とりあえず、知り合いからの意見で文体を自分なりに柔らかくしてみました。
その為、描写も若干薄っぺらくなってるかもしれません。それについてはまたおいおい治していこうかと。
さて、今回から新章に入ります。それに伴い登場キャラが更に増加。
誰が登場するかはその目で確かめてください。それでは本編にどうぞ~!
第24話 親子の団欒、超戦士と魔導師の休日
「また失敗したのか…。」
「あいつら自分勝手すぎるのよ!折角生き返らせてあげたのに。」
薄暗い廃墟の中、不穏な空気に包まれながらフードを被った男女が呟く。彼等は聖王教会襲撃事件後、人が近寄らないであろう廃墟となったビルの中を拠点として活動しており球体状の玉からゴテンクス達の戦いを一部覗いていた。
「それにしても、フュージョンというものは厄介だな。二人の子供が一人になるだけであれだけの力が発揮されるとは…いや、元々二人の子供のスペックが高かったのか。」
「うぅ~~でも生意気すぎて見てるだけで腹が立ってくるわ。」
彼等の着眼は“フュージョン”に向けられていた。聖王教会では悟空や悟飯と比べてそれほど脅威と思えなかった悟天とトランクスだが、フュージョン後は魔導師達を苦しめたブージンとザンギャを軽くあしらい、欠片を吸収してパワーアップしたボージャックを遥かに凌ぐパワーとスピードと技で圧倒…もはや二人の実力を認めざるを得ない。
「…どちらにしろ我々は他の欠片を集める事が最優先だ。奴等が持つ欠片を奪うのはその後でも遅くない。」
「ええ、向こうはまだ半分も集まってはいないだろうし。今度は血の気がない奴を呼び出しましょ。と言ってもどんな奴が出るのかは運任せだけど…。」
「ならば、できるだけ大勢の死者を復活させた方がいいだろう。」
「わかったわ兄様。―――ナナ・クリスターの名の元に…さあ、蘇りなさい!」
女性の発声と共に杖に付属された真紅の宝石が光を放つ、すると複数の魔法陣が出現し邪気を持った死者達が現世へと形を成すのだった。
―――ボージャック一味の襲撃から早くも時の流れが加速する。あの悪夢の夜以降、悟飯達は新たな敵が狙って来る可能性を考え常に警戒しながら過ごしていたが、結局敵の襲撃は一度もなく多少日程が狂うも無事に“一週間”の合宿を終えてミッドチルダへと帰還した。
「これと、これ…あとそれも…っ!」
「うわぁ~凄い気迫だな……。」
「ねえねえ、まだ終わらないの?」
「あの様子だともう少しかかりそうかも…。」
それから数日後、悟飯達はデパートへ買い物に来ていた。食材、衣類、家具、雑貨と購入するものが多く悟飯の両手は包装紙にラッピングされた箱の山で埋もれ、悟天の両手にも大量の紙袋が握られている。
その原因を作らせたなのはは現在も“安売りセール”と書かれたエリアで他の客達と衣服の争奪戦を繰り広げており、そんな母親の姿にヴィヴィオは苦笑を浮かべながら戻ってくるのを待っていたのだ。
「悟飯くん、これお願いッ!!」
「わあっ!とととと……。」
「「「「おおおおぉーーっ!!」」」」
なのはが投げ渡した箱をバランスよくタワー状に積まれた箱の上に乗せると周りの客達からパチパチと拍手が送られる。
「うーん、あまり良いのがなかったかな
…。」
「お帰りなのはママ!」
「ははは、また今度来た時に買えばいいよ。」
会計を済ませて戻ってきたなのはを笑顔で出迎えるヴィヴィオ、悟飯も少し疲れた様子で彼女に言葉を投げ掛けつつ内心では買い物が終わった事にほっと安堵していたが―――
「じゃあ、次はフェイトちゃんの下着と服だね。」
「いいっ!? まだ買うの!」
「ボクお腹空いたぁ~。」
なのはの発言に思わず声を上げて驚けば荷物を抱えたままバランスを崩しそうになる。悟天はぐったりした表情でその場に座り込む、空腹の音を周囲に響かせながら。
最終的には次の買い物が最後で終わったら昼食にすると言うなのはの一言で二人に気力が戻る――――が全ての買い物が終了したのは今から数時間後の事であった。
「だからさぁ~こっちのカレー屋に行こうよ!」
「いいえ! あっちのハンバーグ屋さんに行くんですッ!」
「てめーら!!いつまで揉めてんだよ!」
買い物を終えたなのは達がレストラン階に向かうと人だかりに溢れており、何事かと思えば幼い少女達の声が耳に届く。
「あれ? 今の声って。」
