セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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イチャイチャ成分を少しずつ増やしたい所存。

あ、今話から新章です。


第8章 キャノンボール・ファスト? そろそろ実績が欲しいな
第41話 オータムデート


「ええっ!? 一夏の誕生日って今月なの!?」

「お、おう」

 

 とある日の学生寮、いつものように食堂で夕食を食べていたら、ワンサマー組のテーブルからシャルロットの大声が聞こえてきた。

 セシリアと視線を向ければ、シャルロットと同じく驚くボーデヴィッヒ、『そんなに驚くことか?』という顔をしてるワンサマー、気まずそうな顔をする幼馴染ズ(篠ノ之と鈴)

 

「あれは篠ノ之さんと鈴さん、敢えて黙っていましたわね」

「だろうな」

 

「9月の27日……に、日曜日だよね!?」

「に、日曜だな」

「そっか……うん、そうだよね。うん!」

「ふむ、これは我々で祝ってやらねばな。嫁よ、予定は空けといてくれるな?」

「あ、ああ。中学の時のダチが祝ってくれるから、当日は俺の家に集まる予定なんだが、来るか?」

「無論だ」「もちろんだよ!」

 

 当然と言う顔のボーデヴィッヒに、握り拳を作るシャルロット。そして『出し抜けなかったか……』と諦め顔の二人。

 例え出し抜けたとしても、その程度のアドバンテージじゃ朴念仁(ワンサマー)を攻略するのは無理だと思うんだがな。

 

「ですが、27日ですと……」

「ああ、『キャノンボール・ファスト』と被るな」

 

 ISの高速バトルレース『キャノンボール・ファスト』。

 上記の通りISを使ったレースなんだが、絶対防御で安全面が担保されているからか、武装を使った妨害もアリというなかなか物騒なイベントだ。

 本来は国際大会らしいんだが、ここIS学園では市の特別イベントとして、俺達学園生は学外のIS実習の一環として参加することになっている。

 

「そうなると、そろそろキャノンボール・ファストのための高機動訓練とかも始まるのか」

「予定では、次のIS実習からですわ」

「そうかぁ……セシリアは高機動パッケージを使うんだろ? 確か『ストライク・ガンナー』だったか」

「はい。臨海学校の時はお見せ出来なかった分、キャノンボール・ファストでご覧に入れますわ!」

 

 おっと、セシリアが燃えてる。

 それもそうか。臨海学校じゃ、ほぼほぼワンサマーと篠ノ之に見せ場を持ってかれたからな。

 それに、その前の学年別トーナメントも中止になったし、そろそろ何かしらの実績が欲しいところだろう。

 

「テニス同様、超音速機動についても教えて差し上げますわ」

「ああ、そん時は頼む」

「はい♪」

 

 そしてセシリアが頭を俺の方に差し出す。ふむ、授業料の先払いってか? 払っちゃる払っちゃる。

 

「よ~しよしよし(肩を引き寄せて頭撫ぜ撫ぜ)」

「❤」

 

 

「最近鳴りを潜めたと思ったらこれだよぉ……」

「かんちゃ~ん、ちょっとそのナイフかフォーク貸して~」

「本音、ステイステイ」

「ちょっと誰よ、私のコーヒーに砂糖入れたの!」

「谷本さん、それ正真正銘ブラックだから」

 

 最近イチャラブ成分が足りないと思ってたからな。すまんが我慢してくれ。

 と、そこにヴィシュヌがトレーを持ってやって来た。載っているのは……シチュー? いや、米にかかってるところを見ると、あれがタイカレーってやつなのか。

 

「ですが、織斑さんは大丈夫なんでしょうか? 専用機の開発元が大変らしいですが」

「それな」

「確かにそうですわね」

 

 ヴィシュヌの疑問に、俺とセシリアはもちろん、同じく聞き耳を立てていた生徒達も頷いた。

 今朝のニュースで、倉持技研が不正と買収をしていたと報道されたのだ。

 具体的な不正内容については報道されてなかったが、IS管理局とかいう政府機関を買収したって話だし、かなり大事になってたな。

 

「おそらくですが、近いうちに倉持技研は解体されますわ」

「私もセシリアさんの考えに同意です。日本政府が買収の事実を公表した以上、お咎め無しとはならないでしょう」

「そうなると、誰が白式の面倒を見るんだって話になるんだが」

 

 真の開発者である篠ノ之博士が現れる? いやいやまさか。それで出張って来るなら、最初からそうしてるだろう。

 

「ところで、アンタの白式の開発元、大変みたいじゃない」

 

 おっと、鈴が今ホットな話題を切り出したみたいだ。

 俺はもちろん、セシリアもヴィシュヌも、食堂にいる全員が聞き耳を立て始めた。

 

「それな。不正って、一体何をしたんだか」

「でもそうなると、今月のキャノンボール・ファストにも影響が出そうだよね」

「いや、それは大丈夫じゃないか?」

「へ?」

 

 懸念を一蹴されて、シャルロットの目が点になる。篠ノ之や鈴も同様だ。ボーデヴィッヒは……眉がハの字になってるな。

 

「えっと、それはどういう……」

「どうせ白式にはみんなと違って、パッケージも追加スラスターも積めないんだし。むしろデータ収集とか面倒事が無くなって訓練に集中できるってもんだ」

「「「「……」」」」

 

 ワンサマーの激烈楽観視に、ハーレムの面々絶句。ついでに聞き耳立ててた俺達も絶句。

 

