呪隷操術~呪霊を支配してハーレムを~   作:大枝豆もやし

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人殺

 

 突然、俺の家が爆発した。

 

「………は!?」

 

 慌てて振り返る。

 内部ではなく外部から爆発。

 爆弾を投げられたかのように爆発した。

 

 爆発は一度だけではない。

 近隣の建物から、道路から、人ごみから。

 次々と突然の爆発が起こり、野次馬たちが連鎖的に巻き込まれていく。

 

「きゃああああああ!?」

「な、何だ!?何が起こった!?」

「誰か来て!爆発に人が巻き込まれた!」

 

 突然の爆発に場は混乱。

 悲鳴や怒号で騒々しかった夜はパニックへと陥った。

 そんな中、俺は冷静にその場の状況を確認していた。

 

 爆発と同時に感じた呪力。

 間違いない、これは呪霊……いや、呪詛師の仕業だ。

 

「ッチ!」

 

 呪力で身体を強化。

 人外級の跳躍力で人ごみを飛び越え、屋根へと飛び移る。

 兎に角、今は出来るだけ人気のない所に行きたい。

 相手が何者かは分からんが、町のど真ん中でいきなり爆弾を投げるような奴だ。マトモじゃない。

 先ずはこの場を離れて術師を見つけ出す。その為には安全な場所を確保しなくてはいけない。

 

「(マジでクソだな。こっちは親亡くしてるんだぞ?少しは感傷に浸らせろ!)」

 

 心の中で愚痴を吐きながら、俺は呪力で呪詛師を探した。

 念能力の円をモチーフにしてレーダーのように呪力を拡げる。

 だが、それは無駄に終わった。

 

「!?」

 

 咄嗟にその場を跳ぶ。

 途端、俺がいた地点が爆発した。

 もしあと一秒でも遅かったら、直撃こそしなくても余波や飛んできた瓦礫でダメージを受けていたであろう。

 

 

「お~お~!すげえなお前!ガキの癖にメチャクチャ動き良いじゃねえか!」

 

 道路のど真ん中。

 大男が豪快に笑って拍手していた。

 ソイツから漂う呪力。

 間違いない、コイツが爆発の犯人だ。

 

 

【術式 呪力弾】

 

【術式 呪爆】

 

 

 即座に攻撃を仕掛ける。

 呪力を練って弾丸を発射。

 相手も呪力の爆弾を打ち込むも、俺の呪力が上回っていた。

 爆発の壁を突破して呪力の弾丸が命中した。

 

「ッグオ!? オイオイ、なんつー威力だぁ?」

「………ッチ」

 

 ピンピンしている爆弾男。

 肉体を粉砕する気で撃ったのだが、爆発で威力が落ちたらしい。

 けどまあいい。この一合で格付けは決した。

 俺が上だ。

 

 敵の術式はおそらく呪力を爆弾にするもの。

 自身の攻撃に巻き込まれる可能性を考慮して、近距離でこの術式を使うとは考えにくい。

 よってここは接近戦で仕留めるのが得策だ。

 

 

「すげえガキだな!これだけの呪力量と出力、五条悟かよ!? よし、お前は奴隷じゃなくて種にしよう!」

「あ? 種だぁ?」

 

 妙な単語に引っ掛かった俺は聞き返した。

 

「ああ種だ。ここいらで呪霊を倒しまくってる野生の呪術師がいるから浚って奴隷にしようと思ってたんだがやめだ。ガキならまだ強くなりそうだし、使い捨てにするのも勿体ない」

「………」

 

 奴隷?

 誰が………コイツが?

 誰を………俺を?

 

「見た目も良いし女も喜びそうだな!何なら売れそうだし…おぉ!?」

「黙れ」

 

 これ以上不快な話を続けられる前に呪力弾で黙らせる。

 

 ふざけているにも程がある。

 奴隷? 種? 使い捨て? 売れる? ……舐めるのも大概にしろ!

 格下風情が……ぶっ殺してやる。

 

 人を殺した事なんて無いが、虫ケラ以下の下衆野郎なら心置きなくやれそうだ。

 むしろ、普段狩って食っている動物よりも罪悪感は無いだろうな。

 

「何だ!?今すごい音したぞ!?」

「爆発!?何で!?何が爆発したの!?」

「向こうでも爆発が起きたらしいぞ!?」

 

 騒ぎを聞き付けて人が集まる。

 相手は町中だというのにいきなり爆弾攻撃をしてきたイカれ野郎。

 俺を攫って奴隷にしようとか、女に売って金にしようとか、種にしようとかほざく下衆。

 世のため人の為にもさっさと殺すべきだ。

 

