丸腰でポケモンの世界に転移したが持ち前の幸運(?)+αで生き抜いていきます 作:黒霧春也
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一旦今の俺の手持ちポケモンを整理すると。
・サーナイト(メガ進化T)・名前はルナ
・クチート(色違い)・名前はレール
・スイクン(擬人化している伝説のポケモン1)・名前はシズク
・メタング(ダイゴさんからもらった)・名前はコウテツ
・ルギア(擬人化している伝説のポケモン2)・名前は夜桜
・ディアルガ(擬人化している伝説のポケモン3)・名前はシアン〈ゲットはしてないが〉
アニメで出てきたら、ダイパで伝説厨として炎上したタクトよりエグい事になるだろ……。
ただ、今の戦力がなければゲンシグラードン・ゲンシカイオーガを止める事はできないので意外とアリなのかと思い始める。
(もうめちゃくちゃだろ)
流石に今日は疲れたのでテントで毛布をかぶって寝る。もちろん外にはゴールドスプレーを撒く+バリアのおかげで襲われる心配もない。
「今日も色々あったな……」
トウカの森に入ってからは偶に野生のポケモンに襲われる程度だったが、夜になってから過去話+ヤンデレストーカー神に出会うとは……。
俺は今でも頭を抱えそうになると、外では俺の記憶を知っているルナとシアンが話しているみたいで和気藹々とする声が聞こえる。
(まあ、なんだかんだ仲良くなっているみたいだな)
最初は仲間達がシアンに敵対していたが彼女が前世の俺の話をしだすと纏まり出した。
その結果、今の和気藹々として雰囲気になっているので嬉しく感じる。
「色々マイナスはあるがこの世界で生きる事ができるのはプラスだな」
前世のつまらない人生よりも今の方が刺激があり楽しい。俺はそう思いながら目を閉じて眠りにつく。
〈余談〉
次に目を覚ますと、なんか圧苦しいなと思って目を覚ますと仲間達が俺に抱きつくように寝ており……うん、色んな意味でやばかった。
+シアンは部下のドータクンや別個体のディアルガ達に仕事を押し付けたみたいだが、流石に呼び出されたのか渋々離れていった。
〈余談2〉
俺が若返った理由はディアルガが操作したみたいで納得はしたが、ホウエンに転移した事は別の力が働いたみたい。(シアン談)
ーー
まあ、そんなこんながあり3日後。
やっとのこさトウカの森を抜け出せたので104番道路を歩いていると、金髪の少女がボチエナ達に襲われている場面に出会った。
「きゃあぁ!」
「! シズク」
「了解ッス!」
俺はシズクに指示を出して『れいとうビーム』でポチエナ達を追い払ってもらい、金髪の少女に近づく。
「お、おい! 大丈夫か!」
「は、はい! あ、ありがとうございます!」
「いや、大丈夫だ」
腕や足に怪我をしている金髪の少女はコチラを向いてお礼を言ってきた。
……ん?彼女の顔やエメラルド色の目はどこかで見た気がする。
「というか危ないところだったッスね」
「は、はい! えっと?」
「ウチはシズクッス。で、こっちの黒髪がダンナのクウヤさんッスよ」
「ええ! け、結婚されているんですか!」
「い、いやそういう意味ではなく雇い主って事ッスよ」
「そ、そうなんですね」
(今なんかクソ冷たい威圧感が)
今日はシズクのターンみたいで他のメンツは渋々ボールの中に入っている。なので今頼れるのは彼女しかいないと思っていると傷だらけの相手が頭を下げてきた。
「ワタシはミドリと言います! あの、助けていただき本当にありがとうございます!」
「いや、まぁ、どういたしまして」
「ッス!」
目を輝かせているミドリだが、彼女はキョロキョロと周りを見て質問してきた。
「あの? さっきポチエナを追い払ったポケモンはどこにいるのですか?」
「……コイツ」
「えっとクウヤさん。シズクさんは人に見えますが?」
「あー、なら、ウチの正体を見せるッス!」
「あ、え?」
戸惑っているミドリに対してシズクは背負っている荷物を地面に置いて擬人化を解く。
そして本来の姿あるスイクンになると、彼女は目を見開きながら口を大きく開けた。
「し、シズクさんがポケモンになった!?」
「まあ、タネはこんな感じだ」
「!!」
「これでわかってくれたッスか?」
「はい!」
人間の姿に戻ったシズクが苦笑いを浮かべているがそれはさておき。ミドリが目を輝かせながらコチラを見る。
「すごい!」
「あ、そろそろ君の傷も手当しないといけないしここから移動しないか?」
「わ、わかりました!」
流石に彼女の傷を放置するのは心が痛む感じがしたので、少し離れた場所に移動してミドリの傷を手当する。(手当はシズクに頼んだ)
ーー
ミドリの服装はスカートが短めなワンピースでハーフパンツを履いており、特に動きずらいという印象はなかった。
「シズクさんありがとうございます!」
「いえいえ、お気になさらずッス」
傷の手当が終わったのかシズクにお礼を言う彼女に、俺は遠慮がちに言葉を投げかける。
「君はなんで104番道路にいたんだ?」
「それは、手持ちのポケモンを鍛えるためです」
「仲間がいるんスね」
「は、はい! でも今はボロボロで……」
「ならソイツも手当しないとな」
「!!」
俺はリュックの中からかいふくのくすりを取り出してミドリに渡す。すると彼女は驚いた後、ポツポツと目から涙を流し始めた。
「な、なんかあったッスか!?」
「いえ、嬉しくて!」
「嬉しい?」
「はい……。ワタシ達は周りから嫌われているので暖かい言葉はありがたいです」
「……あのさ、もしかして君には姉がいるか?」
「え、ええ! もしかして!」
「そういう事だったんスね」
何か察したシズクは空を見上げ、俺は驚いているミドリに向かって言葉を投げかける。
「おそらく姉はエメラルドだろうな」
「! お姉ちゃんを知っているのですね!」
「ああ、まぁ、前に彼女と揉めた事があったんだよ」
「そ、そうなんですね……」
前に会った時はコチラを嫌っている雰囲気があったからな……。俺はそう思っていると、ミドリが口を紡ぐ。
「まあ、でも! ここで助かってよかったッスね」
「ええ……。あのクウヤさん、シズクさん! お願いがあります!」
「な、なんスかいきなり!?」
いきなり何かを決めたのか彼女は頭を深く下げてきたので、俺とシズクは互いに顔を見合わせて驚く。
そのタイミングでミドリは自分のお願いを口にする。
「さっき出会った人に頼むのは虫がいいかもしれませんが、どうか! 今のトウカジムを叩き潰してください!」
「「へ?」」」
「そのためならワタシはどうなってもいいので!」
「ちょっ!?」
「と、とりあえず落ち着くッス!」
混乱しているのかミドリはいきなり立ち上がり俺の肩を掴みガクガク揺らす。
……き、気持ち悪い。
(や、やばい)
少しの間はグラグラ揺らされたが、シズクが止めてくれたのでなんとか落ち着く。
そして改めてミドリの話を聞き始めるのだった。