セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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洋菓子みたいな濃厚な甘さもいいけど、たまには和菓子のようなほのかな甘みもいいよね。


第21話 サマーデート(後編)

 モノレールが本土の駅に着いてから、俺達はシャルロットと別れた。

 そして今レゾナンスの中を、俺とセシリアは恋人繋ぎをしながら歩いている。

 

「色々揃ってますわね。衣服は量販店から一流店までありますし、フードエリアも和洋中揃ってますわ」

「さすが『ここで無ければ市内のどこにも無い』と豪語するだけはあるな」

「はい。ところで悠人さん、まずは買い物からですの?」

「ああ、荷物になるって言っても水着だけなら嵩張らないだろうし……って」

「どうかしましたか?」

「セシリア、あれ」

「あれ……あっ」

 

 そこには、シャルロットと手を繋いで歩くワンサマー。そして二人を尾行するように隠れている……

 

「篠ノ之さんに鈴さん、それにボーデヴィッヒさんも……」

「全員目のハイライトが消えてやがる……」

 

 篠ノ之と鈴は分かるが、ボーデヴィッヒ、お前もか。

 ワンサマー達が人ごみの中に消えると、3人組も物陰に隠れながら後を追っていった。

 

「……俺達も行くか」

「そう、ですわね」

 

 今の光景を見なかったことにして、俺達も水着売り場に向かって歩き出した。

 

ーーーーーーーーー

 

 丁度シーズンだからか、水着売り場は結構な人だかりになっていた。

 とはいえ、男物の売り場はさほどでもなく、俺の水着をちゃちゃっと買ってから、今はセシリアと女物の売り場に……これ、セシリアと一緒じゃ無かったら不審者確定だな。

 

「思っていたよりも色々扱っていますわね。安心しましたわ」

 

 そうセシリアが言うように、女物は男物の倍以上の売り場面積になっていて、色も形も男物とは比べものにならないぐらい種類があった。

 衣服もそうだけど、やっぱり男より女の方が気にするやつは多いよなぁ。

 

「それで悠人さん、わたくしの水着なのですが……」

「あ、ああ。俺が選ぶんだったよな……?」

「お願いいたしますわ」

「とはいえなぁ……」

 

 あまりの種類の多さに、どうしたんか……おっ。

 

「これなんかどうだ?」

「あらっ、悪くありませんわね」

 

 俺が指さしたのは、ブルーのビキニにパレオを巻いたマネキンだった。

 原作でも描写のあった水着だ。だからなのか、セシリアからの反応もいい。本人のシンボルカラーだしな。

 

「それでは、試着してみますわね」

 

 そう言うと、セシリアが俺を試着室の前まで引っ張っていき、自分は試着室の中へ。

 う~む……やっぱ周りからの視線が痛ぇ……。頼むセシリア、出来るだけ早く着替えてくれ~。

 

「お待たせしましたわ」

 

 シャッと試着室のカーテンが開く。

 

「いかがです?」

「……控えめに言って最高」

 

 本人は気にしてるらしいが、ビキニによって強調された双丘が、想像以上に煽情的な雰囲気を醸し出している。

 パレオが巻かれて美脚が隠されているが、それがまた独特の色香を感じる。

 裸体ともISスーツとも違う、水着ならではの魅力があるんだなぁ。と口に出したら変態だな。落ち着け俺。

 

「やっぱり着てる人間が良いからな」

「ゆ、悠人さん、こんな公衆の面前で……は、恥ずかしいですわ///」

「いや、こういう褒める時は本心をだな」

「も、もう! 服を着ますから待っててくださいまし!///」

 

 顔を真っ赤にしたセシリアはカーテンを掴むと、開ける時より勢いよく閉めた。

 ちょっと揶揄い過ぎたか……でも可愛かったからヨシッ!(心の現場猫)

 

「さっきの子、モデルみたいだったわね……」

「あのスタイルの良さ、ぐぬぬぬ……っ!」

「しかも彼氏持ち……羨ましい!」

 

 さっきまでの痛い視線から打って変わって、セシリアを羨む声(試着室の中には聞こえないぐらいの音量)があちこちから聞こえてくる。

 そして俺も、セシリアの彼氏と認識されていて満足している。

 