 腹の奥から(呪力)が湧く。

 滾る(呪力)は動悸と共に血流を辿るかのように全身へと広がり、身体を沸騰(強化)する。

 身体に収まりきらない(呪力)が溢れ出し、炎のような赤いオーラとなって全身を纏わり、更に沸騰(強化)していった。

 

 呪力EXブースト。

 正式名称は無いから俺が勝手につけた。

 呪力を循環させることで身体能力を爆発的に高める術式。

 炎のように纏わり着く呪力も外付け筋肉や鎧などの役割を果たし、更に俺を強化する。

 発動中は全身を赤い呪力が炎のオーラのように揺らめき、目が赤く光るのが特徴だ。

 

「!?何してんだガキ!?」

 

 呪詛師が爆破の術式を展開する。

 だが俺の方が早い。

 爆破を避けながら敵の懐へ飛び込んだ。

 

【呪爆】

 

 溝尾へと殴り掛かった瞬間、爆発が起きた。

 至近距離での爆発。

 予想外の行動に対処出来ず、爆発を食らって吹っ飛んだ。

 爆発の効果はソレだけでなく、俺の拳の勢いを殺した。

 爆発反応装甲に近い原理だろう。

 攻防一体。

 俺の攻撃を防ぎつつ、俺にダメージを与え、俺との距離を稼ぐ。

 奴は一手でこの三つをやってみせた。

 だが、所詮は格下の小細工だ。二度も同じ手が通じることはない。

 

「(成程、呪力を爆弾にするんじゃなく、爆破そのものが奴の術式。だから爆発によって奴の肉体がダメージを負うことはないと)」

 

 

 おかげで黒閃のタイミングを逃してEXブーストの赤い呪力による打撃で終わってしまった。

 

 再び距離を詰めようと駆け出す。

 敵も動き出すが全て無駄に終わった。

 

 

 爆発による迎撃―――無駄。その程度で呪力の鎧は突破できない。

 

 爆発の勢いによる後退―――無駄。爆風で稼いだ距離などすぐ詰められる。

 

 爆発反応装甲による防御―――無駄。種を知った以上その程度で俺の拳は防げない。

  

 

 

【黒閃】

 

 

「ごはあ!?」

 

 爆発の壁を黒い光が引き裂き、呪詛師の腹にめり込んだ。

 続けて攻撃しようと拳を振りかざし……。

 

「!!?」

 

 咄嗟に引っ込めて後退した。

 遅れて俺のいた地点に銃弾が降り注ぐ。

 慌てて背後に振り返ると、そこには銃を構えた大人達と呪詛師がいた。

 

「おお!やっと来たか奴隷共!」

「……ッチ」

 

 どうやら増援のようだ。

 しかし大半はただの人間だ。

 呪詛師もいるが呪力量は大したことがない。雑魚だ。

 ソレに、主であるコイツは性格的にも術式的にも連携がとれなさそうだ。

 なら問題はない。強いて言うなら数が厄介なだけ。このまま押し通す。

 

「何匹来ようが一緒だ!」

 

 先制攻撃。

 両手から呪力弾を撃つ。

 片方は下種野郎に、もう片方は敵の援軍に。

 機関銃みたいに連射して弾幕を作り上げた。

 

【術式 呪爆】

 

 敵も迎撃しようと動き出す。

 下種野郎は爆発で、敵の援軍は銃弾や手榴弾で。

 だが、生半可な威力では俺の呪力弾は落とせない。

 第一、呪力は呪力かソレに類するものでしか防げない。

 結果、敵の援軍は何も出来ずひき肉と化した。

 

「まだ駒はいくらでもあるんだぜ!」

 

 別々の方角から敵の援軍が向かってきた。

 今度は銃ではなく近接戦。

 刀やナイフ、呪具や術式で俺に挑もうとしている。

 

【術式 念動力】

 

 俺はソイツらを念力で捕らえ爆発下種野郎の方へと放り投げる。途端……。

 

【術式 呪爆】

 

 奴の術式によって爆破された。

 

「人を盾にするとか非道えガキだなぁ!パパとママからどんな教育受けたんだ?」

「よく言うぜ。どうせお前もこいつらで俺を足止めして、こいつらごと爆破するつもりだったんだろ?」

 

 じゃなきゃ接近戦なんて指示しないもんな。

 

「お前賢いな。じゃあ、次に俺がどうするのかも分かるのか?」

「ああ、そうだな」

 

 呪力で辺りを探ると、他にも伏兵がいた。

 全方向から囲むように点在する気配達。

 大半は非術師だが、一二割程呪詛師が存在し、中には呪具の気配もする。

 だが問題ない。所詮は雑兵だ。

 雑魚がいくら集まっても俺には届かない。

 

「いいぜ、来いよ格下共!」

 

 呪力で滾る赤い瞳に殺意を込めて、俺は笑った。

 




敵キャラの名前何にしよう?
まあ、すぐ死ぬからいいか。
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