「さて、併走の寸評はこれくらいで。本題に入ろうか」
僕はデスクから持ってきた資料を、ホワイトボードにマグネットで留めていく。
資料に書いてあるもの。
それは、二人の競走能力を僕なりに数値・表化したデータだ。
この2週間で収集したデータ群を見せながら、二人に説明を始める。
「見てもらってわかる通り、これは二人の様々なデータだ。プライバシーに関わる情報は伏せてるから、そこは安心してほしい」
「……ええ」
「……うん」
……二人から、微妙に歯切れの悪い返事が返ってくる。
ふと二人の顔を見ると、若干頬が赤くなっている事に気が付いた。
それを見て、僕も自分の言葉選びの失敗に気が付く。
……よくよく考えたら、トレーナーが僕だって事は二人にとって
アスリートである以上、指導者に
彼女達は思春期の乙女だ。そこに配慮しなければならない事なんて、トレーナー養成学校でもしっかり叩き込まれたというのに。
僕に知られている時点で、安心も何もないだろう。
これは僕の完全な落ち度だった。
少なくとも、プライバシー云々は口にすべきではなかった事だ。
「ごめん、デリカシーがなかったね。お詫びと言ってはなんだけど、僕に出来る事なら何でもするから許してほしい」
そう謝罪した瞬間。
二人の目がギラリと輝いた。
「「何でも?」」
二人の声が、コンマのズレもなく
そのあまりのシンクロ率の高さに、ビクッと後ずさる。
恐る恐る彼女達の顔を伺うと、その目は鋭く輝いて僕を
……しまった、迂闊だったか?
明らかに二人の気配が変わった気がする。
だが、僕の不用意な一言で彼女達に恥ずかしい思いをさせたのは事実だし……。
言ってしまった言葉は戻せない。ここは何とかやり過ごさなければ……。
「今、何でもするって……」
「言ったわよね……」
そんな日和った事を考えていたら、いつの間にか立ち上がっていた二人の頬が紅潮していき、フーフーと息も荒くなっていく。
まるで赤い布を見た闘牛のようだ。今にも突撃してきそうな気勢が二人から発されている。
ま、マズい、二人とも掛かり気味になってきている。
この状態のウマ娘に近付いてはいけない、とトレーナー養成学校でも口酸っぱく教えられた。
だがここは密室で、出口は二人の後ろにある。どこにも逃げ場なんか無い。
と、とにかく二人を落ち着かせなければ。
「お、落ち着いて二人とも。何でもとは言ったけど、あまり変な事は出来ないからね?」
「大丈夫よ。変な事はさせないわ……変な事はね……安心しなさい……」
「タクヤに何でもしてもらえる……何でも……」
……二人の表情が、段々アルカイックスマイルになっていく。目が笑っていないのに口元がチェシャ猫のように三日月になっている。
恐怖で冷や汗が止まらなくなってきた。今なら蛇に睨まれたカエルの気持ちが理解できる気がする。
その後、興奮していた二人をどうにか落ち着かせ、着席させた。
……一体、二人は僕に何をさせるつもりなんだろうか。
穏便に済ませてほしいな……なんていう僕の儚い願いは叶わないかもしれない。
覚悟だけはしておこう……。さすがにトレセンから追放されるようなレベルまではいかないと信じたいけど……。
「は、話を戻すよ。こっちの左側の資料はフォークインに関するデータだ」
僕は気を取り直して、彼女達から向かって左側のホワイトボードに留めた資料を指し示す。
さっきも話した優れた末脚はもちろん、得意な脚質や距離の適正、彼女の負けん気から来る勝負強さまでも網羅した彼女のデータ群。
これらの説明をしていった。
「――と、以上が僕が見た限りの君のデータだね。フォークインから見て何か訂正はあるかな?」
