小人族転生!不遇な扱いを受けるけど諦めないのは間違ってない   作:小人の英雄

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02 痛い···

 

 「なにこれ、痛ぁい······」

 

 朝。朝日が射し込まない地下室ではあるが、チュンチュンと鳴く小鳥のさえずりが僅かに聞こえ、朝だと分かったら自然と目が醒める。

 いつものように起き上がろうとしたら、全身が痛かった。切り傷を負ったときのような痛みがあるし、激しい運動した後日に起こる筋肉痛のような痛みもある。

 思い当たるのはダンジョンか。確かに怪我をしたし冒険者になって初めての戦闘だった。無意識に変に緊張してたせいで体が強張っていたんかな。

 それとも昨晩、【夢幻世界】なるスキルを使用したせいか。ゴブリン100体×3セットをしただけ。夢の中の出来事でこんなになるわけ······

 

 【夢幻世界】

 ・都合のよい夢を見る

 ・覚醒後、自身に反映する

 

 これじゃねーか。

 

 恐らく覚醒とは、夢から醒めるときだ。目が醒めて痛み出したから間違いない。効果を試すことと、少しでも強くなろうとリスク無視してやったことが裏目にでた。夢の中で死んだらどうなるんだろ?反映されるからリアルで死ぬのか?······って、違う違う。今はそれどころじゃない。

 今の状況は確実にヘスティアが心配するし、何より、稼ぐことができないのは不味い。自然回復を待つのは2日3日と時間が掛かりすぎる。うちは零細だから収入0が続くのは本当に不味い。

 

 やっべ、どうし──あ。

 

 「······寝ればいいんじゃね?」

 

 俺は寝た。ZZZ。

 

 ーーーーーーーーーーーーーー

 

 力:I→H189

 耐久:I→H176

 器用:I→H162

 敏捷:I→H183

 魔力:IO

 

 【転生者】

 【反逆者】

 【夢幻世界】

 

 ーーーーーーーーーーーーーー

 

 二時間後。遅刻だと泣いて嘆くヘスティアを無視して更新させた俺は鬼畜です。ヘスティアの感情は遅刻の焦りから絶句に変わった。スキルを使用した、と端的かつ分かりやすい説明をして、取り敢えずは納得してもらうことにする。それでと怪訝な表情を浮かべて、問い詰めようとしたところでボソリと。  

 

 「······バイト」

 

 「!? ウォオオオオオオオオ!!」

 

 ゴライアスもかくやという咆哮を上げて、バイト先へと飛んで行った。

 でもまあ、これは上がり幅大きくて草なんよ。Hの後半ってなんだ。冒険者になって、【恩恵】を刻んでから2日目やぞ。ベルでもまだ早熟してなかったわ。二次創作か(メタい)。

 と、考えても仕方なし。俺のとるべき行動は一つだ。

 

 「ダンジョン行こか」

 

 

 

 

 ダンジョン?そんなのスキップスキップ。

 

 到達階層は3階層。収入はおおよそ400ヴァリス。強くなったことを自覚し、階層を上げてもモンスターはあまり現れない。しかし、ゴブリンが主だった戦いもちょくちょくコボルトが現れるようになった。ここで戦えたのは良かった。夢でコボルトを再現できる。

 今日はコボルト100体×3セットだな───ふぁ?

 

 「おいてめぇ、ツラ貸せよ」

 

 「別に取って食やぁしねよ」

 

 「稼いだ金を寄越したら、な」

 

 野生の 追い剥ぎが 飛び出した! 

 

 ゲヘヘと 気持ち悪い 笑みを浮かべている!

 

 戦闘

 道具

 逃走

 

 戦闘←

 

 「うおおおおゲボォ!?」

 

 「ギャハハハハ!小人族ごときが勝てると思ってんのか!」

 

 「おいおい、弱いぞコイツ!」

 

 「威勢だけだぞ!やっちまえ!」

 

 追い剥ぎ達との 勝負に 負けた!

 ··· ··· ···

 ··· ··· ···

 目の前が 真っ白に なった!

 

 

 いかんでしょ。

 

 逃亡←

 これ一択だろぉう!?てか、なんでポケ○ン構文が頭に!?

 

 「っ! 逃げたぞ!」

 

 「追いかけろ!」

 

 「待ちやがれぇ!」

 

 ここは人が少ないから、人通りが多い場所へと逃げる。追い剥ぎ達はそれに気付いてないのか、それとも敢えて無視しているのか。ただひたすらに追い掛けてくる。

 不幸中の幸いなのがアイツらが上級冒険者じゃないこと。Lv.2ならもうボコボコにされてる。

 

 それと、

 

 「クソッ!狭い場所をちょこまかと!」

 

 「おい!狭いんだから一緒に並ぶんじゃねぇよ!」

 

 「舐めやがって、あのガキィ!」

 

 小人族でよかったこと。小柄な体格のおかけでスルスル抜けられる。

 それでも追い剥ぎ達は追い掛けてくる。なんか怒ってる?あ、大通りじゃん。

 

 「すぅぅーーーー」

 

 「このガキ、追いつい───」

  

 「犯・さ・れ・るぅぅぅぅ!!」

 

 「「「!?」」」

 

 大きく息を吸って、叫ぶ!追い剥ぎ達は突然の奇行に動きがピタリと止まる。

 大声を出せば当然注目が集まる。それすなわち。

 

 「何ィィィィ!?」

 

 「あの子達、いたいけなショタを!?」

 

 「犯す、だと······!? ······はあはあ」

 

 「お巡りさん、コイツです」

 

 一般人もいれば冒険者もいて、その中には神々もいる。ヒソヒソと話し穢らわしい汚物を見る目で追い剥ぎ達を見るエルフや女性冒険者。追い剥ぎ達との距離を自然な動きで遠ざけ間に立つ男冒険者。心のままに動く神々。(上の台詞は神々)

 

 「っ! てめっ」

 

 たまらず睨み付けるが、

 

 「【ガネーシャ・ファミリア】だ!話を聞かせてもらおうか!」

 

 「「「!?」」」

 

 多勢に無勢、お巡りさんも来た。だから何もできず連れてかれた。

 っし、俺の勝ちだな!勝利の余韻に浸りながら帰ろっと~。   

  

 「詳しい事情を聞きたい。来てくれるか?」

 

 「えっ」

 

 俺も連れてかれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 【反逆者】

 ・理不尽な局面で効果を発揮する

 ・(理不尽な局面のみ)早熟する

 

 【夢幻世界】ならいくらでも理不尽を作れる。つまりそういうこと。

 

 




 
 【夢幻世界】で完全回復しました。ボコボコにされても寝れさえすれば治せます。チートすぎます。
 逆にできないことは実感が湧かないこと。例えばLv.7になったとしても、Lv.1→7に数字が変わるだけで、オッタルのような力を再現できないし速く動けない。黒竜を召喚しても、見たことないし強さも知らないから変なのができる。


 オラリオの一般人ってどうやって生きてるんだろ。【恩恵】持ってないから冒険者に勝てないから、不当に搾取されてる、犯罪(強盗とか性犯罪とか)に巻き込まれてるってイメージがある。ヤバい。



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