セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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文量と作者の都合により、前後編に分けました。


第4章 銀の福音? そういうのはワンサマーへ
第20話 サマーデート(前編)


 第2アリーナのピットで、俺とセシリアはそれぞれの専用機に乗って、次の試合を待っていた。

 

「対戦相手は……知らない名前だ」

「ということは、3組か4組の方々でしょうか?」

「そうなるだろうな。とりあえず、ヴィシュヌや4組の更識さんと当たらなくてラッキーだな」

 

 中止になった学年末トーナメントの第1試合だけを行うと通達があってから2日。

 やっと俺達の番が回って来たんだが、どうやら相手は二人とも訓練機らしい。それならワンサマー達じゃないが、俺が持ちこたえてる間にセシリアがもう片方を倒して二対一に持ち込めるはずだ。

 

「あら、ずいぶん消極的なことを仰いますのね」

「自分の力はある程度分かってるつもりだからな。それにこれ、一応成績にも関係するんだろ? なら、出来れば勝ち星が欲しいじゃん」

 

 毎日のようにセシリアと訓練してるものの、俺の操縦技術は代表候補生どころかワンサマー以下でしかない。それで勝とうと思ったら、そうせざるを得ないだろう。

 

「っと、そろそろ俺らの出番みたいだぞ」

「そのようですわね。では、参りましょう」

 

 

 

「こら~榊く~ん! 逃げ回ってないで戦え~!」

 

 試合が開始してから、俺はとにかく銃撃から逃げ回っていた。

 カッコ悪いって? ざ~んねん。

 

「これも作戦でな!」

「えっ? きゃあああっ!」

 

――ガシャアアアアンッ!

 

「いたたたた……なんでこっちに回避してくるのよぉ」

「そっちこそ……ってこれって!」

 

「チェックメイト、ですわ」

 

――チュドォォォンッ!

 

「「ぎゃ~~~!!」」

 

 俺とセシリアに誘導されていることに気付かず僚機と衝突。足が止まったところを、ブルー・ティアーズのビットから放たれた2発のミサイルで見事にSE切れとなった。

 なんてことはない、以前まーやんがIS実習でセシリアと鈴にやったことを真似しただけだ。

 

「やりましたわね悠人さん!」

「おう!」

 

 武装を格納して、セシリアとハイタッチを決める。もちろんそれで終わることなく

 

「んっ……」

「チュゥ……❤」

 

 勝利のキスまでがセットだ。

 あ、観客席にいるのほほんさんの呪詛が聞こえてきた気がした。

 

「セシリア、続きは後で、な」

「むぅ、承知しましたわ。今はこれで我慢いたします」

 

 物足りなさそうな顔のセシリアと一緒に、入って来た時と同じピットに戻るのだった。

 このあと滅茶苦茶イチャラブ(意味深)した。詳しくは語らないが……

 

 ISスーツって、いいよな

 

ーーーーーーーーー

 

 そんな感じで勝ち星を取った試合後の夕食、学生寮の食堂でセシリアと食べさせ合いをしていると、ワンサマー達がやって来た。

 

「シャルロットさんとボーデヴィッヒさんが増えて、大所帯ですわね」

「だな。しかも織斑が4人の気持ちに気付いてないっていうのが、なんというか……」

「朴念仁、ここに極まれりですわね……」

 

 一時期は『ワンサマーって実はホモなんじゃね?』とかネット掲示板に書かれてたレベルだからな。それでワンサマーの友人である五反田弾が、2次創作BLで風評被害を受けたという。ヒデェ話だ。

 

「だからと言って、お二人のようになられても困るのですが?」

「あら、ヴィシュヌさん」

 

 トムヤムクンの乗ったトレーを持ったヴィシュヌに、ジト目で見られていた。

 

「なんでジト目なんだよ」

「考えても見てください。織斑さんがあの4人に対して、イチャラブする光景を……」

「「有罪(ギルティ)」」

 

 許されないよ、そんなこと。うわっ、想像しただけで胃もたれが……。

 

「そう思われるなら、お二人も少しは自重して――」

 

「「だが断る」」

 

「ダニィ!?」

 

