いち早くきずいた俺は捕まえようとするがめまいを起こしてしまった。
「くっ、魔力が・・・!」
他のメンバーがきずいたころにはもう遅くカゲヤマは手の届かない距離まで走り去っていた。
「あんのヤロー!!!!」
「なんなのよ!!!!助けてあげたのにー!!!」
「追うぞ!!!!」
エルザを先頭に皆が走って行く。
俺もそれを追いかけて一番後ろから走って行った。
sidechange カゲヤマ
(よし・・・・定例会はまだ終わってないみたいだ)
これで復讐ができる。
そう思うとふと心に影が差す。
(何を考えてるんだよおれは!)
俺たちから仕事を奪ったのはあいつらだ。
(この距離なら十分 ララバイの音色が届く)
これは復讐なんだ、そう自分に言い聞かせる。
突如、自分の肩が何者かによって叩かれる。
ゆっくりと振り返ると人差し指が頬にあたった。
その犯人はよほど面白かったらしく笑い転がる。
だが笑いすぎてむせてしまった。
「いかんいかんこんなことしてる場合じゃなかった。いそいであの4人の行先を調べねば」
(マカロフ・・・・!!!!こいつ・・妖精の尻尾のマカロフだ!!!!)
「お前さんもはよォ帰れ、病院に」
マカロフは思い出したかのように急ごうとする。
(ちっ、つくづく妖精に縁のある一日だな)
「あ・・・・あの・・・・」
マカロフを呼び止める。
「ん?」
「1曲・・聴いていきませんか?」
幸いマカロフは自分のことを病人だと勘違いしている。
やるなら今がチャンスだろう。
「病院は楽器が禁止されているもので・・・・」
(やれるこのままなら確実に!)
「誰かに聞いてほしいんです」
「気持ち悪い笛じゃのう」
「見た目はともかくいい音が出るんですよ」
「急いどるんじゃ、一曲だけじゃぞ」
「えぇ」
(勝った!!!!)
「よぉく、聞いててくださいね」
笛に口をつけようとした瞬間、今までの記憶が追憶のように思い出される。
同じギルドの皆のセリフが
「正規ギルドはどこもくだらねェな!!」
「能力が低いくせにイキがるんじゃねっての!!」
「これは俺たちを暗い闇へと閉じ込め・・・・
生活を奪いやがった魔法界への復讐なのだ!!!
手始めにこのあたりのギルドマスターどもを皆殺しにする!!!」
妖精の星霊使い女のセリフが
「そんなことしたって権利は戻ってこないのよ!!!」
妖精の氷の造形魔導士のセリフが
「もう少し前向いてお前ら全員さ」
妖精女王のセリフが
「カゲ!!!!お前の力が必要なんだ!!!」
妖精の炎の滅竜魔導士のセリフが
「同じギルドの仲間じゃねえのかよ!!!」
sidechange ルノアール
「定例会の会場についた・・・うげ、まじかよ」
俺の目の前に
正直言って天敵である。
「いた!!!」
「じっちゃん!!!」
「マスター!!!」
タイミング悪く他の連中もやってくる。
「しっ、今いいところなんだから見てなさい」
そして振り向きざまに放たれる言葉。
「てかあなたたち可愛いわね」
間違えてはいけない彼は男でありぞくに言うおかまである。
「な・・何この人!?」
ルーシィの質問に俺は答えない。
なぜならなるべくこの人とは関わりたくないからだ。
「
「あらエルザちゃん大きくなったわね。それにルノアール君も」
聞き流そう体に悪そうだ。
マスターとカゲヤマの会話に耳を傾ける。
「どうした?早くせんか」
「・・・・・・・・」
カゲヤマは笛を吹くのをためらっているようだ。
「いけない!!!」
「黙ってなって面白ェトコなんだからよ」
飛び出そうとするエルザを四つ首の番犬のマスターが止める。
「さぁ」
「・・・・!!!」
多分マスターはあれが呪歌だということを知っている。
俺は飛び出そうとするナツに足払いをかけ背中を足で押さえる。
「ナツ、心配するな。いざというときは俺の魔法で隔離する」
「吹けば・・・・。吹けばいいだけだ。それですべてが変わる」
カゲヤマは口に出しっている自覚はないだろうがダダ漏れである。
「何も変わらんよ」
はじまったマスターの素晴らしい説教だ。
「弱い人間はいつまでたっても弱いまま。しかし弱さのすべてが悪ではない」
言葉が続く。
「もともと人間なんて弱い生き物じゃ。一人じゃ不安だからギルドがある」
さらに続く。
「仲間がいる。
強く生きるために寄り添いあい生きていく
不器用な者は人より多くの壁にぶつかるし遠回りをするかもしれん。
しかし明日を信じて踏み出せばおのずと力は湧いてくる。
強く生きようと笑っていける。そんな笛に頼らなくても」
だんだんカゲヤマの手が震えてきている。
「な」
ついにカゲヤマは笛を手から落とした。
「参りました」
ナツを解放してやる。
「マスター!!!」
「じっちゃん!!!」
「じーさん!!!」
3人はマスターの下に一直線に走って行く。
「ぬぉおぉっ!!?なぜこの4人がここに!!?」
そしてマスターの下にたどり着いた彼らは思い思いの感想を述べてゆく。
だが俺だけは笛を見つめる。
「大丈夫なのか?}
笛を拾おうと俺が手を近づけると中から不気味な煙が出てきた。
『カカカ・・。どいつもこいつも根性のねェ魔導士どもだ』
すぐに俺は危険と思い手をどけた。
「もう我慢できん。わし自ら喰ってやろう」
「笛が喋ったわよ!!ハッピー!!!」
「あの煙・・・・形になってく!!!」
その煙は質量を持ち始める。
「貴様らの魂をな・・・・」
「「「な!!!怪物!!!」