鬱ゲー世界に転生したけど、鬱要素を吹っ飛ばしてハーレムを横で眺めたい   作:ねむ眠み

3 / 9
鬱ゲーの前日譚を良エンドにする

 

天使(裏ボス)との会話を終えて、休憩室…と言う名の自室へと帰った僕は、質素なベットで横になる。

 

「はぁ…今は前日譚の話だし…これからまた任務があって、あの二人が死んで、生き残りが主人公を見つける…ってか、この前日譚がチュートリアルみたいなもんだしな…」

 

『WORLD・END』

それが転生した鬱ゲーのタイトルだ。

主人公は男女から選ぶ事ができ、数多のキャラと絆を結び、好感度を上げ、本編の選択肢や特定キャラの好感度によってルートが無数に分岐するゲーム。

 

物語の始まりは、主人公はとある廃墟に取り残されており、グラトニーに対抗する組織の生き残りに拾われ、組織の人々と暮らし自身も戦士として戦いに身を投じるというもの。

 

 数々の出会いが主人公に影響を与え、ルートによってはグラトニーの側に着いたり、天使の切り札として隷属したり、組織もグラトニーも壊滅させてヒロイン達と共に輝かしい未来に向けて歩き出すとかもある。

 

色々なエンドがあるのだが、大半は鬱エンドだ。

 

ゲームではチュートリアル兼『前日譚』として、少年リンとその相棒の少女ルビーを操作してゲームに慣れてもらうというのがさっきの戦いだ。

 

そんなチュートリアルに本来居ない『少年(イレギュラー)』が、転生した僕である。

 

リンとルビーは、ゲームでは天使からその働きの褒美として新たな武器を与えられ、そのまま次の戦いへと向かう。

 

 …そして戦いに向かい、ボス格に蹂躙されて死亡する。

 二人は、本作が鬱ゲーだと知らしめる為の生贄なのだ。

 

「でも納得は出来ない…主人公のハーレムも見たいけど、二人のイチャイチャも見たい…」

 

その為にも、『前日譚』よりも更に前…少年として転生し組織に所属した頃から、戦いに身を投じて来た。

 

悲しい事に、この『少年』には戦いへの天賦と呼べる程の才能はなかった。

 グラトニーの攻撃をギリギリ躱せる回避力と、支援への天賦と呼べるほどの才能…そして、唯一の武器である鉄板によるブーメラン攻撃のみだ。

 

悲しい程に支援キャラである

 

「それでも諦めない…鬱要素は吹っ飛ばすんだ…!」

 

そう言って拳を天井に突き出し、覚悟を決める。

 

「…問題は次の戦いだよな…正直勝ち目が薄過ぎる…」

 

何せ、この後の戦いでボスとして現れるのはラスボスの前座キャラ…最悪のデバフ特化のボスなのだ。

 

「…だけど、突破可能になるアイテムは実況見てたから分かる…いざっ!」

 

そう言って立ち上がり、扉を開けて、『必要なモノ』を取りに行こうとした…その時

 

「おーい、何ぶつぶつ言っ……いってぇ!?」

 

リンと正面衝突した。

 

「ごめん、急いでる!」

 

「おま、謝れよ!!」

 

後ろで怒るリンを無視して、僕は『必要なモノ』が保管されている倉庫へ走り出した。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。