Q、遊戯王世界のテンプレ事件を解決するには?(連載版)   作:黒霧春也

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7話・火天竜・フレアイフリート

《ターン3終了》

・赤髪の女性(可憐)

・LP3000、手札0枚

〈フィールド〉

・レッド・ワイバーンATK2400

・憑依装着ーヒータATK1850

〈魔法・罠〉

・伏せカード1枚

 ーー

・不審者

・LP750、手札4枚

〈フィールド〉

・モンスター、なし

〈魔法・罠〉

・伏せカード1枚

 

 フィールドやライフ的には赤髪の女性の方が有利だが、不審者も手札が4枚揃っているのでまだデュエル結果はわからない。

 

「いくぞ……オレのターン、ドロー! 魔法カード・火炎地獄を発動!」

「ぐっ! さ、最後の悪あがきかしら?」

「そんなわけあるか!」

「なら見せて貰うわよ!」

 

 赤髪の女性LP3000→2000

 不審者LP750→250

 

 不審者がドローしたカードは効果ダメージを発生させる火炎地獄。

 だがダメージが足りないので赤髪の女性は髪を靡かせながら呆れたようにため息を吐く。

 

「オレはアックス・レイダーを召喚するぜ」

「今更攻撃力1700のモンスターに何ができるのかしら?」

「確かにコイツだけだと無理だな」

「ならどうするの?」

「さあな」

「「!!」」

 

 ヒータが嘲笑うかのようにアックス・レイダーを見ているが、不審者はローブの中で不敵な笑みを浮かべた。

 

「っと、オレは伏せていた戦線復帰を発動して墓地のゴブリンエリート部隊を守備表示で特殊召喚!」

「今の状況でソイツを呼んだところで……」

 

 アックス・レイダーATK1700

 ゴブリンエリート部隊DFF1500

 

 不審者のフィールドに現れたのはワイルドな鎧に片手斧を持った戦士・アックスレイダーと白銀の鎧を装着したゴブリンエリート部隊。

 この2体のモンスターが現れたが赤髪の女性のモンスターを倒せるような攻撃力はもったいない……だが。

 

「それはどうかな?」

「! この闇のオーラは!」

「可憐!」

「わかっているわよ!」

 

 先ほどよりも闇の霧が濃くなり、不審者のデュエルディスクから紫色の光を放ち始めた。

 

「オレはレベル4のアックス・レイダーとゴブリンエリート部隊でオーバレイ! レベル4のモンスター2体でオーバレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 現れろ、レベル4! カチコチドラゴン!!」

「ぐっ、ここで邪鬼のカードを呼ぶなんて!」

 

 カチコチドラゴンATK2100、ORU2

 

 同じレベルのモンスター2体が光の柱になりフィールドの中央に現れた赤いブラックホールみたいな入り口に入り大爆発が発生し、中から白銀の金属を纏ったドラゴンが現れた。

 

「で、でも! カチコチドラゴンじゃレッド・ワイバーンには勝てないわ!」

「可憐、フラグを立てないでよ!」

「え?」

 

 とぼけたように頭を傾ける赤髪の女性と彼女の言葉に突っ込むヒータ。

 その漫才のようなやり取りを見ていた不審者は不快な気持ちになりながら一枚のカードを発動した。

 

「このカードで追い込む! オレは魔法カード・破天荒な風を発動してカチコチドラゴンの攻撃力を1000ポイント上げる!」

「これで攻撃力3100」

「ああ、そうだ!」

「これはキツイわね……」

 

 魔法カードの効果を受けて攻撃力を上げたカチコチドラゴンは闇の霧を発生させながら相手フィールドに存在するモンスターに強い視線を送った。

 

「ハッ、さっきの仕返しだ! オレはカチコチドラゴンで憑依装着ーヒータを攻撃!」

「ぐううっ!?」

「可憐!」

 

 赤髪の女性LP2000→750

(3100−1850=1250)

 

 カチコチドラゴンが放った闇を纏ったブレス(吐息)を受けた憑依装着ーウィンは綺麗に吹き飛び、その余波を受けた赤髪の女性は空中に体が飛んだ。

 

