セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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イチャイチャしつつ、広げた風呂敷を畳んでいきます。


第39話 え? この機体に俺が乗るの?

 とある日の放課後の整備室。俺とセシリアの目の前には、複数のコンテナが鎮座していた。そしてそのコンテナの隣には

 

「やあ悠人、セシリアさん」

「ごきげんよう、お義父様」

「よお親父、本当にIS技術者だったんだな」

「本当にってどういうことだよ。それとセシリアさん、ここではその呼び方は、ね?」

「はぁ、分かりましたわ」

 

 スーツの上から白衣を着た、いかにも科学者ですって恰好の親父が立っていた。

 いやはや、本当に自分の親がIS開発してたのかよ。先週連絡をもらってたとはいえ。

 

「IS学園の中に入ったのは初めてだけど、やっぱり女子校だね。悠人はよくやっていけてるなと感心するよ」

「親父、変なところで感心しないでくれよ……」

「さて、まずは悠人の方から始めようか」

「俺から?」

「ああ、専用機の初期化(フォーマット)最適化(フィッティング)に時間がかかるからね」

「確かに、前に打鉄を貸与された時もそうだったな」

 

 量産型の打鉄でも30分近くかかってた記憶が。今度はちゃんとした専用機らしいから、もっとかかるかもしれないのか。

 

「悠人さんの専用機、どのような機体か楽しみですわ!」

「俺よりセシリアの方が興味津々なんだが」

「あははは……」

 

 シイタケ目になっているセシリアに、親父も苦笑いするしかない。

 

「それじゃあ気を取り直して」

 

 そう言って親父が端末を操作すると、コンテナの一つがガコンッという音と共に展開されて、その中身を晒す。

 

「これが……」

「ヴィッカース社の新鋭機……」

 

 そこには、膝や腰の部分に装甲が付いた、群青色のISが収まっていた。

 

「これが、悠人の専用機『サイレント・ゼフィルス』だ」

「ええっ!?」

「うおっ、どうした悠人?」

「悠人さん?」

「あ、ああ、すまん。何でもない」

「?」

 

 びっくりした~! 俺がサイレント・ゼフィルスに乗ることになるとは思わなかった!

 

「確かこの機体って、セシリアのブルー・ティアーズと同じBT兵器搭載ISなんだっけ?」

「あら、ご存知でしたの?」

「まさか悠人が知ってるとはな。確かにお前の言う通り、この機体はBT兵器搭載ISの実験2号機だ」

 

 原作では亡国機業のエージェント『エム』が、イギリスから強奪した本機に乗ることになるんだが、この世界線では亡国機業はないから強奪されずに俺に回って来たのか。

 

「武装は、セシリアさんのブルー・ティアーズと同じレーザーライフルに、近接用のショートブレード。それと中距離用の武装もあるぞ」

「う~ん、まずは乗ってみるか」

 

 前に打鉄の最適化をした時と同じように、新しい機体に乗る。で、装備一覧を呼び出す。

 

 ・レーザーライフル『スターブレイカー試作型』

 ・ショートブレード『インターセプター』

 ・シールド・ビット『エネルギー・アンブレラ』

 ・ビームピストル『ケルディム』

 

 ……

 

 ロックオォォォン!!

 

 特典ガチャのランダム武装は、ビームピストルになったのか。ってか名前が『ケルディム』って!

 

「親父、このケルディムっていうのは……」

「それがさっき言った中距離用武装だ。ちなみに、女王陛下が命名されたんだぞ」

「陛下が!?」

「マジかよ……」

 

 え、何? めっちゃ使うのに気遣うんですけど。

 とはいえ、使わないわけにもいかないからその辺は気にしないように頑張ろう。

 

「それじゃ、初期化と最適化を始めるぞ」

「おう」

 

 前回まーやんがやってたように、親父がサイレント・ゼフィルスにPCを接続すると、ハイパーセンサーが視界に残り時間を表示してきた。

 

「30分か、打鉄の時と変わらないんだな」

「わたくしがブルー・ティアーズに乗った時も、それぐらいでしたわ」

「そうなのか?」

「はい、おそらく入力するデータ量は個人差がないのかと」

「なるほど」

 