「どこかで聞いた事あるような……。」
「兄ちゃん、この気…。」
「うん、間違いないだろうな。」
少女達の声に聞き覚えがあるなのはとヴィヴィオは気になって人込みをかきわけながら前へと進んでいく、悟飯と悟天も人だかりの奥に感じる気の正体にきづき彼女達の後を追う。その先には言い合いを行う青い髪を二つに分けた少女と桃色に近い短髪の少女、二人の間で青筋を立てて苛立ちを露にする赤髪の三つ編みの少女、そして四方八方に伸ばした黒髪の男性が困った表情で二人に目を配らせていた。
「ゴクウもカレーの方がいいよね?今なら水色ソーダがつくんだよ。」
「師匠! ハンバーグ屋さんだとスイーツ食べ放題なんですよ。」
「オラ、メシさえ食えりゃどっちでも構わねえんだけどな~。」
言い合いを行っていた少女達は互いに男性の腕を掴んでぐいぐいと引っ張りだす。痺れを切らした赤髪の少女は再び口を開こうとした時…。
「ヴィータちゃん!」
「と、ちっちゃいフェイトママ…?」
「やっぱりお父さんだったんですね。」
「お父さん!!」
名前を呼ばれた彼女が振り向けば見知った人物達が視界に入り込み目を見開く。言い合いを続けていた二人の少女達も声に反応して騒ヴィータと同じ行動を取る中、黒髪の男性は嬉しそうに彼等に歩み寄り。
「よう! 悟飯、悟天。おめえ達も来てたんか。」
「なのは!? なんでお前等が此処に……。」
「僕はオリジナルじゃない!レヴィ・ザ・スラッシャーだ!!」
「え、えっと…どちらさまですか?」
悟空、ヴィータ、レヴィ、ミウラの四人はそれぞれ四者四用の対応で返すのだった。
なのは達と遭遇した事で騒動が沈静化し周囲のギャラリーも買い物へと戻る、悟空とヴィータは悟飯となのはに現在に至るまでの経緯を説明し状況を読み込めたなのはがそれなら二つの料理が食べられる店ならどうか?との提案で彼等はファミリーレストランで落ち着く事になったのだ。
「「「ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ!!!」」」
「パクパクパクパク!!」
「み、みなさん凄い食べっぷりですね。」
「見てるだけでお腹いっぱいになりそう…。」
軽快な音と共に積まれる皿の山、その速度は異常とも言える程で皿を回収しに来た店員及び周囲の客達までも目を丸くしていた。その対象の一人に入るレヴィは10皿目を平らげた所に対し、悟空、悟飯、悟天の孫親子は更に数十倍の皿を天井に届くかと思われる程積み上げていく。
「ふぅ~なのはがいてくれて助かったぜ。」
「にゃはは…貰った物なんだけど役に立ててよかったよ。」
ヴィータはなのは達と出会えた事に胸を撫で下ろす。ミウラ達の騒動ですっかり悟空が大食いだと言う事を忘れていたのだ、それでも彼女達が余裕を持って食事ができるのはなのはが持っていた「無料食事券」のお陰である。もし、彼女達と出会わずにこのまま店に入っていたら間違いなく会計がとんでもない額に達していただろう。
「悟天くん、口元にご飯粒ついてるよ?取ってあげる。」
「ん、ありがとうヴィヴィオちゃん。」
「味は悪くねえけど、やっぱはやてやディアーチェが作るメシの方がうめえな。」
「トーゼンだよ!王様が作る料理は世界一だからね。」
「ボクもたくさん食べれば師匠みたいに強くなれるかなぁ。」
「止めとけ。腹壊すし、絶対太るだろ。」
「でも、悟飯くん達は何故か太らないんだよね~。」
「んんっ!な、なに…?」
女性の悩みの一つである体重、スタイルを気にしてるのか比較的ヘルシーな料理しか食べてないなのはが呟けばミウラとヴィータとヴィヴィオは男性陣の体系に目を凝らす。
今までも何度か大量の料理を口に運ぶ様を目撃してきたが体系は変わらず。あれだけの量を食べているのに全く太らないのは反則だと言わんばかりに女性陣は恨めしそうに彼等を眺めていたのだった。
「あーん、また負けちゃったぁ~。」
「さ、三人がかりでも相手にならないなんて…流石、師匠の息子さんですね。」
「うー……もーいっかい!もーいっかい勝負だゴテン!!」
「いいよー。何処からでもかかってこーい。」
食事を終えた一行は屋上にある広場へと移動していた。悟天、ヴィヴィオ、ミウラ、レヴィの子供組は食事の際に交流を深めて現在はフリースペースで格闘戦を行っており、大人組は少し離れたベンチから子供達を見守る形で此処最近起こった出来事について話し合う。
