セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!! 作:シシカバブP
(事の経緯は活動報告にて)
セシリア「わたくしという者がありながら余所見をするからですわ! 反省なさい!」
いつもより早めに放課後の訓練を切り上げた俺とセシリアは、寮の食堂でのんびりした一時を過ごしていた。
「ほらセシリア」
「あむっ♪ スイーツも美味しいですわね、IS学園の食堂は」
「ああ。しかも普通の店と同じぐらいの価格って言うのも嬉しい限りだ」
「あら、そうなんですの?」
「そうじゃなかったら、2日に1回ペースでセシリアとお茶なんか出来ないって……」
英国貴族のセシリアと違って、こっちは日本の庶民(お小遣い制)だからな。
これでセシリアが本国で使っている店の価格帯だった日には、政府から『男性操縦者のデータ収集』という名目で補助金をもらっていても破産待ったなしだろう。
「そういうものですのね……はい、悠人さん❤」
「んぐんぐ……うん、美味い。このしつこくない甘さがいいな」
「そうですの? わたくしとしては、もっと甘くてもと思っているのですが」
「いいのかセシリア~(二の腕をプニる)」
「きゃっ! もうっ悠人さん、イジワルですわ! えいっ!(脇腹コチョコチョ)」
「ちょっおまっはははは! そ、それはは、反則だろぉ……!」
「あの二人、また始まったよ……」
「アリーナに近づかなきゃ大丈夫だと思ってたのに……」
「……(ガタッ)」
「ほ、本音!? フォーク持ってどこ行く気!?」
「止めないでかんちゃん! もう限界なんだよ~! あの二人を止めなきゃ、世界が終わる……!」
「ちょっとそれはダメだって! う、虚さ~~ん! ヘル~~~~プ!!」
相変わらずのほほんさんは賑やかだな~。あ、隣にいる更識簪さん、ちゃんと彼女を止めていてね。俺フォークで刺されたくないから。
そんな中でも、セシリアとのイチャラブお茶会を再開しようとしたところで
「大変だよ~!」
女子生徒が慌てて食堂に入って来た。2組との合同実習でも見たこと無いから、3組か4組の生徒か。
「何々、どうしたの?」
「すっごいビッグニュースだよ~! しかも二つも!」
「良い話? 悪い話?」
「最上級に良い話と、それに関係する話」
「聞く!」
「まず関係する方からね」
「え~、何勿体ぶってるのよ~」
「いいから。まず来月の学年別トーナメントなんだけど、個人戦からツーマンセルのタッグ戦に方式が変更になるんだって!」
「ええっ!?」
マジか。
本来の世界線では、クラス対抗戦の最中に無人機が乱入してきたことが原因で、専用機持ち達に自衛のための実戦経験を積ませるためにタッグ方式になったはずだ。
でもこの世界線では、わざわざ方式変更する理由が見当たらないんだがなぁ……。
「それで、最上級に良い話は?」
「実はね、学年別トーナメントで優勝したら、織斑君と付き合うことが出来るんだって!」
あ、そこは原作通りなんだ。
「悠人さん、確かそれってクラス対抗戦の後、篠ノ之さんが織斑さんに言っていた……」
「たぶん、それに尾びれが付いて広まったんだろうな」
嗚呼篠ノ之、憐れなり。
「マジで!?」
「うそー! きゃー、どうしよう!」
「これは女子にしか教えちゃダメだよ? 女の子だけの話なんだか――あっ」
「あ」
やべっ、聞き耳立ててるのがバレた。
「さ、榊君!? 今の話、聞いてたの!?」
「聞いてた。そして安心してくれ。俺から織斑に言う気は無いから」
「ホントに?」
「ホントに」
「う~ん……信じてるからね?」
「OKOK。嘘ついたらセシリアとのイチャラブを控えても良いぞ」
「∑(゚Д゚)悠人さん!?」
「あ、これ絶対嘘つかないやつだ」
「今までで、こんなに嘘ついて欲しかったことがあるだろうか……」
「( ºдº )皆さん酷すぎません……?」
そんなに俺とセシリアのイチャラブはダメージがデカかったか。けどやめないよ?
「セシリアもそんな顔するなって。ほら、来いよ」
「。゚(゚´Д`゚)゚。ゆうとさぁぁぁん!」
「ああよしよし(抱き締めと頭撫ぜ撫ぜ)」
「ふにゅ~……❤」
ああもう、これだからセシリアは可愛いんじゃい!
