セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!! 作:シシカバブP
引き続き『セシラブッ!!』にお付き合いいただければと思います。
それと、★1から★0にしたら呪いから逃げられると思っちゃいけませんよ~。
先日の俺の暗殺計画だが、どうやら間違いだということが分かった。
織斑先生が会長にワンサマーの指導を依頼したのが、そもそもの始まりらしい。
そこからもう一人の男性操縦者をどうするのかという話になり、のほほんさんを護衛兼監視役に置いたんだとか。百歩譲って護衛はいいとして、どうして監視する?
まあなんというか……俺と更識さんの勘違いだったと。
「すまん」
「もうっ、今回は悠人さんの早とちりで良かったですが、本当に慌ててしまいましたわ」
「ごめんなさいオルコットさん」
「ごめんねセッシ―」
俺に続き、更識さんとのほほんさんもセシリアにペコリと頭を下げる。
俺達3人のせいで、今回の件がすげぇ大事になっちまったからな。聞いた話じゃ、英国政府が学園に苦情を入れたとか……やっべぇ。
「みなさんの謝罪は受け入れましたわ。わたくしとしても、これ以上事を大きくしたくはありません」
「良かった……」
「許された~」
更識さんとのほほんさんが、ホッと胸をなでおろした。俺も――
「でも悠人さん」
「え?」
「悠人さんは罰として、今日一日、ずっとわたくしをお姫様抱っこしていただきますわ♪」
「……了解!」
それ罰じゃないから! むしろご褒美ですありがとう!
というわけで、さっそくセシリアをお姫様抱っこだ。
「きゃっ♪ 気が早いですわ」
「何言ってんだよ、俺は頑張って贖罪をしようとな」
「うふふっ、悠人さんってば❤」
「うごごご……!」
「本音、ステイステイ」
こちらに掴みかかろうとするのほほんさんを、更識さんが制止しようとする。
のほほんさん、怒らないで欲しい。これは俺への罰なんだから。
……うん、罰だから。(2回目)
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そんな一幕があった日の朝、1時限目を丸々使っての全校集会が行われた。
内容は、今月開催予定の学園祭についてだろう。
「榊君、どうしてセシリアをお姫様抱っこ……?」
「色々迷惑かけた罰で」
「えっと、罰なんだよね?」
さっきそう言ったじゃん。
「どっからどう見ても、セシリアとイチャラブしてるようにしか見えないんだけど……」
「あら、わたくしと悠人さんのラブは、この程度ではありませんわよ?」
「あ、はい。聞いた私が馬鹿でした」
そこで無理矢理話を切って、相川さんは視線を逸らした。そっちから話振っといて酷くね?
「それでは、生徒会長から説明をさせていただきます」
生徒会の役員らしき、眼鏡に三つ編みの人――たぶんあれがのほほんさんの姉、虚先輩なんだろう――の声で、講堂内のざわつきが収まる。そして壇上に上がってきたのが
「はいみんな、おはよう」
青髪赤眼の二年生、生徒会長の更識楯無。なぜか俺に監視を付けようとして、しかものほほんさんという不適材を送り込んできた、何がしたいのかよく分からん人物だ。
おっ、列の前にいるワンサマーが動揺してる。先日の遅刻の原因を作った女子生徒が、生徒会長だと知って驚いてるな。
「今年はまだ挨拶が済んでなかったわね。私の名前は更識楯無。以後よろしく」
ニッコリ微笑みを浮かべる会長に、列の一部から熱っぽいため息が。これが女子校ってやつか……。
「今月の一大イベントの学園祭だけど、今回に限り特別ルールを導入するわ。その内容というのは」
そこで言葉を区切ると、会長の後方に空間投影ディスプレイが浮かび上がる。
「名付けて、『各部対抗織斑一夏争奪戦』!」
いつの間にか持っていた扇子をバッと開くと、それに合わせてワンサマーの顔写真がデカデカとディプレイに映し出された。
「「「「え~~~~~~っ!?」」」」
割れんばかりの叫び声で、マジで講堂のホールが揺れた。どんだけだよ。
「は~い静かに。学園祭では毎年各部活動ごとの催し物を出し、それに対して投票を行って、上位の部活に特別助成金が出る仕組みでした。けど、今回はそれだけじゃ面白くないと思い――」
おそらくワンサマーのいる方に、ビシッと扇子で指す会長。
「織斑一夏君を、一位の部活動に強制入部させちゃいま~す!」
「「「「うおぉぉぉぉぉぉっ!!」」」」
だから揺れてる! さっきよりもホールが揺れてるって! どっからそんな声出してるんだよ!?
