一応は副船長やってます。   作:アルピ交通事務局

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激突 バギー一味

 

「ジジイ、正義を掲げてる存在が呆れるしかねえぞ」

 

 ルフィとゾロが協力してモーガン大佐とモーガンの取り巻きを倒した。

 倒したことでモーガンからの圧政に解放されたのだと大いに喜ぶ海兵や街の人達。流石に1週間以上飲まず食わずだったゾロは空腹の限界を迎えたからルフィとコビーはゾロを連れて飯屋に向かっている。一方の俺はと言えば海軍基地にある電伝虫を使ってガープの爺さんに電話をする。

 

『まさかそんな事になっているとは…………』

 

「俺とルフィは大海原を冒険するが、あくまでも冒険するだけだ。正義の味方になるつもりはねえ……正義を掲げてる癖に小さな街を独占とは、正義とは1つの考えを極めると言うけども、それは正しい形なのか?」

 

『いやぁ、面目ない…………と言うかブロッケン、お前さん本気じゃったのか!?』

 

「俺は正義なんてもんはねえんだよ……ジジイ、今回は完全に海軍の不祥事案件だ。別に俺はそれについてなんも言わねえよ。あんたみてえに高潔な人間もいりゃクズも居る。高潔な人間の取り巻きになろうとクズは必死になる……だが、覚えておけよ。もう1度連絡してきた場合はそれはテメエ等が掲げてる正義が正しくねえと言ってるのと同意義だ」

 

『む…………ブロッケン、お前はそれでいいのか?お前ならば』

 

「俺は俺なんだよ……じゃあな、ジジイ」

 

 俺ならばもっと上手く生きれる、もっと上を目指せる、もっと正しい正義の味方になれるなんて考えてるが俺はそんな人間じゃねえんだ。

 電伝虫を切れば海軍基地を出ていく。聞き耳を立てていた馬鹿野郎共は疑惑の視線を向けているが、んなのを気にしてたらキリがねえ。

 

「プハー!食った!食った!」

 

「それを言うのはオレじゃねえのか?お前、オレより食ってんぞ」

 

 飯屋に向かえばルフィが満腹だと笑みを浮かべていてゾロが引いていた。

 ルフィの食いっぷりはなんというかな……次元が違う。

 

「腹は満たされたか?」

 

「おう……お前、飯を食わなくても良かったのか?」

 

「ルフィみたいな大喰いじゃねえよ……にしても、ホントによかったのか?今だったらモーガンの不祥事でお前を無罪に出来るぞ?」

 

「構わねえよ……ルフィ、大輔。オレは世界一の剣豪になりてえんだ……今の世界一の剣士と言われている奴とは船に乗ってりゃ何れはぶつかる。そうなったらオレはそいつを斬る」

 

「ニッシッシ!世界一のガンマンに続いて世界一の剣豪が仲間になったぜ!後は音楽家が仲間になってくれりゃ完璧だ!」

 

「ルフィさん、先ずは航海士を探しましょうよ……」

 

「ん?ああ、それもそうだな」

 

 出だしが好調だと分かれば笑みを浮かべるルフィ。

 コビーは航海士を探すことに関して言えば直ぐに納得をし……飯屋のドアが開いた。ドアを開けたのは海兵達だった。

 

「……モーガン大佐の事に関しては感謝しかない……しかし、お前達は海賊だ。海賊を捕らえる事が我等の仕事……早急にこの島を出ていけ。それで貸し借りが無しだ」

 

「ちょ、ちょっと!お兄ちゃん達はモーガンをやっつけてくれたんだよ!それなのに」

 

「そうだ!モーガンに苦しんでたのはお前達もだろう!!海賊だなんて関係ねえ!!」

 

 海兵の1人が俺達に出て行けと言ってくる。

 あくまでも海兵として出て行けと言うのだが街の住人やゾロに握り飯をあげようとした女の子は非難を浴びせる。

 

「天下の海兵が未来の海賊王を見逃すとは盛大なまでの失態だな」

 

「……全くだ、世界一の剣豪に世界一のガンマンまで見逃す。こりゃ歴史に名を残すレベルでの失態だな」

 

「海兵なら捕まえないとならないのに……いくか、大輔、ゾロ……」

 

「おっと、そう言えば忘れ物があったな」

 

 俺とした事は大事な事を忘れちまったな。

 ワルサーP38を取り出してコビーの真横に向かって発砲した。

 

「なにせこの海は気候が読むに読めねえからな、航海術を学んだ男が必要だった……だが、もう不要だ。コイツから学ぶべき事はもう学んだ」

 

「だ、大輔さん……!」

 