「でもタッグ戦なら、優勝者は二人になるけど……どっちが織斑君と付き合うの?」
「「「「あ」」」」
誰から口にした疑問で、その場にいた全員(俺とセシリアを除く)が固まった。
気付いて、しまわれたのですね……。
「さて、夕食までまだ時間があるし、部屋でのんびりするか」
「にゅ~(そうですわね)」
「それじゃ行くか(セシリアをお姫様抱っこ)」
「にゅ~❤(はぁい❤)」
「……オルコットさん、もはや人語を話してなかったわよね」
「もう完全に、榊君の虜になってるわね」
「はぁ、羨ましいなぁ……私もあんな彼氏を持ってみたい」
「あんな甘々に?」
「あ、それは勘弁」
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校舎と学生寮の掲示板に連絡を掲示し終えた私は、画鋲の入ったケースを片手に職員室に戻るため廊下を歩いていた。
『来月開催予定の学年別トーナメントでは、より実践的な模擬戦闘を行うため、二人組での参加を必須とする――』
貼り出した紙にはそう書かれている。
なぜ実践的な模擬戦闘が必要か。それはひとえに、一夏に戦闘経験を積ませるためだ。
弟は専用機持ちの自覚が全く感じられない。今までISとは無関係の生活をしてきたし、私自身、一夏に関わらせないようにしていたから当然ともいえるが。
しかし、それでは困るのだ。
専用機は各国の技術の粋が集まってできた機体だ。故に、それを狙う輩も存在する。
そう言った連中から身を守るためにも、今回のタッグ戦での経験は有用だ。だから色々根回しをして、開催まで1ヵ月を切ったこの時にレギュレーション変更を行ったのだ。
「過保護だと思われようと構わん」
身内贔屓だと思われるかもしれないが、それでも私は家族を、一夏を優先する。そう、決めているんだ……。
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寮の部屋に戻ってすぐ、わたくしは本国と――お母様とお父様との通話の準備を始めました。
日本と英国では時差は9時間ですから、あちらはちょうど朝でしょうか。
本当は悠人さんを紹介できればと思っていたのですが、山田先生に呼び出されてしまいました。なんでも、打鉄の貸与時に書かなければならない書類を渡しそびれて居たんだとか。山田先生、模擬戦の時以外はどこか抜けてますわね……。
そんなことを考えながら手を動かしている内に
「セシリア」
「お母様」
「やあセシリア、元気かい?」
「お父様も、お元気そうで何よりですわ」
PCの画面に映る、1組の男女。
ルイーザ・オルコットとフィリップ・オルコット。わたくしの敬愛する、お母様とお父様ですわ。
「セシリア、日本での暮らしはどうかしら? 苦労していない?」
「いいえ。さすが最新技術を詰め込んだIS学園ですわ。特に不便などはしておりませんわ」
「そう、それは良かったわ。それよりセシリア……」
「はい、なんでしょう?」
「貴女、将来を見据えた殿方が出来たのですって?」
「ごふっ!」
ど、どどどど、どうしてお母様が悠人さんの事を!?
「ウェルキン卿の御令嬢から話は聞いています」
「サラ先輩!?」
密告者の名前を告げられてすぐに思い浮かぶ、同郷の1年上の先輩のニヤッとした顔。
や、やってくれましたわね先輩~!
「なんでも、寮内はもとより、校舎内でもところ構わずイチャイチャしているとか」
「それは誇張!……ではありませんわ……」
思い返してみても、学園内の至る所でイチャイチャしてましたわ。後悔はしてませんが。
「そう……セシリア」
「は、はい……」
「よくやりました」
「ファッ!?」
お、お母様!? 一体何を言い出すんですの!?
「各国が注目しているIS男性操縦者、その片方と恋仲になったとなれば、我がオルコット家の評価も上がるでしょう。本当に、よくやりました」
「お母様、別にわたくしは、そういった理由で悠人さんと……」
「分かっているわ。今のはあくまで対外的な話よ」
「それにしても、セシリアにもとうとう彼氏が出来たのか……寂しく思う反面、義理の息子と会うのが楽しみだな」
「お、お父様、それは気が早いのでは……」
つまりそれは、わたくしと悠人さんが……けけけ、結婚を……!
