DragonballVivid   作:blacktea

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第20話 もっと高みへ! 悟飯となのはの魔導師パワーアップ計画

「さー、お昼ですよーみんな集合~~!!」

 

 

―――昼食の時間、アスレチックフィールドで滞在するなのは達は昼食の準備を始める為に訓練を切り上げて合宿所に戻りつつある。

部屋にテーブルを並べて椅子を順番通りに揃え、調理を始めた頃にはノーヴェ達も水遊びが終わった様子で部屋に足を踏み入れていた。

 

 

「おかえりー。」

 

「いっぱい遊んできた?」

 

「もっちろん!」

 

 

笑顔でなのはが出迎えればスバルが問いを投げる、ルーテシアは文句なしと言わんばかりの満足した様子で人差し指をつんと突き立てて呟く。――だが全員、何処か疲れた様子を見せている事に気付いたのは少数の者のみだろう。

 

 

「体冷やさないように暖かい物、一杯用意したからねー。」

 

「「ありがとうございます!」」

 

 

人の良い笑顔を振り撒くメガーヌに感謝の言葉を投げるリオとコロナ、彼女の笑顔を目にするだけで無意識に疲れや緊張感が解かれる不思議な魅力が備わっていた。

やがてメガーヌは自身の手前に置かれた椅子に座るヴィヴィオとアインハルトの様子を見て思わず心配そうな視線を送っていた、彼女達の顔色は何故か暗い。それは精神的な物というより疲労的な意味合いでだ。

 

 

「あらあら…ヴィヴィオちゃん、アインハルトちゃん大丈夫?」

 

「いえ……あの…。」

 

「だ、だいじょうぶ、です…!」

 

 

不自然に体がぷるぷると震えている二人、ヴィヴィオの言葉には説得力の欠片も無い。メガーヌはそ、そう…?と相槌を打つような回答を投げる。彼女の瞳は更に心配の色を強めていた。

そんな会話を隣で覗き見していたノーヴェは小声でメガーヌに耳打ちするように言葉を投げてそれに対してかメガーヌは思わず苦笑する。

 

 

「あ、お肉の匂いだぁーっ!!」

 

「マジか!? よーし、たくさん食べるぞー!」

 

「お前等は元気あり余り過ぎだろ…。」

 

「ふふ、さすが男の子ね。」

 

 

その一方で、ヴィヴィオやアインハルト以上に水の中で遊んできた少年達はまったく疲れを見せておらず、そんな二人にノーヴェは呆れ返ってメガーヌは微笑んでいた。

 

 

「はい、おまたせー!」

 

「「わぁ~~~!!」」

 

 

スバルが皿を置けば目をきらきら輝かせるリオと感激の声を上げるコロナ、大量の串焼きが添えられた皿がテーブルに並べられ香ばしい匂いが鼻に付く。

料理が配られた事を確認したメガーヌは再び笑顔を浮かべて両手を合わせる。それに反応するようなのはやフェイト、ティアナにスバル達、全員が両手を合わせていく。

 

 

「じゃあ、今日の良き日に感謝を込めて……!」

 

 

 

「「「「「いただきます!!」」」」」

 

 

全員の声が重なり合い、食卓はわいわいと盛り上がりの様を見せる。全員が疲労を溜め込んでいるせいもあり食事が進む。

そして外ではフリードとガリューもまた食事を取っていた、木の実を集めそれを二人で分けて彼等は食事を取っている。

 

 

「おいしーい!!」

 

「ホントだ…味に奥行きがあるね。」

 

「ふふーん、アルピーノ家特製の自慢のソースです!」

 

「うん、こっちの味付けも悪くないな。」

 

「お母さんのと同じくらい美味しいよ!」

 

 

バーベキューを口にしたスバルとフェイトとキャロに対してルーテシアは自信満々そうに呟く、悟天とトランクスも美味しそうに食べながら感想を漏らす中で悟飯は不意に瞳をぱちぱちと瞬きさせながら周辺を見渡していた。

