんに聞くと良いわよ」

「こ、ここでワシに振るのかのう」

「ええ」

 

 クレアの笑みに振り回されているテッセンさん。彼は立派な顎鬚を触りながらコチラに振り向くサファイアに視線を合わせる。

 

「ハァ、クレアが言いたいのはトレーナーの強さとバッジ数が比例してないのでいいんじゃな?」

「はい、そうです!」

「なるほどのう……。まあ、それを説明するのに1番早いのは」

(?)

 

 クレアさんのパスにいきなりテッセンさんは嬉しそうに笑いこっちに向く。あ、この展開は……。

 

「クウヤ君、ワシとバトルしてくれんか?」

「ですよね」

 

 確かにクレアさんが言いたい事の説明が出来るが。まあ、サファイア達が目を輝かせてコチラを見ており。

 

「し、師匠がキンセツジムでバトルするんですね!」

「ええ! しかも代理ではないジムリーダーのテッセンさんが本気を出すのよ」

「!! あのお爺さんはジムリーダーだったの!?」

「今更気づいたんかい!」

 

 少しズレた感じはするがそれはさておき。俺は少し呆れながら目を輝かせている周りに言葉を返す。

 

「1対1で良ければお願いします」

「ハハッ! 確かにエースだけの戦いは良さそうじゃな」

「クウヤさんもあれからどれくらい強くなったのかみたいわ」

「あはは……」

 

 なんとも言えない雰囲気になっていると、サファイア達がある事を口にする。

 

「師匠はカイナでの大型バトル大会を優勝したんですよ」

「!! それってタッグバトルの大会よね!」

「そうよ! あの時はめちゃくちゃかっこよかったわ!」

 

 女性達がテンション上がりまくっているので、俺とテッセンさんは互いに顔を合わせた後。

 

「ではバトルを始めますか?」

「そうじゃな!」

 

 カラカラと笑うお爺さんが孫と遊ぶみたいな感覚を受けるが、俺は真剣な顔になりながらトレーナーフィールドに向かう。

 そしてテッセンさんも逆のトレーナーフィールドに立ち、互いに顔を見合わせる。

 

「では改めてよろしくお願いします!」

「ほほっ! コチラもお願いするのじゃ」

 

 今回はジム戦ではなくガチのトレーナー戦。それをわかっているのか観客席にいる3人はコチラを凝視している。

 

(コッチも本気で行きますか!)

 

 俺はパートナーが入っているボールを手にして笑い、審判の一言で雰囲気を変える。

 そしてテッセンさんとの本気のバトルが始まった。

 

 

 

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