ありがとうございました。
ここから先は、蛇足になるかもしれない。
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『これが今度の実験体かね?』
『はい。資料ではAC乗りだとか』
『なるほど、例のルートからか』
『機体は酷い状態だったらしいですよ』
『夢破れたり、か…だがこの実験で生まれ変わるさ』
『生きていれば、ですが』
『そういうことだな、では始めようか』
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『変異試験体?強化人間に重ねて施術を?』
『はい。まぁ噂レベルの話です。死体漁りが回収した残骸を治験に使用したとか』
『ソイツをACに繋げた途端、辺り一面皆殺し。今でも獲物を待っているって話だぜ』
『だが実際に廃棄された研究所はあるんだろう?存外眉唾でもないかもしれんな』
『その出来損ないをどうするつもりだ?』
『計画の一助となるならば、取り込む価値はあるでしょう』
『全ては消えゆく余燼に過ぎない』
『ですが、それでも火は着くのです』
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ルビコンの空は、茜色に燃えていた。
あるいは目の前の人物には、もっと深く、紅く見えるのかもしれない。
コーラルの、その紅を瞳に宿した、新たな猟犬。
あの人の、今の飼い犬。
ハウンズが進んだ先の、未来の可能性。
「ようやく見えてきたんだ。あの人の進む道が」
硝煙と炎が揺らめく中、俺達は向かい合う。
ログに残らぬよう、通信ではなく肉声で語る。今はまだ俺のことを、あの人にも、他の勢力にも伝えるべきじゃない。
俺はイレギュラーだ。
今はいないはずの、イマジナリーナンバー。
「だから仕事をした。それだけだよ」
ーー大丈夫。
あの人の側には、この新しい猟犬がいる。
いや、今の名義は渡鴉<レイヴン>だったか。
ーー本来、この邂逅は必要無いものだった。
あの人のように仕事をするなら、避けるべきだった。
だけど、それでも。
同じ『意味』を持つものとして。
あるいは、群れの生き残りとして。
お前に会ってみたかったんだ。
ーーそして、会ってみてわかった。
618の、冷静な判断力。
619の、精緻な集中力。
620の、自由な機動力。
機体挙動に内包された、懐かしい気配。
ハウンズは確かに、そこにいた。
『アナタは ダレだ』
しばしの沈黙ーあるいは睨み合いのようだったかもしれないーを破って、レイヴンが発した機械越しの音声。
少し可笑しくなった。
動かぬ口、震えない喉。
感情の表出は難しく、未だ『人間』には程遠い存在であるという、そんな共通点。
ああ、そういえば。
仮初の名前の響きまで、なんだか似ている。
「セヴン」
今は、それがちょうどいい。
感情の籠らない声で、俺は告げる。
「今は、そう名乗っている」
構想とプロットはあります。
ただ、綺麗に締めれたので筆を置いてもいいかなという気持ちも。
ご意見がもらえたら嬉しいです。
この先の脳内を出力して良いものか
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綺麗に幕を閉じ蛇足はいらない。
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617が生き残りAC6本編の裏を駆ける。
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あるいはハウンズの何気ない語り合い。