周りと比べて明らかに量が違う、その事に気が付いた悟飯は漸く声に出して呟く。

 

 

「あれ? ボクの分だけみんなよりも多いような…。」

 

「えっと…悟飯くんはいつも物足りなさそうに見えたから、ちょっと多くしておいたの。」

 

 

にこり、と悟飯の隣に居るなのはは微笑を深くして優しげな声と共に口にする。物足りないのは悟飯にとって嘘ではない、半分とはいえ戦闘民族の血を引いている彼は食事を多くとる必要があるのだ。悟飯は今まで隠し通し悟られる程の素振りを見せていないと思っていただけに驚きの声を上げる。

 

 

「えっ!? 別にそんなことは……。」

 

「だーめ、こういう時は無理しないことだよ。普段から我慢してるの知ってるんだからね?」

 

「それに午後は悟飯にがんばってほしいから。」

 

 

なのはの言葉と後押しするフェイトに仕方なく悟飯はしぶしぶ食べる事に、嬉しくない訳では無いが申し訳無さと感謝の気持ちが先立ち彼は食を進めるのだった。

だがそんな風景を偶然目にしたスバルは眉がぴくっと動けば首を捻り、脳裏で数秒思案した後にフェイトへ疑問を投げかけ…。

 

 

「フェイトさん…それってどういうことなんですか?」

 

「午後からは気っていうエネルギーを使った特訓をするの、その時に悟飯が監督役をしてくれるみたいなんだ。」

 

(気……!)

 

 

聞き覚えのある単語に黙々と食事を取り続けていたアインハルトが初めて彼女達へ目が向けられる、聞き耳を立てて彼女達の会話を聞こうとしたが入ってきたのは悟天の声。

 

 

「ええっ!? 午後からは兄ちゃんがボク達に気のコントロールを教えてくれるんじゃないの!」

 

「そうだよ! その為にオレ達は合宿に来たんだぜ。」

 

「それなんだけど、ボクの代わりにピッコロさんが教える事になったんだ。」

 

「安心しろ。オレがお前達をみっちりしごいてやる。」

 

「「えぇ~~っ!!」」

 

 

悟天とトランクスは嫌々そうに声が重なり合う。ピッコロの教育方針には俗に言う甘さが見受けられない、徹底的に行うという意味ではスパルタ式の方針だ。

故に悟飯が行う特訓とピッコロが行う特訓とでは良い意味でも悪い意味でも途方も無い差が存在している。彼等のやり取りになのはは苦笑して見せた。

 

 

「にゃはは……とにかく、気を使っての飛行とか学んでいくので、希望者はアスレチックフィールドに集合だよ。」

 

 

"わかりました"と、スバルやティアナ、そしてエリオ、キャロ達は声を合わせる。その話を聞いた子供組みは口を滑らせた。

 

 

「アインハルトさん、よかったら一緒に行きますか?」

 

「え……あ、はい!」

 

「コロナはどうするー?」

 

「うーん…どうしようかなぁ。」

 

 

午後からの修行の話題で昼食の時間は終わり、なのは達は再び午前の続きとしてアスレチックフィールドへと戻っていく。ヴィヴィオ達もまた夕方まで自由な一時を過ごすのであった―――。

 

 

 

 

 

 

 

桜色の砲弾と橙色の砲弾が炸裂し合い爆発音がアスレチックフィールドを支配する、スバルは巻き上がる爆煙を突き抜け疾走し拳をなのはに放つが魔方陣が甲高い音と共に受け止め防ぐ。彼女達は悟飯に手伝ってもらいながら訓練の一つである模擬戦の真っ最中である。

ヴィヴィオ達は自由時間を散歩に費やしていたがノーヴェの誘いもあり観戦しにアスレチックフィールドに出向いていた、その一部始終は目に入れるだけで胸を躍らせる物であった。