「セインが言ってたぞ。合宿先でボージャック達に襲われたんだってな。」
「はい、リオちゃんが持ってた欠片を狙ってきました。けど、まさかボク達がいない間にミッドチルダにも現れていたなんて……。」
「ロストロギアの欠片でパワーアップか。はやてから聞いてたけど相当ヤバイ事になってるな。」
「カリムさんの話だとそのロストロギアには普通の物とは違うとんでもない力を秘めてるみたいなの。」
話題の中心となるのは地獄から蘇った死者。ミッドチルダではチルド達が、カルナージではボージャック一味が公に姿を見せたのだ―――何れも欠片を求めて。
「もしあの世の死人が全員蘇っちまったら大変な事になるんじゃねえか?」
「だから、そうならないようにピッコロさんが死者を蘇らせている黒幕を探しています。」
「黒幕さえ抑えておけばこれ以上死者が蘇る事はないだろうって。」
「なるほどな、そういう事ならあたしも協力するぜ。人数が多い方が探す手間も省けるだろ。」
「本当!? ありがとうヴィータちゃん!」
このまま放っておけば次々と新たな死者が蘇るだろう、いや既に現世に現れているかもしれない。どちらにしても黒幕を見つけ出して死者の介入を封じなければミッドチルダに安息の時は戻らないのだ。
ヴィータの協力の申し出になのはは頬を緩ませて軽く抱きしめる。彼女の行動に驚いたヴィータがじたばたと暴れて抵抗する様子を悟飯は苦笑を漏らして見守る隣で、悟空は腕を組み疑問の言葉を口に出す。
「でもよ、なんでフリーザ達は石の在り処を知ってたんだ?」
「え?それは黒幕から聞いてたんじゃ……。」
「…待って!カリムさんはあのロストロギアの存在は教会の一部の関係者にしか教えてないって言ってた。」
「おいおい、じゃあまさか――」
考えてみれば簡単な事だった。異世界の住人であるフリーザ達がロストロギアの存在と在り処を知っていたのは黒幕から聞かされた事でまず間違いない、この時点で黒幕は“なのは達の住む世界の住人”だと確証される。そして悟空の発言でなのはとヴィータの脳裏に一つの可能性が描かれようとしていたが――――
「な、なんだ!?」
「地震…!?」
「大気が震えている…。」
「なにかくるぞ!!」
彼女達の思考を中断させる出来事が発生する。突然、悟飯達のいる屋上に揺れが生じたのだ。その揺れが強かった為かなのはとヴィータは地震だと認識する中、悟空と悟飯は険しい顔付きで空を見上げる。
―――刹那、ドスンと響き渡る音と共に巨大な玉が落下。それは一つだけで終わらず、続々と音を響かせて落下していく…まるで隕石が降り注ぐかのように。
「レイジングハート・エクセリオン!」
「グラーフアイゼン!」
セットアップの掛け声と共に防護服を纏うなのはとヴィータはパニックに陥り悲鳴を上げる客達を出口へと誘導する、悟空と悟飯も分散して飛び散った瓦礫に巻き込まれて動けない客達を救助しつつ謎の球体を警戒していたが未だ何の変化も起きず。
「よし、これで屋上にいる客達は全員避難させたな。」
「そうだね。……あれ?ヴィヴィオ達がいない!?」
ずっと広場で遊んでいるとばかり思っていただけにヴィヴィオを始めとした子供組の姿が見当たらなければ、なのはは瞳孔を開き慌てふためいた様子で辺りを見渡す、暫くして救助活動を終えて戻ってきた悟空と悟飯にヴィヴィオ達がいなくなった事を伝えるのだが。
「ああ、悟天達ならさっき泣いてる子供連れて中に入ってったぞ。」
「……ええっ!? 悟空さん!なんでそれを早く言ってくれなかったんですか!!」
「泣いてる子供? 迷子ですかね……。」
「逆にあいつらが迷子になるんじゃねーか?。」
「と、とりあえずもうすぐ武装部隊が来ると思うから此処は任せてヴィヴィオ達の所に急こうッ!」
「おい、待てなのは!」
此処が首都クラナガンである以上、今回の騒動は早急に地上本部にも届くだろう。念の為にスバル達にも連絡を入れると自分達の役目は終了し、後は彼女等に引き継いでもらう事にしたなのははデパート内へと戻ったヴィヴィオ達が気掛かりなのか焦った様子で出入り口の方へと踵を返し、ヴィータも慌ててなのはを追いかけようとした足を踏み出した時……。
「―――あぶないっ!」