「……まさかヴィシュヌがそんな返し方してくるとは思ってなかった」

「いえそのっ! 小さい頃、古いジャパニーズ・アニメがテレビでやっていたのを見ていたもので……」

 

 なるほど納得だが、自分でやって顔を赤くされてもなぁ。

 

「悠人さん、今のはアニメと関係ありますの?」

「ある。あれは『ド○ゴンボール』ってアニメのネタでな――」

「解説しないでください私が恥ずかしいじゃないですかっ!!(ブォンッ!)」

「あっぶな! タイキックじゃなくてハイキックかよ! しかも顔面狙いとかエグイから!」

「そうですわ! それにヴィシュヌさん、し……」

「し?」

「セシリア、それは言わない方が……」

 

 ヴィシュヌが聞き返すと、セシリアは俺の制止を無視して、視線をヴィシュヌからわずかに逸らして

 

「下着が、見えてましてよ……」

「……~~っ!?」

 

 ああ、言っちゃった……。ちなみにセシリアに誓ってもいいが、俺はキックを躱すのに精いっぱいでスカートの中を見る余裕なんて無かった。

 そして指摘されたヴィシュヌは、さっき以上に顔を真っ赤にして

 

「うぁぁぁぁぁん!! おかあさぁぁぁぁぁぁぁん!!」

 

 普段からは想像出来ないようなセリフを残して、全速力で走り去ってしまった。ハイキックかました時といい、あれでよくトムヤムクン溢してないな。

 

「それで、悠人さん?」

「誓って見てない」

「……そうですか、信じますわ」

「おう」

 

 色々言葉が抜けていても通じているのは、愛の力と言っていいんだろうか?

 

 そんな風に俺達がドタバタやってる中、ワンサマー達の方はというと

 

「なぁシャル、頼みがあるんだ」

「? なにかな?」

 

 ニコニコ顔でボーデヴィッヒを牽制していたシャルロットが聞き返すと、ワンサマーは真剣な顔で

 

「付き合ってくれないか」

 

「――え?」

 

「「「「え?」」」」

 

  言われた本人であるシャルロットはもちろん、篠ノ之や鈴、ボーデヴィッヒ、周りで話を聞いていた女子生徒達全員の世界が止まった。

 

「……これも、『()()()()付き合ってくれ』ということなんでしょうね……」

「だろうな」

「はぁ……鈴さん達が憐れですわ」

「……セシリア」

「はい?」

 

「明日(買い物)デートしようか」

 

「……」

 

 ちょっとワンサマーっぽく言ってみたら、セシリアの世界も止まってしまったようだ。あれだけワンサマーのこと言っといてこれかい。

 

「やっぱ突然だったから予定が合わない――」

「ノープロブレムですわっ! あ、明日ですわよね!? 行けますわ! 行きますわ! 行きましょう!」

 

 俺の肩をガッシリ掴んで、セシリアは目をキラッキラさせながら謎の三段論法を披露してくれた。

 

「場所なんだが、『レゾナンス』っていう駅前のショッピングモールを考えてる」

「わたくしは送迎の車に乗ってここ(学園)に来ましたので、どのようなところか楽しみですわ」

「送迎車とか、さすが英国貴族」

「えっへんですわ!」

 

 今日のセシリアのノリがいいな。そんなセシリアも可愛いぞ」

 

「そ、そうですの……?」

「あっと、また心の声が」

 

 でも仕方ない、セシリアが可愛いのが悪い。

 

ーーーーーーーーー

 

 翌日。快晴といえる中、俺とセシリアは学園島と本土を繋ぐモノレールに乗っていた。

 

 知ってる人は知ってると思うが、IS学園は東京湾沿岸にある人工島の上に作られている。

 本土からの出入りは俺達が今乗ってる海上モノレールのみ。さらに国際規約により、建前上はあらゆる国家機関に属さず、いかなる国家や組織であろうと学園の関係者に対して一切の干渉が許されないという、地理的にも法的にも『孤島の要塞』と称すべき存在なわけだ。……そこそこ不便だけど。

 

