セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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夏休み編開始でーす。
いつもより長くなっちゃったので、途中でぶった切りました。読んだ後微妙に感じたらすみません。


第5章 実家巡りの夏休み
第26話 さすがにご両親の前でイチャラブは無理、そう思ってた時期が俺にもありました


 臨海学校を終わってすぐに、期末テストがあるというのはなかなかの地獄だ。

 それも、普通の学校でも習うような主要科目はいいとして、IS基礎理論やIS実技など、IS学園ならではの科目がきつかった。

 

 座学系に関しては、毎晩セシリアに家庭教師をしてもらったおかげもあって、平均8割を取ることが出来た。問題は実技だ。

 言うまでもなく、俺は入学までISを動かしたことはおろか、触ったことさえなかった。しかもワンサマーのような主人公補正も無ければ、転生特典も特に取って無かったせいで、平均を下回る成績だった。

 まあそれでも、夏休みを補習で埋められる事態にはならなくてホッとしている。

 

 そんな俺が、今どこにいるかというと……

 

 

 

――ポーンッ

 

 シートベルト着用のランプが消えた音を聞きながら、俺は改めてグルっと周りを見渡した。

 座席はソファのようにフカフカで、正面には巨大モニターが設置されている。というか、完全個室状態で2つしか席が無い。

 ファーストクラスより上――スイートクラスっていうんだったか?――って、こんな感じなんだろうか。

 

 

「帰省に付いていくとは言ったが、まさかこんな豪華な席とは思わなかった」

「この機はオルコット家所有の自家用ジェットなんですのよ?」

「自家用!? オルコット家恐るべし……」

「ふふっ、あまり身構えなくても大丈夫ですわ」

 

 白と青のサマードレスに身を包んだセシリアが隣の席で微笑んでいるが、庶民の感覚では身構えるって。

 というわけで俺は今、セシリアと一緒にオルコット家のプライベートジェットに乗って、一路イギリスを目指していた。

 

「う~ん、それにしても、まさかセシリアのご両親から招待されるとは思わなかった」

「以前悠人さんのことを報告したところ、是非とも帰省時にお誘いするよう言われておりましたの」

「報告って……一体何を言ったのか気になるんだが」

「わたくしというより……同郷のサラ・ウェルキン先輩が、お母様とお父様に色々伝えていたようで……」

 

 サラ先輩……ああ、確かセシリアと同じ、イギリスの代表候補生だったっけ。原作本編ではあんまり出番が無かったはずだから、すぐには思い出せなかった。

 

「それで……わたくしと悠人さんが、校内でハグをしたりキスをしたりしていることを密告していたらしく……」

「密告って……でもまあ、イチャラブしてたのは事実だしな、言い訳のしようも無い」

「ええ、わたくしもその時は否定できませんでしたわ」

「だろうな。今も控えてはいるが、それなりにイチャついてるし」

 

 なにせ、隣の席との間に肘掛けが無いのをいいことに、セシリアは搭乗してからずっと、俺の腕にしがみ付いているのだから。可愛いから何の問題も無いけど。

 

「ところで、この機内には他にも部屋がありますの」

 

 話題を変えるためか、セシリアがそんなことを口にした。

 他の部屋って、こんな個室が他にもあるのか?

 

「この部屋の向かいにシャワールームが、さらに機内奥にはラウンジもあります」

「マジか……想像出来ねぇ」

 

 シャワールームもさることながら、ラウンジって何だよ。前世でもエコノミークラスしか乗ったことが無い(出張の時に一度『ビジネスクラスに乗りたい』と言ってみたものの、経理課の子に『経費では落ちません』と言われた)俺とは、生きてる世界が違うって……でもセシリアと一緒にいる以上、いつかは慣れないといけないのか。

 

「そ、それと、この部屋の隣には……」

「まだ何かあるのか?」

 

「べ、ベッドルームがありますの……///」

 

「……セシリア、一応確認なんだが、どうして顔を赤らめて言った?」

「わ、分かってらっしゃるじゃないですか。悠人さん、イジワルですわ」

「まあ、そうかな~とは思ってたが」

「……悠人さんは、お嫌ですか?」

「いや、全然」

「全然って……も、もうっ!」

 

 赤らめた顔をさらに赤くして膨れるセシリア、可愛いです。

 

「やっぱりセシリアは、エロいな~」

「悠人さん!? ひゃっ」

「それじゃあ、そんなエロい俺達は、空港に着くまでイチャラブしましょうね~」

「も、もうっ! 悠人さん!」

 