「……いえ、特にないわ。というか、よくもまあこんなに細かく見てるわね」
フォークインが少し感心したような声を漏らす。
「それが僕の仕事だからね。君達の将来の為に手を抜く訳にはいかないから」
「……そ、そう。ありがとう」
フォークインの頬に赤みが差す。
「タクヤ。今のちょっとキリッとしててカッコよかったよ♪」
パークが横から茶々を入れてきた。
僕も照れ臭くなり、少し顔が熱くなってしまう。それを誤魔化すように咳払いをした。
「んんっ……ありがとう、パーク。でも、トレーナーならこれくらいは当然の事だよ」
「もう、謙遜しなくたっていいのに」
パークは唇を尖らせてプーとしている。
謙遜のつもりはないんだけどな。まあともかく、話を進めよう。
「フォークインの方は以上だね。それでこっちの右側の資料が、パーク。君のデータだ」
二人から向かって右側の資料を指し示す。
パークの持つ優れたパワー。状況判断能力。そして数値では測れない発想力やアドリブセンス。
それらを加味して纏めたデータ群の説明をした。
「どうかな。どこか注釈しておきたい所はあるかい?」
「んー……そうだね。ちゃんと見てくれてるのが分かって嬉しいって事くらいかな?」
「……またそんな事を……」
ニッコリ笑顔で僕を
僕に対して、フランス人らしく割とストレートに好意を伝えようとする彼女。この辺りは日本人の僕には少し
せっかく顔の熱さが引いてくれたのに、また熱くなってきた気がする。
「……ねえ、イチャイチャするのは後にしない?」
横を見ると、トントンと指先で机を叩いているフォークインがいた。
「フォークインもイチャイチャすればいいのに」
「あ、アタシはアンタと違って慎みがあるのよ慎みが。タクヤだってアタシみたいな慎み深い子の方がいいわよね?」
「…………」
「……なんでそこで黙るのよ」
……フォークインとは、子供の頃は街中でも何処でも手を繋いで練り歩いていたし、毎晩僕のベッドに潜り込まれていた覚えがあるが、それは慎みがあると言えるのだろうか。
だが、それを指摘するのは野暮だろう……さっき失敗したばかりだし、言わぬが花というヤツだ。
僕は口を滑らさないよう、黙秘する事にした。
「その件についてはまた別の機会にね。さて、二人のデータを見たところで次はこの資料を見てもらいたい」
「逃げたわね……」
「逃げたね……」
戦略的撤退です……。
とりあえず今は話を進めさせてほしいな。
そう思いながら、僕は二人のデータ資料を一旦外し、別の資料をホワイトボードに留めた。
「これらの資料は、僕が知る限りの今年デビューする予定の生徒達のデータだ」
ズラリと並んでいる学園の生徒達の顔写真。それに付随した数字や表データ。
これらは、僕がトレセン学園に就職してから業務と並行してコツコツ集めてきたデータ群だ。その中から今年デビューする予定の生徒の分だけ抜き出して纏めたもの。
これだけ集めるのは大変だったが、二人の為と思えば苦にはならなかった。
その何十人分にも及ぶデータ群を見て、二人の目が点になる。
「……アンタ、これだけの量をいつ調べてたのよ」
「……タクヤ、もしかして寝てないとか?」
「いや? ちゃんと睡眠は取ってるよ。1日2〜3時間くらい」
「2時間!? アンタなにやってんのよ!?」
「それはちゃんと寝てるって言わないよ!!」
「そ、そうかな……? これでもトレーナーとしては寝てる方だと思うんだけど」
僕よりも圧倒的に睡眠時間が少ない人は沢山いる。それこそ3日間くらいは不眠だったり。
流石に僕がそれをやるとコンディションがガタガタになるから、パフォーマンスが落ちない最小限の睡眠時間を毎日取ってはいる。