 セシリアの言うことにも一理あるな。

 

「さて、悠人の最適化が終わるまでの間、セシリアさんの新武装について説明しようか」

「はい、お願いしますわ」

 

 さっきと同じように親父が端末を操作すると、残ったコンテナが展開されて、中から腰に付けるポーチみたいなものが。

 これってまさか……

 

「これが武装ですか? 追加装甲ではなく?」

「いや、これは……親父、もしかしてこれ、内部に武装が収まってないか?」

「今日の悠人は勘が良いな。その通り、このフロントアーマー内にマイクロミサイルが内蔵されているんだ」

 

 ロックオォォォン!!(本日2回目)

 

 これ、ガンダムデュナメスの武装やんけ! 俺とセシリアで分け合う形になってるやん!

 

「なるほど……それでは量子変換(インストール)しますわね」

「お願いしますね。悠人、最適化中でも機体は動かせるから、セシリアさんを手伝ってあげてくれ」

「分かった」

「よろしいんですの? それではお願いしますわ」

 

 とはいえ、コンテナから装備を取り出してブルー・ティアーズに乗ったセシリアに渡すぐらいしか無いが。

 だがしかし、装備を渡したタイミングで

 

――チュッ

 

「……セシリア?」

「先日の部活でのお返しですわ♪」

 

 すれ違い様に頬にキスされた。いや、普通に幸せなんだが?

 

「二人とも」

「「ひゃい!」」

「仲が良いのは分かってるけど、ほどほどにね?」

「「は、はい……」」

 

 普段周りからツッコまれるのには慣れてるが、親から普通に指摘されるのは堪えるな……。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 そんな感じで新しいISと武装を受領した日から、最初のIS実習の時間。

 

「榊君ですが、今日からIS実習の模擬戦に参加します」

「え?」

「先生、榊君はこの前専用機を返却したんじゃ……」

 

 前と同じく急な連絡内容に、全員が頭に疑問符を浮かべる。

 

「それがですねぇ……榊君の専用機がイギリスから貸与されることになりまして……」

「イギリスって……」

 

「「「ええ~~~~!?」」」

 

 なんだろう、みんなの反応がコピペを疑われそうなぐらい先日とそっくりなんだが。

 

「どどど、どういうこと!?」

「榊君、イギリス政府から専用機渡されたの!?」

「まあ、男性操縦者のデータが欲しいのはどこも同じだってことらしい。ただ、実験機とはいえ第3世代機を渡して来たあたり、日本よりは積極的みたいだが」

「それ言っちゃうんだ……」

 

 苦笑いするってことは、お前らもそう思ってるってことでいいんだな?

 

「榊さん」

「おう?」

 

 突然肩を叩かれて振り向くと、そこには

 

「今日の模擬戦、是非とも私と戦ってください!」

 

 目を爛々と輝かせるヴィシュヌが。え、何この子、怖いんだけど。

 

「ほう、なら今日は榊とギャラクシーの組み合わせにするか」

「織斑先生!?」

「私もその機体の性能が気になっていたからな」

「おいぃぃ!?」

 

 ぶっちゃけたよこの先生! もうちょっと本音隠せよおい!

 と思いつつも口には出来ず(出席簿の素振りを目の前でするとか卑怯だろ!)、俺は今サイレント・ゼフィルスに乗ってヴィシュヌと相対していると。

 

「言っとくが、俺も今回がこいつで戦うの初めてだから、期待に沿えなくても文句は無しな」

「文句なんて言いません。私はただ、イギリスの新鋭機の実力が知りたいだけですから」

「いやだから、期待に沿えるかどうかは……」

 

 ダメだこりゃ、全然話を聞いちゃいねぇ。

 

「それでは、始め!」

「いきます!」

「うぉ!?」

 

 織斑先生の掛け声と同時に、ヴィシュヌのキックが俺を襲う――のをギリギリ回避。あっぶな!