「まだだ! オレはカチコチドラゴンのORUを一つ使い効果発動!」

「確かカチコチドラゴンの効果は……」

「モンスターを破壊して墓地に送った時、もう一度攻撃ができる効果だ!」

「なっ、可憐!」

「遅い! カチコチドラゴンでレッド・ワイバーンを攻撃!」

「!?」

 

 先程と同じく口から闇を纏ったブレスを吐き出し、赤髪の女性のレッド・ワイバーンに直撃させ爆発を起こした。

 

「よしこれでお前のモンスターはいなくなったぞ!」

「それはどうかしら?」

「!? な、なぜレッド・ワイバーンが破壊されてない!」

「それはこのカードを発動していたからよ」

 

 レッド・ワイバーンATK2400

 赤髪の女性LP750→50

(ダメージ、3100−2400=700)

 

 砂埃が晴れ不審者が見た光景……レッド・ワイバーンが健在している状況だった。

 その理由はカチコチドラゴンの2回目の攻撃を受ける前に赤髪の女性が伏せていたリバースカードを発動したからだ。

 

「攻撃の無敵化? ねえ可憐、なんでそのカードをさっき使わなかったの?」

「そんなのギリギリのデュエルをやりたいからよ!」

「後で覚えておきなさい!」

 

 プンプンと擬音がつくような怒りを浮かべているヒータとボロボロになりながらも獰猛な笑みを浮かべている赤髪の女性。

 対する不審者は目の前にいる頭のおかしい奴を見て震え始めた。

 

「お、お前らは一体……」

「うーん、せっかくだしその問いに答えてあげるわ」

「なに!

 

 赤髪の女性は表情を変えないまま不審者の質問に言葉を返す。

 

「人はアタシ達を邪鬼ハンターと呼ぶわ!」

「……はい?」

「その反応は悲しくなるからやめて!?」

「そもそも可憐がアホな事をするから場が凍っているのよ!」

「ひ、ヒータ!」

 

 流石に自分でも滑ったのがわかったのかヒータのツッコミに本人は顔を赤く染めた。

 

「……な、なるほど。あ、デュエルに戻ってオレはターンエンド」

「ハハッ、このムカつきを貴方にぶつけてあげるわ!」

「完全に八つ当たりだろ!」

「うるさい! アタシのターン、ドロー!」

 

 不審者の指摘の通り八つ当たりを起こした赤髪の女性はドローしたカードを勢いよくデュエルに差し込んだ。

 

「アタシは魔法カード・貪欲な壺を発動して墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドロー!」

「ここでドロー加速のカードかよ!?」

「やっぱり勝負運は強いわね」

「そりゃそうよ! さらに手札からチューナーモンスターのジェット・シンクロンを召喚するわ!」

「は!?」

 

〈貪欲な壺でデッキに戻したカード〉

・レッド・リゾネーター

・グレート・アンガス

・インフェルノ

・火霊使いヒータ

・憑依装着ーヒータ

 ーー

 ジェット・シンクロンATK500

 

 赤髪の女性が引いたカードはレベル1のチューナモンスターであるジェット・シンクロン。

 見た目は白い装甲を持つ小さなロケットみたいなモンスターだが今の状況に最も適した役者ともいえる。

 

「まさかまた……」

「そのまたよ! アタシはレベル6のレッド・ワイバーンにレベル1のジェット・シンクロンをチューニング! 紅蓮の炎を纏いし翼竜よ、我に敵対する者を砕き勝利へと導け! シンクロ召喚レベル7! 火天竜・フレアイフリート!!」

『グオォ!!』

「ぐっ!? なんだこのモンスターは!」

 

 火天竜・フレアイフリートATK2500

 

 シンクロ召喚の先で現れたのは炎を纏った赤い皮膚の翼竜こと火天竜・フレアイフリート。

 このモンスターは荒々しく赤髪の女性の前に着地し、不審者に向かって咆哮を上げる。

 

「コイツはアタシのエース! そしてその力を味わいなさい!」

「何かが来る!」

「フフッ、火天竜・フレアイフリートの力を見たらきっと腰を抜かすわよ」

「そんなわけが!」

 