トレーナーの僕が体調を崩したりなんかしたら、担当の二人に迷惑がかかる。
それぐらいは
そう釈明したら、二人が顔を寄せ合ってヒソヒソと何か話し合い始めた。
「これは……が……とダメね」
「……だね。この後……」
「……そう……」
「……困る……ちゃんと……」
……何を話しているのか断片的にしか聞こえないが、神妙な顔をしていた二人が段々ニヤニヤした表情に変わっていっているのが一抹の不安を煽る。
「……何をしようとしているのかわからないけど、程々にね?」
「タクヤに言われたくないわね」
「そうそう」
「…………」
ちょっと心外ではあるが、心当たりがないわけではないので反論はしなかった。
気を取り直して、資料に目を向けて話を進める。
今年デビューする若き優駿の卵。誰もが才気に溢れており、二人にとって壁となるライバル達だ。
玉石混合の才能達。中には二人を凌ぐのではないかという才覚を持っている者ももちろんいる。
僕が二人と契約を結ぶ前にスカウトしようとした生徒もちらほらおり、あの時の僕の情けない記憶が蘇って少しだけ口の中に苦い味がした。
「まず、すでに三冠路線を表明している注目すべきウマ娘は、名門メジロ家からデビューするメジロアルダン。そしてサクラチヨノオー。あとはディクタストライカといったところかな」
「……知ってる名前が多いわね」
「そういえば、全員フォークインと同じクラスのようだね」
「そうね。こんな事もあるのね」
フォークインがほーと感心したような溜息と表情を見せる。
「次にティアラ路線の方はダイワスカーレット。ウオッカ。スイープトウショウ。そして名門メジロ家からメジロドーベル」
「あ、三人とも今年デビューなんだ」
「パークの知り合いなのかい?」
「うん。みんな友達だよ。メジロ家?の子はよく知らないけど」
パークも仲の良い友達と同期になれる、と嬉しそうな表情を見せる。
だが知り合いと同期になるというのは、クラシック戦線において骨肉の争いを友達と繰り広げるという事でもある。二人は気にしないかもしれないが、相手がどう思うかはわからない。
しかし、こればかりは僕にもどうしようもない。
僕にできる事は、せめて遠い異国からやって来た二人が紡いだ友情が失われないように祈るのみであった。
「幸いと言っていいかわからないけど、彼女達とはデビュー時期はズレると思われる。残りの生徒達のデータと照らし合わせると、君達のデビューへの不安要素はほぼないと僕は判断した」
そう言った後、1枚の資料をホワイトボードに留める。
それはフォークインの出走する予定のメイクデビューの資料。
彼女にとって、始まりとなる戦いの場のデータだ。
「フォークイン。君のメイクデビューはかねてからの予定通り6月の末だ。場所は東京レース場、芝1800mの左回りにしようと思っている。何か意見はあるかい?」
「1800m……
「そうだよ。君の距離適正はマイルから中距離前半といったところだ」
もう一度ホワイトボードに留め直した、彼女のデータに記された距離適正の欄を指差す。
マイルから中距離前半……2000m、調子が良くて2100m当たりが彼女の今の適正距離限界といった所だろう。
ジュニア級でならそれほど問題にはならないが、これはいつかは解決しなければいけない問題だ。
何せ条件の一つであるダービーもオークスも、2400mを走らなければならないからだ。
さらにグランプリの有馬記念は2500m。
長距離に片足を突っ込んでいる距離だ。
とても今の彼女に走り切れる距離ではない。
適正距離を伸ばすというのは、口で言うほど簡単な事ではない。必要とされる能力が全く違う領域のものだからだ。
