丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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今回のお話は苦手な人はとことん苦手なタイプだ思うので、無理な方はプラウザバック推奨です。(お前が言うかもあると思います)
ポケモンスカイリング後半戦を一言で表すと、カイラがラティアスで無双した。
「……」
前半はラティオスで後半はラティアス。正直運営や他のポケモントレーナーからすれば反感物だろう。
(サファイアはともかくカイラがラティアスで徹底的にやった理由はなんだ?)
彼女の手持ちにはムクバードもいるのでソッチを使うのかと思ったが、俺の予想が外れてラティアスを使った。
そこまではまだいいがカイラはラティアスで他のポケモンを倒していき、そのままリングを奪って勝利した。
(アイツの顔は何か決めていた感じだな)
ここに来る前は普通の顔をしていたが、フィールドに立つと何か思うところがあったのか鬼気迫る感じ……。
カイラの隣にエメラルドがいた事も関係しているのだろうか?
「な、なんかカイラが怖いッスね」
「それに奴は何か覚悟した感じがするのう」
「覚悟ッスか?」
「そうじゃな。って主人は何か知っておりそうじゃな」
「!! まあ、確定では無いが……」
「ほほう。それだとこれからが長くなりそうじゃの」
ポケモンスカイリングはこれで終了になり、観客は不満のまま会場を出ていく。
なので俺達も会場を出てカイラ達と合流するが、そこにはサファイアを強く睨むエメラルドとルビーがいた。
「これは一体……」
「やっぱり妾の予想は当たったのじゃ」
「いや当たって欲しくなかったッス」
まだ手を出してなさそうだが今にでも手を出しそうなエメラルド。それをなんとか止めるルビーとカイラ。
サファイアは涙目になっているが今までの冒険で勇気がついたのか目を逸らしてない。
(ここはどうするか)
流石に放置するわけにはいかないので俺達も出ていくと。
「あ、やっと来たわね!」
「! 俺を待っていたのか」
「ええ! ルビーから貴方を待つようにと言われたから待っていたわ」
「そうか……」
ルビーもこの状況が予想できていたのかコチラを見てコクリと頷いている。おそらく彼はまだ冷静みたいで状況判断ができているみたいだ。
……だが。
「これで役者は揃ったから移動しようか」
「何が移動しようか! なのよ!」
「! サファイア、ここだと迷惑になるわ!」
「!? クッ!」
エメラルドに言い返そうとするサファイアの言葉は、カイラに打ち消される。
(正直彼女に味方はいないように見えそうだ)
俺もルビーからの話を聞いてサファイアの味方になりきれるわけでは無い。だが逆にエメラルド側には傾けないところがある。
「とりあえず邪魔にならないところに移動するぞ」
「……師匠が言うならわかりました」
ここで彼女がブチギレるならどうしようもなかったが、サファイアもまだなんとか抑えているみたいだ。
なので俺は荒事が起きても大丈夫な郊外を目指してルビー達を連れていく。
ーー
会場近くの郊外。俺達はポケモンを出さない人間だけの話し合いを始める。
(これからどうなるか?)
とりあえず亀裂が入りまくっているサファイアVSルビー&エメラルドの間に入って状況確認。
その結果、サファイアは思わず固まりカイラはエメラルド側に同情の視線を送っていた。
「どう? これでアタシが貴女を嫌っている理由がわかったかしら?」
「……わかったけど! お父さんはちゃんとしたトウカジムのジムリーダーよ!」
「なら、アタシの家庭が崩壊した方が悪いと言うの!?」
エメラルドは目に涙を浮かべて訴えるような強い口調で言葉を吐く。対するサファイアは少し黙るが彼女も反撃する。
「そっちこそお父さんの努力も見ないでよく言えるね!」
「確かにセンリさんもジムリーダーになるために研鑽は積んでいるとは思う……だけど!」
「今の話は関係ないとルビー君は言いたいのね」
「ああ! ジムリーダーになりたければ他の所でいいだろ!」
「それは!」
原作ではセンリさん達の出身はジョウト地方のアサギシティ。
まあ、この状況で考えれば『出身地でジムリーダーになればいい』とルビーは言いたいみたいだ。
「でも、その件とアタシは直接関係ないわよね!」
「ええ! でも個人的に嫌う理由もあるわよ」
「な!?」
そこはルビーから聞いていた話とは違うので俺は思わず頷く。するとエメラルドが涙を拭いてサファイアを改めて睨みつける。
「今日のポケモンスカイリングで伝説のポケモンを使って無双していたわよね」
「! それが何よ!」
「そこにいるカイラさんもそうだけど、反則じみたやり方でイキっているのが見ていて滑稽よ」
「「!!」」
(反則……チートか)
確かに一般ポケモンばかりの大会に伝説のポケモンを出せば、レベル差が大きく無い限りは無双できる。
それが今日の大会で証明されたが、エメラルドはそこに漬け込んだみたいだ。
「伝説のポケモンを使えば相当な無能じゃ無い限りは勝てるよね?」
「それは! だけど!」
「貴女ね。言い返すならちゃんと主語を入れなさい!」
「でもこれで確定したよね」
「な、何がさ!」
ルビーが何かを思ったらしく彼はカイラを睨みつける。そして、出て来た言葉はある意味真理を導く言葉だった。
「君達は強い力を持ってイキっている幼稚なガキだ」
「「!」」
(そこに突っ込むか!)