 

「ええい! とにかく反撃だ!」

 

 全速力で上空に退避、レーザーライフルを展開して

 

「狙い撃つぜ!」

 

 俺的言ってみたかったセリフ第3位を叫んで、トリガーを引いた。

 発射されたレーザーは、ヴィシュヌの機体、ドゥルガー・シンの装甲を

 

 

 

 掠ることも無く通り過ぎた。

 

 

 

「あの~、榊さん?」

「仕方ないだろ! 狙撃銃なんて撃ったの初めてなんだから!」

 

 めっちゃ恥ずかしい! 恰好つけようとか考えた数秒前の自分を殴りてぇ……。しかも

 

「遠距離用の武装はこちらにもありますよ」

「知ってた!」

 

 ヴィシュヌの奴、あのエネルギー矢を立て続けに放って来やがった! 無理無理カタツムリ! 回避不能回避不能!

 こんな状況を覆す装備は……使えるかどうか分からんが、こうなったらやるしかねぇ!

 

「シールドビット展開!」

 

 装甲が機体から外れてエネルギー矢を迎撃、明後日の方向に弾く。

 これってIS適性の他にもBT適性が無いと動かせないんじゃなかったっけ? 俺、もしかしてそっちの才能が――

 

「おうぐっ!」

 

 なんて考えてたら、ものの見事に迎撃失敗した矢の直撃食らったよチクショウメェ!

 しかもこのビット制御、めっちゃ神経使うんですけど!? そりゃセシリアも、ティアーズのビット制御しながら回避とか無理だわ! 昔の俺が間違ってたスマン!

 というわけで、このままじゃジリ貧なのは分かった。ならもう、これしかないよな?

 

「ええっ!?」

 

 ヴィシュヌの驚く顔が見えた。

 そりゃ驚くよな。遠距離型だと思ってた相手が、突然吶喊してきたんだから。

 

「うぉりゃあぁぁぁ!!」

 

 ビームピストル『ケルディム』を2丁拳銃にして撃ちながらヴィシュヌの懐に。もうこうなったらやぶれかぶれだ!

 

 

 

 で、結果はどうなったかと言えば

 

「惜しかったですわね、悠人さん」

「いや、全然惜しくないから」

 

 セシリアのフォローが、鈴によって全否定されるぐらいの惨敗だった。

 吶喊で意表を突いたは良いものの、そもそもドゥルガー・シンは格闘戦用ISなわけで、そこに飛び込むとか自殺行為以外の何物でもないよねって話だ。

 うん、なんであんなことしたんだろうな、数分前の俺。(白目)

 

「悠人さんは拙いながらも、初めてでビット制御が出来たじゃありませんか。これからも頑張っていけば良いのですわ」

 

 そう言って、セシリアが俺を抱き締める。おおっ、いつもと逆の立場。これはこれでヨシッ!

 

「セシリア」

「悠人さん❤」

 

 ああそうか。俺、このために自殺行為な吶喊したのか……。

 

「せんせー、また悠セシが始まりましたー」

「はーい、今日のコーヒー当番はデュノアさんと四十院さんですね。準備をお願いしまーす」

「分かりました。デュノアさん、行きましょう」

「う、うん。もうみんな止める気は無いんだなぁ……」

 

 シャルロット、諦めろ。俺達も止める気はさらさらないから。

 

「毎度毎度、何が楽しいんだろうな?」

「一夏……」

「アンタはそうよね……」

「なんだよ、箒も鈴も」

「「「はぁ……」」」

「ら、ラウラまで何だって言うんだよ!?」

 

 ワンサマーは、今日も朴念仁な反応でしたよっと。

 

 

 

 ところで、セシリアの新武装はどうだったかというと

 

「今回は圧倒させていただきますわ!」

 

――ドドドドドドッ!!

 

「な、何よこれぇぇぇ!?」

 

――チュドォォォォォンッ!!

 

「ぎゃあああああああああ!!」

 

偉大なるロックオン兄貴のセリフを叫んだセシリアがブッパしたマイクロミサイルの波に、鈴の甲龍が蹂躙されたのだった。




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……この作者、すーぐネタに走ろうとするよばっちゃ。
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