 

時間は過ぎ去って夕方の四時過ぎ、太陽が沈み始め空は紺色と橙色が中和し合う中でなのは達の居るアスレチックフィールドは人気を失う事はなく、更に人気は増していたのだ。

 

 

「悟飯さんまだかなぁ~。」

 

「もうそろそろ来るんじゃないかな?」

 

「なんだかワクワクしますね、アインハルトさん!」

 

「はい……楽しみですね。」

 

 

こうして話し声が途絶えない子供達は唐突に響く足音を耳にした直前、視線をその人物に向けられ声が降り注ぐ。

 

 

「みんなお待たせ、お待ちかねの悟飯先生の登場だよー! それでは悟飯先生、気についてご教授おねがいします。」

 

「ど、どうも……。」

 

 

半分冗談混じりのなのはの紹介とは裏腹に彼女の隣に居る悟飯は早々に緊張感を抱いていた、自身の予想以上の人数の多さに戸惑いを隠し切れず彼は無意識の内にぎこちない言葉になってしまっていた。

 

 

「悟飯さんの道着姿って珍しいー!」

 

「いつも私服だったもんね。」

 

 

悟飯の服装に着目したリオとコロナは周りに聞こえないように小声で呟く。紫色の道着服に赤色の帯、普段から悟飯は私服を着込んでいるだけあって道着姿は彼女達にとって見慣れない風景なのだ。

改めて悟飯は緊張感で胸を苛まれながらも凛とした声で全員に響き渡るように口にした。気についてどう説明するべきか脳裏で思考を繰り返しながら…。

 

 

「えーと、それでは気の使い方を教えますが、みなさんは気がどういうものか知っていますか?」

 

 

――――大多数の者が首を横に振れば悟飯は体内に隠されたエネルギー等、気についての説明を淡々と続ける、理屈はすぐに受け入れられた様子でそれを苦にする者は殆ど居ない様子だった。

 

 

「あの、気は魔力とは違うんですか?」

 

「魔力はリンカーコアを持って使えるけど、気は元々体の中にあるの。だから練習さえ繰り返せば誰でもできるようになる…って感じかな?」

 

「気が戦闘に活用できる事はわかりますが…他にもどんな事ができるのでしょうか?」

 

「他には相手に自分の気を分け与えたり相手の気の強さや居場所を感じる事ができます。

後、コントロールができれば自分の気を消して強さをカモフラージュすることも可能ですね。」

 

 

キャロとティアナの質問に対してなのはと悟飯は立て続けに回答を投げていく。その細かな作業を繰り返している内になのはは切りの良い所で呟いた。

 

 

「それじゃあ、そろそろ実際にやってみようか。」

 

 

 

 

 

―――理屈と実践は訳が違う、故に気を扱う練習へと進むが中々上手くいかず苦戦する者が大多数を占めている。

修行に向かった悟天とトランクスを除いた彼女達は草原に座り神経を集中させていた、だからこそ極自然に発生する沈黙は彼女達が真面目に取り組んでいる証拠なのだ。

 

 

「わっ、光った…!」

 

「私も少しですが光りました……。」

 

「もうできたの!? わたしの時はもっと時間がかかったのに。」

 

「すごいね、二人はこういう事に向いてるのかな?」

 

 

神経を集中させてから数十分程の時間が流れ、誰一人として成功しない中で唐突に朧な光がヴィヴィオとアインハルトから発せられる。

それはあまりにも突然で隣に居たフェイトやなのは、他の者達が二人に目を奪われる結果となりながら悟飯は彼女達に微笑み。

 

 

「それが気だよ、慣れれば簡単だから…。」

 

「いいなー、あたしもがんばらなきゃ!」

 

「でも全然上手くいかないよー…。」

 

 

再びヴィヴィオとアインハルトは神経を集中させる、両手を覆うような全員が取っている体制を保ちながら。―――次に発せられた光は先程より明確でハッキリとした物だった。

更に時間を重ねていけばスバルやノーヴェ、リオ等が相次いで光を発していく。より明確に、より精密に、自身の気を操る術を確立させる作業を彼女達はループさせ続けている。

 

 

「やっぱり格闘技系の人は上達が早いわね…。」

 

「まずは静かに落ち着いて、ゆっくりと自分の力を引き出すんだ。」

 

(集中…集中……!)