スタミナ量はもとより、ペース配分や息の入れ方といった走法そのものも変えなければならない。
極端な例だが、短距離選手がマラソンランナーになる事が難しいのと同じように、並大抵の努力では叶わないのだ。
だが、それを何とかするのがトレーナーだ。
僕はこの問題に対して様々な準備を進めている。
距離適正を伸ばす事に成功したウマ娘達……その前例や研究を元に、彼女の距離限界を伸ばす。
ダービー・オークスまで約1年。それだけあれば2400mは何とか出来るだろうという目算もある。
だが、それもこれも全てはメイクデビューに勝利出来なければ意味はない。
僕はフォークインの目を意思を込めて見つめた。
「君の長く使える優れた末脚は、東京レース場の長い最終直線で必ず武器となる。それがここを君のデビューの舞台と決めた理由だ。君ならばここで勝てると信じてるよ」
僕の視線を受けて、フォークインも強く頷いた。
「わかったわ。大丈夫、必ず勝って見せる。こんなところで躓くわけにはいかないもの」
フォークインの頼もしさを感じる宣言。
それを聞いて僕も彼女と強く頷き合った。
「続いてパーク。君のメイクデビューも予定通りだ」
僕はパークのメイクデビュー戦の資料をホワイトボードに留めた。
「時期は7月の初週、フォークインのデビューの1週間後だ。場所は中山レース場、芝2000mの右内回りだね」
「ナカヤマレース場かぁ……」
パークが顎に手を当てながらふむふむと頷いている。
「ちなみに、何でここにしたのか聞いていい?」
「勿論だよ。僕がここを君のデビュー戦の場に選んだ理由はこうだ」
中山レース場……ここは日本のレース場の中でも、少し変わっているところがある。
それは、他のレース場と比較すると若干小回りが要求される各コーナーと、最終直線に存在する日本最大勾配の高低差2.2mの急坂だ。
特に最後の急坂。東京レース場にも最後に坂があるが、中山の坂はまさに心臓破りの坂と言っていい。
まだまだ成長途中のジュニア級のウマ娘が、レースの最後に
そこを欧州ウマ娘であるパークの持ち前の登板力で乗り切る作戦だ。
彼女はフランスで欧州独特の高低差の激しいレースを数多く経験して来ている。
アマチュア時代の話だから距離のあるレースを走った経験こそないが、本格化を迎えたパークの今の距離適正ならば、この距離のレースで坂を迎えても問題はないと僕は踏んだ。
パークは
小回りのコーナーを彼女の持つ技術で攻略し、高い登板力で急坂を押し切る。
これがパークのデビュー戦に中山レース場のこの距離を選んだ理由だ。
「こんなところだね。何か他に聞きたい事はあるかい?」
「ううん、ないよ。ありがとうタクヤ。私、絶対勝つからね!」
僕の説明を聞いたパークが胸の前で両手をグッと握る。
彼女の眼差しもフォークインと同じく、強い意志が見てとれた。
「わかった、期待しているよパーク。以上で今日の本題、君達のメイクデビューについての話は終わりだ。デビューまで残り約2ヶ月半、二人とも勝利に向けて頑張ろう!」
「ええ!」
「うん!」
三人の結束した声が、チームルームに響いた。
――――――――――――――――――――
「それじゃあパーク。勝負よ」
「いいよ……最初はグー!」
「ジャンケン!」
「「ポン!!」」
「やったわ! アタシの勝ちよ!」
「あー!? 負けちゃったぁ……」
ミーティングが終わるなり、唐突に謎のジャンケン勝負を始めたフォークインとパーク。
そんな二人を見て、資料を片付けていた僕はポカンと呆気に取られた。
勝ったフォークインは喜色満面の笑顔。
負けたパークは、ガックリと床に手を付いて落ち込んでいる。
……一体、何を賭けた勝負だったんだろうか?