「そいつにはもう用無しだ。テメエ等が裁け……海賊に無理矢理利用されちまった善良なる一般市民、もしかしたら海賊を憎んで海兵になるかもな。だったら、ブロッケンと言う男から拳骨ジジイに話が……いや、コレは関係ねえ話か」

 

「っ……こ、この人達に無理矢理利用されてました!!僕はこの人達と無関係だ!で、出て行け!!」

 

「……いやぁ、海兵はまずいな」

 

「ああ、まずいな」

 

「いくぞ、ゾロ、大輔」

 

 コビーを切り離し、港に向かう。

 町の住人はモーガンを倒したのは俺達で俺達をヒーローだと思うが、うちの船長はヒーローは好きだがヒーローにはなりたくないという考えを持っている。海賊らしく海兵はまずいと思って避ける。港に向かって乗ってきた船に乗って出港する。振り向くことはしねえ。俺達は海賊、コビーは海兵、だから顔を合わせれば殺りあう関係性だ。

 

「そういえばお前、なにしてたんだ?」

 

「ああ、モーガンの巻き上げた血税をパクってきた」

 

「おい!」

 

「しゃあねえだろう。俺達は無一文なんだからよ、お前も今日から海賊狩りは終わりで海賊になる。収入源はちゃんと見つけねえと……デカい海賊団を狩れりゃいいんだがな」

 

「ったく……海賊狩りやってた頃と変わらねえな」

 

「いや、コレから1つ変わるぞ」

 

「なにが変わるんだよ?」

 

「酒がより美味く感じる」

 

「……そいつはいい話が聞けたな。どうだ一杯?」

 

「悪いが、今は酒断ちしてんだよ」

 

 ゾロが一杯誘ってくれるが、生憎な事に酒は飲まねえようにしている。

 ワノ国でカイドウをぶっ倒した際に行われる打ち上げの祭り、そこで飲むんだって決めてんだよ。ゾロには申し訳ねえが、1人で飲んでもらう。

 ゾロはグイッと船に積んでいる酒を飲めば笑みを浮かべる。

 

「なるほどな、確かに今まで飲んだ酒よりも美味え」

 

「だろ」

 

 今まで飲んだ酒よりも美味え酒だとゾロは満足している。

 俺も飲みてえが特に祝うことはねえし、この2人を無視して酒飲めるほど俺の肝は座ってねえ。偉大なる航路はともかく、東の海ならば航海術で乗り切ることが出来る。海軍からパチってきた地図を手にして海を渡り1つの島に上陸する。

 

「ここはなんて島だ?」

 

「そいつを知る為にやってきたっと、ホラよ」

 

「ん?金か?」

 

「そいつで刀の手入れの道具を買ってこいよ」

 

「お、悪いな」

 

 1つの島に上陸し、見聞色の覇気で町の気配を感じる。

 ゾロに数万ベリーが入った袋を投げて刀の手入れの道具を買ってくる様に言う。俺はガンマンだからな、刀の手入れの道具はそんなにねえ。

 白鞘の刀は船に乗せてるが、剣士じゃねえ。剣を使うことが出来るであって本職はガンマンなんだ。自分の武器の手入れは自分で頑張れよ。

 

「大輔、オレにも!」

 

「お前、飯にしか使わねえだろ」

 

「馬鹿野郎!飯以外にも肉買ったりバイオリン買ったりするぞ!」

 

「誰が弾くんだよ」

 

 自分にも小遣いをくれと言ってくるルフィ。

 飯屋の代金ならば後で支払える……俺が錬金術で金を作ってベリーに換金する時は飯と武器の手入れの為だけだ。それ以外は海賊として手に入れた物で賄うつもりだ。ルフィが後になって必要になるが今は不必要な物を要求する。コイツに金を持たせてたら浪費が半端じゃねえからな。使う時は使っても構わねえがそうじゃねえなら使わない……ただでさえルフィの飯代がエグいからな。

 

「なんだこの街?」

 

「どうした?」

 

「ゾロ、落ち着いて呼吸を整えてみろ……人の気配が全然しねえ」

 

「…………言われてみりゃちゃんとした街なのに人が見当たらねえな」

 

 街に上陸したが人の気配を感じない。いや、感じるのは感じる……ルフィの奴は微弱だが見聞色の覇気に目覚めかけてるな。

 ゾロは周りを見て人がいない事に気付き違和感を感じる。

 

「あっちの方に人が居そうだ!」

 

「あ、おい!」

 

「問題ねえ、この島にルフィを倒せそうなのは居ねえよ……それよりも刀の手入れの道具を買いに行かねえと。油がいるな」

 

 ゴムの体を利用して遠くに手を伸ばして街の奥に行ったルフィ。

 ゾロは追いかけるべきかと悩むが今は刀の手入れに必要な道具を買いに行く方がいい。

 

