セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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少し短め&今回で学園祭編終了です。


第37話 オリ主、(今更)部活入るってよ

「みなさん、先日の学園祭はお疲れさまでした。それではこれより、投票結果の発表を行います」

 

 学園祭の翌日。講堂に集められた全校生徒の前で、生徒会長が壇上で『織斑一夏争奪戦』の結果を発表しようとしている。

 みんな、早く発表しろと目が催促しているが、会長は『ダラララララ~!』とか言って伸ばす伸ばす。

 ちなみに会長、額に書かれた"犬"が消えてないのか、今まで着けてなかったヘアバンドをしていた。

 

(まあ、結果を聞いたら非難轟々なんだろうけどな)

 

「一位は……生徒会主催の観客参加型演劇『シンデレラ』!」

「「「……え?」」」

 

 みんな口をポカンと開けて、静まり返るホール。

 少しして、言われたことが理解できたのか、一斉にブーイングの嵐がやって来た。

 

「卑怯! ズルい!」

「なんで生徒会なのよ! おかしいじゃない!」

「私達頑張ったのに!」

「劇の参加条件は『生徒会に投票すること』よ。それはちゃんと事前に伝えてたわよね?」

「「「ぐぅ……!」」」

 

 ブーイングをしていた中で、劇に参加した連中が押し黙る。

 ああ、あんまり考えずに投票して劇に参加したんだな。自分一人ぐらいならって。それをみんなが考えた結果がこれだよ。

 

「あの会長さん、策士ですわね……」

「あれは将来、腕の良い詐欺師になりますね」

「詐欺師って……ヴィシュヌさん辛辣~」

 

 嘘をつかずに相手を騙すって意味では、確かに詐欺師の才能がありそうだな。

 とはいえ、劇に参加してない連中からのブーイングは止んではいない。

 

「はいはい落ち着いて。生徒会メンバーになった織斑君は、適宜各部活動に派遣します。男子なので大会参加は不可ですが、マネージャーや庶務を頼むことは出来ます。それらの申請書は生徒会に提出してください」

「……はい?」

 

 ワンサマー唖然。そりゃそうだ。勝手に生徒会入りさせられたと思ったら、各部活への派遣業をやらされることが決定したわけだし。

 

「ま、まあ、それなら仕方ないわね……」

「ウチの部活勝ち目なかったし、これは棚ぼたね!」

「それじゃあさっそく、サッカー部に来てもらおうかしら」

「何言ってるのよ、ラクロス部の方が先よ!」

「はい! はいはい! 茶道部はここです!」

「柔道部! 寝技、あるよ!」

「いやいや待て待て! 俺の意志は!?」

 

 ブーイングは消え、気付けばどこの部が先にワンサマーを呼ぶかアピール合戦が始まっていた。

 そんな中では、ワンサマーの声は届かない。というか、みんな聞こえてないフリしてね?

 

「それでは特に問題無いようなので、織斑一夏君は生徒会へ所属、以後は私の指示に従ってもらいます」

 

 会長がそう締めくくると、周りからは拍手喝采。中には生徒会万歳とか言ってる奴もいるし。

 

「っていうか楯無さんの指示に従うって!?」

 

 そんなワンサマーの抗議は、当の会長はもちろん、生徒の誰にも聞かれることは無かった。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 全校集会から戻って来たものの、みんなの話題は引き続き、どの部活にワンサマーが派遣されるかだった。

 

「一夏! 剣道だ、剣道部に来るんだ!」

「ちょっと箒、がっつき過ぎだよ。一夏、料理部なんて、どうかな?」

「嫁よ、もちろん私がいる茶道部が先だな?」

「だーっ! だから言ってるだろ! 俺に決定権はないんだって!」

 

 違いがあるとすれば、織斑ハーレムの面々(鈴以外)がワンサマーを包囲しているところか。

 

「大人気だな、織斑の奴」

「悠人さん、悪い顔してますわよ」

「おっと。そういえば、セシリアのテニス部もアピール合戦してるのか?」

「部長がしてますわね。今日にでも申請書を出すと息巻いてましたわ」

 

 セシリアが肩をすくめる。よっぽど興奮してたんだろうな、その部長。

 聞いた話じゃ、鈴が筆頭になって、ワンサマーをラクロス部に優先派遣するようにあれこれ手を回してるんだとか。鈴に政治的手腕なんかあったっけ?

 

 そんなことを考えていたら、ワンサマー包囲網が解かれていた。どうやらアピール合戦は一旦終了したらしい。

 ちょっくらここで、気になっていたことをシャルロットとボーデヴィッヒに聞いてみた。

 

「ところで、ボーデヴィッヒが織斑と同室になったんだよな?」

「そうだ。これで嫁と毎晩一緒に寝ることが出来る」

「ほう」「あら」「ちょっと待てラウラ! その言い方は語弊が――!」

 

「「「ええ~~~~!?」」」

 

 ボーデヴィッヒの同衾発言に、窓が割れそうなほどの大音量が1組一同から発せられる。

 

「織斑君、とうとう女子に手を!?」

「しかも相手はボーデヴィッヒさん!」

「それじゃあ、篠ノ之さんやデュノアさんはどうなるの?」

 

「い、いいい、一夏……」

「いちかぁ……」

 

 姦しくなる教室内に反比例するかのように、篠ノ之とシャルロットの目からハイライトが消えていく。

 

「出してない! 手なんか出してないから!」

「本当に?」

「本当だって!」

「そうなんだ~……残念」

「何が!?」

 