ルビーの一言でサファイアとカイラの目の色が変わる。というかこの状況だと一触即発な気がするが彼は言葉を止めなかった。
「それにさ、伝説のポケモンは実力が極めて高いトレーナーが基本的に捕まえる事が出来るのは知っているよね」
「! それは!」
「なるほど、確かにアタシから見ても貴女達はその実力はないわ」
「でも貴女には勝っているわよ!」
「じゃあ逆に本気のクウヤさんに貴女達は勝てるの?」
「「!!」」
(ここで俺を引き合いに出すのかよ)
さらに予想外の展開で俺は思わす固まっていると、エメラルドがいやらしく言葉を助けた。
「無理だよね……。てか、クウヤさんの実力だけは本物だからね」
「実力だけ? し、師匠は!」
「ならこの際だからクウヤさんにもハッキリ言うけど貴方は師匠失格よ」
「!!」
(なっ!?)
……まさか俺まで責められるのか。って、よくよく考えたら俺も無関係じゃ無いんだよな。
そう思って聞いていると、エメラルドはある意味真っ当な指摘をする。
「カイラから聞いたけど、クウヤさんは彼女達に強い力を持たせて増長させているわよね」
「否定はできないな……」
「へぇー、認めるの」
「まあ、感情はともかく事実は認めないといけないだろ」
「殊勝な心がけね」
カラカラと笑う相手に俺は図星を突かれてイラつくが抑える。てか、言い方はともかく当たっているので否定材料がない。
(コイツ、短期間で)
この短期間でよくここまでの情報を整理したと思っていると、ルビーがトドメの一言を放つ。
「クウヤさんみたいになんでも与えてくれる師匠がいればクソガキでも強くなれるよ」
「「「!!」」」
「ああ、もし否定するならしっかりと理屈でお願いね」
「あ、あんた……」
今度はカイラがブチギレそうになっており、このままだと一触即発な状態。
てか俺も冷静に話している感じに見えそうだが、内心では感情がごちゃごちゃになっている。
「あーあ、おれ達もクウヤさんみたいな人が師匠なら楽できたよな」
「ええ! それに少なくとも貴女達には負けないわ」
「ば、馬鹿にして!」
「あらあら? 言葉で勝てないから暴力に走るの?」
「! クッ!」
エメラルドはコチラを嘲笑うような表情を浮かべ、ルビーも有利と思っているのか笑う。
(イラつくがコイツらの言っている事はあっているな)
俺が師匠としてサファイア達に指導できなかった。そこを突かれるとかなり痛くて黙ってしまう。
そして、彼らはさらに口撃を強めていく。
「アタシ達の言葉を否定したいなら借り物の力ではなく自分達の力で上がって来なさい!」
「なっ! それは一体」
「簡単だよ。ここでクウヤさんと別れて2人で旅をすればいい」
「「!!」」
この一言を耳にしたサファイアとカイラはコチラを見てくるが、俺もなんともいえない。
そして会話はさらに勢いを増していった。
12月14日、18時29分。誤字脱字報告ありがとうございます!
12月15日、7時57分。誤字脱字報告ありがとうございます!