【本編完結】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う!   作:O.T.I

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第一幕 16 『ブレゼンタムの休日 手合わせ』

 という事でやってきましたギルド。

 今の時間帯は比較的閑散としており、普段訪れるときとは違ってとても静かなものだ。

 ロビーも広々と感じる。

 カウンターの職員も暇そうにしている…という事も無く、書類仕事をこの隙にせっせと片付けているようだ。

 

 カイトさんが訓練場の利用申請のため、何人かいる職員のうちの一人のところに向かう。

 って、あれはスーリャさんだね。

 

「あ、カイトさんにカティアさん。昨日の報酬の件ですか?…申し訳ありません、まだ手続きが完了しておらず…かなり重要な案件になったので、本部の裁可が必要になってしまい時間がかかってるんです」

 

 そんな大事になってるんだ。

 まあ、それはそうか。

 三百年ぶりの強力な魔物の出現。

 それがまだ現れるかもしれないのだから。

 

「いえ、その件ではありません。時間がかかるのは承知してます。今日は訓練場を使わせてもらおうかと思いまして」

 

「あ、そうなんですね。今の時間なら使ってる人は少ないので大丈夫ですよ。こちらに記帳をお願いします。カティアさんもですか?」

 

「はい。あ、更衣室を使わせてもらいたいです」

 

「ええ、ご自由に使っていただいて大丈夫ですよ。貴重品の管理は各自にお願いしてますのでご了承ください」

 

「はい、分かりました」

 

 

 記帳を終えて地下の訓練場に向かう…前に私は着替えるために更衣室によっていく。

 ポーチから運動しやすい紺色の綿の上下ジャージ…のようなものを着て革鎧を身に着ける。

 

 …しまった。

 可愛くないなコレ。

 まあ、しょうがないか…

 

 ケープはどうしようかな?

 ちょっと不格好だけど…

 実戦で使うためにも訓練で試しておきたいし、これも装備しておくことにする。

 

 剣は訓練場の木剣を使用するので必要ない。

 

 

 着替え終わって訓練場に向かうと、先に来ていたカイトさんは準備運動をしていた。

 他にも数人が訓練している。

 

 訓練場は大体前世の小学校の体育館くらいの広さだろうか。

 天井もそこそこ高いので圧迫感も少なく、とても地下室とは思えない。

 

「すみませんカイトさん、お待たせしました!」

 

「いや、それほど待ってないさ。カティアも準備運動しておくんだぞ」

 

「は~い」

 

 軽く柔軟して訓練場の外周を一走りする。

 準備運動はこれくらいでいいだろう。

 準備運動の合間にカイトさんが木剣を素振りしているのを横目で盗み見たが…その型は洗練されていて、振りも鋭い。

 自己流じゃなくて何らかの流派の剣術をしっかり学んだような感じがする。

 でも、それだけじゃなくて、スオージの森での臨機応変な戦い方を見るに、相当な実戦経験も積んでいると思う。

 やっぱり前に感じた通り、相当な強者の様な気がする。

 少なくとも戦闘技量中級に留まるものではないだろう。

 

「よし、そろそろいいか?」

 

「はい、大丈夫ですよ。よろしくお願いしますね」

 

「ん?そういえばそのケープは着たままでいのか?」

 

「あ、これですか?ふふ、これは今日買ったばかりの秘密兵器なんですよ?」

 

「ほう…なるほど、実戦投入する前に試してみるということか」

 

「そうですね。だからカイトさんに声を掛けてもらったのはちょうど良かったんです。ふふ、実験に付き合ってもらいますよ?」

 

「ふ、何だか怖そうだな。お手柔らかに頼む」

 

 そんなやり取りをしながらも、カイトさんと私は少し距離を置いて対峙し、戦闘の準備を整える。

 

 彼の構えは、木剣を持った右手をだらんと下げ身体も余分な力を抜いて、一見してただ棒立ちしているだけの様に見える。

 

(あれって『無形の位』だよね…厄介そうだなぁ…まあ、訓練なんだし気負わずいこうか)

 

「じゃあ、行きますよ!」

 

「ああ、いつでもいいぞ」

 

 

 カイトさんの了承の声を聞くや否や、一気に距離を詰めるべく飛び出す。

 先手必勝っ!