「何をしている、馬鹿者が……」

「おん?」

 

 別の試着室の方から、聞き覚えのある声が。それを確かめるために振り向く前に

 

「何をしてるんですかぁぁぁ!!」

 

 さらに聞き覚えのある声による絶叫。

 そして振り向けばそこには

 

「うわぁ……」

 

 1つの試着室から一緒に出てきたワンサマーとシャルロット。

 その二人が出てくる瞬間を目撃したのか、『ホーム・ア○ーン』みたいになってるまーやん。

 そして事情を理解し、頭を抱える織斑先生。

 

「悠人さん、お待てせしまし――えっと、何事ですの?」

「セシリア、すぐここから離脱するぞ」

「え、ええ? あの……!?」

 

 俺はセシリアの手を引いて急いで会計を済ませると、あれに巻き込まれないよう、大急ぎで人ごみの中に紛れ込んだのだった。

 

 

「そ、そのようなことが……確かに逃げて正解でしたわね」

「だろ? 別に、俺とセシリアが一緒にいたことがバレるのは問題無いけど」

「そうですわね。バレて困ることはありませんもの」

 

 買った水着の入った紙袋を持ちつつ、セシリアと手を繋いで歩く姿を見られて困ることがあろうか。(反語)

 むしろ見せびらかしたいまである。

 

「思ったより時間経ってたんだな、もう昼だ」

「あら、もうですの? 早いですわね」

「楽しい時間って、早く過ぎるもんだからな」

「そうですわね」

 

 そこでセシリアは手を離すと、俺の腕にしがみ付く。

 

「なら、もっと楽しい、幸せな時間を満喫いたしましょう」

「いいぞ。そのためにまずは、どこかで昼食にするか」

「賛成ですわ♪」

 

 

 それからフードエリアを見て回り、雰囲気の良さそうな店へ。

 セシリア曰く、ここは『トラットリア』というらしい。

 

「トラットリアは、イタリアの大衆レストランを指す言葉ですわ」

「そうなのか。良く知ってるな」

「欧州内の知識は一通り網羅してますわ。これでもオルコット家の次期当主ですから」

「そうなんだよなぁ。普段はあんま意識してないけど」

「意識してくださいな。悠人さんだって遠くない未来、オルコット家の一員に……あっ」

「そうだよな、俺がセシリアの家に婿入りするしかないよな」

「悠人さんは、それでよろしいんですの?」

「いいも何も、セシリアとずっと一緒にいるためにはそれが最適解だろ? なら躊躇う必要はないだろ」

「悠人さん……」

 

 どうせウチには継がなきゃならんものも無いし、それならオルコット家の婿入りぐらいなんてこたぁ無い。

 あ、そういえば聞かなきゃならんことがあったか。

 

「なぁセシリア。確認なんだが、セシリアのご両親はご存命、なんだよな?」

「はい、両親とも元気にしておりますわ」

 

 良かった良かった。ちゃんと存命だったか。

 この世界線では亡国機業は無いから、セシリアの両親が『列車事故に見せかけて暗殺される』ことが無いとは思っていた。もしもがあるから一応確認してみたが、いやはや、本当に良かった。

 

「悠人さん、それでなんですが……」

「ん?」

 

「夏休み、我がオルコット家に来てくださいませんか?」

 

「……いいぞ」

「え、ええ!? わたくしから聞いておいてあれですが、本当によろしいんですの!?」

「よろしいも何も、いつかは行くことになるんだし。セシリアのご両親にご挨拶するために」

「ゆ、悠人さん……はっ! つまりこれは、わたくしも悠人さんのご両親にご挨拶をしなければならないということ!?」

「まあその辺の予定は、これ食ってから考えよう」

「え?」

 

 セシリアは気付いてなかったようだが、すでに頼んだ料理が来てたんだよ。

 ちなみに料理を運んできたウェイトレスさんは、俺とセシリアの会話を聞いて顔を赤くしてたがな。

 

「ゆ、悠人さんってば!」

「はいセシリア」

 

 頬を膨らませるセシリア(可愛い)に、トマトとチーズの刺さったフォークを向ける。いつも学食でやってる"アレ"である。

 

