Q、遊戯王世界のテンプレ事件を解決するには?(連載版)   作:黒霧春也

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 前作の短編でいるQ、遊戯王の主人公っぽい奴と出会った場合は?の流れを一部使い新作を描いてみました。
 


1話・ウィンとの出会い

 彼女との出会いは偶然か必然かはわからないが、何か結びつきがあったのかもしれない。

 

 ある土曜日。

 今日は新しいデッキを組もうとお金を下ろした後、行きつけのカードショップで揃えようかと、そんな気持ちで店の中に入った事がキッカケだった。

 

「センチュリオンが入っているボックスは……」

 

 今回組もうとしているのは攻略Wik○やYouTub○の動画で効果や回し方が話題になっているセンチュリオンデッキ。

 このテーマは相手ターンにカラミティを立てたり、手札誘発である灰流うららに引っかかりにくい回し方ができるらしい。

 

(なかなか強力なテーマだよな)

 

 キーカードのサーチ方法や枠が多く空いているので誘発も積みやすい。

 なので俺も組んでショップ大会に出たいと思っていると、ショーケースの前でアタフタとしている緑髪の少女を見つけた。

 

「なんでこんな強いカードばかり!」

「……」

 

 いつもならスルーしている相手だが、彼女の姿が半透明な時点で思わず固まってしまった。

 

(ゆ、幽霊!?)

 

 最初は信じられないと思い目を擦ったりしたが結果は変わらず、緑髪の少女は半透明のままだった。

 

「いやいや、そんなわけがあるか」

「?」

 

 俺がつぶやいた事で通りかかった人に視線を向けられたがスルー。

 そのまま俺も離れようとした時、幽霊?の少女がこちらに振り向き視線があった。

 

「「あ……」」

 

 互いに流れる沈黙。

 俺は冷や汗が出る中で離れようとした時、半透明の相手は目を輝かせながら俺の手を掴んだ。

 

「あの! わたしの事が見えてますよね!」

「き、気のせいだろ」

「なら視線を合わせてください」

「嫌だ!」

(ちょい待て)

 

 幽霊なのに俺の右手には暖かい感触が……。

 俺は内心でパニックにかけていると緑髪の少女がニッコリと笑った。

 

「フフッ、わたしが触れられている時点で見えてますよね」

「……」

(オワタ)

 

 俺は冷や汗ダラダラになりながら観念したように相手の姿を確認する。

 

(見た感じウィンに似ていないか?)

 

 緑髪でポニーテールに黄緑色の動きやすそうな服装。

 今更ながらコスプレイヤーみたいだなと思っていると、彼女は笑顔のまま頷いた。

 

「いきなりで申し訳ないですがわたしに力を貸してくれませんか」

「断る!」

「ええ!? なんで引き受けてくれないんですか!」

「そりゃ理由も聞いてないのに受けられるわけないだろ!」

「確かに!」

(納得しやがった!)

 

 コイツ幽霊なのに抜けてないか?

 てかこのまま問題に巻き込まれずに帰りたいが、右手を握られたままで動けない。

 なので逃げるのは諦めて視線を合わせたままにしていると相手が改めて話し始めた。

 

「まずわたしの名前はウィンと言います」

「ああ、やっぱりウィンなんだな」

「そうです! って気づいていたんですね」

「ああ」

「なるほど……」

 

 最初はコスプレイヤーかと思ったが本人だった事に頭を抱えそうにになるが、なんとか堪えて相手の話に耳を傾ける。

 

「まあ、俺からすればウィンが何故この世界にいるのか聞きたいな」

「それは、邪鬼と呼ばれるモンスター達が復活して世界を破滅させようとしているんですよ」

「邪鬼?」

「ええ」

 

 幽霊少女ことウィンの話を纏めると、遊戯王の世界で邪鬼と呼ばれるやばいモンスターが人間を操りながら世界を崩壊させようとしている。

 それに対抗する為にウィンを含めた一部のモンスター達が邪鬼と戦えるデュエリストを探していた。

 

(突っ込みどころしかない)

 

 少なくとも俺は一般人であり選ばれたデュエリストとは程遠い存在なはず。

 なのに見るからに危険な世界に放り込まれる流れになっているので、話し終えたウィンに対して一言。

 

「やっぱ無理!」

「ええ!? そんな事を言わずに助けてくださいよ!」

「断る!」

(平和ボケした一般人に何をやらせる気だよ!?)

 

 アニメ基準になるが闇のデュエルで死人が出たりカオスな展開が毎回起きている世界なんか行きたくないわ!

 

「わ、わたしが頼れる相手は貴方しかいなんです!」

「いやいや、この日本でも1億人以上の人間がいるからなんとかなるだろ」

「その中から適合者を探すのが無理ゲーなんですよ!」

「お前な……」

 

 俺の肩を両手で掴みガクガクと揺らすウィン。

 このままだとショップに迷惑がかかると思い振り解こうとした時、彼女のポーチから1枚のカードが飛び出て光輝いた。

 

「「あ!」」

(こ、この光は?)

 

 展開的に嫌な予感しかしないが、目の前で半泣きになっているウィンは笑顔を浮かべた。

 

「あの、お名前はなんですか?」

「……風宮宗也」

「ではこれからよろしくお願いしますねマスター」

「ま、マジか」

 

 笑顔のまま抱きついてくるウィンに向かって俺は諦めの視線を浮かべる。

 そしてカードから放たれる光が強まり俺の意識は少しずつ遠くなっていった。

 

 ーーーー

 

〈登場キャラ〉

・名前、風宮宗也

・性別は男性、一人称は俺

・年齢、20歳

・見た目、黒髪ウルフカットで整った顔立ちの青年

・性格、基本的に現実主義だがロマンチストなところもある。本人はクールだと思っているが実際は感情的な事が多いし抜けている。

・デュエルの腕、ガチデッキを使えばマスターデュエルでダイヤ3か4くらいの脳

 ーー

・名前、ウィン

・性別は女性、一人称はわたし

・年齢、?

・見た目、風霊使いウィンと瓜二つ

・性格、自己中でポンコツで振り回すタイプ。だが反省して改善はできるのでこれからに期待。

・デュエルの腕、初心者に毛が生えたレベル

 

 

 

 

 

 

 

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