 

 ドンっ!!

 

 「シッ!!」

 

 地面を蹴る音と裂帛の気合と共に突きを放つ!

 

 様子見とかそんなものは頭に無い。

 相手は自分と同等かそれ以上の実力を持っているはずだ。

 最初から全開で行かせてもらうよ!

 

「フッ!」

 

 カンッ!

 

 カイトさんは身体を僅かに捻りながら一瞬で到達した私の突きを横合いから叩いて弾く。

 

 躱されるのは織り込み済みだ!

 弾かれた剣は無理に引き留めず、それを追うようにしてサイドステップ、素早く体勢を整えると間髪入れず今度は首を狙って真一文字に斬撃を放つ!

 

「セイッ!」

 

「ハッ!」

 

 ガキィッ!

 

 剣を立てて防がれる。

 しかしそのまま交差する剣を支点にして、くるんと身体を反転させながら相手の背後に回りつつ剣を持っていない方の手で手刀を繰り出す!

 

 しかし、死角から襲ったはずのそれもあっさりと身体を沈ませることで躱されてしまう。

 

「うわっ!?っとぉ!」

 

 躱されただけでなく、身体の後ろに向かって剣を脇から通すように反撃してきた!

 予想外の攻撃に驚きながらもバク転して蹴りを放ちながら後ろに飛び退る。

 苦し紛れの蹴りはあっさり躱された。

 

 そこで一旦間合いを取り直した。

 

(想像以上だね…最後のは奥義の一つなんだけどな~)

 

 【俺】が祖父から伝授された古流剣術の技の一つで『舞睦』と言う。

 鍔迫り合いに意識を誘導してから、本来は手刀じゃなく小太刀の斬撃を死角から繰り出す二刀流の技だ。

 

 

「ふ、随分と殺意が高い攻撃だな」

 

「いや~、だってカイトさんにはこれくらいじゃ無いと訓練にならないでしょう?」

 

「買いかぶり過ぎだと思うがな」

 

「いやいや、そんな言葉には騙されませんよ?じゃあ、次は実験に付き合ってもらいますね。『霧に惑え』!」

 

 私が発動のキーワードを発すると、ケープの魔法効果がすぐさま発動し、ぶわっ、と一気に霧が広がって私の姿をあちこちに投影する。

 

「!?これは…[霞鏡]か!」

 

 正解。

 結構マイナーな魔法だと思うのだけど知ってるんだね。

 でも、効果を知っていても厄介なのは変わらないだろう。

 この魔法は幻影にも気配があるように感じられるので、鋭敏な感覚を持った相手ほど惑わすことが出来る。

 

 初手と同じように一気に間合いを詰めて地面からすくい上げる様な斬撃を放つ。

 私の動きに呼応して幻影たちも殺気すら伴いながら一斉にカイトさんに飛びかかる。

 

 カッ!

 

 しかし、彼は幻影の攻撃は意にも介さず、本命の私の一撃に対してのみ上段から振り下ろす様にして防いでしまう。

 

 一旦後ろに下がって幻影達と位置をシャッフルするように動いてから、再度幻影達と一緒にアタック!

 っとぉ!?

 

「うひゃあっ!?」

 

 こっそり背後から迫った私に向き直ったかと思うと、向こうから距離を詰めてきて袈裟に切りかかってきた!

 

 辛うじて身体を捻って斬撃をやり過ごすと、彼と身体を入れ替えるようにしてから間合いを引き離す。

 

 う~ん、ダメだ。

 全然通じないよ。

 なんで分かるんだろ?

