妖精の魔王   作:ルノア

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オリジナル1
S級クエスト 


俺たちはギルドに帰り、マスターに頼んでナツをトカゲに変身させコップの中に閉じ込めた。

「俺を此処から出せー!」

「ミラ、久々に俺と一緒にクエストいかないか?」

はっきり言うとけっこうよろしくない誘いでである。

だが、いつまでもくよくよしててはいけない。

だから俺はミラを誘った。

「他の人じゃダメなの?」

「S級クエストだから他の奴は誘えない、それに俺はミラと行きたい」

「でも、私ここ最近クエストいってないから戦力にならないよ?」

「ただの探索クエストだから大丈夫!」

「でも・・・・」

「ねーちゃん、気分転換に行ってみてもいいと思うぜ?」

エルフマンが俺の誘いを手伝ってくれるようだ。

「でもバーの仕事が・・・」

「それなら私に任せて!」

ミューマライズで変身したシグレがエプロンを着て立っていた。

「ミラちゃんの代わりなら私がするよ、困ったらルーちゃんに助けてもらうから!」

「うん、困ったら言ってね。私も頑張るから!」

あれ、こいつらいつの間に仲良く?

「うーん、ここまで言われちゃったら行っちゃおうかな?」

「よし、行こう!」

俺は急ぎ足でマスターに依頼書を見せる。

「俺とミラはこれ行きたいから、受注をお願いしたい!」

「うむ、きおつけての」

「よし、ミラ、30分後に駅で集合な!」

「うん、わかった。支度したらすぐ行くね」

「そこまで急がなくてもいいぞ、自分のペースで用意してくれればいい!」

俺はギルドを抜け、屋台の並ぶ商店街へと足を運んだ。

そして路地裏を通り、つい最近通うようになったマジックアイテムショップに立ち寄った。

「いらっしゃいませー」

覇気のかじられない声が聞こえた。

ここの店主は相当なおじいちゃんでほとんどは孫娘にやってもらってるようだ。

「あっ、いらっしゃいませ、今日は何をお求めで?」

「ちょっと探索クエストでるからなんかいいアイテムないかなーって」

「なら羅針盤座の鍵なんてどうですか?つい最近手に入ったものなんですよ!」

「へぇー、羅針盤座ってことは道を示すことができる星霊か」

「いいえ、どちらかというと物探しするタイプの星霊です」

あれ、羅針盤って、方向を示す道具だよね?

「まぁ、クエストに役立つことに変わりはないだろうからそれください」

「はい、特別価格の100000ジュエルです」

財布から金を取り出し渡す。

「ありがとうございました!」

星霊の鍵を受けった。

店から出て路地裏を抜けようとすると映像ラクリマが足元に落ちてきた。

そこから評議員のジークの姿が映し出された。

「よう、ルノアール。元気か?」

「あぁ、元気だ。エルザはどうなった?」

「もうすぐ、裁判だ」

「どうせ形だけの物なんだろう?」

「そうさ、このまま見逃し続けると、他のギルドが調子づいちまうだろう?」

「そうだな」

「なぁ、ルノアール」

「なんだ?」

「楽園の塔・・・・」

その言葉を聞いた瞬間ラクリマを踏みつぶした。

だがまたどこからか映像が映される。

「おまえ、ケンカ売ってるのか?」

「そう、怖い顔すんなよ」

「ようがないなら、失せろ。俺は忙しい」

「いや、用ならあるさ。この頃、ジェラールの動きが活発になりだした」

「『楽園の塔』計画の再開・・・・」

「そうだ」

「壊して悪かったな」

「いいや、あの言葉から始めた俺も悪かったさ」

俺はそのまま駅まで歩いていく。

「エリック、ソラノ、マクべス、リチャード、ソーヤ」

あの時おいてきてしまった仲間のことを思い出してしまった。

「いまは、ミラとのクエストに集中だ」

急いで駅まで走った。

駅にたどり着くとすでにミラは待っていた。

「すまん、待たせちまったか?」

ミラに駆け寄って行く。

「そんなことないよ。それに何か急な用事があったんでしょ?」

「そんなところだ」

「それじゃ、行こうか」

「そうだな」

俺たちは乗車券を買い、列車に乗る。

「そういえば、ほんとにルノアールはいろんな魔法使うよね」

「本家と比べれば大したことのない魔法ばっかだ」

「でも、ルノアールにはナツにも後れを足らない滅竜魔法があるじゃない」

「それだけだよ、自信を持てる魔法なんて」

「だけどルノアールほど手段の多い魔導士はそうはいないと思うよ」

「ただ、臆病なだけさ。あの魔法があれば救えたなんて事態にはもう立ち合いたくないからな」

「そうか」

ミラの言う通り俺は多彩な魔法を扱う。

武器換装魔法、星霊魔法、テイクオーバーなど、

そのほかにも医学の知識も多少なりかは持ち合わせている。

自分でもここまで魔法を習得して何になると思ったこともある。

「でもね、私たち家族に頼ることも時には必要だよ」

「あぁ、わかってる。俺にできないことが出てきたときはたのむさ」

列車は目的地まで走って行く。

 

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