【本編完結】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う!   作:O.T.I

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第十四幕 34 『旅立ち』

 

 少しでも力を付けようと、神界で神様たちに修行をつけてもらった私達。

 神界時間で3日程、短いけど濃密な時間が過ごせた。

 実力もかなり底上げできたのではないかと思う。

 

 

 そして……

 

 

「「「ありがとうございました!!」」」

 

 

「みんな……必ず無事に帰ってくるのよ」

 

「臆することはない。自らの力を信じて、諦めなければ道は開ける」

 

「こっちの事は俺たちに任せておきな。ヤツらの思い通りになんかさせねぇからよ」

 

 

 神様たちが口々に激励してくれる。

 心強い言葉が私達を奮い立たせる。

 

 

 そして……再会を約束して、私達は神界を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………戻って来ましたわね」

 

「本当に、こっちでは殆ど時間が経過していないのね」

 

「時間の流れが違う……と言うよりは、未来方向であればある程度の調整が利くって事らしいけど」

 

 

 神界で数日ほど過ごした私達だったけど、再び地上に戻って来た時、いつも通り殆ど時間は経過していなかった。

 最後に改めて祈りを捧げてから、神殿を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 外に出ると、神殿前広場には既に飛竜籠が待機していた。

 アスティカントは比較的近いので、飛竜籠であれば半日もあれば到着できるだろう。

 

「ロコちゃん達、今回もよろしくね」

 

『きゅあっ!!』

 

 

 

 そして、さっき王城に集まっていた人たちに加え、他にも私達を見送るために駆けつけてくれた人たちが集まっている。

 

 

 

「皆さん、なるべく早く帰ってきてくださいね。あなた達がいないと、学園も何だか寂しくて……」

 

 リーゼ先生。

 もうすっかり私達の先生だね。

 

「留年はしたくないですからね。さっさと片付けて、戻ってきますよ」

 

 

 

 

「皆、頑張ってくださいね。私はこれから前線に赴き、可能な限りグラナ兵を説得しようと思います。アグレアス侯爵やブレイグ将軍も力を貸してくれます」

 

 エフィは決意の表情で言う。

 ブレイグ将軍の部隊が動かせるのは、私やメリエルちゃんを通じて調整が行われた結果だ。

 

「エフィも……そっちだって危険なんだから、くれぐれも気を付けて。また学園で会いましょう」

 

「ええ、必ず!」

 

 

 

「俺たちもエフィメラ様と共に前線に行く」

 

「へへ……俺っちがいるんだ。安心して行ってくるといいぜ!」

 

「死なない程度には頑張りますよ」

 

 ガエル君とフリード、ユーグ。

 彼らも志願したのか……

 

 

「三人とも、無茶しないでよね」

 

 

「フリード君……どうか無事に……」

 

「ほら、ステラ!もっと大きな声で!」

 

「え……?きゃっ!?」

 

 後ろで小さく呟いていたステラの背中をシフィルが前へ押しやりながら、はっぱをかける。

 ルシェーラもニヨニヨしてそれを見守る。

 

 

「ステラさん!帰ってきたらデートしましょう!」

 

「え?いや、その…………は、はい……」

 

「本当っすか!?うひょ〜っ!!絶対に帰ってきますからね!!約束っす!!」

 

「……はい。私も必ず帰ってきます。だから……」

 

 

 ……くぁ〜!!

 甘酸っぱい!!

 

 そして、この調子ならヤツは大丈夫そうだね。

 

 

「ガエルも、無茶しないでよね」

 

「……戦争だからな。無茶しなければならない場面もあるだろう。だが、死ぬつもりは無いな」

 

「うん、頑張って!また学園で会おうね〜」

 

 

 ピコピンッ!

 ルシェーラ先生?

 

(どう?)

 

(まだ自覚はありませんわね。芽生えかけかと。萌えますわ)

 

 以前からメリエルちゃんはガエル君に懐いてる感じだからね。

 いまいちガエル君の感情が読めないけども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして、他にも見送りに来てくれた人たちから激励の言葉をもらい……そろそろ出発の時だ。

 

 

「じゃあみんな、そろそろ行ってきます!!」

 

「「「ご武運を!!」」」

 

 

 

 人々に見守られながら、飛竜籠は空へと舞い上がる。

 

 目指すはアスティカント。

 そして、『黒き神の神殿』。

 

 

 全ての決着を付けて、ここに必ず帰ってくる。

 その決意を胸に秘め、私達は旅立つのだった。

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