 

 その後も何度か幻影と連携して攻撃するが、幻影は全く無視されて正確に私を迎撃してくる。

 やはり完璧に見切られているようだ。

 

「…『霧散せよ』」

 

 終わりのキーワードを告げると、さぁっ、と霧が晴れていく。

 

「何だ?もう終わりか?」

 

「だって、全然通用しないんだもの…何で分かるんです?」

 

「ああ、気配をも投影するとは言え、本体と全く同じと言うわけではなかったからな」

 

「…そんな微妙な差異は普通分からないと思いますけど…」

 

「そうだな。だからかなり有効な手だと思うぞ」

 

 いや、全く通用しなかった人に言われても説得力がないよ…

 

 そんなに気配に敏感なら、この人自身が斥候もやれそうだ。

 まあ、斥候って言うのはそれだけじゃないんだけども。

 

「ああ…あとは匂いは誤魔化せないみたいだな」

 

「ふぇっ!?に、匂い!?えっ?私匂います?」

 

 クンクンと自分の匂いを嗅いで見る。

 別に臭くないよなぁ…

 お前臭うぞなんて言われたら女子として立ち直れないぞ?

 

「いや、そうじゃなくて。何か香水みたいなものをつけてるだろう?」

 

「へっ?ああ、そうでした。てへへ」

 

 今日は依頼も受けるつもりもなかったから、微かに香る程度の香水をつけてたわ。

 

「まあ、依頼のときは香水なんてしませんから。でも、匂いか~。鼻の効く魔物相手には通用しないかもしれないという事ですね」

 

「そうだな、過信しないほうがいいだろう」

 

「はい!それが分かっただけでも収穫です、ありがとうございます!では、仕切り直しで…」

 

 そう言って再び構えを取る。

 

 

 さて、今までお互いに有効打は無し。

 いや、どちらかと言うと何度かヒヤリとさせられた私のほうが劣勢かな。

 

 カイトさんは逃げ足が取り柄だなんて言っていたが…

 もちろん私はそれを額面通りには受け取っていなかったのだけど、ただ謙遜してるだけじゃなくて、そう言う戦闘スタイルなんだって事が分かった。

 つまり、受けの剣。

 守りの剣。

 そしてそれは難攻不落の要塞の如し。

 

 あの守りを突破するには並大抵の攻撃では無理だ。

 魔法を絡めるという手もあるけど…

 せっかくだから剣だけで攻略したいなぁ…

 よし!

 

 私は右足を少しだけ前に出して半身になり剣は左の腰溜めに構える。

 呼吸を整え集中力を高める。

 頭の天辺からつま先まで感覚を研ぎ澄ましていく。

 

 そして、ひゅっ!と鋭い呼気と共に、上半身はほとんど動かさずに足の運びだけで瞬時に間合いを詰め、間合いに入った瞬間に剣を薙ぎ払う!

 

「!?くっ!!」

 

 バキィッ!!

 

 辛うじて防御に間に合ったと思われたカイトさんの剣は、音をたてて圧し折れた。

 ああ!?私の剣も折られてる!?

 

 く~、相打ちかぁ…

 

「何だ?今のは?スピード自体はこれまでと変わらないように見えたのに、突然目の前に現れた様な感じがしたぞ…」

 

 ふふふ、そうでしょうとも。

 これぞ、【俺】の最大の奥義、絶招歩法『閃疾歩』だ!

 

 要するに無拍子とか呼ばれる技術で、予備動作を極力廃することで相手の反応を遅らせて不意をつくことができる…

 はずなんだけど、防がれたねぇ…

 まあ、相打ちなので引き分けですかね。

 

 技の要点を説明すると、カイトさんはしきりに感心してくれた。

 

「なるほど…理にかなってるな。危うく一撃貰うところだったぞ」

 

「もう、どういう反射神経してるんですか。あれまで防がれたら打つ手無しですよ」

 

「いや、引き分けだろう?それに、カティアは魔法も攻撃に組み込めるだろうしな。それをされてたら、果たしてどうなってたものか」

 

「…魔法とのコンビネーションは一人だと連携が途絶えがちになりますし、カイトさんには剣一本でラッシュした方がまだ可能性がありそうですけど」

 

