【本編完結】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う! 作:O.T.I
魔軍との戦いが終わって早数日。
その後は特に事件もなく、戦勝パーティーに出席したり、有力貴族の夫人・令嬢からお茶会に誘われたり…忙しくも穏やかな時が過ぎた。
その合間にはお義母さまの部屋に遊びに行って、ミーティアとともにティアラちゃんに癒やされたり、テオと街を散策したりも。
なお、父さんやティダ兄、姉さんたちは一足先にイスパルに帰国した。
そして、私達もイスパルに帰国する日がやってきた。
「皆様、お世話になりました」
出発の朝、私達はお世話になった王城の人々と別れの挨拶をする。
「いや、こちらこそ。道中気を付けてな」
「テオフィルスのこと、よろしく頼みますね」
と、ハンネス様とラシェル様。
テオは今回私達とともにイスパルに戻ることになっている。
「また遊びに来るんだよ。ティアラも直ぐ大きくなっちゃうからね。……次はアンタたちの子供を見せてくれると嬉しいんだけどね」
「そ、それは…」
「母さん、あまり無茶するなよ。子育てがあるんだから」
「分かってるよ。ホントはカティアちゃんと冒険したかったけどね。まぁ、今回は肩を並べて戦えたから良しとしますか」
「ふふふ…私もお義母さまと一緒に戦えて良かったです」
「ミーティアちゃんもね」
「うん!おばあちゃん、とってもつよかったの!!」
「ははは!ありがとうね」
ミーティアとお義母さまのコンビは強かったねぇ…
例によってミーティアはあまり細かいことは覚えてないみたいなんだけど…
ともかく…テオの家族、レーヴェラントの人々とは今回の訪問でかなり仲良くなったと思う。
イスパルとレーヴェラントの結びつきは、強固なものになったことだろう。
「ではカティア、そろそろ行きましょうか。皆様、お世話になりました。またお会いできる日を楽しみにしております」
「さようなら!!」
「さよなら〜、おばあちゃんたち!またね〜!」
そして、私達は馬車に乗り込んで王城に別れを告げるのであった。
「いろいろありましたね」
「そうね…まさか魔軍の侵攻があるとは思わなかったけど。あなたがいて良かったわ」
「本当に。カティア、改めてお礼を言わせてくれ」
「ううん。テオの故郷を助けることができて本当に良かったよ」
まだまだグラナと黒神教の脅威が消えたわけではない。
だけど、一先ず危機を回避できたことは良かったと思う。
敵幹部である『奇術師』も打倒することができた。
ゲームのイベントとの関わりが、これからどうなるのか予想することは難しいが…
各国の連携は一層強化され、情報交換も活発に行われていくだろう。
その中で、これまで通り私は私の出来ることをやるだけだ。
そして、その一つ一つの積み重ねはきっと…私自身の謎にも辿り着く。
そう、思うのだった。
ーー 第十幕 転生歌姫と忍び寄る戦火 閉幕 ーー