「……いきなりどうしたの二人とも?」
そんな光景に訝しんでいると、勝利者のフォークインがニコニコ笑顔のまま近づいて来て、僕の手をいきなりガシッと掴んだ。
かなり力強く握られた為、以前の
「……え?何? 何をする気なのフォークイン?」
「いいから。こっち来なさい」
そのまま僕を何処かへ引っ張っていくフォークイン。
非力なヒトオスの僕は、彼女のなすがままドナドナと連れられていく。
「はいタクヤ。ここに寝転びなさい」
「ええ……?」
連れられた先は、チームルームの壁際に置いておいた長椅子だった。
僕が休憩で仮眠する時用にと、資材倉庫から持って来た物だ。どうしても眠気に勝てない時には使っている。
とは言っても、最低限の睡眠は取っているつもりだから、あまり使用頻度は高くはない。
……僕用に持って来たものだったが、極稀に二人が使っている時もある。
何故かコソコソとしながらうつ伏せで。
別に使ってもらう分には構わないけど、そんな姿勢で寝辛くないんだろうかと疑問に思っていた。
「余計な事考えてないで早くする!」
「は、はい!」
何故か赤い顔のフォークインに急かされ、言われた通りに僕は長椅子に寝転んだ。
するとフォークインも長椅子に座り、僕の頭を持ち上げて自分の太腿の上に乗せた。
いわゆる膝枕の体勢だ。
……僕の頭は一気に混乱した。
「え? 何やってるの?」
「見れば分かるでしょ。膝枕よ」
「いやそうじゃなくて、なんでいきなり?」
僕の疑問を聞いて、フォークインははぁーと溜息を漏らした。
「アンタねぇ、いくらなんでも2時間寝ただけで十分疲労が取れてるワケないじゃない。門限まで時間もあるし、枕になってあげるからしばらくこのまま寝てなさい」
……フォークインの答えを聞いて、唖然としながらも理解した。
僕は、二人に気を遣われてしまったようだった。
僕個人としては幼馴染達の優しい気遣いに嬉しさを覚える半面、トレーナーとしては担当ウマ娘に心配を掛けさせるなんて情けない、という思いが芽生えてくる。
そんなないまぜになった感情と気恥ずかしさから、フォークインの顔が見れなくなり目を逸らす。
逸らした先に、いつの間にか復活したパークがうんうんと頷いている姿があった。
「タクヤ。タクヤが私達の為に頑張ってくれるのはとっても嬉しいよ。でもね、疲れてる時は言ってほしいな」
「別に、僕は疲れてなんて……」
「本当に? どうしても眠気に勝てない時があるっていうのは、睡眠が不足してるし疲労が溜まってるって事じゃないの?」
「…………」
……少し痛いところを突かれた。
頭の中に様々な言い訳が浮かんだが、それらは口を出る前に消えていった。
「別に責めてる訳じゃないよ。さっきも言ったけど、タクヤが頑張ってくれてるのは嬉しいの。でも、たまには私達に甘えてほしいなって」
優しいパークの声。
慈愛に満ちた彼女の言葉は、僕の胸に染み渡っていくようだった。
不思議とすんなりと言葉に従おうという思いになっていく。
「そういう訳だから、今はこのまま寝なさい。それでまた、明日からアタシ達をしっかり鍛えてちょうだい」
「いつもありがとうタクヤ。今日はゆっくり休んでね」
……二人の優しい声と暖かい膝枕で、徐々に眠気がやってきた。
瞼がどんどん
……僕はまだまだ未熟だ。二人に言われるまでこんな疲労にも気付かないなんて……。
……明日からは……体調管理に……もっとちゃんと気を……使わ……ない……と…………。
…………。
……………………。
「……寝た?」
「……みたいね」
「ふふ。可愛い寝顔だね」
「そうね。まったく、心配させるんじゃないわよ」
「そうだねー。あ、それはそうと30分経ったらちゃんと交代してね」
「……イヤよ」
「えー!? 話が違うよ!!」
「あ、バカ!? 声が大きいわよ!」
「フォークインが約束破るからでしょ!」
「し、勝負に勝ったのはアタシよ!」
「それは最初にどっちが膝枕するかの勝負だよ!」
「何の事かしら? そんな条件は知らないわね」
「ヒドイよ! 私もタクヤに膝枕したいのに!」
「だから声が大きいわよ!」
…………。
…………僕を寝かせてくれるんじゃなかったんだろうか……?