「そうか?…しかし、カティアは随分と変わった剣技を使うんだな。それもダードレイさんから教わったのか?」

 

「えっ?いや~、父さんじゃなくて、え~っと、自己流なんですよ!あははっ」

 

 いきなり聞かれて動揺してしまった。

 まあ、この世界の人間に教わったわけではないので自己流と言っておいても問題ないだろう。

 

 

 ふと気付いて周りを見ると、先に居た数人の冒険者たちは訓練の手を止めてすっかりギャラリーと化していた。

 

 そのうちの一人がこちらにやって来て声をかけてきた。

 何かチャラい感じだ。

 およそ真面目に訓練するような輩には見えないんだけど…

 

「よお、カイト。こんなガキ相手に引き分けたぁ、情けねぇなぁ?」

 

「…」

 

 カチン。

 何だコイツ?

 ボコるか?

 しかしカイトさんは無視している。

 一先ず我慢しておこう。

 

「けっ!無視かよ。…おお!よく見たらめちゃマブいじゃねーか!よぉ、ねーチャン。こんなやつほっといて、俺とイイことしねえか?」

 

 なんかナンパしてきた。

 ぞぞぞっ、と背中に怖気が走る。

 ってか『マブい』って…いつの時代だよ!?

 ふざけんな一昨日来やがれ、と言いたいが、まだ我慢。

 と、思ったらカイトさんが割り込んできた。

 

「やめろ。馬鹿が伝染る」

 

「ア\"ァッ!?テメェ、今なんつった?…何だァ?もしかして、この嬢ちゃんはテメェのスケだってぇのか?」

 

「…そうだ」

 

 うにゃっ!?

 にゃにゃにゃんですと!?

 

 あ、いや、なんか目配せして来てる。

 話を合わせとけと、そういう事ですね!

 分かりますとも!

 デキる女ですから!

 

「けっ!こんな男のどこがいいんだか。調査しか出来ねぇ腰抜けなのによぉ?」

 

 …ぶちっ。

 

「…おいお前、今なんて言った?」

 

「お?なんだねーチャン、カレシをバカにされて怒ってんのか?」

 

「黙れ、このゴミムシが。息が臭いんだよ、口を閉じろ」

 

「あ?」

 

「お、おい、カティア。何かキャラが変わってるぞ」

 

「カイトさんは黙ってて下さい。ちょっと身の程知らずのゴキブリをプチッと潰してやるだけですから」

 

「おお?やろうってのか?俺はこう見えても戦闘技量中級持ちなんだぜ?」

 

 売り言葉に買い言葉の一触即発の状況にギャラリーがざわついているが、ブチ切れ中の私には届かない。

 

 

(おい、アイツ馬鹿じゃねーか?あの手合わせ見てなかったのか?)

 

(馬鹿だから見てても実力の違いが分からないんだろ?)

 

(もしかしてアイツ強えーのか?)

 

(いや、いつも誰彼構わず喧嘩ふっかけてボコられてるぞ)

 

(何それ、馬鹿なのか?)

 

(だから馬鹿だって言ってんだろ)

 

(おい、どっちが勝つか賭けるか?)

 

(そんなの成立しねーだろ)

 

(あれカティアちゃんだよな?…怒ったところもイイな…)

 

(大見得切って中級とか(笑)相手は上級だぞ)

 

 

「ゴチャゴチャ御託を並べてないでさっさとかかってきなさいよ。ボコボコにしてあげるわ」

 

「ああ!?いい度胸だ!あとで泣きべそかくんじゃねぇぞ!」

 

 頭にすっかり血が昇った私は、カイトさんが額に手を当てて天を仰ぎため息を付いているのには気付かないのであった。

 

 

 

 

 

 

 

ーー只今ボコってますので少々お待ちくださいーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、スッキリした」

 

「…見事な飽和攻撃だったな…相当頭に血が昇ってるみたいだったから大怪我させないかと心配したんだが」

 

