東方心在録   作:ゼロ・ワン

7 / 10
オリ主の過去編はこんな感じで始まります。
緩いタイトルかつオリ主の中身の方も…

追記
このエピソードはもっと後に公開する予定でしたが、間違って投稿してしまったので、予定を変更して過去編を先に終わらせます。


Qここは何処?Aようこそトワイライトタウンへ

時計台の屋上で目覚めたその、少年?少女?は起きたばかりの頃は寝惚けてぼうっとした口調に、景色をぼうっと眺めて状況を理解していなかった。

 

「このキーブレードは…ぼくのなのかな?…ぼくのものなら消せるかな?うわ!本当に消えた!」

 

このキーブレードは自分のものかと考えて、消えてと念じてみると、シュパンと音がして消失する。

 

「…なら出てこい、おー!出てきた!てことはぼくのだね!」

 

先ほどまでぼうっと寝惚けていたが、落ちていたキーブレードを消したり出したりして、頭の霧が晴れていくかのように知性を取り戻して、今度はウンウンと考え出す。

 

「起きてから少し経ったけど、実はここは夢の中かな?だってキーブレード使いになってトワイライトタウンに居るんだよ、キングダムハーツファンの夢だよこれは。」

 

キーブレードを消してから下に広がっている町並みを見ると考えつく、これはファンである自分の夢だと。

 

「う~む、うん決めた、折角の機会だしトワイライトタウンを見て回ろうっと、こんなリアルな夢は初めてだけどだからこそゲームで見るより楽しそう。」

 

そんな風に楽しそうな声を出して、ウキウキしながら歩きだす。

 

「さて、階段は何処かな?ゲームでは描写されていなかったけどぼくの夢にはちゃんとある!よね?あった!」

 

そんなことを呟きながら屋上をうろうろとして、階段を発見したので下っていく。

 

 

 

リンリン

 

「うわぁ~!Ⅱで見た通りだ~!」

 

電車の鐘が鳴り響く、駅構内で喜びの声を上げながら、あっちこっち走り回りながら、ファンとしてはしゃぐ。

 

だが、当然駅なんて人の集まる場所でそんな風にはしゃいでいると、色々な人に見られるわけで、

 

「ひそひそ、言っていることはよくわからないけど、あの子まるでお上りさんみたいね。」

 

「ひそひそ、でもあの子みたいに素直に喜んで貰えるとこの街の住人としては嬉しいわね。」

 

「あうっ(*/□\*)、ちょっとはしゃぎ過ぎた…」

 

夢なのに、いや、夢でもそんなことを言われると急に恥ずかしさが込み上げて、もじもじとしてしまう。

 

「そ、そうだ駅前広場に行こう、うんそうしよう。」

 

そうして、そそくさと駅前広場に出るために駅構内をうろうろすることにして、とあることに気付く。

 

「あれ?さっきから何か美人で、ぼくの好みな容姿の誰かが映るような…誰~?」

 

先ほどから駅や電車の窓硝子に磨かれた鉄骨、そういった鏡面に誰かが映っていた。

 

そして映るのは反射される自分の顔だということに気付くが、その容姿は全くの別人となっていた。

 

「何か、白髪に青い眼の中性的な容姿になってるな、ぼく普通に日本人て感じの見た目だったんだけど。」

 

髪を軽く摘まんで確認しながら、今度は身体を軽く動かして違和感がないか探す。

 

「ふ~ん、性別は変わってないみたい、ということはぼくが中性的なキャラクターが好きだから反映されたってことかな?流石は夢って感じか、こんなことは始めてだけど。」

 

そう自己解釈しながら、あることを思い付いた。

 

「そうだ!折角トワイライトタウンに居るんだしこの姿ではトワイライトからとってトワと名乗ろう、うんそうしよう!」

 

誰かに名乗るのか、というツッコミは一旦棚に上げてそんなことを思い付いたが、さっきなんで駅を歩き回っていたかはすっかり忘れた。

 

「ひそひそ、あの子今度はどうかしたのかしら?鉄骨に向けて何か話しているわ。」

 

「ひそひそ、でも見た目が良いから絵になるわね。」

 

忘れたが、周りの声でまた思い出す。

 

「よ、よ~し、さっさとこんな所からはおさらばしようか。」

 

そうして、今度こそ駅から出るために今度は一言も出さないことを心に決めた。

 

 

駅から出るトワを美しい夕焼けが出迎える。

 