 ワンサマーの言い分が通ったからか、みんな『終わり! 閉廷! 以上! みんな解散!』と言わんばかりに自分の席に戻っていった。

 

「あ~……それで、元々同室だったシャルロットはどうなったのか聞きたかったんだが……」

「そ、そうなんだ。僕は箒と同室になったよ」

「篠ノ之と?」

「うん。僕としても、見知った相手がルームメイトで良かったよ」

 

 そうかそうか。そうなると、篠ノ之とボーデヴィッヒが入れ替わっただけか。

 答えてくれた礼を言うと、二人は頭を軽く横に振って自席に戻っていった。ルームメイトだったからか、癖も似たのかもな。

 

「そういえば、悠人さんはどの部活動に入られてますの?」

「俺か? 俺は……」

 

 セシリアに聞かれて答えようとしたところで、俺はあることに気付いた。

 

「俺、部活入ってない」

 

「……」

 

 あの、セシリアさん?

 

「悠人さん」

「はい?」

 

 セシリアがスッと、何かの用紙を渡してきた。

 

 『入部届』

 

「悠人さん、せっかくですから、テニス部に入りませんか?」

「え、俺、バドミントンのラケットは振ってたけど、テニスラケットは……」

「入りませんか?」

「……入ってみるか」

「はい♪」

 

 セシリアの満面笑顔に押され、俺はテニス部の入部届に名前を書いていた。

 まあ、ここらで新しいことに挑戦してみるのもいいかもな。

 

「大丈夫です、わたくしが手取り足取り教えて差し上げますわ❤」

 

 そう言って俺の膝の上に座ってしな垂れかかるセシリアの、色っぽいこと色っぽいこと。

 あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~

 

「それじゃあ、一から色々教えてもらおうか。出来ればワンツーマンで」

「もちろんですわ❤」

 

「また始まった……」

「目を離すとすーぐイチャラブするぅ……」

「今日も元気だブラックコーヒーが美味い!」

「ちょっとかなり~ん! 私にもそれちょうだい!」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 学園祭が終わり、我々教員の仕事も一段落着いた……と言えればいいんだがなぁ……。

 実際は次のイベントである、IS高速機動バトルレース『キャノンボール・ファスト』の準備に入らねばならん。

 だからこうやって、私は職員室で好きでもない書類仕事をしているわけだ。

 

(それにしても更識め、やってくれる)

 

 今回の学園祭で、一夏とラウラが同室になったことを私は歓迎していた。

 元々一夏と箒が同室であることを、私は危惧していた。なにせ専用機持ちとして自衛力が足りない二人が固まっていて、まとめて襲ってくださいと言っているようなものだからだ。

 だから更識の特訓で自衛力を付ける間、それぞれを護衛するルームメイトが欲しいと感じていた。そういう意味では、ラウラとデュノアがそれぞれのルームメイトになったのは僥倖と言える。

 

――♪

 

 スマホの着信音が鳴った。だが、この曲は……

 

「もしもし?」

 

「ちーちゃぁぁぁん! 一体全体どういうことさぁぁぁ!?」

 

「……うるさいぞ、束」

 

 周りに他の先生方がいないから良かったものの、大音量で通話して来るな国際指名手配犯。

 

「どうしていっくんと箒ちゃんを別々の部屋にしたのさ!」

「やったのは私じゃない。学園祭の催しで正式に決まったことだ」

「ちーちゃんの力があれば、簡単に無効に出来たでしょ!?」

「そんな職権乱用出来るか、馬鹿者」

 

 まったく……だから臨海学校の時にも言っただろ、妹に構い過ぎだと。

 

「もしかして、あの眼帯娘が元・教え子だから贔屓してない?」

「……まさか」

「今の間は何ぃぃ!? ちーちゃん酷いよぉ!」

「もう切っていいか? 切るぞ」

「あ、ちょ――」

 

――ピッ!

 

 束がまだ何か言いたそうだったが、ガン無視して通話終了ボタンを押して……スマホの電源も切った。

 あいつのシスコンにも困ったものだ。ブラコン? 何の話だ?

 

「そもそも、同室になったからと言ってどうなると言うんだ」

 

 ラウラには悪いが、あいつが一夏の朴念仁を突破して恋仲になるとは到底思えん。

 もし一夏とラウラが恋仲になったら、私はラウラを義妹と認めてもいいぞ。あり得んがな。

 

 すると、両手にコーヒーの入ったマグカップを持った真耶がやって来た。

 

「織斑先生、コーヒーどうですか?」

「ああ、もらおう」

 

 差し出されたマグカップを受け取り、中の黒い液体をすする。うむ、やはり真耶の淹れたコーヒーは美味いな。

 

「今月は学園祭、来月はキャノンボール・ファスト、イベントが続きますね」

「そうだな」

「さらにそこへ、榊君の件もありますし……」

「榊の件?」

 

 何かあったか? 思い出そうとしても、何も出て来ないんだが。

 

「あれ? 先日通達が来てたはずなんですが……」

「先日……すまん、見逃してたかもしれん。それで、榊がどうしたんだ?」

「実は……」

 

 困った顔をする真耶から話を聞いた私は

 

「ファーッ!?」

 

 クラスの小娘達が口にするようなセリフを吐いていた。

 榊が国籍を日本からイギリスに変更!? しかも専用機を返却する!? どうしてそうなった!?




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……頑張って書いた回のUAやお気に入りが渋くて、勢いで書いた回がバズる……難しいね、ばっちゃ。
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