 視線の先には所々焦げたり凍りついたりしてるゴミが。

 大きな怪我は負ってないはずだ。

 大怪我させたら流石に問題になるが、この程度なら訓練に付き物の怪我の範疇だろう。

 

 近づくのも面倒だったので[氷弾]とか[炎弾]とかを散弾みたいにアレンジして、シューティングゲームよろしく適当にばら撒いただけだ。

 威力も相当抑えたし。

 

「で、何だったんですか?アレ?」

 

ときどきピクピクしているぼろ雑巾を指差して聞く。

 

「ああ、何かと絡んでくる奴なんだがな…うるさいだけで無視しておけば実害は無い」

 

「でも!あんな事言うなんて!カイトさんはすごい人なのに…許せません!…あ、何だかまたムカムカしてきた。ちょっとトドメを指してきても良いですか?」

 

「やめとけって」

 

 そう言って私の頭をポンポンする。

 むっ、子供扱い。

 でも何だか嬉しくなってふにゃあ~と力が抜ける。

 

「ふふ、俺のために怒ってくれてありがとうな。だが…アレはまあ、ただの馬鹿なので問題ないが、あまり迂闊に手を出さないようにな。相手によっては後々面倒なことになるかもしれんしな」

 

「う…は、はい。すみませんでした…」

 

 シュン、となって項垂れる。

 ああ、本当に感情に引っ張られるな…

 【俺】はもう少し分別がある大人だったはずなのに…

 沸点低すぎだろ、カティア。

 まあ、アレをボコったこと自体は気にしてないが。

 

「あと、すまなかったな」

 

「へ?何がです?」

 

「いや…アレに『お前の女なのか』と聞かれただろ?ああいう手合はしつこいからな。少しでも虫除けになればと思って、ついな…」

 

「いえいえいえ!すぐに意図が分かりましたし!むしろ…」

 

「むしろ?」

 

「っ!?いえっ、何でもないです!!」

 

 危ない。

 思わず口が滑りそうになった。

 

 

 その後、折れた木剣を交換してもう少し手合わせをしてから訓練は終了となった。

 

 

 

 

ーー その後のギャラリーの会話 ーー

 

 

「しかし、カイトのやつあんなに強えだなんて知らなかったぜ」

 

「ああ、ヤツのパーティーは調査専門ってぇから、剣の腕は大したことないと思ってたんだがなあ…」

 

「あいつ、戦闘技量中級らしいが、全然上級行けるだろ?」

 

「そらそうだろうよ。上級のカティアちゃんと引き分けるんだからな」

 

「…まあ、速すぎて何がなんだかサッパリだったんだが」

 

「ああ、俺なんか最初の胴薙ぎでやられてたわ」

 

「え?面じゃなかったか?」

 

「ばか、突きだっただろーが」

 

 

「なあ、そこの馬鹿どうすんだ?」

 

「ほっとけよ。大した怪我もしてねーし、そのうち目ぇ覚めんだろ」

 

「ちっとは大人しくなればいいけどな」

 

「無理だろ、馬鹿だし。飯食って寝たら忘れんだろ」

 

「まあ、ある意味ではここの名物だよな…」

 

「…嫌な名物だな…」

 

「まあ、傍から見てる分には笑えるしな」

 

 

「ところでよ、あいつ等デキてんのか?」

 

「う~ん?違うみたいな話をしてたけど…」

 

「いや、どう見てもデキてんだろ」

 

「「だよな~」」

 

「少なくともカティアちゃんはホの字でしょ。見ただけで分かるわ」

 

「いや、カイトもだろ。あの朴念仁が随分と楽しそうな顔しやがって」

 

「相思相愛ってことか」

 

「「だよな~」」

 

「ぐあ~、あんな美少女に惚れられるたぁ、羨ましいこった!」

 

「こちとら真面目に訓練してんのにイチャつくんじゃねーよっ、爆発しろっ!」

 

「「だよな~」」

 

 

 カティアは自分が「リア充爆発しろっ」などと言われてるとは夢にも思わず…

 そうして、二人の噂話は急速に広がって行くのだった。

 

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