「上から見たときも思ったけど…やっぱりここの夕日とそれに照らされる街並みは美しいね。」

 

そう言いながら、帰宅ラッシュの人混みを避けながら駅前広場の低い壁の天辺に前のめりに凭れ掛かる。

 

「ああ、幸せだね~まさか夢とはいえトワイライトタウンに来れるなんて、夢の中で夢が叶ったよ~。」

 

そんな詠嘆を呟きながらトワはふと思う、「そういえば、この夢はいつまで続くんだろう?」その疑問の最中、後ろの駅ではとある騒動が起きていた。

 

 

駅の中、乗客が乗り降りしてもうすぐ発車する予定の電車の近くで、三つの影が盛り上がるようにして立ち上がり、それに呼応するかのように空中に紫色の球体のようなものが出現し、そこから赤青黄緑の色一つずつを基調とした、魔法使いのようなハートレスが現れる。

 

ワサワサ

 

「うわぁ!皆逃げろ!ハートレスだ!」「今!ハートレスって言った!キャアア!」「皆、逃げろ逃げろ!」

 

ハートレス達を発見した最初の一人の声に反応して、各々がハートレスを見る度にどんどん駅に居た人達が慌てて逃げ出し、電車は全てのドアを閉じて中の乗客の緊急避難を行う。

 

ワサワサ

 

その様子にハートレス達はドアが閉じられた電車に興味を示さず、駅から逃げる人達を追うことにした。

 

 

駅構内でそんなことが起きているとは露知らず、トワは疑問を抱くことに疲れてぼーっと、夕日を眺めて黄昏ていた。

 

「キャアア!」

 

そんな黄昏を駅構内から出てきた女性が叫ぶ声と、ドタドタと走る音が打ち破る。

 

「……うん?何か騒がしいなゲームでは描写されてなかったけど、お祭りでもあるのかな?……あれ?誰も居ない。」

 

気が付いたら駅前広場には人が居なくなっていて、トワはキョロキョロ辺りを見回しながら、駅前広場の出口である坂の方に歩いて、何が起きているのか把握しようとしていると、後ろから影が忍び寄る。

 

ワサワサ

 

「うん?何の音?」

 

その音がしてくる後方に目を向けるとそこには、ハートレス達が忍び寄っていた。

 

それを見てトワは、「わあ!ハートレス達だ!一人のファンとして会えるなんて嬉しいな!」キングダムハーツファンとして喜びを現にする。

 

そんな緊張感の無い様子だが、夢であるならこの光景も別に脅威ではないし、なによりハートレス達は割とコミカルで可愛らしさがある容姿をしている(者が多い)。

 

「う~んっと、シャドウが三体にレッドノクターンとブルーラプソディとイエローオペラとグリーンレクイエムか、見事に無印の小型ハートレスばかりだね。」

 

そんな呑気にハートレス達を眺めている間に、先頭のシャドウは爪を振り上げて、魔法使い型達はその先がぐるぐるしたトンガリ帽子に魔法を灯して構える。

 

「おっと、やっぱり襲ってくるか、やっぱりキングダムハーツの夢ならハートレス達と闘いたいよね、さてバトルといこうか!」

 

何処までも呑気にキーブレードを構え、「!早速か!いいよ、先手は譲ってあげるよ!」直後シャドウが駆け寄ってひっかく。

 

勿論、幾ら夢でも無抵抗で受けるのではなく即座にキーブレードを目の前にくるよう構え、左手で剣先支える防御技"リフレクトガード"を行い攻撃を受け止める、が

 

「うぐっ!…え…痛い?…もしかしてこれ現実なの!?」

 

ズシッと、腕に軽いが衝撃による痛みが走り、夢のはずなのに痛みを感じて困惑してしまい、「生身の体で敵う筈が」とか「これからどうすれば」等ぐるくるとした思考の中、体まで硬直してしまう。

 

パシュン

 

「熱っ!…不味い不味い!固まっている場合じゃない!」

 

硬直しているうちにレッドノクターンのファイアがキーブレードに当たり、火の粉が顔にかかったことで正気を取り戻す。

 

「というか離れて!えい!」

 

そう言ってひっかきを受け止めた後、またひっかこうと構えた個体をキーブレードを振り抜くことで吹き飛ばす。

 

「あれ?思ってたより…軽い?」

 

ワサワサ

 

振り抜いた直後疑問を抱くが、その間も後ろから他の二体が影として這い寄り、他の魔法使い型も魔法を放つ。

 