「いえいえ……メンテナンスやオーバーホール、万一損傷した時の修理とかどうする気なんでしょう……」

「ISを、家電のように買い替えればいいと勘違いしてませんか……?」

「それにしたって、作った会社が無くなったら買い替えられないだろ……」

 

 ホントにこいつ大丈夫か? という感想を全員が持ちつつも、結局誰もそれをワンサマーに言うことは無かった。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 キャノンボール・ファストの話題が出た翌日の日曜日。

 原作では、ワンサマーとシャルロットがレゾナンスで買い物(シャルロットはデートと主張)をする場面なんだが、俺とセシリアもやって来ていた。

 理由はもちろん

 

「うふふふ~♪」

「ご機嫌だな、セシリア」

「もちろんですわ! だって悠人さんから、このようなものを頂いたのですから!」

 

 ハイテンションで右手をかざすセシリアの薬指には、さっきジュエリーショップで買ったばかりの指輪が嵌っていた。

 特典ガチャで手に入れた100万円の大半を注ぎ込んだからな。値段が全てじゃないとはいえ、やっぱり良いものを贈りたいだろ?

 だから、セシリアのシンボルカラーであるサファイアの付いた指輪を購入、その場でセシリアの右手薬指に嵌めたのだ。

 

「悠人さんに指輪を嵌めていただいた時は、思わず泣いてしまいそうでしたわ」

「俺も少し気障っぽかったかなぁと、やってから少し恥ずかしくなっちまったよ」

「あら♪」

 

 そうして笑い合っていると、視界の端に見慣れた連中が。

 どうやらセシリアの視界にも、その連中が入ったようだ。

 

「あら、あれは……」

 

 そこにいたのは、ワンサマーとシャルロット。そしてさらに一人……

 

「織斑さんとシャルロットさん、それとあちらの方はお知り合いでしょうか?」

「そうみたいだな。見た感じ、織斑の知り合いっぽいけど」

 

 セシリア、正解。あの赤髪と特徴的なヘアバンドは見間違えようがない。ワンサマーの中学時代のダチである五反田弾、その妹である五反田蘭だ。

 そしてその五反田蘭の表情だが、原作通りワンサマーに恋しているなありゃ。

 

「織斑さん、いつか刺されるのではないでしょうか?」

「俺もそう思う」

 

 実際原作では、織斑千冬似の女に刺されているしな。

 

「まあ織斑の事は放っておいて、俺達はこのままイチャラブしよう」

「はい❤」

 

 いつもとは違い、セシリアの(右手は指輪を見てニコニコしてたから)左手で恋人繋ぎをすると、前回と同じくミックスベリーのクレープを食べに城址公園へ足を向けるのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 クレープを堪能してデートから帰って来た夜、昨日の話題が悪い方に進展していた。

 

「やっぱり解体か」

「そのようですわね」

 

 倉持技研は正式に解体されることになったという夜のニュースが、食堂のテレビから流れていた。

 一部の部署は政府直轄になるらしいが、それ以外は事実上の解雇になるんだと。

 しかも解雇になった連中は、同業他社に転職出来ないって話だ。不正の件が効いていて、なかなか信用されないそうだ。

 親父、いいタイミングで辞めたもんだな。あと少しイギリスに渡るのが遅かったら、オファーを取り消されてたかもしれない。

 

「ねえねえ、二人とも知ってる?」

「相川さん、主語が無くて答えられませんわ」

「あ、そうか。これこれ」

 

 セシリアのツッコミに、相川さんは手に持っていた雑誌を開くと、とあるページを俺達に見せた。

 

「『売国奴・倉持の闇に迫る』。いかにもゴシップくさいタイトルだな」

「えっと……『倉持技研は日本の代表候補生の専用機開発を請け負っていながら、男性操縦者の専用機をさらに請け負ったため、最初に受けた候補生の機体開発を一方的に放棄した』」

「『その事実を隠ぺいするために、IS管理局を買収したとみられる』。……これ、事実じゃね?」

「クラス対抗戦の時にのほほんさんから聞いた内容と、そっくりだしねぇ」

 

 自分で話を振っておいて、相川さんも引き攣った顔をしている。

 そして周りを見渡せば、同じ雑誌を見たのか顔を引き攣らせている面々が。

 

「今日の食堂は静かだな」

「そうだな、いつもは賑やかなのに」

「みんな、どうかしたの?」

「い、いえ、どうもしないわよ?」

「「「「?」」」」

 

 きっと雑誌を見てないんだろう、ワンサマーと愉快な仲間達は俺達がダンマリしている理由が分からないようだ。

 

「これ、教えなくていいのか?」

「無理ですわ」

「榊君、もし織斑君にこのことを教えたら、どうなると思う?」

「どうって……」

 

 倉持が解体された理由は、白式を優先して打鉄弐式の開発を放棄したから。そしてこれって、間接的にとはいえ、ワンサマーが原因と言ってるように聞こえるな。それを教えると?

 ①ワンサマー荒れる

 ②ハーレムが慌てる

 ③教えた俺が逆恨みされる

 

 ……

 

「教えるのは止めよう、そうしよう」

「それが正解ですわ」

「うん、それが正解だよ」

 

 相川さんが頷くと、他のみんなも頷く。そしてそれぞれの夕食に集中するのだった。

 こんな以心伝心ってどうなんだよ……。




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……もうちょっとイチャイチャ成分増やしたいねばっちゃ。
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