 

 

念じるように神経を集中をさせれば一瞬、エリオの両手から光が照り輝いてそれを目撃した者から感激の声を掛けられるのであった。

 

 

「あの…そろそろ、舞空術を教えてもらえませんか?」

 

 

更に上達した様子でアインハルトは悟飯に向けて言葉を向ける、地面に座るヴィヴィオもまた両手に出現する光は明確に目視できるレベルになりつつある。

悟飯は振り向いてその光景を目にして驚いた表情を露にさせた。二人は想像以上に成長速度が速い、それを裏付けるような光景故に。

 

 

「えっ!? あ、うん…わかった。なのはちゃん、そっちは任せてもいいかな?」

 

「大丈夫だよ、ヴィヴィオ達のことお願いねー。」

 

 

微笑を覗かせてなのはは回答を投げれば悟飯は頬に緩みが生じる、何処か安心した様子で彼は舞空術の説明を口にしていく。こうして修行は順調に進んでいくのであった―――。

 

 

 

 

 

 

 

「あまーーーいっ!!」

 

「「うわああっ!!!」」

 

 

―――アスレチックフィールドの山頂、其処からはなのは達を見下ろす事ができ程好い景色を堪能する事ができる。そんな中で悟天とトランクスは絶叫と共に崖から転がり落ちていく。

悟天とトランクス、二人は先程からピッコロ相手に数秒で何百発にも及ぶ拳と蹴りによる打撃攻撃を繰り返している。だが一つも命中する事は無く逆にピッコロの反撃を腹部に食らい二人は呆気なく吹き飛ばされていた。

 

 

「ちくしょ~~!なんでオレ達がこんな目にあわなきゃならないんだよー!」

 

「ヴィヴィオちゃん達が受けてる修行の方がよかったのに~。」

 

「バカモノ! お前達は何年修行してきたんだ!シロウトと同じでどうする!!」

 

 

山頂から聞き慣れた怒鳴り声と共にピッコロは落下した二人の方へ浮遊し、そして降下していく。

悟天とトランクスは互いに不満を持った様子で相変わらず怒鳴り散らすピッコロへと文句を垂れる。

 

 

「でも、こんなんで気をコントロールできると思えないよ~。」

 

「そうだよー。こんなのただの組手じゃん。」

 

「ふん、お前達の場合は実戦で学んだ方が伸びる。自然とカラダに感覚を身につけろ!」

 

「「そんなぁ~~。」」

 

 

ムッと互いに納得のいかない表情を浮かべて再び二人は立ち上がれば、偶然にも遠目から視界に入り込む金髪の少女と碧緑の髪を持つ少女…そしてスバルやノーヴェ、リオやエリオ達。

 

 

「あ、ヴィヴィオちゃん達だ!」

 

「もう舞空術の段階まで入ってるのか。」

 

 

全員一歩も動かず立ち尽くしたままの光景、舞空術を習得するには一度神経を集中させる為に体を動かさず静止した状態になる。それが現在の段階なのだと二人は予想していた。

同時に耳に入る悟飯の声、修行の真っ最中と言わんばかりの彼の言葉が明確に二人の耳へと届いてくる。

 

 

「そうそう、肩の力を抜いてカラダ全体に気を集中させてイメージするんだ……。」

 

 

風が通り抜ける中で意識は集中され静止した状態は続く、浮遊するイメージを脳裏で描きながら…吹き抜ける風に一層強さを全員が身に染みる中で、アインハルトは地面から足が離れた。