 強がっているのか強い言葉を放つ不審者だがその足はガクガクと震えており、それを知ってかヒータが煽っていたが火天竜・フレアイフリートがもう一度咆哮を上げて彼女を黙らせた。

 

『グオォ!』

「! はいはい……」

「とりあえずデュエルに戻って、アタシは火天竜・フレアイフリートの効果発動! 手札のカード1枚を捨てて貴方のカチコチドラゴンを除外するわ!」

「ええ!!」

 

 相手のエースモンスターの効果に驚いた不審者は急いでカチコチドラゴンを見るが、銀色の体に炎が巻きつきフィールドから消えていった。

 

「お、オレのエースモンスターが……」

「ご愁傷様」

 

 地面に崩れるように膝をつく相手にヒータは哀れみの視線を送るが、その状況を無視した赤髪の女性が叫ぶ。

 

「よし、バトル! アタシは火天竜・フレアイフリートで相手にダイレクトアタック! 火塵のフレアスラッシャー!!」

「くっそおおお!?!?」

 

 不審者LP250→0

 勝者、赤髪の女性

 

 紅蓮の炎を纏った突撃をまともに受けた不審者は綺麗に吹き飛び、滑り台のポールにぶつかった。

 

「ふう、やったわ!」

 

 ギリギリの勝負に勝った事で満足しているのか赤髪の女性はニッコリと笑顔を浮かべた。

 なのでこの時、邪鬼のカードを浄化して回収したヒータからお仕置き(フルパワーのタイキック3発)を受けるとはこの時は微塵も思ってなかった。

 

 ーーー

〈登場キャラ〉

・名前、火山可憐

・性別は女性、一人称はアタシ

・年齢、20歳(大学2年生)

・見た目は赤髪ポニーテールで身長は高めで引き締まった体をしている

・性格は勉強はそこそこできるが性格的にはアホ。デュエルのやり方はギリギリで勝つ事が好きであえてピンチになることもある。

・デュエルの腕、この世界では腕利きレベル

 ーー

・名前、ヒータ

・性別は女性、一人称はウチ

・年齢、?

・見た目は火霊使いヒータと瓜二つ

・性格はマスターである可憐のツッコミ役で比較的きっちりしているが、余裕な時は相手を煽る癖がある。

・デュエルの腕、ウィンと同じくらい

 ーー

・名前、不明(仮名・不審者A)

・性別は男性っぽい、一人称はオレ

・年齢は?(声が若いので20歳過ぎくらい)

・見た目は黒いローブを被っているので不明

・性格は最初は残虐なキャラにしようとしたが、相手(可憐達)のキャラが濃すぎたので比較的にまともになってしまった(作者の意見)

・デュエルの腕、腕自体はそこそこ高め(この世界では)

 

 ーー

〈余談〉

・3ターン目の不審者が破天荒な風を使った後にレッド・ワイバーンの効果を使えばここまで苦戦しなかったし、攻撃される時もヒータに攻撃の無敵化を使えばダメージは最低限になる事をヒータに突っ込まれた赤髪の女性はタイキックを受けたお尻を押さえながら一言。

 

「だって追い込まれないと面白くないじゃん」

「……」

「え? あのヒータさん?」

「お仕置き追加」

「えええ!?」

 

 余計な一言でヒータからさらに追加のタイキック3発をくらい、赤髪の女性は悶絶する羽目になった。

 

「う、うう……」

「ハアァ、こんなんで明日のデュエル大会はなんとかなるのかしら?」

 

 痛みで顔を歪めている赤髪の女性にため息を吐きながらヒータは空を見上げながら呟く。

 

〈今回登場したオリカ〉

・名前、火天竜・フレアイフリート

・シンクロモンスター

・レベル7、ドラゴン族、火属性

・ATK2500、DFF2000

・召喚条件、チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

・このカード名の①、②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

①、このカードがシンクロ召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。相手フィールドに存在するモンスターを2体まで選んで除外する。

②、このカードが相手によってフィールドを離れた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。

 




 ストックがなくなってきたので不定期更新になります。
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