丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 11月12日、16時53分。
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67話・クウヤの本気

 俺ことクウヤVSトレーナーとしてテッセンさんのポケモンバトル。使えるポケモンは1体のみだが本気で戦う事を決めた。

 

(さあいくか!)

 

 観客席の方はサファイア達が固唾を飲んでコチラを見て来るが、テッセンさんから強い威圧感を感じるのでチラッとしか振り向けない。

 まあ、本気の相手から目を逸らすのは失礼なので俺は一つのボールを手に取る。

 

「これよりクウヤVSテッセンのポケモンバトルを開始します! 使用ポケモンは1体のみでどちらがが戦闘不能になると決着になります!」

 

 審判のルール説明を聞き緊張感が走り俺の背中は汗びっしょりになる。まあ、それはさておき。

 開始の合図が聞こえたので俺とテッセンさんはフィールドに向かってボールを投げる。

 

「頼むぞ、ルナ!」

「いくぞ、ライボルト!」

 

 俺が繰り出したのは当たり前だがパートナーのルナ。対するテッセンさんは前と同じくメガストーンを首につけたライボルト。

 この展開は予想できていたので思わずニヤけると、ルナがコチラに振り向き口を開く。

 

「ねぇクウヤ? 今日はサファイアのジム戦よね」

「ああ、そうだけど?」

「じゃあなんで貴方があのお爺さんとバトルする事になっているの!」

「周りの要望」

「ええ……」

 

 ルナにも突っ込まれたが俺も巻き込まれた側なのでお前側だよ。

 そう突っ込みたいが言えない雰囲気なので難しいところだが、バトルが始まるので思考を戻す。

 

「準備はいいのかの?」

「はい! 大丈夫です」

「わかった! 審判、お願いするのじゃ!」

「はっ! では、バトル開始!」

 

 審判が互いの顔を一瞥し、声を張り上げて開始を宣言。俺とテッセンさんが開始の合図と共に一気に動く。

 

「いくぞルナ!」

「ええ!」

「「我が身を照らす未来回路よ、俺達を導く光となれ! メガ進化T!!」」

「! ならコチラもライボルト、メガ進化じゃ!!」

「ワフウゥ!!」

 

 最初から飛ばしていく為に互いにメガ進化。そのおかげで先程よりも見た目が変わりパワーが上がった2体が現れた。

 

「ルナ、マジカルフレイム!」

「わかったわ!」

「! ならコチラもライボルト、10まんボルト!」

「ワフゥ!!」

 

 ルナが紫色の炎を作り出し射出したと同時に、ライボルトの高圧電流を発射。

 互いの一撃がぶつかり炎と雷が爆散した。

 

「さ、流石の威力じゃが! ライボルト、こうそくいどう!」

「! ならいくぞルナ!」

「ええ、頼むわよクウヤ!」

 

 相手が高速で接近してきたのでルナがテレポートで俺の前まで移動。そして、互いに顔を合わせて目を光らせる。

 

「「天弦の調律!!」」

「な、なんじゃ!」「ワフゥ!?」

 

 互いに『天弦の調律』と叫ぶとルナを中心にバリアが貼られ、そのまま彼女の左目が赤から黒に変化していく。

 

『ルナ!』

『クウヤ!』

 

 互いに何を考えているのかがわかる感じはダイゴさんと戦った時と同じ。だが今はバトル中なので俺とルナはテッセンさんの方を見る。

 

「く、クウヤ君の左目とサーナイトの左目のが入れ替わっておるのか?」

「グウゥ!」

「しかも目が光っておるのう」

 

 テッセンさんが何か言っているが俺とルナはバトル再開。そのまま一気に攻めるようにテレパシー(?)よように言葉を繋げる。

 

『初めてだがいくぞ! サイコレクイエム!』

『!! その技は初めてね!』

『でもできそうだろ』

『それもそうね!』

 

 カラカラと笑うルナに俺は頷く。それと同時に彼女は周りに黒紫色の魔法陣を複数出現させた。

 

「ら、ライボルト! かみなりじゃ!」

「ぐ、グウゥ!」

 

 ライボルトがビビりながらも大技の『かみなり』で攻撃を仕掛けて来るが、ルナが発生させた魔法陣の中から極太ビームが放たれた。

 

「!?」

「な、なんじゃと!」

 

 相手の雷は申し分ない威力を誇るが、その攻撃を黒紫色の極太ビームが軽く貫く。

 そして、勢いがそのままでライボルト本体に向かって直撃した。

 

「グウ、ウゥ!?!?」

「う、嘘じゃろ!」

 

 綺麗に吹き飛び壁に直撃したライボルトは一撃で地面に倒れて目を回す。……うん『サイコレクイエム』ってめちゃくちゃ強くね?

 

『フフッ、これがアタシとクウヤの力よ!』

『あ、はい』

 

 メガ進化Tを解いて抱きつきてくるルナを受け止めつつ目の色が戻った。まあ、テッセンさんが固まっているが審判は一言。

 

「ら、ライボルト戦闘不能! 勝者クウヤ!」

「やったわクウヤ!」

「ああ!」

 

 抱きついたままのルナの頭を撫でているとなんとか復活したテッセンさんが動く。

 

「お、おおう……。強いとは思っていたが反則レベルじゃな」

「それは自分も思います」

 

 ライボルトをボールに戻したテッセンさんは唖然しながらコチラに歩いてきた。

 なので俺もルナに少し離れてもらいテッセンと握手する。

 

(ルナは元々特殊個体だがそれでも強くね?)

 

 内心でパニックになりかけていると、観客席の方で目が点になっていたサファイア達が降りてきた。

 そして3人揃ってある一言を言われる。

 

「「「強さが詐欺レベルじゃん!」」」

「それは言うな……」

 

 俺も外から見たらそう見えるから……。

 てかこれ絶対にチートか改造を疑うレベルなんだが!と俺は思わず自分で突っ込んだ。

 そして、一通り話した後にクレアさんが口を開く。

 

「私が言いたい事がわかったかしら?」

「も、もちろんです」

「というよりもクウヤが強すぎるだけな気がするわ」

「「そうね」」「そうじゃな」

「いや強いのはルナだろ」

 

 俺個人は物理的にはあまり強くないのでそこは言葉を返すが、周りの視線を受けて目を逸らすしかなかった。

 

〈余談〉

 

 キンセツシティへの用は無くなったので次のジムがあるフエンタウンに向かい始めるが、サファイア達が今回は列車よりも歩きが良いと言ったのでそれを尊重する形になった。

 

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