「……あむっ」

 

 話を聞かれて顔を赤くしながらもトマトを食べるセシリア。可愛いぞ~。

 

「でしたらわたくしも……はい、あ~ん」

「んっ、んぐんぐ……」

 

 大衆レストランっていいつつ、味は結構良いな。というか、IS学園の食堂が良過ぎて、ファーストフードが食えなくなってそうで怖い。

 

「た、食べさせ合いしてる……!」

「バカップルめ!」

「い、胃もたれしてきた……」

 

 やべ。学園と同じことしてたら、周りのお客さんから呪詛が……

 

「でもやめないんだなぁ、これが」

「何をやめないんですの?」

「何でもない。ほら次、あ~ん」

「はむっ❤」

 

「「「「ぎゃああああ!!」」」」

 

 今日もセシリアとのイチャラブで飯が美味い!

 

ーーーーーーーーー

 

 さて、これで学園に帰っても良かったんだが、俺はセシリアをあるところに連れてきた。

 

「公園ですわね」

「城址公園っていう、元々城があった場所にできた公園だ」

「まぁ、城がありましたの? そうは見えませんわね」

「かもな。で、目的のものはあれだ」

「あれ……キッチンカー? 珍しいですわね、悠人さんがクレープだなんて」

 

 バン車を改造したクレープ屋を見て、セシリアが意外そうな顔をした。

 確かに学園にいる時は、甘さ控えめのものを好んで食べたからな。そう考えれば、ゴリゴリ甘いクレープを俺が買おうとするのは珍しいだろう。

 

「それにしてもクレープ……はっ! そうですわ! 『幸せのミックスベリー』!」

「おっ、知ってたのか」

「以前相川さんから聞いたことがありますの。とある公園で売られているミックスベリー味のクレープを食べると、幸せになれるというジンクスがあると」

「そうそう、そのクレープ屋がここなんだよ」

「なるほど……」

 

 そんな話をしている間に、クレープ屋の前まで来ていた。

 

「ミックスベリー二つお願いしますわ」

 

 セシリアが注文すると、バンダナを巻いた店主っぽい男性が頭を下げた。

 

「ごめんなさい。ミックスベリーは終わっちゃったんですよ」

「そ、そうですの……」

「それじゃあ、ストロベリーとブルーベリーはあります?」

 

 ミックスベリーが無くてガッカリしてるセシリアの頭を撫ぜつつそう俺が注文すると、店主は一瞬含み笑いをしながら注文を受けた。ああ、ここは原作通りか。

 そして代金を払ってクレープを二つ受け取ると、

 

「セシリア、どっちがいい?」

「……ストロベリーを」

 

 まだ若干しょぼーんとしているセシリアに、ストロベリーの方を差し出した。

 そして近くのベンチに座ると、セシリアがクレープに口を付ける。

 

「んぐ……美味しいですわ」

「どれどれ、それじゃあ俺はブルーベリーを……あむっ」

 

 一口齧ると、生クリームの甘さをブルーベリーの酸味がちょうどよく抑えていて、良い感じの甘さになっている。うん、美味い。

 

「悠人さん、こちらもどうです?」

「おっ、いいのか? それじゃあ遠慮なく」

 

 セシリアが差し出してきたストロベリーも食べてみる。うん、やっぱ美味いな。

 

「なら俺も、ほい」

「あ、あ~ん……ブルーベリーも美味しいですわね」

「だろ? そしてセシリア、ミックスベリーの味はどうだ?」

「はい? ミックスベリーは終わったと……ああっ!?」

 

 どうやらセシリアも、このカラクリに気付いたようだ。

 

「ストロベリーとブルーベリーで、ミックスベリーですの!?」

「正解。注文した時にバレるかなぁと思ってたんだが、やっぱりセシリアはセシリアだなぁ」

「ちょっと悠人さん! それはどういうことですのっ!?」

「何でもないよ~。ほらセシリア、ミックスベリーミックスベリー」

「もうっ!」

 

 膨れっ面をしながらもクレープを食べるセシリアの肩を抱き寄せながら、俺もミックスベリーの味を堪能するのだった。




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……ミックスベリーの件、前作と同じパターンだよばっちゃ。
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