「そういえばお前の拳銃、見たことねえタイプだな」

 

「メイドイン俺の逸品だ……ゾロ、武器には相性がある。世界有数の名刀も使い手によってはただの鉄くずだ。武器との相性を呼吸を見抜けるかどうか?……どうも俺と相性の良い武器が少なくてな」

 

 ワルサーP38もコルト・パイソンも相性が中々に微妙だ。

 やっぱりコンバットマグナムじゃねえと駄目だが、オートマチックとリボルバーの二丁拳銃で戦うのは男のロマンってやつだ。

 

「お〜い……出てこねえな」

 

「油と紙があるから金だけ置いてくか」

 

 武器屋に辿り着いたから、武器の手入れに必要な道具を買う。

 拳銃も取り扱ってるからちょうどいいと火薬を購入しておく。鉄ならその辺の石を弄くりゃいいが、火薬は色々と厄介だからな。

 

「右見ても左見ても人がいねえ、どうなってんだ?」

 

「見えるものだけで考えてちゃ意味ねえぜ……ゾロ、マジで戦ってる時の構えを取ってみろ」

 

「なんでだよ?」

 

「いいから騙されたと思ってやってみろ」

 

「騙されるもなにも……敵が居ねえんだから気が乗らねえな」

 

 マジの戦いの時の構えをやれと言えば渋々やるゾロ。

 なにが言いたいのか理解する事が出来ねえが今はそれで構わねえ。頭をバンダナで巻いて刀を3本構える。

 

「その状態でルフィを探しな」

 

「おい、どういう意味だ?」

 

「テメエも剣士なら相手の呼吸だなんだなんとなくで察する事が出来るだろう?アレの応用だ」

 

「…………ルフィかどうか分からねえが、あっちになにかがある気がする」

 

「おう、正解だ……じゃ、ルフィを回収しに行くぞ」

 

「お前……」

 

「気配探知能力は便利だぜ?剣士としての呼吸や構えをせずに出来るようになりゃ高速の斬撃も見抜けるってもんよ」

 

 最初からルフィがいる場所は分かっていたことだ。

 だから、ゾロにルフィが……いや、人が何処に居るのかを探知させてみた。剣士としての呼吸を整えて集中力を極限にまで研ぎ澄ませることで誰かは分からねえが微弱だが気配を感じ取る事が出来た。2年で覇気を会得する事が出来るセンスならばイケるだろうのノリで教えたが、流石は未来の剣豪だ。

 

「おい、ルフィ、なに捕まってんだよ?」

 

「あ、ゾロ、大輔!」

 

「おめえよ、曲がりなりにも俺達の船長なんだから情けねえ姿を見せるなよ」

 

「いやぁ、色々とあってよ」

 

 人の気配がある所に向かえばルフィが捕まっていた。

 バギー一味に捕まっており、マギーだかバギーだかどっちか忘れたが強力な弾が入った砲台を向けられており、女が導火線の火を素手で消していた。

 

「悪いな、うちの船長が迷惑かけたみたいだな」

 

「え?あ……違うわよ、その……」

 

「大輔、ここから出してくれ」

 

「ったく……それぐらい抜け出せよ」

 

 ワルサーP38を取り出して武装色の覇気を纏った弾丸で檻を破壊する。

 コルト・パイソンでルフィを縛っているロープを撃ち抜くが、ルフィに弾が命中する。

 

「ちょ、ちょっと仲間まで撃っちゃってるわよ!!」

 

「効かねえよ!オレ、ゴムだから!」

 

 ルフィは笑みを浮かべながら、俺の撃ったコルト・パイソンの弾を弾いた。

 ゴムの肉体だからな、ゾロの時と違って武装色の覇気纏わなきゃ基本的には何処を撃っても問題はねえ。女もといナミは驚くのだが、ルフィは笑みを浮かべている。

 

「ほぉ、海賊狩りのゾロか……噂は聞いてるぞ」

 

「そうかい……見たところ海賊みてえだな……」

 

「そいつはバギ次郎、赤太郎の弟分でバラバラの実とか言う悪魔の実の能力者だ」

 

「誰が弟分だ!!オレぁシャンクスと同格って、おい!テメエがなんでその呼び名を知ってやがる!!」

 

 赤鼻もといバギーがゾロを見て笑みを浮かび上げる。

 ゾロとしては戦うつもりはねえみてえだが、バギーはゾロに対して興味を抱いているのでバギーに対して説明を入れればバギーは驚いた。

 

「とある男のとある船での航海日誌にあんたの事が書かれていた。赤太郎と仲が良いのか悪いのかよく分からねえが、なんだかんだで息が合うってな」

 

