DragonballVivid   作:blacktea

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第7話 いざ異世界へ! 悟空チーム出発!!

「みんなーー!できたわよーーー!!」

 

 

唐突に木霊した女性の声に悟空達は目を丸くさせた。―――彼等の現在地はカプセルコーポレーション、あれからの数日間、悟天とトランクスを連れ戻す方法を彼等は探り続けている。

その結果、ブルマが思いついた手段で二人を取り戻すという方針となり、その方針で決めてから数日の時間が経ったある日。急にブルマに呼び出されて悟空とベジータ、悟飯とピッコロがその場に居合わせていた。

 

 

「できたってなにがだ?」

 

「決まってるでしょ、タイムマシンよ。ここまで完成させるのに苦労したんだから。」

 

「へへっ、今回はオレも手伝ったんだぜ。」

 

「ヤムチャ様かっこよかったですよ!」

 

「雑用をだけどな。」

 

 

―――苦労したと言わんばかりのブルマと周りにいるヤムチャ、クリリン、プーアルとウーロンの顔と言葉に彼等の目は点になる。そして巨大なカプセル型の形状を持つ特殊な装置、タイムマシンに改めて全員は注目した。

だがクリリンはタイムマシンに違和感を感じ取ったのか目を凝らして暫く観察を続けていると疑問を口にする。

 

 

「あれ? ブルマさん、未来のトランクスが乗ってきたタイムマシンより少し大きくないですか?」

 

「そりゃ、まあ乗る人が多いんだから仕方ないじゃない。」

 

「ブルマ…それはどういう事だ?」

 

 

まるでもう決まった事実、決定事項のように語り出すブルマに疑問を抱かざるおえないだろう。彼女に対してベジータは問いを投げる。

 

 

「どういう事って……そのままよ。これに乗るのは孫くんに悟飯くん、あとベジータとピッコロ。わかったわね?」

 

 

つまりブルマが思いついた方法とは、タイムマシンを使ってどこかの世界に飛ばされた二人を連れ戻すという方法だったのだ。

だがその事情をまったく聞かされていなかったブルマを除いた四人は驚いた表情を隠せずにいる。

 

 

「へっ? オラもタイムマシンに乗るんか?」

 

「当たり前でしょ!あんたは悟天くんの父親なんだから。チチさんからの承諾も得ているわ。」

 

「オレが乗る意味はあるのか…。」

 

「あるわよ。もし孫くんとベジータがケンカでもしたら悟飯くん一人で止められると思う?」

 

「ははは…確かにオレやヤムチャさんじゃ無理っすね…。」

 

「なるほど…だが、魔法の世界は無数にある筈だ。タイムマシンを使ったとしてもその世界には辿り着けないんじゃないのか?」

 

 

それは悟空達が悟天とトランクスを連れ戻す上で断念させた大きな理由でもあり大きな難問でもあった。

だがブルマは決して態度を崩さず、その質問を待ってたと暗黙のメッセージを伝えているような笑顔を浮かべる。

 

 

「ふっふーん、あたしを誰だと思ってるの?こんなこともあろうかとトランクスの荷物の中に発信器をつけておいたのよ。

それで、このタイムマシンにはその発信器の特殊な電波に反応すると自動でその世界に移動できるように改造したわけ。」

 

 

大きな難点でもあり誰もが断念させられる理由、だがブルマの天才的な技能によりタイムマシンは大幅な改革が施されていたのだ。

このタイムマシンは自身のいる世界の時間内を移動するだけではない。ブルマの発明は異世界への移動も可能にさせていた。

 

 

「さすがブルマさんだ…!」

 

「ほーっほほほほ。あ、念の為に最終確認するから、終わるまでちょっと待ってて。」

 

 

万が一の事を考えた上でブルマは機械の最終確認を始めていく、彼女の天才的な技術力には関心した視線を集めるばかりである。

 

 

 

 

 

 

(魔法の世界か…そういえばあの子は元気にしてるかな。)

 

 

唐突に悟飯の脳裏に浮かび上がった一人の少女が回想という形で記憶から浮かび上がっていた、姿は茶色い髪をツインテールにさせた白い服を着込んだ幼い少女。

まだ悟飯が幼い頃に出会った少女であり、今は記憶の中にだけ存在している少女だが現実に実在していたと思い知らせるように、彼は懐かしさから銀白のリボンを取り出す。

 

 

(もう、あれから10年も経ってるんだな……。)

 

「それって、昔あの白い魔法使いの女の子にもらったリボンじゃないのか?」

 

「ヤ、ヤムチャさん!?」

 

 

ガラス越しから覗き込まれるような視線に悟飯は驚いた表情を浮かべる、誰も見ていないという考えは思い込みであったに過ぎず慌しい反応を表に出したのだ。覗いていたのはヤムチャで苦笑を浮かべながら悟飯の隣に座る。

 

 

「ははは、驚かせて悪かったな。そっか、確かその女の子も魔法がある世界に住んでるんだっけ。」

 

「はい…。これから行く世界も魔法が存在する世界なので、念の為に持って行こうかと…。」

 

 

彼等の記憶の中に存在する少女は魔法が存在する世界に在住しており、トランクスと悟天が向かった先がもし―――という考えが彼等の脳裏にある。

真っ白なリボンを懐かしむ悟飯の姿にヤムチャは観察するように目を凝らす。

 

 

「なるほどな。で、悟飯はその子の事がスキだったのか?」

 

「ええっ!? えっと、その…スキかどうかはわかりませんが……気にはなってました。」

 

 