 どうせ日本からイギリスまで、あと7時間以上はかかるんだ。なら、それまでセシリアとイチャラブしててもいいじゃん。

 などと思いながら、俺はセシリアをお姫様抱っこすると、キャビンルームのドアを開けた。

 う~む、さすが自家用、他に誰もいないからイチャラブし放題だな。

 

「それとも、やっぱりキャビンに戻るか?」

「悠人さん、イジワルですわ……」

 

 そうやって文句を言いつつも、セシリアの腕は俺の首に回される。お姫様抱っこから降りる気はさらさら無いということだ。

 

 

 こうしてベッドルームに入った俺達は、イギリスの空港に着くまでの間、イチャラブし続けたのだった。

 一応言っとくが、致してはいないからな。今回、セシリアの両親にご挨拶するっていうのに、その時に足腰立たないとか人として終わってるだろ。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 8時間ほどで、わたくし達の乗った機はロンドン・ヒースロー空港に到着しました。

 悠人さんとの一時を過ごしていると、時間が経つのが早く感じますわ。

 

『さすがにご両親と会う前に動けなくなるのはダメだから、今回はここまでな』

 

 そう言われては、ものすごーーーーく残念ですが、控えめに甘えることにしました。

 何をしたか、ですか? ちょっとベッドの上で悠人さんに抱き着いたり、キスしたりですわ。皆さんが思うようなことはありませんでしたわ、ええ。

 

「イギリスは結構寒いって聞いてたけど、夏場だとそうでもないんだな」

「そうですわね。けれど突然気温が下がったりしますので、注意してくださいまし」

「そうなのか。ああ、それで荷物にジャケットを入れるように言ってたのか」

「はい。イギリスの気候は『1日の中に四季がある』と言われておりますから」

「1日の中に四季、ねぇ。そりゃころころ天気も変わりそうだ」

 

 そのような話をしながら空港を出ると、家の者――わたくしの幼馴染であり、専属メイドであるチェルシーが、わたくし達を待っておりました。

 

「お嬢様、榊悠人様、お待ちしておりました」

「ただいま戻りましたわ、チェルシー」

 

 恭しく頭を垂れるチェルシーに、わたくしもオルコット家の人間として返事をする。

 

「悠人さん、紹介しますわ。わたくしの専属メイドのチェルシーですわ」

「チェルシー・ブランケットと申します。滞在中、ご用命がありましたら何なりとお申し付けください」

「分かりました。よろしくお願いします」

 

 悠人さんとチェルシーの顔合わせも済ませましたし、お母様とお父様にも紹介しませんと。

 

「チェルシー」

「はい。車を用意しておりますので、少々お待ちください」

 

 わたくしが全部を言う前に、チェルシーはこちらの考えを読んだかのように返答しました。そしてそれから少しもしない内に、白のロールスロイスがわたくし達の前に音もなく止まりました。

 おそらく、わたくし達との会話も含めて全て計算した上で、予めここに来る時間を運転手に伝えていたのでしょう。本当に、チェルシーには敵いませんわね。

 そして悠人さんですが、目の前の出来事を見て固まってしまっていました。何も知らない悠人さんにしてみれば、チェルシーがまるで手品でもしたように感じたかもしれませんわね。

 

「どうぞ、お乗りください」

「悠人さん」

「お、おう」

 

 悠人さん、わたくし、チェルシーと乗り込むと、ロールスロイスは止まった時と同じように音もなく動き出し、オルコット家の本邸に向かって走り出しました。

 

 

 

「でけぇ……」

 

 本邸に着いて、悠人さんの第一声がそれでした。

 元々オルコット家はウエストミンスター公爵家の流れを汲んでおり、公爵位を代々世襲してるグローヴナー家とは親類関係に当たります。そしてこの本邸も、グローヴナー家からオルコット家が独立した際に与えらえたものと言われています。元公爵家の所有物だったので、確かに他の家の邸宅と比べると大きいかもしれませんわね。

 

「さあ悠人さん、入りましょう」

「あ、ああ」

 

 驚きのためか緊張している悠人さんを引っ張る形で、わたくしは数ヵ月ぶりの帰省を果たしました。

 

「お嬢様、おかえりなさいませ」

 

 エントランスに入ると、一人のメイドが頭を垂れてわたくしを出迎えました。

 

「奥様と旦那様がお待ちです」

「お母様達が? 分かりましたわ」

「こちらです」

 

 彼女を先頭にしてわたくし達は、お母様方が待っているラウンジへ。

 ラウンジに着くと、そこには先日通話した時と変わらぬお母様とお父様の姿がありました。

 

「おかえりなさい、セシリア」

「おかえり、セシリア」

「ただいま戻りました。お母様、お父様」

 