「馬鹿野郎!!シャンクスの野郎とはもう息が合うわけねえだろうが!!!」

 

「え、お前シャンクスの事を知ってるのか!?」

 

「そいつは昔、シャンクスと同じ船に乗ってたんだよ」

 

 シャンクスを出せば怒りを顕にするバギー。

 シャンクスの名前にルフィは反応を示すので同じ船に乗っていたことを教えれば意外そうにする。

 

「っく、お前は何処まで知ってやがる」

 

「光月おでんが見たものはそこそこ知ってる……で、どうするんだ?曲がりなりにも俺達の船長を殺そうとしたんだ、殺しはしなくてもある程度は〆とかなきゃ示しがつかねえぞ」

 

 船長にここからどうすべきかを聞いてみる。

 曲がりなりにもルフィが船長だ、俺の独断で勝手に動くわけにゃいかねえんだ。

 

「〆るだぁ?テメエ、このバギー様を相手に呑気な事を言いやがって!!」

 

「やめとけ……死ぬぞ、お前」

 

 バギーは指と指の間でナイフを数本挟んで構えてくる。

 ゾロはコイツにならば余裕で勝つことが出来るのだと戦うことをやめる様に言うのだがバギーは止まらない。仕方がねえなとゾロは刀を抜いて目にも止まらぬ速さでバギーをバラバラにした。

 

「嘘!たった一瞬で……」

 

「だから、言っただろう……おい、お前等なにニヤついてんだ。曲がりなりにもテメエ等の船長が斬られ」

 

「ても意味がねえんだよ」

 

「ぐぅふぉあ!?」

 

 斬られバギーを見てニヤニヤと笑う船員達。

 違和感を覚えるゾロだが答えは知っているのだとワルサーP38でゾロを刺そうとしているバギーの腕を撃った。バギーは刺突系の攻撃に対しては滅法強い、世界一の剣豪ですら斬っても意味が無い相手で峰打ちでボコボコにするしかなかったっぽいからな。

 

「どういう事だ?オレは確かに斬った筈だぞ」

 

「そいつは悪魔の実の1つ、バラバラの実を食べて体をバラバラにする事が出来る……そのせいか刺突系の攻撃に対しては滅法強えぞ」

 

「ちょっと待て、銃も極論で言えば刺突系の武器だろ?あの野郎、血を流して苦しんでるぞ?」

 

「よく見てみろ、あの野郎に風穴が開いてるか?」

 

「開いてねえな……どうなってんだお前の弾は?」

 

「ワノ国の侍は斬りたい時は鉄を紙の様に簡単に斬ることが出来る。そして斬りたくない時にはたった1枚の紙を斬ることが出来ない様にする事が出来る……コイツはその技術を応用したんだ」

 

 バギーに対して銃弾が効くのかどうか?銃弾は相手を貫く武器であり、殴打する武器か貫く武器なのか曖昧な境界線上にある。

 ワルサーP38もコルト・パイソンもこの世界基準じゃ最強クラスの銃だ、だから簡単に相手を撃ち抜く事が出来る。モチモチの実の能力者は見聞色の覇気を応用して流動的な体を動かして攻撃を回避している。バギーもやろうと思えば銃弾が当たる瞬間に当たる部位をバラバラにするという芸当も出来なくねえ。過去に転生特典としてバラバラの実を手にした男はそれで銃弾を無効にしていた。

 だから、俺は武装色の覇気を応用した。武装色の覇気で相手を斬らなくする方法もある。それを応用して相手を撃ち抜かない弾丸を会得したって寸法だ。

 

「テメエ、まさか!」

 

「おいおい、大海賊がこんな辺境なところで威張ってる割には会得してねえのか……」

 

 俺が覇気使いだと分かれば驚くバギー。

 冷静になって考えればコイツの知識の中には覇気の概念なんかもあるのに、コイツが一切覇気を使う素振りは見えねえな。俺の見聞色の覇気が正しければ弱い、今のルフィなら簡単に倒すことが出来るって分かるんだがな。

 

「ルフィ、船長らしくカッコいいところを見せてくれ……俺は雑魚退治だ」

 

「出来りゃオレも戦いてえが、斬っても意味ねえのはな。大輔、あいつを刀で倒す方法を知ってるんだろ?後で教えてくれよ」

 

「刀の上に斬ることが出来る刀を纏ってるってイメージすりゃいい……とはいえコイツは考えるんじゃなくて感じるのが大事だがな」

 

「な、なんなのよあんた達!!」

 

 なに、未来の海賊王御一行様だ。

 ルフィはバギーを、ゾロと俺はその他の船員達と戦いの火蓋が切った。

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