「あれ? ヴィシュヌさん、どうかした?」
「今のお話ですが、感心しませんね」
「ええ、ヴィシュヌさんのおっしゃる通りですわ。いくら織斑さんとはいえ、あのような賞品扱いはどうかと」
「オルコットさん、地味に織斑君の事ディスってるから」
というか、絶対本人の了承取ってないだろあれ。
なんてことを言い出す者もおらず、賞品にされた本人の意向を放置して学園祭、もとい、ワンサマー争奪戦が始まったのだった。
「それにしても、榊君は賞品にされなかったね」
「それはそうですわ。もし、悠人さんもどこかに強制入部などと戯言を抜かしたら……」
「ぬ、抜かしたら?」
「あの生徒会長を、ブリテンの全力を以て叩き潰しますわ」
「「「怖っ!」」」
セシリア落ち着こうなー、瘴気が漏れてるから。
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そんな全校集会があった、放課後のHR。クラスごとの出し物を何にするか決めるため、あれこれ案が上がるには上がってるんだが……
『織斑一夏のホストクラブ』『織斑一夏とツイスター』『織斑一夏とポッキーゲーム』『織斑一夏と王様ゲーム』
ものの見事に、ワンサマーオンリーである。
「却下!」
ええ~っ!? と声を上げるクラスメイトを無視して、クラス代表として壇上に立っていたワンサマーが、ディスプレイに表示されていた内容を全消し。
「誰が嬉しいんだよ、こんなもん!」
「少なくとも私は嬉しい!」
「織斑君を表に出して欲しいって、他のクラスの子からもお願いされてるんだよぉ!」
「助けると思って!」
「メシア気取りで!」
「なんだよメシア気取りって!」
ワンサマーと女子生徒達の攻防戦が続くが、そんな教室内に織斑先生はいない。
『時間がかかりそうだから、私は職員室に戻る。決まったら報告しに来い』
とだけ残し、さっさと退場してしまったのだ。もう教師辞めちまえよ。
まーやんも『私はどちらかといえば、ポッキーゲームが……』とか呟いてるし……。
「メイド喫茶とかどうだ?」
やっとまともな意見が……と皆が思ったが、その言い出しっぺが、まさかのボーデヴィッヒである。
原作を知ってる俺と言った本人以外、全員がポカンとしている。
「客受けはいいだろうし、当日は招待券制で外部からも人が来るんだろう? なら、休憩所としての需要もあるだろう」
「喫茶店か……一夏に執事服を着てもらって、それで接客してもらうのは?」
「いいねそれ!」
ボーデヴィッヒの説明にシャルロットが乗ったことで、先ほどまでとは打って変わって話がトントン拍子で進んでいく。
「メイド服ならツテがある……シャルロットが」
おいボーデヴィッヒ、キラーパスを渡されたシャルロットが動揺してるぞ。
「えっと……ラウラ? もしかしてそれって、先月の?」
「うむ」
「き、訊いてはみるけど……ダメだったとしても怒らないでね?」
「「「怒りませんとも!」」」
そうして1年1組の出し物は、メイド喫茶改め『ご奉仕喫茶』に決まったのだった。
「あっ、榊君はどうするの?」
「俺か? 俺は厨房で」
「執事服着ないの~?」
そんなガッカリみたいな顔すんなよ。ワンサマーの執事服姿を見れば、みんな満足だろ? そこに俺が入る意味が無いじゃん。
というか……
それで接客が忙しくなったら、セシリアと学園祭デート出来ないだろっ!!