更にヴィヴィオも後に続いて静かに浮かび上がる。突然生じる浮遊感に二人は驚く事無く精神を集中させて…その光景には驚く者は多かった。

 

 

「す、すごい二人とも!」

 

「中々やるな…。」

 

「本当に魔法じゃない…!」

 

 

エリオは二人の光景に目を見張って口にする。―――魔方陣が存在しない、それがこの技術は魔法の類ではない事が明確に照明されている、即ちこれは正真正銘異世界の産物。

突然生じる浮遊感に対して動揺して落下する事無く寧ろ安定した感覚を二人は保ちつつあった。悟飯自身もその成長の早さには驚きを隠せずにいる。

 

 

「わっ、わわー!? わたし浮いてる…!」

 

「っ…! これが、舞空術……。」

 

 

ある程度浮かび上がった所で余裕を持つことができたヴィヴィオは目蓋を開き、地から足が離れている現状に喜びと驚きの入り混じった声を出す。

アインハルトも頬を強張らせ自身の状況を観察しながら心底驚いていた、そしてより一層自身が目指す強さへ近付けたという実感が少なからず胸に湧き上がっていた。周囲の様子には気づかないまま…。

 

 

「アインハルトちゃん、危ないよ!」

 

「あ、アインハルトさん~!!」

 

「………えっ?」

 

 

スバルとヴィヴィオの焦りの声が耳に入り込んだ頃には遅く、呆然とした顔を浮かべて突然アインハルトは上空から落下した。

彼女は思考する間に先程以上に上空へと浮遊して危険な位置にまで上り詰めていた、二人の掛け声と現状を理解した事で完全に意識は途切れた結果―――アインハルトは骨折しかねない距離で落下する。

 

 

「あぶないっ!」

 

「―――アインハルトちゃん!!」

 

 

アインハルトの体は身動きが取れないまま降下する、その現場が視界に飛び込んできた悟飯は咄嗟に助けようと飛翔する直前―――タイムラグは生じた。

遠方に位置するトランクスにもアインハルトの状況は目に見えて飛び込んでいた、彼女の事を考慮すればあの落下は只では済まないのは明白。

 

 

「きゃああぁぁっ!!」

 

 

故にトランクスは飛翔する、誰よりも早く宙を駆け抜けて、遠方に位置していたにも関らず悟飯の行動を追い抜いて。

 

 

「ふぅ~…間に合ったぁ~。」

 

「トランクスさん!? あ、あの、すみません……えっと、そのっ。」

 

 

滑り込んで、両手を伸ばして彼女を受け止めたトランクスは安堵のため息を漏らす。一方アインハルトはトランクスに助けられた事に驚きを隠せない様子で戸惑いの色を滲ませ言葉に詰まっていた。

頬は赤く染まり視線も泳がせてアインハルトは纏まりの無い思考をしながら次の言葉を考える。だが次の言葉を発したのはトランクスだった。

 

 

「ダメだよ気を抜いちゃ、まだ完全にコントロールできてないんだから。」

 

「は、はい……。」

 

「じゃあ、オレ戻るからね。」

 

 

すぐにアインハルトは立ち上がって体制を整えばトランクスも立ち上がり釘を打った後に悟天やピッコロの居る場所へと戻っていく。結局アインハルトが思い浮かんだ言葉は―――。

 

 

「…ありがとうございます。」

 

 

湧き上がる感情を堪えながら、未だに染まり上がった頬のままアインハルトは感謝の言葉を口にして見送る事にする。

後にピッコロは険しい眼光でトランクスを射抜いていた事を彼自身が知り、気分は憂鬱なものへと早代わりするのであった。

 

 

 

 

 

太陽は沈み切って空は紺色へと変化する瞬間、その手前―――…辺り一面は暗闇が蔓延り僅かな光でアスレチックフィールドは照らされている。

何時間にも渡る修行の成果は個人によって様々だが全体的に苦戦する者が多く舞空術まで習得できた者も数少ない。それを考えればヴィヴィオとアインハルトは珍しい存在だろう。