「それでセシリア。その悠人さんとは、どこまでいったの?」
「はい? どういうことですの?」
「もう
「お母様ぁ!?」
「ルイーザ!?」
あれ、おかしいですわね。わたくしの知ってるお母様は、こんなことをグイグイと聞いてくる人ではなかったはずなのですが……。
お父様も、目が点になってますわ……。
「それで、どうなの?」
「そ、それは、その……一緒にシャワーを浴びたりなどは……」
「それではダメよセシリア! もっと積極的にいかないと!」
「ルイーザ落ち着いて!」
「私達が夫婦になる前も、私の指に指輪をはめてくれたフィリップを押し倒して――」
「ルイーザァァ!?」
そんな話聞きたくなかったですわぁ! お父様も頭抱えて大混乱しておりますしぃ!
「と、とにかく、いつも殿方に任せるのではなく、時には女の方から求めるのも――」
「それは……」
「それは?」
「は、恥ずかしくて……」
「乙女か!」
「乙女ですわよ!」
「というか、これだけセシリアとイチャイチャしておきながら手を出さないとは、悠人君とやら、もしや……」
「お父様、変な勘繰りはやめてくださいまし。 悠人さんは、その……」
「なんだい?」
「わたくしが、その手のことが恥ずかしいと伝えたところ『なら、セシリアの心の準備が整うまで我慢する』と言ってくださって……」
あの時は本当に、悠人さんの紳士な一面に惚れ直してしまいましたわ……。
「……」
「……」
「お母様? お父様?」
通信不良でしょうか。お母様もお父様も、まったく微動だにせず固まって……
「「セシリア!」」
「は、はい!」
「「悠人君、絶対手放してはダメよ(だよ)!!」」
い、一体どうしたんですの!?
「セシリアが選んで、さらに人間的にも好印象……ぜひともオルコット家に、義息子として欲しい!」
「今度の夏休みは彼を連れて、英国に戻ってきなさい。いいですね?」
「は、はい……」
元々そのつもりでしたからいいのですが……悠人さん、わたくしの両親からすごく好感を持たれてますわね。
「あの、ちなみに織斑さんは……」
「ブリュンヒルデ、織斑千冬氏の弟君だっけ? 彼も見た目は好青年だけど、ねぇ?」
「こちらに入って来た情報では、複数人の女性から好意を持たれながらも、それに全く気付いていない……対外的にはともかく、私達のセシリアは任せられないわね」
「し、辛辣……」
「とにかく、貴女は安心して悠人さんとイチャイチャしていなさい。もちろん、学業に支障が無いように」
「それはもちろん、心得ておりますわ」
それで夏休みが補習漬けになってしまったら本末転倒ですもの。
ああ、悠人さんと本国へ帰省したりデートしたり。海に行くのもいいですわね……。
「おやおや、悠人さんとの夏を想像してトリップしているね」
「これは孫の顔を見るのが楽しみね」
「ルイーザ、それはさすがに気が早過ぎだよ」
「あら、そうかしら?」
はっ! わたくしの夢が暴走している間に、何やらすごい話題に!?
「それじゃあセシリア、また連絡してね」
「夏休みに戻ってくるのを楽しみにしていますわ」
「は、はい、それでは……」
通話が終了してニッコニコ顔の二人の映像が消えると、PCの画面にはわたくしの顔だけが反射していました。
それにしても、お母様ってば! 悠人さんと、ま、まぐわうだなんて……!
――ガチャッ
「ただいまー。山田先生め、何が『ちょっと書類書いてください」だよ。束になるぐらいの枚数にサイン書かせよってからに」
「ゆ、悠人さん!?」
「おうセシリア。ありゃ、なんか取り込み中だったか?」
「い、いえ! そんなことありませんわ!」
「そ、そうか。ならいいんだが」
あうぅ……先ほどあんな話をしたからか、悠人さんの顔を真っ直ぐみられませんわぁ……! うぅ、でもぉ……!
「悠人さん」
「ん、どうしたってわぁ!」
――ガバッ
顔を見れないぐらいの恥ずかしさでも、悠人さんに抱き着きたい衝動には勝てませんでしたわぁ!
「うにゅ~❤」
「まったく、セシリアは可愛いな~」
「うにゅにゅ❤」
ああ、もうこのまま、悠人さんに体を許しても……っ! ま、まだ恥ずかしいですわぁ!!
ですが……いつかは必ず。なので悠人さん、もう少しだけ、お待ちになって。
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……ゴメンねばっちゃ。やっぱりセシリア一本の方が書きやすいよ。