 スカートをつまんで挨拶をすると、お二人とも柔和な笑顔をわたくしに向けました。

 

「さて、そちらの子を紹介してもらう前に、まずは座るとしようか」

「そうね、そうしましょう」

 

 お父様が提案すると、お母様も同意して2つあるソファーの片方に座りました。

 

「エクシア、紅茶を4人分用意して頂戴」

「はい、ただいま」

 

 ここまでわたくし達を案内したメイド――チェルシーの妹で、今年からメイド見習いとして入った、エクシア・ブランケット――は一礼すると、ラウンジを出て行きました。

 

「さあ二人とも、座って頂戴」

「はいお母様。さあ、悠人さん」

「ああ」

 

 ここに来るまでで緊張も解けてきたのでしょう、悠人さんもすぐに頷いて、わたくしの隣、お母様方と向かい合うように座りました。

 

「榊悠人君、で合ってるよね? 僕はフィリップ・オルコット、セシリアの父だ」

「私はルイーザ・オルコットよ。貴方のことは、セシリアやウェルキン卿の令嬢から聞いています。娘と仲良くしてくれて嬉しいわ」

「きょ、恐縮です」

「悠人さん、そこまで固くならずとも大丈夫ですわ」

「いや、さすがに第一印象は良くしておきたいと言うか。これで『こんな男の近くに娘を置いておくことなんて出来ない!』とかなったら困るし」

 

 確かにそうかもしれませんが、それをお母様方の前で言ってしまうのはどうかと思いますわよ?

 

「そんな心配していたの? それは杞憂よ」

「むしろ僕達は、君で良かったと思っているよ。もう一人の男の子は、あんまりいい話を聞かなかったし」

「は、はぁ……」

「もしかして、セシリアのことはそこまででもない?」

「いえ、それはないです(キッパリ)」

 

 ゆ、悠人さん、即答してくださるのは嬉しいのですが……お父様も目が点になってますわ。

 

「な、なるほど、二人は相思相愛ってやつなんだね?」

「はい」「悠人さん以外あり得ませんわ」

「せ、セシリアも即答かい?」

 

 はっ! ついいつものノリでっ!

 

「あ、あははは……る、ルイーザはどう思う?」

「そうですね、私は悠人さんとセシリアがそこまで想い合っているのであれば、特に口出しする必要は無いと思っています。ただ、一つだけ確認したいことが」

「確認、ですか?」

「な、なんですの?」

 

「二人とも、もうまぐわった(S○Xした)の?」

 

――ゴンッ!

 

「ルイーザァァ!?」

 

 今にも泣きだしそうなお父様の叫び声をBGMに、わたくしと悠人さん、二人揃って目の前のテーブルに頭を打ち付けていました。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 な、なんて濃ゆい人達なんだ、オルコット家は。

 いや、実際に濃ゆいのはセシリアの母親であるルイーザさんだけか。父親のフィリップさんは、俺が見る限りまとも寄りだ。

 

「お母様ぁぁぁぁぁ!! よりによって悠人さんになんてことをぉぉぉぉぉ!!」

「あら、重要なことよ。まさかIS学園在学中にお腹を大きくするわけにもいかないでしょう?」

「そ、それはそうですが……!」

「それに、オルコット家存続のためにも、跡継ぎのことは常に考えなければなりません」

「うぐぐ……」

 

「何より、私も早く孫を抱いてみたいですから」

 

「そっちが本命ですのぉぉぉぉ!?」

 

 ああ、そういうことか。原作でセシリアの父親が卑屈だったのって、入り婿だったからだけじゃなくて、『オルコット家の女が強すぎるから』なんだ。

 だからと言って、今更セシリアと別れるつもりはないけど。例え将来、セシリアの尻に敷かれる人生だったとしても、全くもって問題ない。

 

 我が生涯に、一片の悔い無し!!

 

「あはは……ごめんね悠人君、見苦しいところを見せちゃって」

 

 そんな感じでトリップしていたら、フィリップさんに謝れてしまった。たぶん、俺が混乱していると思われたんだろう。

 

「いえ、大丈夫です。ただ、こういうセンシティブな内容を直接聞かれるとは思ってなかったもので……」

「だよねぇ……しばらくしたら落ち着くと思うから、少しだけ待ってもらっていいかな?」

「はい。分かりました」

「ごめんねぇ。それと、僕から君に伝えておきたいことがあったんだ」

「俺にですか?」

 

「いつでも僕やルイーザの事を『お義父さん』『お義母さん』って呼んでいいからね?』

 

 ……女神様、原作の卑屈なセシリアパパはどこいったんだよ?




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……この作者、原作沿いしなくなった途端やりたい放題だよばっちゃ。
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