当時は恋愛の疎さ故に恋愛感情を持っていたどうかすら怪しい、その範疇に入っていた事は事実でも肝心な所は理解できずにいる。

 

 

「マジかよ! でも、それなら悟飯がミスターサタンの娘と付き合わなかった理由も説明できるな。」

 

「付き合うって…ビーデルさんは友達ですよ?」

 

「あー……お前は気にしなくていいぜ。」

 

「はぁ…?」

 

(悟空と同じで相手の好意には鈍感だからな。サタンの娘もよく懲りずにアプローチするぜ。)

 

 

言葉の真意が理解できないとばかりに首を捻る悟飯。先程の話が彼女と何の関係があるのだろうと彼は思考を張り巡らす。それを見たヤムチャは呆れ返りながらも好意に気づいてない悟飯を何度もアプローチするビーデルに同情するのだった。

 

 

 

 

 

「あのさ悟空、出発前に不安にさせるようなこと言って悪いんだけど……気をつけろよ。」

 

 

悟飯とヤムチャが騒ぎ立てる中で密かに静かな声と共に届いた言葉に悟空は振り返っては目を丸くさせて問いを投げる。

彼の言葉に含められた意図を理解できない、何故彼は急に言い放ったのか理由が悟空の中で見当たらずにいた。

 

 

「ん? 急にどうしたんだクリリン?」

 

「えっと…ほら、その異世界に住む魔法使いがいいヤツとは限らないだろ?もしかしたら悪い奴等の可能性だってあるし…。」

 

「それは一理あるな。あのバビディの持つ魔術も危険なものだった。もっとも昔、異世界から来た魔法を扱う少女は例外だったが…。」

 

「えっ? あの悟飯が連れてきた女の子って魔法使いだったのか!」

 

「ボクとヤムチャ様は知ってたよ。」

 

「だが、どちらにしろ用心に越したことはないだろう。」

 

 

魔法が実在する世界ではどのような魔法なのか、彼等はその世界の魔法を知らない…一部を除いては。故に警戒心は僅かながらに添えられている。

誰もが留めておくべき心得であるのだが悟空はまた別の疑問を抱いていた。クリリンと目を合わせればその内容を口にする。

 

 

「なあ、クリリン。その異世界の魔法使いって強えのかな?」

 

「…え? それはわからないけど……。」

 

 

怪訝に満ちた表情を浮かべて応えるクリリン、不安の思考を脳内で張り巡らせるクリリンは悟空の言葉で思考を中断させていた。

 

 

「そっかあ…強えヤツだったらいいな~~。オラそいつらと戦ってみてえぞ!」

 

「…ぶっ、はははははは!」

 

「なんだよ。オラ、ヘンなこと言ったか?」

 

「いや、お前らしいなと思ってさ。なんだか心配して損したぜ。」

 

「ん~~よくわかんねえけど、心配してくれてサンキューなクリリン!!」

 

 

納得がいかないとばかりに悟空はムッと表情を強張らせて露にする、決して彼は警戒心が添えられていない訳ではないのだが他の戦士達と違い思考が多少外れている部分を持つ。

本人は無自覚である事が返って他のメンバー達にとっては微笑ましい光景であり同時に失笑を浮かべてしまう思考である。彼の一面は変わり者でもあるのだ。

 

 

 

 

 

「これでよし…と。お待たせ―!確認が終わったから乗ってもいいわよ。」

 

 

早速メンバー全員が座席に腰を掛けていくとブルマは操縦パネルに視線を向け悟飯に操縦の仕方を説明し始める。

 

 

「次元の空間に入れば勝手にレーダーが反応すると思うから、そしたらこのボタンを押すのよ。」

 

「はい!この赤いボタンですね。」

 

「そうそう。それとエネルギーが…。」

 

 

次々とタイムマシンについての機能を説明し始めるブルマ、それ等を必死に飲み込もうと努力する悟飯だが終わる見込みのない話を聞いていたベジータは苛立ちを募らせていた。

 

 

「いつまでもグズグズしやがって…いい加減にしやがれ!!」

 

「……あ。」

 

「バカが……。」

 

 

腹を立てたベジータは拳を操縦パネルへと叩きつけ衝突音が鈍く流れ出した後、開いていた筈のハッチが突然閉まりだしたのだ。

違和感を覚えたベジータは自身の拳がブルマの説明していた起動ボタンに押す形で激突していた事に気づくが時既に遅し。

 

 

「ああっ!? なんてことしてくれたのよ!これじゃ外に出られないじゃない…!!」

 

「う、動きだしちゃいましたね…。」

 

 

ブルマを座席に乗せた状態でタイムマシンは空中を浮遊し、地面から一定の距離へと離れていくと悟空は騒ぎ出すクリリン達に…。

 

 

 

「じゃ、みんな!いってくる!!」

 

「―――ってちょっと!あたしは行かないわよ~~~~っ!!」

 

 

悟空は無邪気に明るい笑顔を向けて片手を上げる、そしてブルマの叫び声がタイムマシン内に五月蝿く木霊した後に、彼等は風景に溶けていくように姿を消すのであった……。




悟空「オッス!オラ悟空!! 早く魔法の世界で強えヤツと戦いてえな~~。」

ブルマ「ベジータ!あんたの所為であたしまで行く事になったじゃない!」

ベジータ「知るか。お前がノロマなのが悪いんだろうが…。」

ブルマ「なんですってえ…!!」

ピッコロ「…先が思いやられるな。」

悟空「次回DragonballVivid「再会の二人、銭湯大決戦!」」

悟飯「なんだか嫌な予感がする…。」
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