「そういえば、セシリアの私服姿は初めて見るな」

「言われてみればそうですわね。いかがです?」

「すっげぇ似合ってる」

「そう言っていただけると嬉しいですわ♪」

 

 実際、白のジャガードワンピースが、セシリアのブロンドヘアーとマッチしてる。マジ似合ってる。可愛い。

 

「ところで悠人さん、そのショッピングモールへは何を買いに?」

「ああ、今度『臨海学校』があるだろ? だから水着を用意する必要があるなと」

「水着ですか……」

 

 俺の買うものを聞いたセシリアが、そのまま思案顔になる。

 

「ゆ、悠人さんは、その……」

「俺はセシリアの水着姿、見たいなぁ」

「しょ、しょうなんでしゅのにぇ!?」

 

 興奮のあまり舌が回らなくなっているセシリア。可愛い。

 

「そ、それでしたら……悠人さんに、水着を選んでいただけますか……?」

「いいのか?」

「はい、悠人さんに選んでいただきたいのですわ。わたくしを、悠人さん色に……」

「セシリア……」

 

 学外だからと少しは自重していたが、もう関係ねぇ。

 背中から腕を回してセシリアの肩を抱き、そのまま自分の方に引き寄せる。

 

「悠人さん……❤」

 

 セシリアもその気になったのか、俺の方に顔を近づけて……

 

「こぎゃんところでなんばしとるったい!!」

 

「うおっ!?」「きゃっ!」

 

 唐突な熊本弁に振り返ると、そこには

 

「しゃ、シャルロットさん……?」

「そうだよ、一夏に『付き合って』って言われてウキウキしていたら、ただの買い物だったシャルロット・デュノアだよ……」

「お、おう……」

 

 暗黒オーラを周囲に撒き散らす、目のハイライトが消えたシャルロットが立っていた。

 半袖のホワイト・ブラウスとティアードスカートが似合ってるのに、纏ってるオーラで可愛さが全て台無しになってるんだが。

 

「織斑の姿が見えないんだが?」

「それはね、てっきりデートだと思って、別の場所で待ち合わせしてるからだよ……」

「そ、そうか……」

 

 ワンサマーの場合、仮にデートだとしても『行き先が一緒なんだし、待ち合わせる必要ないだろ』とか言い出しかねないがな。

 

「二人はどこに行くのかなぁ……?」

「わたくし達は、駅前のショッピングモールでお買い物ですわ」

「あっ、そうなんだ」

 

 自分と目的が同じだったからか、シャルロットの周りを漂っていた負のオーラがさっと消える。

 

「臨海学校があるから、水着買わないといけなくてな」

「そうなんだ。そういえば一夏も、臨海学校の準備をするって言ってたっけ。セシリアも買うの?」

「ええ、そのつもりですわ」

「そっか。ちなみに参考までに、どんなのを買う気でいるのかな?」

「それは決めてませんし、分かりませんわ」

 

 セシリアが答えると、シャルロットは首を傾げる。

 

「決めてないのはいいとして、分からない? どんなのが売ってるか分からないってこと?」

「いえ、わたくしが臨海学校で着る水着を、悠人さんに選んでいただこうと思いまして

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

 せっかく消えた負のオーラ復活。セシリア……

 

「う、羨ましい……! 僕も一夏とこんな風になれたらぁ……!」

「いやシャルロット、お前は今日織斑と買い物なんだろ? なら、お前から選んでくれって頼めば……」

「はっ!」

 

 俺の言葉で、シャルロットに電流走る――! いや、それぐらい思い付くだろ。

 

「そうだよ! よぉしっ、頑張ってお願いするぞぉ! そして着衣室で着替えた姿を一夏に見てもらって……でへへぇ」

 

 後半人様に見せられない顔を晒しながら、シャルロットは空いている席に座って上半身をクネクネしていた。

 パッと見は恋する乙女なんだが……。

 

「シャルロットさんも、苦労してますわね……」

「というか、織斑ハーレム全員がだな」

「ハーレム……言い得て妙ですわね」

 

 

 そんな俺達とシャルロットを乗せたモノレールは、5分ほどして本土側の駅に到着したのだった。




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……前作に引き続き、シャルが方言キャラになってるよばっちゃ。
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