だが光を発するレベルにまでは全員が到達し、スバルやノーヴェに限っては実戦では活用できないが舞空術の段階にまで入っていた。

 

 

「悟飯くーん、もう遅いしそろそろ切り上げないー?」

 

「そうだね。なら、続きは明日にしようか。」

 

 

ヴィヴィオとアインハルトは一番成長が早く舞空術も殆ど扱えるようになっている。応用はまだ困難だが恐らく時間の問題だろう。

 

 

「じゃあ、みんな。午後のトレーニングは此処まで!」

 

「「「「お疲れ様でしたー!」」」」

 

 

整列する全員の前でなのはは髪を揺らし振り返り様に口にする、同時に全員が頭を下げて声が重なり合った。

こうして一日のトレーニングは無事終了、各メンバーの様々な成長ぶりが見られなのはは多少疲労が蓄積するも満足した様子で全員の背を見送る事になる。

 

そしてヴィヴィオ達は温泉へと期待を膨らませながら歩みを進めていくのだが。

 

 

「まて、お前達は居残りだ。これから悟飯と本格的な修行をつけてやる。」

 

「「いいっ!?」」

 

 

温泉へと進める足を阻止するような低い声に二人は硬直する、彼等の修行はまだ本格的に始まっていない。悟天とトランクスは嫌々そうに修行を重ねるのであった…。

 

 

 

 

 

 

 

無人世界カルナージに到着した一つの臨行次元船、それはなのは達が此処に来る際に利用していた定期便。やがて扉が開けば温暖な風が花弁と共に吹き抜ける。

―――だが其処から出てきたのはなのは達のような人間ではなかった。緑の肌を持った大男とそれに付き添う比較的人間に似た生物、五人組の怪物が次元船から出てきたのだ。

 

 

「反応か強くなったか。やはりこの世界に他の欠片があるようだな。」

 

「ボージャック様、此処は私にお任せください。」

 

「いえ、私が必ず欠片を手に入れてきます。」

 

 

ターバンを頭に巻いた小柄な体格の持ち主、名はブージン。そして女性的な外見を持つザンギャは口にする。彼等は緑の肌を持つ大男、ボージャックをリーダーとした宇宙を荒らし続けていた銀河戦士達。

 

 

「ボージャック様、あの方角に強い戦闘力を感じられます。」

 

「オレが様子を見てきましょうか。」

 

 

腰に剣を抱え、紫色の鉢巻を額に巻いた男ゴクアはある一点の方角へと視線を向ける。ヒゲを生やした男ビドーが更にボージャックへ言う。

 

 

「…なら、ゴクアとビドーは其処へ向かえ。ブージンとザンギャはオレに着いてこい。」

 

「「「「わかりました。」」」」

 

 

方針が決まった様子でゴクアとビドーは飛翔しその方角へと突き進んでいく、吹き荒げる突風を巻き起こし彼等は其処へ向かう。

一方ボージャックとブージン、ザンギャも同様に飛翔し別方角へと進んでいく。―――不吉な予兆を感じさせるそれ等は果たして何が目的なのか、なのは達はまだその危険を知る術も無かった…。




悟空「オッス!オラ悟空!! あの二人やるな~~初めてなのにもう舞空術をマスターしちまったぞ。」

ザフィーラ「このままでは不味いな…。」

ヴィータ「ああ、あたし等も悟空から気を学ばねぇと…。」

シャマル「気で治せるなら私も学ぼうかしら?」

はやて「そないな事より、彼等は何者なんやろ…。」

シグナム「只者ではないですね…気をつけろ、テスタロッサ。」

悟空「次回DragonballVivid『悪の銀河戦士襲来!? 狙われた魔法少女』」

悟飯「あいつは…まさか…!?」
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