【本編完結】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う!   作:O.T.I

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第十四幕 38 『謎の異能』

 

 大転移魔法に介入され、強制的に降り立った荒野。

 そこで私達は、七天禍の一人『占星術師』と相対する事となった。

 

 魔族は何れも侮りがたい力を持つ強敵。

 特に異能の力には警戒が必要だ。

 

 かつて戦った七天禍の異能は……

 『獣騎士』は段階的に変身して、純粋な肉弾戦闘能力の強化。

 『奇術師』は、空間干渉によるトリッキーな攻撃。

 『調律師』は、瘴気を媒介とする『音』により、こちらの身体に干渉、弱体化。

 『薬師』は、ありとあらゆる毒薬を自在に扱う力。

 

 果たして……『占星術師』の異能はどう言うものなのか?

 それを見極めるまでは慎重に戦わなければならないだろう。

 

 こちらのフォーメーションは、前衛にテオとルシェーラ。

 私とミーティア、シフィルは遊撃ポジション。

 ステラ、メリエルちゃん、シェラさんは弓、魔法による後方支援。

 

 

 

「いくら魔族が強いからと言って……あなた一人で私達を相手にするつもり?それに、こちらにだって同じ魔族のシェラさんがいる」

 

 緊張感が高まる中、私は揺さぶりをかける。

 

 まぁ、一人で相手をする自信があるから、こうしてるのだろうけど。

 

 

「無論です。確かに純粋な戦闘能力で言えば、私はそれほど強い力を持ってるわけではありません。しかし……それでも、私一人であなた方全員を屠るのは可能です」

 

 ……やはり、異能の力に自信があるということか。

 

 

 よし、こうして睨み合っていても始まらない。

 慎重に相手をしなければいけないのは確かだけど……先ずは攻撃だ!!

 

 

「みんな!!いくよっ!!」

 

「「「おーっ!!」」」

 

 

 先ずは先制……テオとルシェーラが間合いを詰め、左右から挟み込むように攻撃を繰り出す。

 

 

「はぁっ!!」

 

「せやぁっ!!」

 

 テオの袈裟斬りと、ルシェーラの足元への薙ぎ払いが、僅かにタイミングをずらして占星術師に襲いかかる!!

 

 回避しにくい連携攻撃だ!

 さぁ、どう出る!!

 

 

 しかし、占星術師はまともな回避行動を取っていない。

 通る!!

 

 と思った瞬間……!!

 

 

「!?」

 

「なっ!?」

 

 

 二人の攻撃は、占星術師に当たらない。

 

 いや、今のは……?

 

 

 

 だが、考えてるヒマはない!!

 

 今は攻撃を続けるんだ!!

 

 

「てやぁーーーっ!!!」

 

「たぁーーっっ!!」

 

「[風刃]っ!!!」

 

 テオ達に続いていた、私とミーティア、シフィルの三連撃が繰り出される!!

 

 私は敵の背後に回り込みながら、薙刀(リヴェラ)の薙ぎ払い。

 ミーティアは真正面から双剣による十文字斬り。

 シフィルは大きく跳躍しながら風の魔法を頭上から放つ。

 

 先のテオ達よりも更に回避が困難な攻撃。

 

 

 しかし……!!

 

 

「なんで!?」

 

「当たらない!!」

 

「どうなってるの!?」

 

 

 やはり、先程と同じように攻撃が当たらない。

 

 

 驚くべきは……いずれの攻撃に対しても、占星術師は一切の回避行動を取っていない事だ。

 攻撃の軌道も逸れたりしていない。

 

 なのに当たらない!

 

 これは一体、どういう事!?

 

 

 あまりの不自然さに頭が混乱する。

 

 

 すると、ただ立っていただけの占星術師が、攻勢にまわる!

 

「[赫光]」

 

 無詠唱で行使された魔法により、術者を中心として全方位に無数の熱光線が放たれ……音もなく猛烈なスピードで私達に襲いかかる!!

 

 

「ちっ!!」

 

「なんのっ!!」

 

「かいひっ!!」

 

 

 しかし、幸いにも光速では無かったので、比較的余裕を持ってそれぞれ回避に成功する。

 

 そして、熱線が通り過ぎたあと……空気が熱で焼けたような匂いがあたりに立ち込めた。

 直撃すれば、ただでは済まなかっただろう。

 

 

「……この程度は避けますか」

 

「そっちこそ……あれがあなたの異能ってわけ?」

 

「さて。答える義理はありませんね」

 

 

 ……これまでの相手は、割と直ぐにネタばらししてくれたんだけどなぁ。

 

 どうやら、そういうところも厄介な相手のようだ。

 

 

 

 さあ、どうする……?

 

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