「つかまれ!!」
「「きゃっ…!」」
今まで沈黙を保ち続けていた巨大な球体が浮遊しなのは達へと襲い掛かる、咄嗟に悟空と悟飯は反応に遅れたなのはとヴィータの腕を掴んで空中へ避難するが球体は迂回して再び彼等目掛けて突き進む。
正面、背後、斜め、上下左右と多方面から勢いを増して迫りくる球体に大体の者は混乱、或いは行動を移すまでに時間が掛かるのだが、この場にいるのは幾千もの修羅場を潜り抜けてきた強者達。
「だりゃあっ!」
「はああっ!」
掠る事も許さず冷静な対応で全ての攻撃を回避し続けると即座に反撃を行う。悟空は拳を、悟飯は脚をそれぞれ球体の正面と背後に浴びせればバチバチと火花が散ってその場で小爆発を引き起こす。
「…っ、凄い爆発……。」
「あたし等はサポートに回った方がいいな。」
爆風の威力は高く建物にまで被害を与えかねないと判断したヴィータとなのはは防御魔法で被害を軽減させその間に残りの球体を悟空と悟飯が次々と撃破していく、そしてとうとう残り一つとなった。
「あと一つだね。」
「けど、なんかあっけなさすぎるきが……。」
大きさはあったものの球体の行動はただ突撃するだけ。自分達の力が圧倒的だったと言えばそれまでだが、悟飯は何処か納得できず疑問を感じていた―――本当にこれで終わりなのだろうかと。
「いいっ!?また空から降ってきたぞ!」
「しかもさっきより数が増えてやがる…。」
疑問の答えはすぐに出た。風を切るかの如く勢いが増して無数の球体が空から急降下してきたのだ。彼等の額から汗が滲み出る、回避しても球体の動作は止まらず幾度も幾度も執念深く追尾してくる。恐らくあの謎の物体は獲物を仕留めるまで止まらないだろう。
「たぶん、ここで倒してもまた増える可能性が高いです。」
「こりゃあキリがねえな。」
「空から降ってきたって事は上空になにかあるんじゃねーか?」
「調べてみる。お願い、レイジングハート。」
ヴィータは球体が空から降ってくる事から上空になにかあるのではないかと推測し、なのははエリアサーチを発動させ無数の端末を周辺に飛ばす、すると直ぐに映像が映し出されて。
「見つけた!遥か上空に黒い物体が浮いてるよ。でも強力な結界が張られてこれ以上は近づけないかな…。」
「結界か…だったらあたしの出番だな。なのは、こっちは任せた。」
ヴィータの考えが読めたなのはは小さく頷くも不安が残る、彼女がこれから行おうとする事は十中八九“結界の破壊”。しかしヴィータは回避に集中している悟空の手を引っ張り。
「悟空!お前の馬鹿力であたしを上空に思いっきりぶん投げてくれ。」
「ヴィータちゃん?」
「変な事言ってるだろうけど、飛んで移動するよりそっちの方が速い気がするんだ。」
普通なら到底無理な事だが自分達と異なる世界から来た彼等の人間離れした力はさっきの出来事も含めて既に何度も見せつけられており、特にミッドチルダを破壊する程のエネルギーを跳ね返す光線を放った悟空の姿は今でも印象に残っている。
故にヴィータは自分達が不可能だと思う事でも彼等ならできてしまうのではないかと結論にいたり悟空に頼む。
「わかった、思いっきり投げりゃいいんだな?」
「だ、ダメですよ!お父さんが本気で投げたら宇宙まで飛ばされちゃいます!」
「それは流石に……あり得るかも。」
人間離れしているからこそその可能性は捨てきれない、何より息子の悟飯が慌てて忠告しているのが事実で想像するだけでヴィータの顔は徐々に青ざめ。
「……悪い、やっぱり軽く投げてくれ。」
「軽くだな。よっと…じゃ、いくぞ!」
悟空は片手でヴィータの背中を支えながら持ち上げると「そりゃ!」と天高く放り投げる。投げられたヴィータの体は一気に急上昇していき彼女の予測を超えるスピードであっという間に雲の中へと突入するのであった。
(次回予告)
悟空「オッス!オラ悟空!! なんなんだありゃ? 倒してもまた増えちまうぞ。」
悟飯「なにか策略的な物を感じますね。」
なのは「なんだろうこの胸騒ぎ…ヴィータちゃん大丈夫かな。」
フェイト「ヴィヴィオ達も心配だよ。やっぱり休みを取ればよかったかな。」
シグナム「悟空、みんなを守ってくれ。」
悟空「次回ドラゴンボールVivid「仕組まれた罠、魔導師絶対絶命の危機!?」」
ヴィータ「ち、ちくしょう……。」