ビリリ、ピカッ

 

ピシャッ

 

「うわぁ!ふー避けられた、…また!」

 

イエローオペラのサンダーを横に飛んで、直後にブルーラプソディのブリザドに驚いて、身長分程大きく飛び上がり回避する。

 

「そうか、やっぱりそうか!身体能力が…跳ね上がってる!それなら。」

 

そのことに気付き、喜色満面な様子で果敢に攻勢を始める。

 

 

何を考えているのか、這い寄るのを止めて飛び掛かってきたシャドウに対して

 

「吹っ飛べ!そいや!」

 

後ろに吹っ飛ばして、イエローオペラにぶつけた上でその勢いで、駅前広場から落とす。

 

その直後に別のシャドウが影として這い寄ろうとしたのを見て、

 

「影か対策は…!魔法も使えるかな、ウォータ!からの!吹っ飛べ!」

 

その言葉と共に体から少しだけ力が抜けるような感覚が走り、そしてキーブレードからバケツ一杯くらいの水が飛び出して、影となったシャドウを叩き出し、そのまま大きく振り抜いて消滅させる。

 

「やった、出た出た!ならファイア!」

 

魔法が実際に発動したのに気をよくして、先ほど外したブリザドをもう一度発動しようとするブルーラプソディにファイアを打って、消し飛ばす。

 

「さて、他も魔法と物理で倒してやる!あ!回復なんてするな!」

 

その最中にグリーンレクイエムが最初に吹き飛したシャドウをケアルを使って癒しているのを見て、「君から倒すよ!サンダー!」弱点で消し飛ばす。

 

「凄いぞ!ぼくってば強い!はーはっはっ!」

 

強力な魔法の力を持って、ハートレス達を圧倒することで気分はもう有頂天、敵うものなんて居ないと高笑いを上げるが、

 

くらっ

 

一瞬ふらついてしまい、頭痛がしているかのように頭に手を当てる。

 

「…あれれ?何か目眩が、それに…はぁはぁ…?何か息切れが…ああ…そうか魔力を使い過ぎたかな…」

 

そんな調子に乗って魔法を使っていると、当然のように魔力を使い果たして、へとへとになるがそんな状況でもハートレスは待ってくれない。

 

「はぁはぁ、息切れがなんだ、もう半分を切った君達程度簡単に倒、ギャアア!」

 

そんな口上をしているうちにイエローオペラのサンダーが命中し、その勢いで魔力不足も相まって倒れてしまう。

 

 

『痛い、苦しい、痛いよ…ここ夢じゃないの…なんで!ぼくはただの一般オタクなんだよ、なんでキーブレードを持ってトワイライトタウンに居るの。』

 

そんなことをぐるぐる考えているうちにある結論に辿り着く。

 

『まさか、まさか本当にここは現実なのか…このまま負けてハートレスになるのか、そんな…こんなよくわかんないまま闇を蠢く存在になるなんて…嫌だよ。』

 

先ほどの無双の有頂天から魔力を使いきって、展開は一転してしまい、使いきっても空元気を出していたが倒れてからはもう無理だった。

 

そして、自らの天敵であるキーブレード使いを食い、仲間とするために近寄ってきたシャドウが爪を振り上げ、その後の光景を想像して目を閉じる。

 

『誰か…助けて。』

 

「喰らえ!」

 

そこで、誰かがシャドウを蹴飛ばして割って入り、振り返ってこちらに手を差し出す。

 

「おい、あんた大丈夫か!俺が手を貸すから一緒に逃げるぞ!」

 

「!?その、助けてくれてありが…え!?」

 

手をとりながら感謝をしようとして助けてくれたその人物を見て、驚きのあまり声を出して少しばかり硬直する。

 

「こんなときにどうかしたのか?後でいいか?さっさと逃げるぞ!」

 

その人物は見覚えのある少年であったが、一旦その疑問を抑えて、引っ張られる。

 

「え?あ、はい。」

 

引っ張られるままにその場を離れて危機を脱する、そんな情けない姿からトワイライトタウンでの生活が始まった。




主人公は最初は夢だと思って調子に乗って、夢じゃないと気付いてかつピンチで直ぐに弱気になってる位残念ですが、過去編なので。

後、今回は動きがよくて闘い慣れているが火力がない一話の霊夢の対です。

過去編は一回につき3話で一区切りとします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。