丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます   作:黒霧春也

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 12月22日、16時27分。
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 今回は少し短めです。


73話後半・思うところとお別れ

 ルビーとエメラルドとやり合った次の日。神妙な面持ちでコチラを見つめるカイラとサファイア。

 2人は何かいいだけにしているが、言い出せないのか互いに顔を見合わせていたがついに口を開いた。

 

「あの師匠。あの後カイラと話し合って決めた事があります」

 

「改まってどうしたんだ?」

 

「それは……。今のアタシ達では師匠の足を引っ張っているだけなんだなと昨日の件で思いました」

 

「アイツらに言われた事なんて気にしなくて良いだろ」

 

 あんな子供の理屈の嫉妬に付き合う意味がない。

 その事を2人に伝えるが、思うところがあるのか表情は優れなかった。

 

「確かにアイツらの言い分はガキだったけど、あたしやサファイアだって思うところはあったのよ」

 

「……それは楽に強いポケモンが手に入ったこととかか?」

 

「それもある」

 

 俺も夜桜がラティ兄妹を連れてくるとは思ってなかったしな。

 それに突っ込まれてもしかないが、反対のテーブル席に座るカイラは難しそうな続きの言葉を発する。

 

「あたしが言えるセリフじゃないけど、また強くなった時にもう一度弟子にしてくれるかしら?」

 

「! それって……」

 

「うん。いきなりで申し訳ないんだけど、アタシとカイラは師匠の助けなしで鍛えたいと思いました」

 

 思うところがあるか。

 確かに俺が逆の立場なら思うかもしれないが、いきなり言われるのはクル物があるな……。

 まあ、わがまますぎる気もするが気持ちは理解できるので悩んでいると、さっきまで黙っていたルナが真顔になりながら口を開く。

 

「貴女達が自分の意思で決めたなら文句はないわ。でも、他人に言われて決めるのは振り回されるだけなのは理解しているのかしら?」

 

「る、ルナさん……」

 

「それにクウヤに劣等感を感じるのは勝手だけど本人も色々しんどい思いをして来たのだけは理解してね」

 

 ルナ……。

 テーブルの下で俺の手を握る彼女の仕草に涙が出そうになるが、なんとか堪えた後に2人の方に顔を向ける。

 

「次に会う時はもっと強くなっている事を期待しているぞ」

 

「し、師匠!」「く、クウ兄!」

 

 ぶっちゃけジェットコースター感がある。

 だけど2人もゲームのキャラクターではなく1人の人間。そう考えると、感情に引っ張られる事があるのかもしれない。

 

(こんな事になるなんてな……)

 

 悲しい気持ちと辛い気持ち、この二つが入り混じるが、2人の成長を楽しみにしている自分もいる。

 その事を考えながら俺はサファイア達と別れる準備をしていくのだった。

 

〈余談〉

 

 ルビエメ組はいつの間にか会場からいなくなってました。

 

 

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