小人族転生!不遇な扱いを受けるけど諦めないのは間違ってない   作:小人の英雄

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杜撰かも。


04 邂逅×邂逅+勝負

 

 「紹介するぜサハラ君、二人目の眷属だ!」

 

 「ベル・クラネルです、よろしくお願いします!」

 

 武器を選んだ翌日。原作主人公が我がファミリアにやって来た。取り敢えず、ミノに追い掛けられアイズに惚れさせ成長スキル獲得させるので、

 

 「よろしく。あと呼び捨てでいいし、敬語じゃなくていいよ」

 

 俺という異常がどこまで作用するのか、それが恐怖である。

 

 

 

 

 ベルがうちに加入してからさらに半月の時が経過した。俺は自分の迷宮攻略を休止し、ベルの育成に時間を費やした。農家だったから技なんてないし、徐々に徐々に強くなる系だから最初からチート持ちじゃないベルの動きは稚拙。ゴブリン一体倒したくらいではしゃぎ、ホームに帰る主人公に呆れたりもした。それでも教えたことは素直に聞いて実践するし、感謝もする。エイナの座学もしっかり受ける。好かれる理由も分かる気がした。

 まあ、その間でも【夢幻世界】による鍛練をしたが。

 

 キラーアント100体×3セット。

 

 から、

 

 キラーアント200体×3セット。

 

 セット数はそのままに、出てくるキラーアントの数を増やしてこなした。そのお陰か、直剣の扱いは短剣だった頃よりも上手く、かなりの技術を身に付けられたと思う。

 

 ーーーーーーーーーーーーーー

 

 力:D→B788

 耐久:D→A830

 器用:E→B703

 敏捷:D→A856

 魔力:I0

 

 スキル

 【転生者】

 【反逆者】

 【夢幻世界】

 

 ーーーーーーーーーーーーーー

 

 この半月でかなり伸びた。特に、キラーアントの数を増やしてからというもの、成長速度が異常に上昇していた。まあ、かなりの数を毎日毎日倒しまくったからね。伸びて当然だ。このステータスに、主神のヘスティアは頭を抱える日々を送っている。当たり前だ。一年という【剣姫】の記録を、一ヶ月という短期間で塗り潰す勢いなのだから。【レコード・ホルダー】は間違いなく俺。すんません。

 欲を言えば魔法が欲しい。魔法に対して憧れがない、とは言わないが、今は攻撃の手数が欲しい。今まで触れてこなかったが、夢の中ではたくさん死にかけた。その理由が、数に対応できなかったことが挙げられる。一体一体を剣技のみで戦う、一撃入れたら距離を置く。時間は掛かるが、確実。そんな戦闘を繰り広げてきた。でもやはり、魔法という奇跡があれば、戦略の幅が広がるというもの。攻撃系でも防御系でも、この際回復系の魔法でもいい。スキルだって三つも発現したんだ。魔法も発現しないかなぁ、なんて考える。

 

 「ホントに欲しいなぁ······」

   

 そうぼやく俺の前には、

 

 「ブルルル······!」

 

 ミノタウロス。

 【ロキ・ファミリア】が遠征の帰り道に遭遇し、逃がしてしまったモンスター。不運にも主人公ベル・クラネルが遭遇し襲われ、【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインに助けられ英雄伝説のきっかけを作った因縁の相手。

 ここ6階層。ゆえにベルはいない。ここ数日は金稼ぎと称してソロで活動していたからだ。

 二体のうち一体が階段を上がるところを見た。だから、物語は筒がなく進んでいることだろう。残りの一体は何とか誘導させて対峙している。

 

 「───さあ、勝負だ」

 

 「ヴゥモオオオオオ!!」

 

 開戦の狼煙が切っておとされた!

 

 

 

 

 ミノタウロスは大きい。体長が人間の倍はあり、筋肉が発達して体格もいい。

 小人族は小さい。成人まで成長しても、背丈は人間の子ども並み。優れているとすれば視力だけ。最も、

 

 「ハァ!!」

 

 「ルアアア!!」

 

 「っ! どうなってんだ、くそったれ!」

 

 力勝負に意味をなさない。視力以外の何もかもが劣る小人族が、勝てる相手ではない。

 

 剣が弾かれ悪態を吐く。物怖じしない。剣技も冴える。動きを見切れ、躱して反撃できる。

 

 なのに、

 

 「っそ、硬ってえ!!」

 

 攻撃が通じない。今まで鍛えた技が通じない。アビリティもそれなりに高い。通じない理由としては、剣の品質、もしくはミノタウロス特有の膨張した筋肉のどちらか。

 

 まるで鎧。だけど·····

 

 「!? ヴゥモア!?」

 

 「──ハッ!関節は柔いだろ!」

 

 夢での経験が活きる。

 関節の内側。動きに合わせて伸び縮みするアキレス腱。人やらモンスターやら関係ない。靭帯断裂は、生物ならば弱点になりうる箇所。直感からくる行動力を遺憾なく発揮しそこを突いた。が、

 

 「っ、浅い、か······!」

 

 小さな体格を活かし、死角に潜り込んで斬ったはいいものの、靭帯までには届かないほど浅かった。薄皮一枚程度だろうか。萎える。

 

 「ヴゥモオオオオ!!」

 

 「遅ぇ!!」

 

 相手がどんな行動を取るか手に取るように把握できるので、攻撃はもう届かない。だから拳の振り回しは余裕で避けられる。

 

 「問題は······」

 

 こちらの攻撃にある。関節以外とにかく硬い。斬れない。下手したら武器が壊れる。アビリティが高いといってもLv.1の中でだわそういえば。目を突くにしてもそもそも届かないし······。

 

 (しゃーない、ちまちま削ってくか······)

 

 時間が掛かるがそれしかない。下手したらコイツを追い掛けにくる【ロキ・ファミリ──は?

 

 ・呼吸が荒い。ミノタウロスは怒っている。

 ・サハラは剣を構える。

 ・そんな両者を見守るのは──

 

 「っ!! おい!武器を寄越せ!」

 

 「!?え、あ、はい!」

 

 一人称から三人称に変わった、ことで周りの状況を俯瞰して見えた。

 “冒険”の邪魔にならぬよう気配を消して隠れていた黒髪の猫人は、気取られたことで慌てたが、一瞬で立て直して武器を投げた。投げられた武器を空中で掴む。短剣だ。それも高品質の!

 剣を地面に突き刺し、腰にある副武装のナイフを構える。

 

 「──行くぞ」

 

 「──ヴ、モォオオオ!!」

 

 奇しくも以前の戦法。散々やった。だからか、負ける気がしなかった。

 

 

 

 灰が散った。

 




【転生者】効果は視点変更。なんか無意識で発動した。副次効果で相手の行動を先読みする。主人公は副次効果を知らず、夢の中の鍛練による賜物だと思ってたので放置していた。今も知らない。
黒髪の猫人。酔ったら語尾が“ニャ”になる人。ヒロインにはならない、予定。 
ノーダメクリア。てか、一撃でも当たったら死ぬ。まあ、運良く【夢幻世界】を発動できれば、あるいは·····
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