「ではわたくしも、厨房に回りますわ」
「ええ~? セシリアもメイド服着てホールやってよ~」
「そうだよぉ。結構人気出ると思うしさぁ」
俺と同じ厨房に回ろうとするセシリアに、クラスメイト達が慰留を促す。
確かにセシリアがメイド服で接客をしたら、リピーターとか出そうだよな。
「いいえ、わたくしは悠人さんと一緒に、厨房を希望しますわ」
「でも~」
「悠人さんと同じ、厨房を、希望しますわ」
「あ、はい……」
冷気のようなオーラを帯びたセシリア微笑みに、クラスメイト達は一斉に退却を始めた。
う~む。セシリアのメイド服姿を見れなくて残念に思う半面、そんなセシリアに変な虫が付く心配が無くなって安心したというか。
ちなみにヴィシュヌはメイド服を着ることが決定したから、諸兄等は安心して欲しい。
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HRが終わり、ワンサマーは織斑先生へ結果報告をしに職員室へ。
残った俺達は店のメニューを決める会議を続行していた。
そんな中で、俺はあることを思い出した。思い出して、しまったのだ。
「なあ、セシリア」
「なんですの?」
「セシリアって、料理出来るのか?」
「へ?」
「榊君、何言ってるのよ。出来るから厨房を希望した……の、よね?」
岸本さんの笑い声が徐々に窄まって、最後には自信なさげに変わっていた。
そして聞かれたセシリアは、きょとんとした顔。
そう、原作のセシリアは……メシマズなのだ。
特にアニメ第2期では、『最後に余計なひと手間を加える』というメシマズの王道で、他の専用機持ちを次々に病欠にしたという。
もしこの世界線のセシリアも同様だったら……大惨事だ。
「セシリア、試しに何か作ってみてくれない?」
「は、はぁ。いいですが……」
なんとも腑に落ちないという顔をしながらも、セシリアは他の数人と一緒に教室を出て行った。おそらく、校舎内にある調理室に向かったんだろう。
「榊君はオルコットさんの料理食べたことないの?」
「ないな。というか、作ってるところも見たことない」
だから今まで忘れていたんだ、セシリアのメシマズ伝説を。転生前は覚えてたんだけどなぁ……幸せボケしたか?
なんて考えていると、セシリアがサンドイッチが載った皿を持って戻って来た。
「サンドイッチかぁ。シンプルだねー」
「い、いいではありませんか! さあ悠人さん、召し上がってください♪」
「俺か?」
「もちろんですわ! 最初の一口は、悠人さんに食べていただきたいですの!」
目をキラキラさせてこっちを見るセシリア。そんな目で見られたら、食べるしかないよなぁ……。
「い、いただきます」
周りにバレないように深呼吸をして、BLTサンドっぽいのを一切れ掴んで口の中へ……。
「……」
「お味はどうですか?」
「……」
「さ、榊君?」
「……フツー」
「「「「え~っ!?」」」」
「ゆ、悠人さん!?」
いや、マジで驚くぐらい普通なんだって。なんというか、スーパーで売ってるサンドイッチを食ってる感じ。
食えないほどマズいわけじゃないけど、特別美味いわけでもない。非常に感想に困る味です、はい。
こ、この世界線のセシリアはメシマズじゃなかったから、まずは良かったんじゃないかな。(震え声)
「まあ、それならセシリアが厨房に立っても問題ないわね」
「そ、そうだね」
「なんか納得いきませんわぁ……」
それから、プクーッと頬を膨らませるセシリアを宥めるのに、そこそこの時間がかかったと言っておこう。
よほどお冠だったのか、いつもの3点セットでも即落ちしなかったし。
ワンサマー? 今頃あの生徒会長に捕まって、彼女の指導を受けるかどうかを決める勝負でもしてるんじゃないですかねぇ?
「あ、悠人さん。先ほど調理室へ行く際にお姫様抱っこしてくださいませんでしたから、明日まで延長ですわ」
「ダニィ!?」
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……ヴィシュヌのメイド服姿、実はABで実際にあったんだよばっちゃ。
(なお『もえもえ~~~~っ、きゅんっ☆』をして顔を真っ赤にしていた模様)